VBAエンジニアの需要と将来性は?年収の相場や仕事内容、おすすめの資格も紹介
「VBAエンジニアに将来性ってあるのかな」
「未経験でもVBAエンジニアになれる?」
と思うことはありませんか?
VBAエンジニアを目指そうとしても、将来性や需要があるかわからなくて決断するのに迷ってしまいますよね。
では、VBAエンジニアに将来性はあるのでしょうか?
そこで今回は、
- VBAエンジニアの将来性と今後の需要
- VBAエンジニアが携わる4つの仕事内容
- 未経験者におすすめのVBAの学習方法
について詳しく解説します。
この記事を読めば、VBAエンジニアになるための方法がわかります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
VBAとは
VBAとは、Microsoft officeの拡張機能で用いられているプログラミング言語です。
Excelの機能といったイメージが強いですが、WordやAccessなどにも使われています。
ただし、用途がoffice製品のみに限られているので、そのほかのプログラミング言語のように開発・制作などができません。
よって「VBAは需要がない」という声も多く、将来的な不安を抱えているVBAエンジニアもいます。
VBAエンジニアの仕事内容4選
VBAエンジニアの仕事内容を紹介します。
- Excelの機能拡張・効率化
- Accessの機能拡張・効率化
- RPAによる自動化
- 社内業務の効率化
それぞれについて、下記で詳しく解説します。
1.Excelの機能拡張・効率化
携わる仕事でとくに多いのが、Excelの機能拡張・効率化です。
主に、新しい機能を追加や関数を用いて業務効率化を図ります。
また、Excelの事務作業をするうえで、何が問題なのか発見し、VBAで解決できるのか判断するのも仕事の一環です。
Excelで事務管理をすべておこなっている企業だと、VBAエンジニアは重宝される人材といえます。
2.Accessの機能拡張・効率化
VBAエンジニアは、Accessの機能拡張・効率化にも携わります。
データベース管理として、顧客管理・販売管理・在庫管理などの機能を拡張するケースが多いです。
また、データ運用のためにVBAを用いて効率化を図り、業績アップへと貢献できます。
Accessは、顧客や商品を多く抱えている企業に用いられているのが一般的です。
そのため、クライアント相手に社外で仕事をするケースもあります。
3.RPAによる自動化
RPAによる自動化も、VBAエンジニアの仕事になります。
RPAはPCやクラウド上で動作するソフトウェアで、ロボットによる自動化ができる最新技術です。
主な仕事内容は、Excelで自動化できない部分をRPAで補うために、VBAのスキルで組み合わせます。
RPAはoffice製品以外のアプリケーションでも自動化が可能なので、将来的に需要が高まる技術のひとつです。
4.社内業務の効率化
社内業務の効率化は、VBAエンジニアの重要な役割です。
Excel・Access・RPAの業務改善につとめ、常に最新の機能を追加しながら効率化を図ります。
また、社員が事務作業でできない部分があればサポートし、業務上で不便なことをカウンセリングするのも仕事の一環です。
よって、事務作業に特化した社内SEのような役割として、企業に貢献する人材といえます。
VBAエンジニアの年収の相場
VBAエンジニアの年収の相場は、約600万円です。
ただし、これはフリーランスの年収の相場であり、企業で働く場合は規模によって多少の変動があります。
そもそも、VBAエンジニアの人数が少なく、企業における年収の相場は出ていません。
とはいえ、フリーランスの月額最高単価が160万円と出ているので、全体的に見ても年収の相場は高いと予測できます。
(参考:VBAのフリーランス求人・案件)
フリーランスエンジニアの平均年収は?経験や業種別に細かく解説
VBAエンジニアの需要と将来性
VBAエンジニアの需要と将来性について解説します。
- office製品が廃れない限り将来性はある
- エンジニア数が少なく需要はある
- ブラウザサービスの普及が続くと厳しい
- サポートが止まる可能性もある
では、見ていきましょう。
1.office製品が廃れない限り将来性はある
VBAエンジニアは、office製品が廃れない限り将来性はあります。
ExcelやAccessに代わる管理システムはないためです。
事実、ほかの管理システムも市場に出ていますが、ほとんどの企業はoffice製品を使っています。
office製品は、利便性や連携・共有などシステム全般において優れているので、ほかを利用する要因がないからでしょう。
よって、今後もoffice製品の需要は続くと予測できることから、VBAエンジニアの将来性は高いといえます。
2.エンジニア数が少なく需要はある
そもそもVBAを扱えるエンジニア数が少ないことから、今後も需要のある職種といえます。
