関東ITソフトウェア健康保険組合とは?加入基準や加入の手順を丁寧に解説
「関東ITソフトウェア健康保険組合って何だろうか?」
「関東ITソフトウェア健康保険組合のメリットが知りたい」
と思うことはありませんか?
関東ITソフトウェア健康保険組合の加入を検討しようとしても、協会けんぽとの違いやそもそも当組合がどんなものなのかわからず迷ってしまいますよね。
では、関東ITソフトウェア健康保険組合に加入するメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
そこで今回は、
- 関東ITソフトウェア健康保険組合とは
- 関東ITソフトウェア健康保険組合に加入するメリット・デメリット
- 関東ITソフトウェア健康保険組合の入り方
について詳しく解説します。
この記事を読めば、関東ITソフトウェア健康保険組合に入るべきかの判断ができます。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
関東ITソフトウェア健康保険組合について知っておくべきこと3選
こちらでは、関東ITソフトウェア健康保険組合について知っておくべきことを紹介します。
どんなものかはもちろん、ほかの制度とどう違うのかを見ていただきます。
- 関東ITソフトウェア健康組合とは
- 会社員の健康保険制度2種
- 組合健保2種類とその違い
ひとつずつ見ていきましょう。
1.関東ITソフトウェア健康保険組合とは
関東ITソフトウェア健康保険組合は、社団法人コンピュータソフトウェア協会が中心となって設立した健康保険組合です。
企業に勤める会社員を対象に、健康保険制度を提供しています。
加入できるエリアや業種に制限があるため、誰でも加入できるわけではありません。
2.会社員の健康保険制度2種
会社員の健康保険制度を理解しておきましょう。
会社員の健康保険制度は、以下の2種類が存在します。
- 組合管掌健康保険
- 協会管掌健康保険(協会けんぽ)
関東ITソフトウェア健康保険組合は、組合管掌健康保険のひとつです。
3.組合健保2種類とその違い
組合健保の中にも2種類あるので、違いを理解しておきましょう。
なぜなら、加入する健康保険によって、どちらもあり得るからです。
- 単一健保:ひとつの企業で従業員数700名以上
- 総合健保:同種・同業で3,000名以上の中小企業2社以上
関東ITソフトウェア健康保険組合は、業種に制限があり、複数の企業からなる総合健保となります。
関東ITソフトウェア健康保険組合に加入するメリット5選
関東ITソフトウェア健康保険組合に加入するメリットを紹介していきます。
もしメリットを感じないのであれば、加入の必要はありません。
- 保険料が安い
- 付加給付金が手厚い
- 検診・予防接種で補助金が出る
- 福利厚生が手厚い
- コロナワクチン接種が無料
それぞれ説明していきます。
1.保険料が安い
関東ITソフトウェア健康保険組合のメリットとして、その保険料が挙げられます。
以下のように協会けんぽと比べて保険料率が低く設定されているのです。
- 協会けんぽ:11.45%
- 関東ITソフトウェア健康保険組合:10.5%
上記は令和4年度時点で、40歳から64歳で介護保険第2号被保険者に該当する場合の料率です。
2.付加給付金が手厚い
付加給付金が手厚いのも、関東ITソフトウェア健康保険組合のメリットです。
関東ITソフトウェア健康保険組合では、一月でかかる医療費の上限が20,000円となっています。
協会けんぽでもある高額療養費制度に加えて、20,000円を超える金額に対して給付金があるので、実質額が20,000円で済むのです。
3.検診・予防接種で補助金が出る
関東ITソフトウェア健康保険組合では、予防接種などにも補助金を出しています。
病気が重症化となり、個人や企業に影響がないように配慮しているのです。
例えば、インフルエンザの予防接種であれば、2,000円が補助金として支給されます。
給付が出ない健康保険もある中で、良い特徴のひとつといえるでしょう。
4.福利厚生が手厚い
福利厚生が手厚いのも、関東ITソフトウェア健康保険組合に加入するメリットといえます。
さまざまな施設の利用を通じて、心身ともに健康となるような機会が設けられているのです。
例えば、以下のような施設の利用で割引がききます。
- コナミスポーツクラブなどのスポーツクラブ
- 一部のホテルや保養施設
- そのほかのスポーツ施設
協会けんぽにはない、大きなメリットといえるでしょう。
5.コロナワクチン接種が無料
コロナワクチンの接種も無料で受けられます。
会場を手配し、職域集合接種を実施しているからです。
時期や会場などは特定されますが、活用すれば職員の健康を守れるのはメリットとなり得るでしょう。
個人事業主が負担する3つの社会保険料を解説!社会保険料を抑えるポイントも紹介関東ITソフトウェア健康保険組合に加入するデメリット2選
