ユニコーン企業とは?意味と日本や世界の代表的なサービスを紹介
「ユニコーン企業ってどんな会社なの?」
「日本にユニコーン企業ってあるの?」
と、疑問に感じていませんか?
世界と比較すると日本のユニコーン企業の数は少ないことから、あまり馴染みがないと感じる人も多いでしょう。
そこでこの記事では、
- ユニコーン企業の意味や条件
- 世界と日本の代表的なユニコーン企業11選
- 日本のユニコーン企業の数が少ない理由
などについて、くわしく解説していきます。
この記事を読めば、ユニコーン企業への理解が深まりますよ。
ぜひ最後まで読みすすめてくださいね。
ユニコーン企業とは?意味について徹底解説
ベンチャー企業の中でも、急激に発展している企業のことを意味する「ユニコーン企業」。
ユニコーン企業という言葉は、2013年にベンチャーキャピタリストのアイリーン・リー氏によって発案されたといわれています。
成功するベンチャー企業の希少性を表現するために、神話的な幼獣である「ユニコーン」と名付けたそうです。
(出典:Wikipedia)
ハイリターンを狙ったアグレッシブな投資をおこなう投資家の総称。
おもに、急激に成長する未上場企業に対しての投資をおこなっている人を指します。
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ユニコーン企業と呼ばれる4つの条件を解説
急激に成長したからといって、ユニコーン企業と呼ばれるわけではありません。
では、どういった企業がユニコーン企業といわれているのでしょうか?
ここでは、ユニコーン企業と呼ばれる具体的な4つの条件について解説していきます。
それでは順番に見ていきましょう。
1.評価額が10億ドル以上
1つ目の条件は、企業価値を意味する評価額が10億ドル以上であること。
10億ドルを日本円に換算すると、約1,100億円ほどです。
ユニコーン企業以上になってくると、
- 評価額100億ドル(1兆1,000億円)が「デカコーン企業」
- 評価額1,000億ドル(11兆円)以上が「ヘクトコーン企業」
と呼ばれています。
それぞれ、10を意味する「デカ(deca)」と100を意味する「ヘクト(hecto)」とユニコーン(unicorn)とを組みわせてつくられた造語です。
2.起業から10年以内
評価額が10億ドル以上に加えて、起業から10年以内ということもユニコーン企業に必須の条件です。
最近勢いがある企業といえば、フェイスブック社やツイッター社をイメージする人も多いでしょう。
しかし、
- ファイスブック社:2004年設立
- ツイッター社:2006年設立
このように、どちらも現在では10年以上が経過しているため、ユニコーン企業とは呼びません。
もともとユニコーン企業は、若い企業を意味する言葉。
そのため、10年以上経過している企業をユニコーン企業とは呼ばないことが一般的です。
3.非上場
ユニコーン企業の3つ目の条件は、非上場であることです。
たとえ、フェイスブック社のように1度はユニコーン企業と呼ばれていても、上場してしまえば条件から外れます。
2018年にはメルカリが上場し、ユニコーン企業からは外れたことも有名な話です。
非上場のスタートアップ企業が10億ドル以上を調達するのは、ごく稀なこと。
この希少性の高さから、非上場の企業がユニコーン企業といわれているのです。
4.テクノロジーに関連した企業
4つ目は、テクノロジーに関連した企業であること。
こちらはユニコーン企業の必須条件ではありませんが、大半がテクノロジー関連の会社で構成されています。
企業が大きく発展するには、時代の流れに合った業種であることも大切です。
このことからテクノロジー関連の企業が評価を受けているのは、当然ともいえるでしょう。
IT業界に興味がある方は、こちらの記事もぜひ参考にしてください。
世界の代表的なユニコーン企業5選
世界のユニコーン企業の約8割が、アメリカと中国のベンチャー企業で占められています。
その中でもここでは、世界の代表的なユニコーン企業をご紹介していきます。
1.Airbnb(エアビーアンドビー)
世界最大の民泊プラットフォームとして有名なAirbnb(エアビーアンドビー)。
