プログラマーのオープン系とは?Web系・汎用系との違いや使用言語、年収を解説
「オープン系ってそもそも何の意味だろう」
「ほかの職種との違いを知りたい」
と思うことはありませんか?
プログラマー求人に応募しようとしても、オープン系や他職種との違いがわからなくて迷ってしまいますよね。
では、オープン系はどのような意味があるのでしょうか?
そこで今回は、
- オープン系の特徴
- Web系・汎用系など他職種との違い
- オープン系プログラマーのメリット・デメリット
について詳しく解説します。
この記事を読めば、プログラマーのオープン系の特徴がわかります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
オープン系プログラマーとは
オープン系プログラマーとは、オープン系システムを用いて開発業務に携わる人材のことです。
オープン系システムには、下記のようなものがあります。
- UNIX
- Linux
- Windows
これらシステムは、社内ネットワークで完結することがあれば、インターネット接続を必要とする場合があります。
また、データベースや管理システムなど、業務系アプリ開発に携わるのが一般的です。
日常では目にするアプリ開発には携わらないものの、企業力が強い日本では必要とされる人材といえます。
オープン系で使用するプログラミング言語
オープン系で使用するプログラミング言語で主流なのはJava、PHPです。
ただし、オープン系システムによって使用する言語が異なります。
そのほかの言語は、下記のとおり。
- JavaScript
- Ruby
- Python
- C++
- C#
- VB.net
オープン系の汎用系開発だとC++が使われるケースが多いです。
また、Windowsの場合はC#やVB.netを用いて開発するケースもあります。
ただし、開発するアプリはクライアントのニーズで変わるのが一般的です。
そのため、オープン系プログラマーになるには、複数の言語スキルを持つ必要があると覚えておきましょう。
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オープン系と他職種の違い
オープン系と他職種の違いを紹介します。
どのような違いがあるのでしょうか。
1.オープン系の特徴
オープン系の特徴は、UNIXやWindowsなど既存のシステムを活用してアプリ開発をおこなう点です。
イチから開発するわけではないので、開発工数やコストを削減できるメリットがあります。
加えて、システム開発の柔軟性も高く、アップデートや改修をしやすいのも特徴といえるでしょう。
2.汎用系の特徴
汎用性は、汎用機を基盤としてシステム開発をおこないます。
オープン系の反対語であるクローズドと呼ばれており、ソフトウェア開発の一種です。
主な特徴は、下記のとおり。
- 金融系・国税庁などの莫大なデータ管理で使われる
- 汎用機で使用可能なシステムを独自開発する
- 主な使用言語はCOBOL
オープン系との違いは、既存システムを使うか汎用機を基盤とするかです。
コストに関してはオープン系の方が優れていますが、用途が幅広いのは汎用系といえます。
そのため、双方にメリットがあり、どちらも需要のある職種です。
3.Web系の特徴
Web系は、Webアプリ開発をおこないます。
業務アプリで日常で目にとまる機会が少ないオープン系に対し、Web系はSNSやECサイトなど生活で触れ合う場面が多いです。
主な特徴は、下記のとおり。
- 仕様書に沿ってWebアプリの開発をおこなう
- スマホアプリやPC版など日常で触れ合う機会が多い
- 主な使用言語はJavaやPHPなど多数
イチからの開発になるので、オープン系に比べて幅広い知識と高いスキルが必要です。
加えて、Webサービスは活用場面が広いことから、使用する開発言語が多岐にわたります。
そのため、Web系プログラマーの求人に開発言語が記載されているケースも多いです。
4.ゲーム系の特徴
ゲーム系は、プログラミングを用いてゲームを開発します。
アプリゲームやオンラインゲームなど開発するゲームは多種多様です。
ゲーム系の主な特徴は、下記のとおり。
- コンシューマーゲームなどゲーム開発をおこなう
- プログラミングとゲームの知識が必要
- 主な開発言語はC言語やJava
高いプログラミングスキルはもちろん、ゲームの知識も求められる職種です。
今後はオンラインゲームやソーシャルゲームが伸びるといわれており、将来性が高いと予測されています。
5.通信系の特徴
通信系は、ネットワーク機器を実装するためのシステム開発をするプログラマーです。
開発するシステムは、ソフトウェアモジュールやアクセスプログラムなどになります。
主な特徴は下記のとおり。
- コンピューターのデータ送受信のプログラミングが主な業務
- 社内人事や給与システムの開発もおこなう
- 主な使用言語はC言語やC++
ネットワーク機器の需要が高まっていることから、通信系プログラマーの将来性も高いといわれています。
また、今後はクラウドの知識・経験も求められるでしょう。
6.アプリケーション系の特徴
アプリケーション系は、スマホアプリを専門に開発するプログラマーです。
Webアプリや業務系アプリ、ハイブリッドアプリなど開発するアプリケーションは多岐にわたります。
主な特徴は、下記のとおり。
- iOSによって開発言語が異なる
- 翻訳アプリやSNSなど多くの開発に携わる
- Javaのスキルは必須
AndroidとiPhoneで使用言語は違うとはいえ、アプリ開発に多く使われているJavaのスキルは必須です。