需要に対して供給が足りなければ、必然的に仕事があるためです。
とくに、VBAは「需要がない」「プログラミングではない」といった否定的な声が多くあがっています。
実際には稼いでいるVBAエンジニアはたくさんいますが、否定的な評判を耳にすることで目指す人が少ないのが原因でしょう。
そのため、VBAエンジニアが今後増えない限り、需要は続くと予測されます。
3.ブラウザサービスの普及が続くと厳しい
一方で、ブラウザサービスの普及が続いているので、今後は厳しくなるとの声もあります。
実際に、Google社が提供するスプレッドシートが普及しているためです。
office製品のように管理機能に優れていませんが、インストールが不要でネット環境があればどこでも使える利便性があります。
加えて、機能面もグレードアップし続けていることから、office製品に負けず劣らず性能を持つ可能性もあるでしょう。
また、DX化によりクラウド管理が推進されているので、VBAエンジニアの仕事が減ることも予測されます。
4.サポートが止まる可能性もある
今後、VBAのサポートが止まる可能性もあるといわれています。
2022年6月にIE11のサポートが終了し、VBAの一部機能が制限されたためです。
それ以前から「サポートが終了するのでは」と声があがっていましたが、実際にストップしたことでより現実味を帯びています。
office製品があるゆえに完全に終了するとは考えにくいものの、今後はどうなるかわかりません。
そのため、将来的に需要がなくなるとも予測されています。
未経験からVBAを学ぶ方法3選
未経験からVBAを学ぶ方法を紹介します。
- Web教材を使って学ぶ
- 企業で働きながら学ぶ
- プログラミングスクールに通う
それぞれ説明します。
1.Web教材を使って学ぶ
Web教材を活用すると、コードや知識を効率的に学べます。
加えて、動画やイラストを用いてわかりやすく説明してくれるので、初心者でもスキル習得がしやすいです。
ただし、不明点があっても誰かに教えてもらえません。
そのため、独学が得意な人や、ひたすらコードを書いた方が覚えやすい人に向いている学習方法といえます。
2.企業で働きながら学ぶ
新卒であれば、企業で働きながら学ぶ方法もあります。
就職さえできれば上司から教えてもらえるので、VBAのスキルが身につきやすいです。
ただし、情報学部や経済学部を卒業した人じゃないと、新卒でも就職ができない可能性があります。
そのため、大学でプログラミングやVBAを学んだ人が前提といえるでしょう。
3.プログラミングスクールに通う
VBAが学べるプログラミングスクールに通うのも方法のひとつです。
講師に直接教えてもらえるほか、わかりやすいカリキュラムのもと効率よく学習できます。
加えて、そのほかのプログラミング言語もあるので、挑戦してみるのもよいでしょう。
とくに、VBAはoffice製品に限られてしまうこともあり、活躍の場が制限されるのが実際のところです。
将来的な需要を考えて、別のプログラミング言語のスキルを習得していきましょう。
ITスクール・プログラミングスクールのおすすめ11選 | 特徴や選ぶときの注意点を徹底解説
VBAの資格であるVBAエキスパートの概要
VBAの資格であるVBAエキスパートの概要について解説します。
- VBAエキスパートとは
- VBAエキスパートの種類
- VBAエキスパートの難易度
それぞれについて、下記で詳しく解説します。
1.VBAエキスパートとは
VBAエキスパートとは、VBAスキルの証明となるオデッセイコミュニケーションズの認定資格です。
受験資格はとくにないので、誰でも試験が受けられます。
主な概要は、下記のとおり。
- 全国47都道府県に試験会場がある
- 週2日~3日と試験は頻繁に開催されている
- 試験結果は当日発表
試験会場に連絡すれば申し込みができるので、直接問い合わせてみましょう。
2.VBAエキスパートの種類
VBAエキスパートは4種類にわかれています。
種類については、下記のとおりです。
- Excel VBAベーシック
- Excel VBAスタンダード
- Access VBAベーシック
- Access VBAスタンダード
ExcelとAccessでわかれているので、実務で活かしたい試験から優先して受験しましょう。
3.VBAエキスパートの難易度
VBAエキスパートの難易度は、そこまで高くありません。
それぞれの難易度は、下記のとおりです。
- ベーシックは初級者レベルで学習時間1ヶ月程度
- スタンダードは基礎学習レベルで学習時間3ヶ月程度
PCがどれくらい使えるかによって差はありますが、独学でも取得できるレベルです。
ハードルは決して高くないので、ぜひ受験してみてください。
VBAエンジニアにおすすめの職種4選
VBAエンジニアにおすすめの職種を紹介します。
- プログラマー
- システムエンジニア
- 経理・事務職
- フリーランス
それぞれについて、下記で詳しく解説します。
1.プログラマー