使っていない部屋を貸したいオーナーと、宿泊先を探している旅行者とを繋ぐオンラインサービスを提供しています。
売上げは年間数10億円以上にものぼり、近々上場されるのではないかと噂されているデカコーン企業のひとつです。
2.Uber(ウーバー)
Uber(ウーバー)は、スマートフォンのアプリを活用したタクシーサービスや、食事宅配などのライドシェアリングサービスを手掛けた企業。
今や世界70ヵ国以上で事業展開しており、日本でも認知度が高くなっていますよね。
将来的には、地上の自動運転だけでなく空飛ぶタクシーの実現も目指しており、2023年には事業化するとの方針まで掲げています。
Uberは自動運転技術のさらなる進化による発展を、多くの投資家に期待されている企業です。
3.Bytedance(バイトダンス)
Bytedance(バイトダンス)は、ニュースアプリの「Toutiao」やショートムービープラットフォームである「TikTok」を運営している企業です。
Bytedanceにはピンとこなくても、TikTokと聞くとわかる方も多いのではないでしょうか。
バイトダンスの企業価値は、750億ドル(約8.3兆円)に達しており、配車サービスの「Uber」を抜いて、世界一のユニコーン企業となったとされています。
4.DJI(ディージェイアイ)
世界最大手のドローンメーカーである、DJI(ディージェイアイ)。
創業は2006年で、2009年には初めての製品としてドローンの飛行を制御するフライトコントローラーシステムをリリースしました。
その後も、「Phantom」「Mavic」「Spark」など数々の人気シリーズを生み出しつづけているDJI社。
最近では、ドローンに搭載されたカメラの機能を生かした「Osmo Pocket」や「Osmo Action」などのハンドヘルドカメラにも注目が集まっています。
5.アント・フィナンシャル
オンライン決済サービスのアリペイで有名なアント・フィナンシャル。
テクノロジーを活用し、個人と中小企業にフォーカスした金融サービスを提供しています。
アント・フィナンシャルは、アリババグループの金融機能を担う金融プラットフォームでもあり、今後の発展も世界中から注目されているユニコーン企業のひとつです。
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日本のユニコーン企業6選
アメリカや中国と比較すると、その数は少ないものの日本にももちろんユニコーン企業があります。
ここでは、日本の代表的なユニコーン企業について見ていきましょう。
1.Preferred Networks(プリファード・ネットワークス)
Preferred Networks(プリファード・ネットワークス)は、ディープラーニングの研究と開発をおこなっているスタートアップ企業です。
ディープラーニングの基盤ソフト「チェイナー」を開発し、ファイスブックやグーグルがその技術を採用したことで、世界中から注目される企業とりました。
さまざまな分野でのイノベーションを目標としており「トヨタ自動車」「ファナック」「国立がん研究センター」などの組織と協業し、先進的な取り組みを推進している企業です。
2.グリーンプラネット
「安全、安定、安価」な新しいクリーンエネルギーの開発をおこなっているグリーンプラネット。
凝縮系核反応を用いた、新水素エネルギーの実用化研究をおこなっている企業としても有名です。
CO2フリーな世界の新しいクリーンエネルギー源として「新水素エネルギー」をグローバルに普及させる企業として、世界中からも注目されています。
3.TBM
TBMの事業のコアとなっているのが、石灰石を主原料とした紙、プラスチックの代替品となる新しい素材であるLIMEXです。
LIMEXを提供し、全人類共通の課題解決に挑むスタートアップ企業として世界中から注目されています。
LIMEXは、世界中に大量に存在しながら高確率で、リサイクルが可能な素材であり価格も安い。
そのため、世界中の人々から求められている素材といっても過言ではないでしょう。
4.リキッドグループ
国内でビットコインの取引高トップの仮想通貨取引所「Liquid by QUOINE(リキッドバイコイン)」を運営するリキッドグループ。
