自社開発のメリットとは?受託開発・客先常駐との違いを徹底解説
「自社開発の業務内容が知りたい」
「自社開発で働くメリット・デメリットを知りたい」
と思うことはありませんか?
自社開発のリアルな内容については、実際に働いたことがないとイメージがしにくいですよね。
では、自社開発エンジニアとはどういったものなのでしょうか?
そこで今回は、
- 自社開発の業務内容
- 自社開発で働くメリット・デメリット
- 自社開発と受託開発、客先常駐の違い
- 自社開発エンジニアに転職するための方法
について詳しく解説します。
この記事を見れば自社開発エンジニアの魅力や、転職の具体的な方法が分かります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
「自社開発」とは自社の商品やサービスの開発をおこなうこと
自社開発とは、文字どおり自社で商品やサービスの開発に関わることを意味します。
具体的には、企画から設計、開発、サービスリリースまでを一貫して自社で実施することが一般的です。
自社開発のなかには、大きく分けて以下のような2つのタイプがあります。
- 自社内で利用するシステムを開発する
- 市場でユーザーが利用するシステムを開発する
自社開発とよく比較されるのが受託開発ですが、受託開発は他社からの依頼に従って商品・サービスの開発を実施します。
自社開発の2つのタイプ、受託開発との違いを理解しておくようにしましょう。
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自社開発で働くと得られる4つのメリット
自社開発のエンジニアとして働くメリットは以下の4つです。
- 自分のアイデアを形にできる
- 絶対的な納期が無くスケジュール調整しやすい
- 開発メンバーが社内にいるのでコミュニケーションをとりやすい
- ユーザーの反応を直接聞ける
自社開発として働くと自社内でシステムを開発できるので、自分の意見を反映しやすい、仕事がやりやすいというメリットがあります。
以下、詳しく解説していきます。
1.自分のアイデアを形にできる
自社開発では、自分がもっているアイデアが商品やサービスに反映される可能性が高まります。
自社でシステムを開発するので、自社内のエンジニアの意見やアイデアが尊重されやすい傾向があるためです。
- どうやったらシステムとしてよくなるか
- どうやったらユーザーに満足してもらえるか
上記のような考えを常にもっているエンジニアにとって、自社開発は最高の環境だといえるでしょう。
イメージしたものが具現化していく過程を楽しめる人であれば、仕事やりがいにもつながることもあるでしょう。
2.絶対的な納期がなくスケジュール調整しやすい
自社開発の場合、スケジュール調整がしやすいというメリットがあります。
受託開発はクライアントから納期があらかじめ設定されているのに対して、自社開発の場合は納期はあるものの柔軟に変更できることが多いためです。
もちろん自社開発も納期自体は設定されていますが、開発を進めていく中で改善点や問題が発生したときには、ある程度の融通を利かせることも可能でしょう。
この側面で見ると自社開発の場合は、受託開発に比べて質に追求できる余地があるとも考えられます。
3.開発メンバーが社内にいるのでコミュニケーションを取りやすい
自社開発の場合、メンバーが社内にいるのでコミュニケーションが取りやすい環境といえます。
受託開発や客先常駐だと、他社の人とのコミュニケーションが中心となり、どうしても気軽に質問をしたり意見を伝えることは難しくなるでしょう。
一方で自社開発の場合は、プロジェクト前から知り合いのパターンも多いので、気軽なコミュニケーションがとれて結果的にチームの生産性も上がりやすくなります。
また、直接話をすることで細かいニュアンスが伝えられるのも、自社開発の場合のコミュニケーションのメリットです。
4.ユーザーの反応を直接聞ける
自社開発の場合、ユーザーからの反応を直接聞くことができ商品やサービスの改善につなげやすくなります。
商品やサービスをリリースしたあとには、ユーザーの使用感や感想・口コミなどをSNSを通じて直接確認できます。
また、自社用のシステムを開発して導入した場合にも、同僚の社員に対して感想を聞くことも十分に可能でしょう。
- このインターフェイスが使いにくい
- この機能をアップデートで追加してほしい
上記のように、ユーザーからの反応を直接聞けて、サービスの改善に活かせるのは自社開発ならではのメリットといえます。
自社開発で働く際に覚えておきたい3つのデメリット
自社開発のエンジニアとして働くデメリットは以下の3つです。
- 多様な技術は習得できない