プログラマーは、VBAのスキルが活かせる職種といえます。
なぜなら、ExcelやAccessの業務効率化に携わるケースもあるからです。
また、企業によってはVBAエンジニアを雇用せず、プログラマーがコーティングとあわせて担う場合もあります。
ただし、プログラマーとして採用されるには、別のプログラミング言語も習得しておかないと厳しいです。
活躍の場としてはおすすめですが、VBAと開発言語の両方を持ち合わせておくのが前提といえます。
2.システムエンジニア
システムエンジニアも、VBAが使えるエンジニアにおすすめといえます。
上流工程に携わることから、資料づくりとしてExcelを使うケースが多いためです。
実際に、設計書や管理表の作成など、システムエンジニアの業務は多岐にわたります。
企業によっては、社内SEの業務を併用して担うケースもあるので、VBAのスキルは大いに役立つといえるでしょう。
3.経理・事務職
経理・事務職は、VBAのスキルがある人ほど重宝される職種になります。
問題改善や業務の効率化に何が必要かは、現場で働く事務職が一番理解しているためです。
とくに、VBAのスキルがある分、一般的な事務職より給料は高い傾向にあります。
経験とともにスキルアップしていけば、VBAエンジニアの活躍の場が広がるので、未経験からスタートする人にはおすすめの職種です。
4.フリーランス
VBAエンジニアで高年収を目指すなら、フリーランスがおすすめです。
なぜなら、VBAの案件は多く出回っているからです。
企業で働くVBAエンジニアが少ないのは、活躍の場が限られることが理由としてあります。
業務の効率化や機能の追加はもちろん大切ですが、毎日のように携わる仕事ではありません。
そのため、VBAエンジニア自体を雇用していない企業も多いです。
ただその分、外注にVBAの案件を発注しているので、必然的にフリーランスが受注して高年収を稼いでいます。
VBAの高いスキルを身につけたエンジニアは、多く稼ぐためにフリーランスになるのも方法のひとつです。
フリーランスエンジニアの平均年収は?経験や業種別に細かく解説
VBAエンジニアによくある質問
VBAエンジニアによくある質問を紹介します。
- VBAエンジニアのメリットは?
- VBAエンジニアのデメリットは?
- VBAエンジニアはやめとけといわれる理由は?
- VBAエンジニアでキャリアアップする方法は?
それぞれについて、下記で詳しく解説します。
1.VBAエンジニアのメリットは?
VBAエンジニアのメリットは、高年収に対してスキル習得が難しくない点です。
ほかの言語はプログラミングスクールに通わないとスキル習得が難しいですが、VBAは独学でも身につけられます。
かといって、年収が低いわけじゃないので、働く企業によってはメリットが大きいといえるでしょう。
2.VBAエンジニアのデメリットは?
活躍の場が限られるので、就職先がない可能性があることです。
企業によっては重宝される人材ですが、VBAエンジニアを積極的に雇用するケースは少ないです。
そのため、別のプログラミング言語のスキルがないと、就職先が見つからない可能性があります。
加えて、活躍の場がひとつ途切れるだけで、同じ企業で長く働けません。
VBAの将来性と需要を考えても、別のプログラミング言語のスキルは習得しておいた方がよいでしょう。
3.VBAエンジニアはやめとけといわれる理由は?
ほかのエンジニア職種に比べて、将来性の保障がないためです。
ExcelやAccessなどのoffice製品の需要は続くと予測されますが、社内で雇用するほど多くの仕事はありません。
そのため、VBAエンジニアの人数が少し増えるだけでも需要がなくなり、最悪のケースでは職を失う可能性もあります。
これは極端な例ですが、需要がなくなれば収入も減るので、VBAエンジニアはやめとけといった声が多いです。
4.VBAエンジニアでキャリアアップする方法は?
ほかのプログラミング言語のスキルを習得することです。
そもそも、VBAのスキル自体は重宝されていますが、活躍の場が限られている理由からVBAエンジニアでのキャリアアップは厳しいといえます。
そのため、別の言語スキルを習得し、活躍の場を増やすことでキャリアアップが可能です。
まとめ:VBAエンジニアで高年収を目指すならほかの言語スキルも習得しよう
本記事では、VBAエンジニアになりたい方に向けて、仕事内容や将来性・需要について解説してきました。
- VBAスキルはoffice製品に限られる
- 高年収を目指すなら他の言語スキルの習得が必須
- VBAエンジニア一本で稼ぎたいならフリーランス
VBAの用途はoffice製品に限られるので、将来的な需要は不透明なのが実際のところです。
そのため、VBAのスキルと別のプログラミング言語も学習していきましょう。
ほかの言語スキルを持つことで、エンジニアとしての強みが増します。
もし「どの言語スキルを学習すればよいかわからない」という方は、プログラミングスクールに通って得意分野を見つけてみてください。