フリーターの末路とは?7つのパターンや正社員を目指す方法について解説
仕事や働き方において「将来性があるか」は、今後も安心して働いていくために重要なポイントですよね。
そんななか、
「フリーターには将来性がないと言うけど、どんな末路が待ってるの?」
「フリーターから正社員になることはできる?」
と不安に感じている方は多いのではないでしょうか。
将来性に不安がある働き方では、いまのまま続けていっても良いものか悩んでしまいます。
そこで今回は、
- フリーターの末路とは?7つのパターン
- フリーターから正社員をすんなり目指せる年齢は20代まで
- フリーターから正社員になる方法
- フリーターでも正社員を目指しやすい職業5選
という内容についてお伝えします。
フリーターが将来的にどうなるのかをいまから知っておき、必要な行動を起こしましょう。
「フリーターの末路が気になる。将来の不安を感じたくない」という方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
フリーターの末路とは?7つのパターンを紹介
まずは、フリーターの末路がどういうものかを知っておきましょう。
世の中にはフリーターとして働き続けて、年齢を重ねた人はたくさんいます。
そのような人たちは年齢が上がるにつれて、フリーターという働き方の大変さを強く感じることも多いようです。
実際に歳を重ねるか、歳を重ねた人の話を聞かなければ、フリーターの末路はわかりませんよね。
ここではフリーターの末路について、7つのパターンをご紹介します。
- 年収が低く苦しい思いをする
- 働ける仕事がどんどん無くなる
- 同世代との格差が広がる
- 生涯独身
- 定年を過ぎても働き続ける
- 親の介護などで出費がかさむが収入は増えない
- 職場や世間から冷たい目で見られる
それでは、見ていきましょう。
1.年収が低く苦しい思いをする
20代の若いうちは、正社員との年収差はそれほど気にならないでしょう。
「自由度も収入も満足だし、フリーターのほうが得だ」と思うかもしれません。
しかし年齢が上がるにつれて、フリーターは同世代の正社員よりずっと年収が低くなってしまいます。
平均的な生涯年収はフリーターが5〜8千万円であるのに対し、正社員は2〜3億円。
生涯年収に2億円以上の差が出ているのは衝撃的ですよね。
実は、正社員は年齢や役職が上がるにつれて年収が上がるのに対し、フリーターの年収はほとんど上がりません。
以下は、厚生労働省による「令和元年賃金構造基本統計調査」の雇用形態別賃金と短時間労働者賃金をもとに、フリーターと正社員の平均年収を割り出したものです。
フリーター | 正社員 | |
20〜24歳 | 1,984,752円 | 2,575,200円 |
25〜29歳 | 2,127,048円 | 2,994,000円 |
30〜34歳 | 2,256,408円 | 3,417,600円 |
35〜39歳 | 2,250,864円 | 3,805,200円 |
40〜44歳 | 2,184,336円 | 4,132,800円 |
45〜49歳 | 2,132,592円 | 4,426,800円 |
50〜54歳 | 2,130,744円 | 4,783,200円 |
フリーターは、30代以降の年収がほとんど変わっていません。
一方で正社員は上がり続けています。
30代後半以降においては、年齢が上がるにつれて差が倍以上に開いていっていることがわかりますね。
年収に大きく差が出てくるのは30代になってからなので、気づくのが遅れてしまい、すでに正社員を目指すことが難しくなっているのです。
そのため、これだけの年収差があることを知らずに、多くの人がフリーターを続けてしまいます。
2.働ける仕事がどんどんなくなる
フリーターを長く続けて年齢が上がっていくと、働ける仕事がどんどんなくなっていきます。
フリーターが働くパートやアルバイトでは若い年代が多く、次第に自分より年下の人ばかりになるでしょう。
パートやアルバイトをクビになる可能性や、新しい勤め先が決まらない可能性が高まります。
かと言って30代以降になってからでは、正社員の仕事のハードルも上がり、困難を感じやすいです。
働ける仕事がないことで、収入面での大きな不安を抱えることになるでしょう。
3.同世代との格差が広がる
年齢が上がるにつれて、フリーターと正社員の違いは明確になっていきます。
あらゆる面で、同年代の正社員との格差の広がりを感じるようになるでしょう。
収入は言うまでもなく、会社からの福利厚生や年金・保険、社会的地位や信用度、スキルや経験に至るまで、正社員がほどフリーターは享受できません。
20代の若いうちは気づきにくいですが、どんどん差は開いていきます。
とくに結婚や子育てをする人が増える年代になると、金銭面や社会保障面から格差を大きく感じるでしょう。