- 人脈が広がりにくい
- 会社の経営状況はサービスの売れゆきによって変化する
自社開発の場合は、システム開発やコミュニケーションが自社内で完結しやすいという特徴があります。
そのため、上記のようにスキルや人脈が広がりにくいというデメリットが考えられます。
以下、詳しく解説していきます。
1.多様な技術は習得できない
自社開発では、多種多様な技術を習得することは難しい傾向があります。
なぜなら、自社開発では自社が得意とする分野の技術を使った商品やサービスを開発する傾向があるからです。
このため特定の技術に関しては詳しくなりますが、裏を返すと社外では応用をしにくい技術を身につけてしまっている可能性もあります。
一方で、自社開発は「特定の分野に強いプロフェッショナルになれる環境」といった捉え方もできます。
2.人脈が広がりにくい
自社開発は、自社のエンジニアと関わる機会が多くなるため、社外との人脈が広がりにくい環境といえます。
人脈が広がらないと、以下のような状態が起こりやすくなります。
- 自分のスキルや経験を高めたいと思わなくなる
- 社外の優秀な人との接点が少なくなり、仕事に刺激がなくなる
エンジニアとして成長していくためには、人脈を広げておくことも重要なポイントです。
将来、転職やフリーランスを考えているのであれば、社外の人とのつながりは大切にしておきましょう。
3.会社の経営状況はサービスの売れゆきによって変化する
自社開発した商品やサービスが、必ずしも期待通りに売れるとは限りません。
当然ですが、会社一丸となって開発した商品やサービスをリリースしても、赤字になってしまうこともあります。
どれだけの時間や労力を開発に費やしていたとしても売上が上がらず、むしろ会社の経営状況にマイナスの影響を与えることも少なくありません。
売上につながる保証がない不確実な要素が、自社開発のデメリットといえるでしょう。
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自社開発で働くことで得られる2つのスキル
自社開発のエンジニアだからこそ得られるスキルや経験、能力があります。
クライアントから依頼を受けるような「先方のオーダーメイド形式」ではないからこそ、培われる要素があるのです。
自社開発業務を続けることで、具体的には以下のようなスキルを習得できます。
- 開発に使用する技術の深い知識
- 市場ニーズを考える力
もし自社開発エンジニアへの転職を考えているのなら、一度確認しておきましょう。
以下、詳しく解説していきます。
1.開発に使用する技術の深い知識
自社開発のエンジニアは、扱う商品やサービスを開発することで使用している技術に対して知識や理解度が深くなります。
これは自社開発の場合、自社が得意とする分野の技術を使った商品やサービスの開発が積極的におこなわれるためです。
結果として同じ技術を使って開発をする機会が多くなり、特定の技術に対して深い知識を持つようになるでしょう。
自社開発のエンジニアは、特定の分野に詳しいプロフェッショナルという強みを手に入れることができます。
2.市場ニーズを考える力
市場のニーズを的確に捉えて、商品やサービスに反映していく力が自社開発のエンジニアには備わっていきます。
自社開発の場合、サービスをリリースしても費用の回収が保証されていないため、できるだけ市場に受け入れられやすい商品やサービスを開発する必要があるためです。
- 市場ニーズの調査力や分析力
- ニーズを商品やサービスに反映させる能力
- 市場からの反応をみて、商品やサービスを改善していく能力
上記のようなスキルが自社開発のエンジニアの場合、自然と身についていくでしょう。
意外と見落としがちな「自社開発と受託開発」5つの違い
自社開発の働き方とよく比較されるのが受託開発でしょう。
自社開発と受託開発の働き方の違いは、以下の5つです。
- 開発の対象
- 開発に用いる技術の種類
- 開発の納期やスケジュール感
- 開発時の裁量権
- 売上が発生するタイミング
受託開発は、開発の依頼を受けている立場なので、上記のような働き方の違いがでてきます。
以下、細かい部分まで解説していきます。
1.開発の対象
受託開発の場合、複数の案件を複数の企業から受注して同時進行していることが多いです。
これは1社と取引するよりも、複数の企業と取引している方が経営が安定するためです。
受託開発は、案件ごとに発注元が存在するので、開発する商品やサービスも多種多様ということになります。
自社開発は、自社の得意な分野の開発を優先する傾向があるので、開発の対象で受託開発とは違いがでてくるでしょう。
2.開発に用いる技術の種類
受託開発では、複数の案件の開発を進めているため、幅広い種類の技術に触れられます。
