【2022年】HTMLの最新バージョンを紹介!歴史やCSSの最新情報も

2023.01.31
html 最新バージョンを紹介!

プログラミングの学習をしている時に「HTMLの最新バージョンってどれ?何を使えば良いの?」と思ったことはありませんか?

そもそも「HTMLのバージョンが何かもわからない」という方もいるでしょう。

しかし、HTMLのバージョンはエンジニアやプログラマーにとって非常に重要なもの。

今まで使えていたタグが、実は現在では廃止になっていた…なんていうこともあり得ます。

そこで今回は、2021年のHTML最新バージョンについて解説します。

この記事でわかる内容は以下の通りです。

  • HTMLのバージョンについての基礎知識
  • 2021年最新バージョンの「HTML Living Standard」について
  • HTMLバージョンの歴史

最新のHTMLバージョンを把握しておくことで、ルールに基づいたコーディングをすることができるようになります。

また、以前にはなかった便利なタグも登場してきているので、しっかり確認しておきましょう!

そもそもHTMLのバージョンとは?

「HTMLにバージョンがあること自体知らない」という方のために、HTMLのバージョンとは何か解説していきます。

HTMLにおけるバージョンとは、HTMLの正しい仕様やルールを確認するためのもので、仕様が新しくなるたびに「HTML4.0」「HTML5.0」など、バージョンの名称も変わっています。

末尾についている数字が大きいほど最新のバージョンになります。

2021年最新のHTMLバージョンとは?

2021年11月現在のHTML最新バージョンは「HTML Living Standard」です。

「あれ?バージョンの数字がない?」と思った方も多いでしょう。

実は、2021年1月にHTML5が廃止になり、名称もHTML Living Standardに変更されました。

今後、仕様が更新された場合も、新しいバージョンではなく、HTML Living Standardの仕様が更新される形で統一されています。

HTML Living Standardの仕様は基本的に英語ですが、日本語訳もされているので、日本語で新しい仕様を確認することが可能です。

なぜHTML5は廃止されたのか?

ではなぜ、突然HTML5が廃止となり、HTML Living Standardに統一されたのでしょうか?

このことを知るためには、まず、以下の内容を理解する必要があります。

  • 広義・狭義のHTML5について
  • WC3とWHATW

では、それぞれについて見ていきましょう。

広義と狭義の意味のHTML5

一言でHTML5といえど、人によって内容が異なる場合があります。

広義とは、広い方の意味というとらえ方。

「HTML5でWebサイトを作ってみた」「HTML5で便利な属性が増えた」など、一般的な人々が話す内容が広義のHTML5に当てはまります。

狭義とは、狭い方の意味というとらえ方。

W3Cという機関が定めたHTMLの勧告が、狭義のHTML5に当てはまります。

今回解説するのは、後者の狭義のHTML5です。

W3Cとは

正式名称「World Wide Web Consortium」のW3Cは、Webの標準を策定している国際的な機関で、初めてWebサイトを設立したティム・バーナーズ=リーが設立した組織です。

HTMLだけでなく、CSSやDOMといったWebサイトに関わる全ての仕様を決めています。

HTMLのバージョンを管理しているのもW3Cで、HML5.0は2014年10月28日に勧告されました。

WHATWG

WHATWGとは、W3Cが考えるHTML仕様に反発した人々で結成された新しい組織です。

実は、HTML5が生まれるきっかけになった組織でもあり、HTMLの改善を求め、W3Cに圧力を掛けたことがきっかけでHTML5が誕生しています。

HTML5の誕生により、一度は協力体制にありましたが、その後の方向性の違いから一時的に「W3CのHTML5」と「WHATWGのHTML」の2つのHTMLが標準として併存する時代がありました。

2019年5月にようやく停戦協定が結ばれ、WHATWGの作ってきたHTML Living Standardが標準として勧告されたという訳です。

2つの組織についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

【今更聞けない】HTML6は実在するの?エンジニアなら知っておきたいWeb技術の基準

HTML Living StandardにとHTML5の違いについて

HTML5もHTML Living Standardも、実は、HTML書く上でそこまで大きな違いはありません。

ただし、細かい点では新たに追加や変更されたカ所もあるので、HTML Living Standardの仕様を確認してみることをおすすめします。

  • 開始タグはこれまで通り「!DOCTYPE html」
  • sectionタグを併用することで、h1タグの複数使用が可能になった
  • imgタグに遅延読み込みを行うloadingを追加

HTML5から登場した便利なタグも使用できる

HTML Living Standardでは、HTML5から登場した便利なタグも同じように使用することができます。

HTML5から登場した新しいタグには、以下のようなものがあります。

名称意味
headrタグヘッダー部分を表すタグ
canvasタグJavaScriptなどと組み合わせることで、プラグインなしでも図の描画を行えるタグ
timeタグ日付や時刻を指定できるタグ
videoタグプラグインなしでビデオファイルを再生できるタグ

HTML誕生からLiving Standardになるまでの歴史

2021年のHTML最新バージョンは、HTML Living Standardであると解説しました。

では、現在のHTML Living Standardに至るまで、HTMLはどのような歴史をたどってきたのでしょうか?