関東ITソフトウェア健康保険組合に加入するデメリットも見ていきましょう。
なぜなら、当保険組合に加入するのはメリットだけではないからです。
- 健康診断の予約が取りづらい
- 施設が埋まってしまっていることがある
それぞれ見ていきましょう。
1.健康診断の予約が取りづらい
関東ITソフトウェア健康保険組合で予約すると、時期により健康診断の予約が取りづらいことがあります。
なぜなら、人気のある健康保険組合なので、会員が増えてきているためです。
加入条件のひとつであるエリアが限定されているのも、理由といえるでしょう。
2.施設が埋まってしまっていることがある
福利厚生施設が埋まってしまっていることも、関東ITソフトウェア健康保険組合のデメリットといえます。
ITに関わる業種でできた組合なので、忙しい時期や休みの時期がかぶってしまうことが多いからです。
もしレジャー目的で予約を試みたいなら、早めに計画をしておくべきといえるでしょう。
関東ITソフトウェア健康保険組合の加入条件
関東ITソフトウェア健康保険組合の加入条件を見ていきましょう。
なぜなら、誰でも入れる組合ではないからです。
- 対応エリアについて
- 社員数や年齢の制限について
- 最低報酬月額
- そのほかの条件
ひとつずつ確認していきます。
1.対応エリアについて
関東ITソフトウェア健康保険組合へ加入するには、社会保険加入期間が1年以上で、以下の都道府県で全国健康保険協会に加入していなければいけません。
- 東京都
- 神奈川県
- 千葉県
- 埼玉県
- 茨城県
- 山梨県
- 栃木県
- 群馬県
- 新潟県
- 長野県
関東という名前が付くだけに、関東エリアに対象が絞られているのです。
2.社員数や年齢の制限について
関東ITソフトウェア健康保険組合では、社員数や年齢にも加入基準が設けられています。
あくまでも一般的な中小企業規模以上の会社が対象となるからです。
- 被保険者数20名以上
- 平均年齢が組合の平均を大きく上回らないこと
加入する年度の平均年齢を調べておく必要があるでしょう。
3.最低報酬月額
最低報酬月額でも、制限があります。
なぜなら、あまりに安い保険料だと採算が取れなくなってしまうからです。
報酬月額は、標準報酬月額118千円(8等級)超でなければいけません。
4.そのほかの条件
そのほかにも加入の条件があります。
組合の運営に支障がきたす企業は入れないのです。
例えば、以下のような条件があります。
- 過去1年間に公租公課の滞納が無い
- 扶養率が組合の平均を大きく上回らない
年齢や加入被保険者数だけでない条件もしっかりと確認しておきましょう。
フリーランスの社会保険が安くなる!料金を抑えるために覚えておくべき3つの方法関東ITソフトウェア健康保険組合への加入方法
こちらでは、関東ITソフトウェア健康保険組合への加入方法を紹介します。
事前に知っておけば、決断をしたときにスムーズに手続きまでできるでしょう。
- 申請方法
- 必要書類
ひとつずつ確認していきます。
1.申請方法
申請の手順は以下のとおりです。
- 加入基準を確認する
- HPから加入申出書(エクセル)を取得する
- 加入申出書を入力・印刷する
- 添付書類と一緒に郵送で提出
- 組合からの連絡を待つ
インターネット上での提出などには対応してません。
加入を考えている時期から逆算して申し込みをおこなうようにしてください。
2.必要書類
申出書以外に必要な書類を紹介します。
不足書類があると、思っている以上に時間がかかってしまうからです。
必要書類は以下のとおり。
- 取得後3ヶ月以内の商業登記簿謄本もしくは履歴事項全部証明書の原本1通
- 直近の確定申告書(コピー)
- 直近の法人税の領収書もしくは納税証明書
- 直近1年分の源泉所得税の領収書(コピー)
- 直近1年分の社会保険料の領収書もしくは納入証明書(コピー)
- 賃貸借契約書のコピー
- 事業所の該当がわかるもの(会社案内など)
- 事業所調査に対する事業主の同意書3通
- 反社会的勢力等の排除に関する誓約書
きちんと不備がないか内容を確認した上で、郵送してください。
フリーランスが支払う5つの税金の計算方法や注意点は?上手な節税の方法も解説まとめ:関東ITソフトウェア健康保険組合は、加入者に大きなメリットがある
当記事では、関東ITソフトウェア健康保険組合について、基本事項や加入条件などを説明してきました。
- 関東ITソフトウェア健康保険組合とは、IT業界に限られた組合管掌健康保険のひとつ
- 関東ITソフトウェア健康保険組合の料率は、協会けんぽよりも安く設定されている
- 関東ITソフトウェア健康保険組合に加入するには加入条件をきちんと確認すべき
関東ITソフトウェア健康保険組合は、関東内のIT企業が入れる健康保険組合です。
値段が安いなどのメリットがあるものの、誰でも入れるわけではありません。
きちんと加入基準や手順を調べてから、申請・手続きに進むようにしてください。