そのほかの言語だと、C言語やRuby、PHPからiPhoneで使われるSwiftがあります。
スマホアプリは生活の必需品でもあることから、アプリケーション系の将来性は高いです。
ただし、その分ITの最新情報を常に入手する必要があり、経験がより求められる職種といえます。
7.組み込み系の特徴
組み込み系は、家電や電子機器などの制御機能のシステムを開発する職種です。
たとえば、ポットのお湯が一定温度になったら自動的にストップする感知システムなどを開発します。
主な特徴は、下記のとおり。
- 制御機能の全般に携わる
- 家電がなくならない限り需要がある
- 主な開発言語はC言語・C++・C#
モノのインターネットといわれるIotの需要が高まっていることから、組み込み系は将来的に安泰といわれています。
その分必要となるスキルも多いですが、モノづくりに興味がある人には向いている職種といえるでしょう。
オープン系プログラマーの仕事内容
オープン系プログラマーの仕事内容は、主にソフトウェア開発のプログラミングとテスト工程です。
具体的な流れは、下記のとおり。
- 仕様書の確認
- プログラミング・コーティング
- 単体テスト
- 統合テスト
チームを組んで開発をおこなうので、仕様書に沿って役割が与えられます。
その後、プログラミングをして単体テストを業務し、最後にシステムを統合してテストをして問題がなければプロジェクトが完了です。
よって、オープン系プログラマーで就職した場合は、与えられた役割に沿ってプログラミングをすると覚えておきましょう。
オープン系プログラマーに求められる2つのスキル
オープン系プログラマーに求められるスキルを紹介します。
- プログラミングの実装スキル
- デバッグ能力
それぞれ説明します。
1.プログラミングの実装スキル
オープン系には、プログラミングの実装スキルが必要になります。
なぜなら、業務の大部分がプログラミングとコーティングで占めるためです。
スキル習得度としては、正しいロジックとして実装できるレベルが最低条件として求められます。
また、実装スキルは複数の言語を身につけておいた方がよいです。
ひとつの言語でも開発に携われますが、クライアントのニーズによって使用言語が変わります。
そのため、活躍の場を広げるためにも、複数の言語スキルを習得して正しく実装できるレベルまで上げておきましょう。
2.デバッグ能力
オープン系では、デバッグ能力も必要になります。
その理由は、単体テストでデバッグに携わるためです。
オープン系はコスト面のメリットを活かすために、デバッガーに委託するケースはほとんどありません。
そのため、デバッグに必要とされる問題解決能力や忍耐力などが求められます。
最低でも処理結果の妥当性が判断できるレベルは必要なので、プログラミングとあわせてスキル習得を目指しましょう。
オープン系プログラマーのメリット・デメリット
オープン系プログラマーのメリット・デメリットを紹介します。
- オープン系のメリット
- オープン系のデメリット
では、見ていきましょう。
1.オープン系のメリット
オープン系プログラマーのメリットは、下記のとおり。
- 開発言語の教材が多くスキル習得がしやすい
- 研修制度が整っている企業が多い
- 転職先が豊富
オープン系はJavaやPHPなど主流言語を使用しているケースが多いです。
そのため、開発言語の教材が多く揃っており、スキル習得がしやすい環境にあります。
加えて、教材・情報が多いことから、企業の研修制度が整っている傾向が強いです。
未経験者でも転職できるチャンスは十分にあるので、ぜひ目指してみてください。
2.オープン系のデメリット
オープン系プログラマーのデメリットは、下記のとおりです。
- システムの改修・メンテナンスが多く仕事が多忙
- セキュリティが弱く、将来性が若干不安視されている
オープン系は、OSのバージョンアップやハードウェア交換があるごとに動作確認をしなくてはなりません。
尚且つ、そこで不具合が発生すればその都度メンテナンスが必要になるので、仕事が多忙になりやすいです。
加えて、オープン系はウイルス感染のリスクがあり、セキュリティの弱さが問題視されています。
そのため、オープン系の将来性は若干不安視されている点がデメリットといえるでしょう。
オープン系プログラマーの将来性と年収
オープン系プログラマーの将来性と年収を紹介します。
- オープン系プログラマーの将来性
- オープン系プログラマーの年収
それぞれ解説します。
1.オープン系プログラマーの将来性
オープン系プログラマーの将来性は高まりつつあります。
その理由として、オープン系開発の市場が活発化しているためです。
セキュリティ面の弱さは不安視されているものの、今後はITの技術を用いて対策されていくと予測されています。
加えて、コスト面や研修制度を整備しやすいという企業側のメリットもあるので、オープン系開発をストップするとは考えにくいです。
とはいえ、Web系の需要が高まっていることもあり、最悪のケースではオープン系自体がなくなる可能性があるともいわれています。
そのため、需要のある今のうちにオープン系として転職し、上流工程へキャリアアップを目指した方が確実といえるでしょう。
2.オープン系プログラマーの年収
オープン系プログラマーの平均年収は524万円です。
日本の平均年収は443万円なので、オープン系プログラマーは高年収の部類に入ります。
加えて、1000万円以上稼ぐプログラマーもいることから、オープン系は夢のある職種でもあるでしょう。
(参考:求人ボックス)
オープン系プログラマーにおすすめの資格3選