安心安全なセキュリティの高さに加え、高い流動性を兼ね備えた仮想通貨取引プラットフォームの開発・運営や、QASH(キャッシュ)トークンの発行など、独自のサービスを提供しています。
評価額は110億ドル(約1,110億円)を超えており、2014年に創業したリキッドグループは、創業5年以内にユニコーン企業の地位を確立したとされています。
5.スマートニュース
スマートニュースはニュースメディアと連携し、スマートフォン向けのニュースアプリケーションを提供している企業。
インターネットに繋がなくてもニュースが読めることが、大きな話題にもなりました。
2012年に公開した日本版のアプリに加えて、2014年からは米国版のアプリを提供。
2019年2月時点のダウンロード数は日米合計4,000万件とされており、月間アクティブユーザーは、国内外で2,000万人とされています。
(出典:DIAMOND online)
「ポリティカルバランシングアルゴリズム」と呼ぶアルゴリズムが高く評価されており、英語圏におけるメディアへの送客元は、米ヤフーを抜いて第10位にランクイン。
今後も、世界中から期待されているユニコーン企業のひとつです。
6.TRIPLE-1
TRIPLE-1は、国内唯一のブロックチェーン技術を開発した会社。
次世代を担う世界一のモノづくりを目指しつづける、ユニコーン企業です。
2018年には、7nmプロセスを採用し業界の常識を変えた製品として、世界を震撼させた「KAMIKAZE」を開発して大きな話題を呼びました。
現在は、世界最先端の5nmプロセスを用いたディープラーニング向けAIプロセッサー「GOKU」を開発中。
日本にユニコーン企業は少ない!その理由とは
CB Insightsの調査によると2020年6月の時点で、世界中には400を超えるユニコーン企業があります。
その中でも日本のユニコーン企業は、わずか6社だけです。
(出典:CB Insights)
世界と比較すると、どうして日本にはユニコーン企業が少ないのでしょうか?
ここでは、その2つの理由についてくわしく解説していきます。
1.資金調達がしづらく規模拡大ができない
日本のユニコーン企業が少ない1つ目の理由には、ベンチャーキャピタルによる投資額が他国と比較しても低い点が挙げられます。
最もユニコーン起業の数が多いアメリカでは、ベンチャーキャピタルや個人投資家が、資金面でベンチャー企業の成長を支える傾向が強いです。
つまり、すでにユニコーン企業が生まれる環境が整っているといえます。
対して日本は大型資金を得にくい環境であることから、ユニコーン企業が生まれにくいといわれているのです。
2.起業家の数が少ない
日本でユニコーン企業が生まれないもう1つの理由には、起業家が少ない点も挙げられます。
上の画像は「今後3年以内に、1人または複数で、自営業・個人事業を含む新しいビジネスを計画している」成人人口の割合の推移が示されたものです。
(出典:中小企業白書「令和元年度(2019年度)の中小企業の動向」)
このデータを見ると、「日本では起業家を目指す人がそもそも少ない」ということがわかりますよね。
世界と比較しても、日本では安定した仕事に就きやすいことから、リスクをとってまで起業したいと考える人が少ないのかもしれません。
まとめ:ユニコーン企業になる鍵は「ユニークで新しい発想」が必要不可欠
ユニコーン企業が少ないといわれている、日本。
それでも「2023年までに、ユニコーン企業または上場ベンチャー企業を20社創出」という目標を掲げている「未来投資戦略2018」が閣議決定されています。
(出典:未来投資戦略2018概要)
さらに、同じ月には「J-Startup」という経済産業省がベンチャー企業を支援するサービスもスタートされています。
(出典:J-Startup)
このように、日本政府は日本のユニコーン企業の増加を目指しているという事実もあるのです。
国を挙げて日本のユニコーン企業を増やしていく取り組みがおこなわれていることからも、今後は日本初のユニコーン企業が増えていく可能性が十分にあるといえるでしょう。
ユニコーン企業となるには、誰もが思いつかないようなユニークで新しい発想力が大切です。
世界中のユニコーン企業に目を向けることで、新しい発見や発想が生まれるかもしれませんよ。