4.生涯独身
フリーターは収入や社会的地位の低さから、結婚へのハードルが高く、生涯独身でいる人も多いです。
結婚には多額のお金がかかります。
「ゼクシィ結婚トレンド調査2019」によると、婚約から結婚にかかる平均金額は400万円以上です。
- 婚約指輪:40万円前後
- 結婚指輪(2人分):25万円前後
- 結婚式・披露宴:370万円前後
(出典:ゼクシィ結婚トレンド調査2019)
収入が多くなく、貯金が少ないフリーターはなかなか結婚に踏み切りにくいですね。
また、金銭的な問題のほかにも、フリーターは社会的地位が低いという点で結婚に不利になりやすいです。
社会的地位や信頼が低いと、家や車、教育などのローンが組めない可能性があります。
人生設計に制限ができるため、結婚相手に選ばれにくいと言えるでしょう。
5.定年を過ぎても働き続ける
フリーターは、定年を過ぎても働き続けなければならない人がほとんどです。
会社員で厚生年金に加入していた場合、定年退職後も月15万〜20万円程度の年金を受け取れるので働く必要はありません。
しかしフリーターが加入する国民年金の場合、定年後に受け取れる金額は月6.5万円程度です。
当然、年金だけでは厳しいので働き続けることとなるでしょう。
会社員と同じだけの時間働いていたとしても、定年後の年金受給額にこれだけの差ができるのです。
「定年後はのんびり第二の人生を楽しむ」というイメージを持つ人もいるかもしれませんが、フリーターでは現実的ではないことがわかります。
6.親の介護などで出費がかさむが収入は増えない
年齢が上がると考えなければならないのは「親の介護」です。
親がもし病気や老衰で介護が必要になったら、そのぶん出費が増えるでしょう。
しかし、フリーターは年齢を重ねても収入が増えないので、現在とあまり変わらない収入のなかから介護費用を捻出しなければなりません。
フリーターを選んでいる人は、親の介護が必要になる可能性を考えられていないケースも多いです。
収入の多くを親の介護にあてるようになってから、フリーターの厳しい現実を感じることになるかもしれません。
親の介護は誰にでも可能性があるので、備えをしておくことが重要です。
7.職場や世間から冷たい目で見られる
30代からさらに上の年代になってもフリーターをしていると、職場や世間から冷たい目で見られるようになります。
若いうちはアルバイトやパートで働いていても、周囲から悪く思われることはないでしょう。
しかし、もしアルバイト先にあなたより一周りも二周りも上の年代の人が来て、あなたと全く同じ仕事をしていたらどう思うでしょうか。
- アルバイトでできる仕事をこんな年齢になってもやってるのか
- 会社に務めもせず何をしてきたんだろう
- フラフラしていて信用できない人だ
若い人や周囲から、マイナスなイメージを持たれてはつらく感じるでしょう。
年齢が上がるにつれて、周りの人からの風当たりが冷たくなり、肩身の狭い思いをしやすくなります。
このように、30〜50代以降でアルバイトやパートをしている人に対する一般的なイメージは、あまり良くありません。
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フリーターから正社員をすんなり目指せる年齢は20代まで
フリーターの末路はなかなか大変なものだったのではないでしょうか。
「フリーターとして働き続けることへの不安が強くなってきた」と感じる方もいるでしょう。
いまから将来のことを考えて行動するのは、とても重要なことです。
もしフリーターから正社員を目指すのであれば、20代のうちに行動を起こしたいもの。
こちらでは、フリーターから正社員への就職と年齢の関係性について詳しくご説明します。
1.20代なら未経験でも採用される可能性は高い
20代のうちであれば、未経験でも正社員として採用してくれる会社は多いです。
雇用する会社側は、成長意欲やポテンシャルの高い若い人材を求めています。
20代の人材はまだ可能性が広く、入社後に成長して会社に貢献してくれることを期待できるのです。
しかし30代以降になると、スキルや経験が求められるようになるので、未経験で正社員として採用してくれる会社はなかなか見つかりません。
未経験から正社員に就職するなら、20代のうちに行動を起こしましょう。
2.30代前半でもスキル次第で就職できる可能性あり
20代は未経験でも正社員として就職できますが、30代以降になった場合は未経験だとかなり難しいです。
ただし、30代前半の場合はスキルがあれば、正社員として就職できる可能性はあります。
需要の高いスキルであるほど、正社員雇用で就職できる可能性は高いです。
たとえば、プログラミングスキルなどの就職活動に有利になるスキルを持っていれば、応募できる正社員の求人は多いでしょう。