とくに最近では、AIやビックデータなど新しい技術を活用した開発の案件も増えてきており、エンジニアとしてスキルや経験を高められます。
自社開発と比較すると、受託開発のエンジニアの方が扱う言語や技術が幅広いため、さまざまなスキルをもっているといえるでしょう。
3.開発の納期やスケジュール感
受託開発の場合、納期やスケジュール感に対して余裕があまりないことが多いです。
これは、受託開発を受注するためには「納期の早さ」で他社と差別化する必要があるからであることが考えられます。
すべての受託案件が厳しい納期設定というわけではありませんが、なかには残業をしないと完了しないプロジェクトもあるでしょう。
一方で自社開発の場合は、受託開発ほど納期にシビアではなく、比較的融通が利くことが多いという違いがあります。
4.開発時の裁量権
自社開発と受託開発では、開発時の裁量権にも違いがあります。
自社開発では自社に、受託開発では発注元にそれぞれ裁量権があるため、受託開発の方が自由度が低いという特徴があります。
受託開発の場合、どうしても発注元の方が立場が強いため、急な仕様変更などが起こることもあるでしょう。
この分野に関しては「自社開発の方が自由に仕事ができる」と感じることも少なくありません。
5.売上が発生するタイミング
自社開発と受託開発では、売上が発生するタイミングに違いがあります。
具体的には、以下のとおりです。
- 自社開発:開発した商品やサービスが売れたとき
- 受託開発:発注元が求めるシステムを納品したとき
自社開発では、開発が完了しても市場で売れなければ会社には利益は生まれません。
一方で受託開発の場合は、発注元にシステムを納品すれば売上が発生し、そのシステムが市場で売れるかどうかは関係ありません。
受託とも違う?「自社開発と客先常駐」5つの違い
自社開発業務は、受託開発だけでなく「客先常駐」とも比較されることが多いです。
客先常駐の場合、クライアント先に常駐するため働く場所や関わる人、労働環境などで自社開発と違いがでてきます。
自社開発と客先常駐の働き方の違いは以下の5つです。
- 開発をおこなう場所
- 仕事で関わる人の数
- スキルの身につきやすさ
- 残業時間の多さ
- 昇給のしやすさ
以下、違いがわかるように詳しく解説していきます。
1.開発をおこなう場所
当然ですが自社開発の場合、働く場所は社内ということになります。
一方で客先常駐とは、クライアント先に派遣され、その企業に常駐してシステム構築や開発をおこなう働き方です。
客先常駐として派遣されたエンジニアは、クライアントのプロジェクトが完了するまではクライアント先で業務を続けることになります。
このように、開発する場所が自社開発と客先常駐では決定的に異なるため、違いとして覚えておくといいでしょう。
2.仕事で関わる人の数
客先常駐の場合、クライアント先に派遣されるため、多くの人と関わることになります。
このことによって、以下のような機会が得られることもあるでしょう。
- コミュニケーション能力が高まる
- 社外の人に刺激をうけ、スキルを磨くために勉強する
一方で自社開発の場合は、基本的には社内の特定の人とのやり取りが多いです。
そのため、客先常駐と比べると仕事で関わる人数は少ないといえるでしょう。
3.スキルの身につきやすさ
客先常駐の場合、派遣される職場によっては望んだスキルが身につきにくいこともあります。
例えば、常駐先で依頼される仕事が簡単なバグチェックを延々と繰り返すだけの仕事だったということもあるでしょう。
ですが、先方から依頼されている仕事のため、なかなか自分のやりたい仕事をクライアントに伝えることは難しいのが実情です。
そのため客先常駐は、自社開発以上に自分のキャリアプランが見出しにくいと考えられがちです。
4.残業時間の多さ
自社開発は、客先常駐と比べると残業時間が少ない傾向にあります。
自社開発の場合は、納期の融通が比較的利きやすい環境であり、その分残業時間を削れるからです。
一方で、客先常駐は自社開発と比較すると残業時間は多いですが、極端な残業はそれほど多くはありません。
これは客先常駐は時間単位で契約されていることが多く、残業時間が多いとその分の費用が発生してしまうという理由からです。
5.昇給のしやすさ
客先常駐は、自社開発のエンジニアと比較すると昇給がしにくい環境といえます。
なぜなら客先常駐は、契約期間や仕事内容が決められていて、長期的にスキルを積み上げにくいからです。
客先常駐のエンジニアだと自分で仕事内容を選べないため、どちらかというと昇給はしにくい環境といえるでしょう。
自社開発の場合は、開発した商品やサービスの売上にもよりますが、そのプロジェクトへの貢献度などで昇給のしやすさが決まる傾向があります。
