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「プログラミングは素養として必須スキルの時代がくる」Webスクール代表が語る、プログラミングを必修化するべき理由と課題

4月19日、文部科学省は小学校でのプログラミング教育の必修化を検討すると発表しました。今回のブログでは、プログラミング教育の最前線付近で感じている事も踏まえて、IT教育を行うべき理由を(ポジショントーク踏まえて)お話できればと思います。

どのようなカリキュラムになるのか?

内容はこれから本格的に詰めていくようですが、大枠としてはプログラミングの新教科をつくるのではなく、理科や算数といった今ある教科の中に盛り込んでいくようです。それ以上のことは随時決めていくようです。

小学校でのプログラミングの必修化がとても騒がれていますが、実は日本では既に必修化が始まっていたりもします。それは平成24年度の新学習指導要領により、中学校の「技術・家庭」において、従来は選択科目であった「プログラムと計測・制御」です。とても部分的ではありますが、必修化は今に始まったものではないのです。

現在、必修化に対しては賛否両論があります。肌感だと賛成7割で反対3割くらいではないでしょうか。
必修化への賛成意見はニュースで見たり、人から聞いたことがある方が多いと思いますので、今回は反対意見への見解とします。

よく出る反対意見を3つにまとめてみた

1.魅力的な授業をできる人がいない。

教えられる教師がいないので効果がないだろう。付け焼刃でプログラミング習得をした教師が教壇に立っても質の高い教育は施されない。

2.そもそもプログラマーになる人は少ない。

プログラミングに興味を持っていない子供にとってプログラミングの授業は楽しくない。また、一人前になるまでに時間がかかる。一人前になるためには、10年くらいかかるし、常に勉強しなくてはいけない。

3.プログラミングよりも概念理解を優先すべき。

プログラミングを学ぶより、ソフトウェア、ネットワークがどのようにして動いているのかを知ることが大事。

大きく分けるとこのような3つの意見が多いです。

ひとつひとつに意見を申していこうと思います。

反対意見への私の見解

1.魅力的な授業をできる人がいない。
→おっしゃる通りです。。

ここは最もその通りだと思います。闇深い問題だと思います。そもそも面白い講義ができる教員は世の中に一部しかいないのに、抽象度の高いプログラミングを楽しく教えられる人はほぼいないでしょう。ゆえに意見としては小・中学生のプログラミング教育は一般企業が担えばいいと思います。ちなみに小・中学生にプログラミングの面白さを伝えるという部分では「Life is Tech」が圧倒的です。『一般企業が公教育の一部を担うなんて無理だろう』という意見があちこちから飛んできそうです。おっしゃる通りです。なので現実的なところでいうと、教師教育を一般企業が担う形でもいいかもしれません。既存の教育者、教育体制に何かしらのテコ入れは必要だと思います。

2.そもそもプログラマーになる人は少ない。
→おっしゃる通りです。。

しかし、これは他の教科にも同じことは言えますね。数学ができるからといってみんなが数学者にはなりません。強いて言うならば数字を扱う仕事に就くくらいでしょう。そういった中でも、数学を学んだからこそできる仕事は多く存在していると思います。プログラミング教育は全ての人がプログラマーとして働くためのものではありません。全ての会社がIT会社になりつつ昨今において、どういった立場の人でもプログラマーを始めとするIT人材とのコミュニケーションは必須になりつつあります。これからの時代はプログラミングは数学や英語のように素養として必須のスキルでしょう。

3.プログラミングよりも概念理解を優先すべき。
→おっしゃる通りです。。

むしろスタンダードです。私たちスクール業界にとっては当たり前ですが、プログラミング教育を行う際は概念理解から入ります。むしろそれがスタンダードです。しかし教育者として欲を言うと概念理解の前にやらないといけない事があります。それが学ぶ理由をしっかりと理解、腹落ちしてもらう事です。目的意識の明確化というものです。学ぶ事によって何ができるようになるのか、どういった武器をどのように生かしていけるのか、それが人生にとってどれだけメリットがあるのか。そうして概念理解に入っていきます。次にやっとプログラミングを学んでいくのです。(ちなみに目的意識の明確化→外発的動機付け→内発的動機付けという順序でモチベーションを維持していくのが理想です。)

このままでは、日本はIT後進国になってしまう。

経済産業省が発表した「情報サービス産業の現状」によると、Webビジネス市場は2011年11兆円から20年47兆円まで増えると言われています。約4.5倍です。これはWebビジネスという領域において新しい会社が出てくるという意味でもありますが、非ITの会社がWebビジネスに進出してくるという意味のニュアンスの方が強いと思います。ここまで広がっていくIT化の中で、プログラマーを始めとするIT人材との関わりは社内、社外、国内、国外問わず増えて行くでしょう。むしろ既に多くの人が体感しているのではないでしょうか。

ITというのは産業ではありません。ITというのはコストカットだけの手段ではありません。
ITは価値創造をするための手段です。そしてそのものが社会のインフラになりつつあります

日本では2020年に37万人の高度IT人材が足りなくなると言われています。明らかに足りないわけです。
このままでは、日本はIT後進国としてグローバルスタンダードから抜け落ちていってしまいます。
それは将来の日本にとっては損失が大きいのではないでしょうか。

2020年の必修化に伴い、質の高いIT教育がなされる事を期待しています。

[CTABtn]

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