20代の時期を過ぎてしまった人は、30代前半のうちに就職活動ができるようスキルを磨くといいですよ。
3.30代後半は紹介予定派遣などを使わないと厳しい
30代後半のフリーターの場合、正社員になるには紹介予定派遣などを使わなければ厳しくなります。
紹介予定派遣とは、最長6ヶ月の派遣期間の後に、本人と派遣先の会社の合意によって社員になる働き方です。
一定期間を「派遣社員」として働くことで、仕事内容や職場環境を知れます。
また、会社側としても本人の熱意や能力を見極められる仕組みです。
紹介予定派遣は、派遣期間中の評価次第で採用するかどうかを判断されるもので、未経験でも就職できるチャンスがありますよ。
ただし、派遣期間中は会社側が「社員になってほしい」「採用したい」と思うほど熱意や成果を見せなければなりません。
悲惨な末路を迎えないために!フリーターから正社員になる方法5選
「正社員になったほうが良いのはわかっていても、どうすればいいのかわからない」という方もいるでしょう。
とくにこれまで正社員になったことがなく、パートやアルバイトをするフリーターの経験しかないという方は、なかなか行動に移せていないことも多いです。
それは「フリーターから正社員になる方法」を知らないことが原因でしょう。
方法を知り、実際に行動を起こせば、正社員という働き方に着実に近づくことができますよ。
こちらでは、フリーターから正社員になる方法を5つご紹介します。
- 就職保証つきのスクールに通う
- フリーター向けの転職サイトを使う
- アルバイト先で社員を目指す
- 派遣や契約社員を経験する
- ハローワークなどで就職支援を受ける
それでは順番に見ていきましょう。
1.就職保証つきのスクールに通う
まずご紹介するのは、就職保証つきのスクールに通うという方法です。
正社員を目指す場合は、スクールなどでスキルを習得すると有利になります。
「スキルの習得は独学でもできる」と思うかもしれません。
しかし、就職活動で会社に求められるレベルを身につけるには、独学では非効率です。
就職保証つきのスクールならスキル習得だけでなく、その後の就職活動までサポートしてもらえます。
正社員になるためにスキルを身につけるので、就職は必ず成功したいもの。
就職保証があれば安心して就職活動に臨めますよ。
就職活動で有利になるスキルとしては、プログラミングスキルやマーケティングスキルが代表的です。
2.フリーター向けの転職サイトを使う
就職活動をするとき、多くの人は転職サイトを利用しています。
せっかく利用するなら、フリーターに特化した転職サイトを選びましょう。
フリーター向け転職サイトでは、「フリーター歓迎」「未経験歓迎」といった求人が数多く集まっています。
がむしゃらにいろんな求人に応募するよりも、フリーターを受け入れている会社に応募したほうが、正社員になれる可能性は高まりますね。
転職サイト内では希望の条件を入力して求人を絞ることもできるので、あなたに合った求人を見つけやすいでしょう。
フリーター向け転職サイトを活用することで、正社員への就職を成功に近づけられます。
3.アルバイト先で社員を目指す
現在働いているアルバイト先で正社員を募集しているなら、そのままステップアップを目指す道もあります。
フリーターがほかの求人に応募しても、前のアルバイト先での経験が優遇されたり、生かされたりすることはほとんどないでしょう。
しかし職場が変わらなければ、これまでの働きが無駄になることはありません。
長い間しっかり真面目に働いてきたのなら、勤務態度や成果を評価されて正社員になれる可能性は十分にあります。
アルバイト先で正社員を目指すなら、真面目で熱意ある姿勢や成果を見せて「アルバイトから社員になってほしい」と思われるような働きをすることが大切です。
4.派遣や契約社員を経験する
正社員を目指す方法の一つとして、まず派遣社員や契約社員になることも有効です。
正社員に比べて、派遣社員や契約社員は採用されるハードルがそれほど高くありません。
また、派遣社員や契約社員に対して「正社員登用制度」を設置している会社も多いです。
フリーターからいきなり正社員に応募するより、派遣社員や契約社員を経由したほうが効率的な場合もあるでしょう。
働き方としても、パート・アルバイトと正社員の中間に位置するイメージなので、働きやすいと言えますよ。
5.ハローワークなどで就職支援を受ける
ハローワークに相談して、就労支援を受ける方法もあります。
ハローワークでは求人紹介の他に、職業相談や職業訓練を行っており、フリーターから正社員になるためのサポートをしてくれますよ。
ほとんどのサポートは無料で受けることができるので安心です。
一部の職業訓練は有料ですが、地域によって異なるため確認しましょう。
また、フリーターに向けた公的な支援の案内も受けられます。