オープン系プログラマーにおすすめの資格を紹介します。
- PHP技術者認定試験
- Oracle Certified Java Programmer
- データベーススペシャリスト試験
では、見ていきましょう。
1.PHP技術者認定試験
PHP技術者認定試験は、PHPのスキルを証明できる民間資格です。
試験は3種類あり、まずはプログラマー1年程度のレベルとなる初級試験を目指すとよいでしょう。
主な特徴は、下記のとおり。
- 初球は未経験でも合格できるレベル
- 転職で有利になるのは上級試験から
- 経験者が取得すると昇給のチャンスがある
上級試験になると実務経験5年以上とされており、転職活動が有利になります。
PHPはオープン系開発で多く使われているので、スキルの証明におすすめの資格です。
2.Oracle Certified Java Programmer
Oracle Certified Java Programmer(Oracle認定Javaプログラマ)は、Javaのスキルを証明できる民間資格です。
国外でも通用する資格になるので、取得するだけで転職に大いに役立ちます。
主な特徴は、下記のとおり。
- 資格は3段階のレベルがある
- 試験難易度はBronze(初級)でも高め
- Silver(中級)以上は世界共通資格
Javaはオープン系以外でも多く使われているので、どの職種でも採用が有利になります。
初級といわれるBronzeでも難易度は高いですが、プログラマーのスタートとして取得しておきたい資格のひとつです。
3.データベーススペシャリスト試験
データベーススペシャリスト試験は、データベースの専門性の証明となる国家資格です。
ITSSのレベル4の資格となり、取得するだけで一人前のプログラマーの証明になります。
主な特徴は、下記のとおり。
- 情報技術系の資格でもっとも難易度が高い
- データベースの職種では重宝される資格
- プログラマーのスペシャリストと名乗れる資格
データベーススペシャリスト試験の偏差値は67と、難易度が非常に高い資格です。
経験者じゃないと合格するのは難しいですが、取得することでプログラマーとして活躍の場が広がるでしょう。
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オープン系プログラマーによくある質問
オープン系プログラマーによくある質問を紹介します。
- オープン系とクローズ系の違いは?
- オープン系開発とは?
- システムエンジニアとの違いは?
- オープン系プログラマーは未経験でもなれる?
- 独学でもスキル習得は可能?
それぞれについて、下記で説明します。
1.オープン系とクローズ系の違いは?
オープン系とクロース系の違いは、下記のとおりです。
- オープン系は複数のシステムを使用して開発する
- クローズ系はひとつの汎用機を使用して開発する
オープン系よりクローズ系の方が汎用性が高いので、大容量のデータベース管理に使用されているケースが多いです。
また、求人で汎用系プログラマーと記載があるときは、クローズ系(クローズド)と同じだと覚えておきましょう。
2.オープン系開発とは?
オープン系開発とは、PCを基軸としたシステム開発のことです。
メーカーやOSなどのデバイスを組み合わせ、業務用アプリの開発をおこないます。
そのため、イチから開発するのではなく、既存のシステムを活用してアプリ制作をする業務になります。
3.システムエンジニアとの違いは?
システムエンジニアは、システム設計から納品するまでが主な仕事内容です。
加えて、システムエンジニアはクライアントのやり取りもおこないます。
そのため、プログラマーは実装が主に対し、システムエンジニアはシステム全般に携わるという違いがあります。
同じオープン系と記載があっても、携わる仕事も必要なスキルも違うので注意しておきましょう。
4.オープン系プログラマーは未経験でもなれる?
未経験でもなれます。
実際に、未経験求人も多いことから、意欲さえあればオープン系プログラマーになることは可能です。
ただし、プログラミングスキルを習得していることが前提になります。
何もできないまま転職活動をしても採用されないので、最低限必要な実装スキルは身につけておきましょう。
5.独学でもスキル習得は可能?
独学だとスキル習得は厳しいです。
その理由は、下記のとおり。
- そもそもプログラミングの専門性の高い
- 実装スキルは独学じゃ身につかない
- デバッグ能力は経験が必要になる
独学でコーティングやプログラミングの知識を身につけても、実務で活かせるレベルには達していません。
そのため、未経験から目指す場合は、実務スキルが身につけられるプログラミングスクールの利用をおすすめします。
まとめ:オープン系と他職種の違いを理解して目指す方向性を考えよう
本記事では、プログラマーのオープン系を知りたい方に向けて、オープン系の概要と他職種との違いを説明してきました。
- オープン系は既存のシステムを活用して開発する職種
- 主な仕事内容はプログラミングの実装とデバッグ
- オープン系の将来性は高い
オープン系は既存システムを活用することから、開発工程やコストを減らせるメリットがあります。
また、年収の相場が高く、研修制度が整っている企業が多いので、オープン系プログラマーを目指す価値はあるでしょう。
とはいえ、プログラミングスキルとデバッグ能力がなければ、仕事として成り立ちません。
そのため、未経験からオープン系プログラマーを目指す方は、実務スキルを習得するためにプログラミングスクールを活用しましょう。