自社開発への転職を考えている人が知っておくべき2つの注意点
自社開発への転職と考えている人は、以下の注意点を覚えておくといいでしょう。
- ある程度のスキルがないと入社できない
- 自社開発の会社すべてが働きやすいとは限らない
自社開発に必要なスキルを勘違いしていたり、実際の労働環境に過度な期待をしていると、転職してから後悔してしまう可能性があります。
以下、自社開発への転職時に覚えておくべきことを解説していきます。
1.ある程度のスキルがないと入社できない
自社開発は、プログラマーの中でも人気の高い働き方です。
必然的に入社できる人は限られており、中途採用も採用までのハードルは高いといえるでしょう。
したがって、企業が求めるスキル以上を最低限身につけておかないと、自社開発のエンジニアへの転職は難しいです。
自社開発エンジニアへの転職をめざすのなら、今のうちからスキルを高めておくことを意識しておきましょう。
2.自社開発の会社すべてが働きやすいとは限らない
当然ですが、自社開発の会社すべてが働きやすいとは限りません。
例えば、自社開発の会社でも人手不足な環境ならば、残業時間も増えていくでしょう。
逆に受託開発の会社でも、人材が豊富なら極端な残業時間は必要ありません。
「自社開発の方が働きやすそう」と思われがちですが、結局はその会社次第です。
転職を考えている場合は、就職先を綿密に調べておくようにしましょう。
自社開発エンジニアになるための3つの方法
自社開発エンジニアになるためには、正しい手順で内定を獲得する必要があります。
人気の働き方ではあるので、ただ闇雲に転職先を探していてもうまくいきません。
- 積極的に新しい技術の情報収集をおこなう
- 転職エージェントに相談してみる
- プログラミングスクールに通ってスキルを高める
大きく分けると、上記3点が自社開発として働く近道といえます。
自社開発エンジニアへの就職や転職を考えている人は、参考にしてみてください。
1.積極的に新しい技術の情報収集を行う
自社開発エンジニアをめざすのなら、新しい技術を学ぶ姿勢が重要となります。
ITの技術は進化のスピードがすさまじく、日々情報収集をしていないと時代の変化にキャッチアップできないからです。
例えば、以下に関する情報やスキルを身につけておくと、エンジニアとしての市場価値は高まります。
- AI
- ビッグデータ
- IoT
- セキュリティ
上記はこれからのIT業界の中心となる分野ですので、今のうちから学ぶ姿勢を持っておくべきです。
また、市場のニーズを調査・分析し開発に活かしていくためにも、日頃から情報を収集する習慣を身につけておくといいでしょう。
2.転職エージェントに相談してみる
自社開発エンジニアへの転職を検討しているのなら、転職エージェントに相談してみるのも方法のひとつです。
自社開発をおこなっている会社は非常に多く、個人では収集できる情報に限界があるからです。
- そもそもどんな商品やサービスを開発しているのか
- エンジニアに求められるスキルはどの程度か
- 非公開求人はあるのか
上記のような情報は、転職エージェントを使えば把握することができ、転職の選択肢が広がります。
自社開発エンジニアへの転職を考えているのなら、転職のプロである転職エージェントに相談してみるといいでしょう。
3.プログラミングスクールに通ってスキルを高める
プログラミングスクールに通ってスキルを高めることも、自社開発エンジニアへの就職や転職をめざすうえで有効な手段です。
なぜなら、プログラミングスクールでは効率的にスキルを高められるからです。
独学ではスキルの習得が難しく、分からない箇所を質問できる人もいません。
一方でプログラミングスクールならば、独学でつまずきやすいポイントもフォローしてくれます。
- オンラインで好きな時間に学習できる
- カウンセリングサポートつきで転職のサポートをしてくれる
このような特徴をもったプログラミングスクールもあるので、自分にあったプログラミングスクールに通うことも検討するべきです。
まとめ:自社開発で働きたいならスキルアップにつながる行動をしよう
自社開発という働き方は、エンジニアの中でも人気の働き方の1つです。
受託開発のようにクライアントの指示で動くのではないので、社内で計画したシステムが形になることに強い魅力に感じる人も少なくないでしょう。
- 自社開発はレベルの高いスキルを学ぶチャンスがある
- 受託開発、客先常駐と異なり自由度は高い
- 自社開発になるためにはスキルを培うのが近道
大きく分けると、上記のような要素が自社開発にはあります。
少しでも興味が湧いた方は、まずは自社開発で働けるだけのスキルを得るところから始めてみましょう。