もし雇用保険に加入していた場合は、失業保険の受給申請をすることも可能ですよ。
支援の条件を満たしているのに「知らずに使えなかった」ではもったいないです。
わからないことがあれば、ハローワークに相談しに行きましょう。
「今の働き方に不満はあるけど、日々の業務が忙しくてゆっくり考える時間がない…」
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フリーターでも正社員を目指しやすい職業5選
フリーターから正社員になる方法をご紹介しました。
さらに、実は職種によってフリーターでも正社員を目指しやすい仕事が存在します。
「自分が正社員として働くイメージがつかない」と感じている方でも、これからご紹介する職種なら、比較的ハードルが低く前向きに考えやすいでしょう。
いずれの職種も需要が高く、フリーターから正社員に就職しやすいので、興味の持てる仕事がないかぜひ見てみてくださいね。
ここでは5つの職種をご紹介します。
- プログラマー・エンジニア
- 介護
- 警備員
- 営業
- 接客・販売
さっそく見ていきましょう。
1.プログラマー・エンジニア
プログラマー・エンジニアはスキルさえ習得すればフリーターからでも転職しやすい職種です。
IT業界は、人手不足が問題となっています。
プログラマー・エンジニアが足りておらず、どこの会社も人材を求めているので採用されやすいです。
また、技術職はスキルが最も重視される分野なので、フリーターをしていたことがマイナスになる可能性も低いでしょう。
スキル重視の職種は、スキルさえ身につければ転職へのハードルは高くありません。
プログラミングスクールなどを活用してスキルを習得すれば、プログラマー・エンジニアへの転職はしやすいと言えます。
2.介護
介護職も、フリーターから正社員になりやすい職種の一つです。
日本は高齢化社会であり、今後も高齢化は進む見通しが立っています。
しかし、現時点ですでに人手不足が続いている状態です。
求人を探すと「未経験歓迎」「フリーター歓迎」の条件が多いのも特徴。
介護は初めから、特別なスキルは必要なく始めやすいと言えるでしょう。
入社後に「介護職員初任者研修」などの入門資格から学ぶことができ、働きながら知識をつけられます。
研修や教育制度が充実し、フリーターからでも正社員として就職するハードルが低い職種です。
3.警備員
警備員の正社員求人も、フリーターには向いた内容です。
未経験から始められ、特別なスキルは求められません。
警備員は商業施設や公共施設、オフィスビルなどの警備をする仕事。
所定の場所で見張りや、建物内の巡回、監視カメラの映像の確認をします。
警備員の仕事は夜間もあるので、これまでパート・アルバイト勤務の時間帯が夜間だったという人も慣れやすいでしょう。
ただし、警備員の仕事は長く働き続けることも多く、場所によっては募集が少ない場合もある点に注意が必要です。
フリーターからでも正社員になりやすく夜間も働けるため、人気のある仕事と言えます。
4.営業
営業職は高い能力が必要なイメージかもしれませんが、実は就職しやすい職種。
未経験からでも務めていけるので、フリーターから目指しやすいです。
営業は、どんなビジネスにおいても基本となる職種と言えます。
商品やサービスがあれば、営業をしないことはありません。
基本的なコミュニケーション能力や、相手の役に立とうとする思考力があれば、問題なく業務をこなせます。
もちろん高い成果を出そうとすれば、それなりの努力や工夫は欠かせないでしょう。
しかし、営業は仕事をしていくうちに能力を高められます。
フリーターから正社員を目指すなら、営業職はチェックしておきたい仕事です。
5.接客・販売
接客や販売の仕事も、フリーターから正社員として就職しやすいです。
就職する際に、特別なスキルや技術が必要になることはほとんどありません。
また、接客や販売において重要なことは、商品・サービスへの理解とお客様の求めに応えられる力です。
これらは就職してから身につけたり、実践したりしながら身につけられます。
もちろん、ある程度は慣れも必要かもしれません。
過去に接客・販売のアルバイト経験があれば生かすこともできるでしょう。
まとめ:フリーターとして悲惨な末路を迎えないために、早めの就職準備を
今回は、フリーターの末路と正社員への就職についてご紹介しました。
フリーターは年齢が上がるにつれてデメリットが増え、将来を考えたときには不安の大きい働き方と言えるでしょう。
フリーターの末路に後悔することのないように、いまから行動を起こすことが大切です。
未経験でも就職しやすい20代、あるいは遅くとも30代のうちに正社員に向けて就職準備を始めましょう。
若いうちの判断が後に大きく影響します。
フリーターの働き方の末路を知り、あなたの将来を考えて一歩を踏み出してくださいね。