HTMLの誕生から、年代ごとに勧告された新しいバージョンを時系列で見ていきましょう。

1989年
1989年
HTMLの誕生
CERN(欧州原子核研究機構)のティム・バーナーズ・リー氏によって設計
1993年
1993年
「HTML1.0 / HTML+」バージョン勧告
HTML初のアップデート
HTML+は上位互換(同年にリリース)
1995年
1995年
「HTML2.0」バージョン勧告
HTMLの管理をW3Cが担当することになる
1997年
1997年
「HTML3.0 / HTML3.2」 バージョン勧告
HTML3.0は策定途中で破棄された
HTML3.2が別物としてリリース
1998年
1998年
「HTML4.0」 バージョン勧告
1997年勧告されたHTML4.0の改訂
1999年
1999年
HTML4.01」 バージョン勧告
HTML4.0にマイナーな修正が加えられた
2014年
2014年
「HTML5」バージョン勧告
見た目を規定していた要素のほとんどが変更・排除された
2016年
2016年
「HTML5.1」バージョン勧告
WHATWGのHTML Living Standardを元にW3Cが編集を加えたもの
2017年
2017年
「HTML5.2」バージョン勧告
WHATWGのHTML Living Standardを元にW3Cが編集を加えたもの
2019年
2019年
「HTML Living Standard」 バージョン勧告
W3Cが今後WHATWGに協力する契約に同意
HTML Living StandardがHTML統一の仕様に決定

HTMLバージョンを表示するDOCTYPE宣言の現状

DOCTYPE宣言とは、このページは「HTML〇バージョンの仕様に基づいて記述しています」という宣言のことです。

HTML5よりもバージョンには、各バージョンごとにW3CがWebサイト内で管理している、DTDと呼ばれるファイルがあります。

DTDには、各バージョンで使用できる要素や属性、配置カ所の情報などが記されているので、W3Cが把握できるようにDOCTYPE宣言が必要なのです。

HTML5以降のバージョンには、このDTDがないため、HTML5以降のHTMLには、DOCTYPE宣言が不要ということになります。

しかし、ブラウザの表示モードの切り替えにもDOCTYPE宣言を使用しているので、必要最低限のDOCTYPE宣言はつけなければなりません。

DOCTYPE宣言をつけない場合、「標準モード」ではなく「互換モード」というモードで表示されることになり、レイアウト崩れとなる可能性があります。

HTML5以降のDOCTYPE宣言は、以下のように記述しましょう。

<!DOCTYPE html>

DOCTYPE宣言の記述場所は、HTMLコードの一番上です。

おまけ:以前のDOCTYPE宣言の方法

HTML5以前に使われていたDOCTYPE宣言の記述方法を紹介します。

現在は、HTML5以降、なおかつバージョンが統一されたHTML Living Standardが最新なので、使用する機会は少ないかもしれません。

昔のホームページなどを修正する場合などに登場する可能性があるので、念のため確認しておきましょう。

HTML5以前のバージョンで使われていたDOCTYPE宣言は、以下の3種類があります。

  • Strict
  • Frameset
  • Transitional

同じバージョンの中に3種類のDTDがあることから、それぞれのDTD別にDOCTYPE宣言の種類も異なります。

Strict

Strictは、DTDの中でも仕様に厳密な種類です。

W3Cが非推奨としている要素や属性、フレームワーク機能を使用することができません。

下記は、HTML4.01をDOCTYPE宣言する場合の記述方法です。

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01//EN"
"http://www.w3.org/TR/html4/strict.dtd">

Frameset

Framesetは、最も仕様がゆるいフレーム用のDTDです。

W3Cが非推奨としている要素や属性だけでなく、フレーム機能も使用できます。

下記は、HTML4.01をDOCTYPE宣言する場合の記述方法です。

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Frameset//EN"
"http://www.w3.org/TR/html4/frameset.dtd">

Transitional

Transitionalは、Framesetと同じく文法がゆるいDTDですが、フレーム機能までは使用できません。

W3Cが非推奨としている要素や属性のみ使用することができます。

下記は、HTML4.01をDOCTYPE宣言する場合の記述方法です。

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN"
"http://www.w3.org/TR/html4/loose.dtd">

HTML Living Standardが最新!HTMLのバージョンはシンプルになった

今回は、HTMLバージョンの歴史と最新バージョンの「HTML Living Standard」について解説しました。

以下は、この記事のまとめです。

  • 2019年以降のHTML最新バージョンはHTML Living Standardに統一
  • HTML Living StandardはW3Cから生まれたWHATWGが策定
  • バージョン管理ではなく、ブラウザ表示モード用にDOCTYPE宣言は必要

HTMLの仕様を定めている組織内の分裂などにより、これまで様々なバージョンが散在していたHTMLですが、2019年から「HTML Living Standard」に統一されました。

今までちょっと面倒だったDOCTYPE宣言もシンプルになり、HTMLコードを効率的に書くことができるようになっています。

これからも、より便利にシンプルに進化し続ける「HTML Living Standard」の最新情報を常にチェックして、正しいHTMLコードを記述していきましょう!

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