エンジニアの起業について詳しく解説!よくある失敗やおすすめの書籍3選も紹介
エンジニアとして働いていると、起業するというキャリアステップも見えてきます。
一度、起業という選択肢を考え始めると、
「エンジニアが起業するメリットってある?」
「どんなエンジニアが起業に向いているの?」
「エンジニアが起業するために必要なことは?」
など、気になる方も多いでしょう。
そこで今回は、
- エンジニアが起業するメリット・デメリット
- エンジニアとして起業に向いている人の特徴
- エンジニアが起業するために必要なこと
- エンジニアの起業でよくある失敗
などについてご紹介します。
この記事を読めば、「エンジニアの起業ってどんなイメージ?」という疑問が解消できますよ。
末尾には、さらに詳しく知りたい方のために、起業を考えているエンジニアにおすすめの書籍もまとめました。
ぜひ最後まで読んで、今後のキャリアに生かしてみてくださいね。
エンジニアが起業するメリット3つ
「起業」と聞くと、優秀なビジネスマンが一念発起して事業を起こすイメージがあるかもしれません。
しかし、最近ではエンジニアなどの技術者が小さく起業することが増えています。
起業は数年前、十数年前と比べて、めずらしいことではありません。
では、エンジニアが起業をするのはどんな良さがあるのでしょうか。
さっそく、エンジニアが起業する3つのメリットを見ていきましょう。
- 初期費用がかからない
- 利益率が高い
- 自由度が高い
起業についてのイメージが覆る方もいるでしょう。
詳しくご説明していきます。
1.初期費用がかからない
「起業には初期費用がかかるのでは?」「失敗したら大きな借金を抱えるの?」そんなイメージを持つ方もいるのではないでしょうか。
エンジニアの起業では、実は初期費用がほとんどかかりません。
理由は、エンジニアはオフィスや商品を用意したり人を雇ったりする必要がなく、自分自身の人件費のみで始められるためです。
もともとエンジニアとして働いている人なら、パソコンなどの機器もすでにあるため、ほぼゼロコストで起業できるでしょう。
ビジネスモデルによっては、ランニングコストも抑えることが可能ですよ。
2.利益率が高い
エンジニアは低コストで事業を始められるため、他業種と比較して利益率が高いです。
スキルや経験を積めば、高単価で案件を受注することも可能になります。
エンジニアとして開発などの経験があれば、起業してすぐに利益を出すことができるでしょう。
エンジニアとして起業すると、一般的な社会人よりも高収入になれる可能性も十分にあります。
会社員としてエンジニアのスキルを磨いた後に、起業して高収入を得ることもできますよ。
3.自由度が高い
エンジニアとして起業すれば、いつでもどこでも作業ができるので、自由度が高い生活を送れます。
会社員として働いていると、定められた勤務時間に固定の職場で仕事をしなければなりません。
しかし、起業したエンジニアなら、パソコンとWi-Fi環境があれば自由な時間や場所で業務に取り組めます。
労働環境や人間環境に悩むことがなくなるのは、大きな魅力です。
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エンジニアが起業するデメリット3つ
エンジニアが起業するメリットをお伝えしました。
利益を出しやすく自由度の高い働き方ができるのは素敵ですね。
しかし、エンジニアの起業はメリットばかりではありません。
起業してから後悔しないためにも、デメリットについてよく理解しておくことが大切です。
ここからは、エンジニアが起業するデメリット3つを見ていきましょう。
- 雑務が増える
- 収入が不安定
- 社会的信用度が低い
それぞれご説明します。
1.雑務が増える
エンジニアとして起業した場合、メインとなる業務以外の雑務が増えます。
たとえば、
- 案件獲得のための営業
- クライアントとの事務連絡
- 経理業務
などが挙げられるでしょう。
一般的な会社では、それぞれの業務を営業や事務、経理が分担しておこなっています。
起業すると、すべての業務を自分だけでこなさなければならないので、雑務が増えてしまうのです。
営業や経理は、ある程度の知識やノウハウも必要なので、注意しましょう。
2.収入が不安定
エンジニアとして起業すると、毎月の収入は自分が取り組んだ案件次第です。
多い月もあれば少ない月もあり、収入が不安定になります。
特に事業を開始して間もない頃は、案件数が月によって増減し、収入も一定金額ではないでしょう。
しかし、事業が安定すれば、一般的な会社の固定給より大きな収入を得やすいです。
ある程度まとまった収入を安定的に得られるようになるまで、努力する必要があります。
3.社会的信用度が低い
会社員に比べて、フリーランスとして起業したエンジニアは社会的信用度が低いです。
社会的信用度が低いと、次のような可能性もあります。
- 各種ローンを組めない
- 金融機関から資金調達ができない
- クレジットカードを作れない
社会的信用度を高めるためには、会社の規模を大きくして、安定的な収益を上げることが大切です。
起業して間もない頃は特に社会的信用度が低く、あらゆる制約を感じやすいもの。
会社員として働いているうちにローンを組んだり、クレジットカードを作成したりしておくといいでしょう。
エンジニアとして起業に向いている人の特徴3つ
エンジニアが起業するメリットとデメリットについてお伝えしました。
おおよそのイメージがつかめたのではないでしょうか。
「エンジニアとして起業することに興味があるけど、誰でもできるのかな?」と心配になる方もいるかもしれません。
起業はもちろん、向き不向きがあります。
あなたがエンジニアとしての企業に向いているかどうか、事前に判断できると安心ですよね。
ここでは、エンジニアとして起業に向いている人の特徴3つをご紹介します。
- スキルに自信がある
- コミュニケーションが得意
- 何事にも柔軟に対応できる
「自分は当てはまるかな?」と確認して、参考にしてみてくださいね。
3つの特徴について、詳しくご説明します。
1.スキルに自信がある
エンジニアとしてのスキルに自信がある人は、企業に向いています。
現在の日本では、エンジニアが会社員として働いていても、海外ほど高い待遇や給与を受け取ることができません。
スキルに自信があるなら、会社で働くよりも個人で案件を獲得してスキルを活かすほうが高収入につながります。
エンジニアとしての起業に迷っているなら、自分のスキルを振り返り、客観的に分析してみるといいでしょう。
もしスキルを身につけるところから始める場合は、こちらの記事を参考にしてみてください。
2.コミュニケーションが得意
エンジニアの起業に向いている特徴として、コミュニケーションが得意であることが挙げられます。
起業すると、社内での人間関係やコミュニケーションからは開放されるでしょう。
一方で、自ら案件を獲得し、クライアントの信頼を得るためにコミュニケーションをとる必要があります。
個人でも信頼を得ながら働いていくためには、関わる相手とのこまやかなコミュニケーションが欠かせません。
コミュニケーションが得意だという人ほど、順調に仕事をしていけるでしょう。
3.何事にも柔軟に対応できる
エンジニアとして何事にも柔軟に対応できる人は、起業に向いています。
クライアントと直接関わりながら開発業務を行う場合、あらゆる要望に応えなければならないことがあるかもしれません。
もちろん、自分の手にあまる場合は、しっかり断ることも大切です。
しかし柔軟に対応できれば、クライアントから信頼を得られ、事業の安定性が高まります。
また、トラブルの際にも自分1人で対応しなければならないため、対応力は重要です。
豊富な知識や経験を持ち、柔軟な対応ができる人は、起業しても上手くやっていけるでしょう。
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エンジニアが起業するために必要なこと4つ
エンジニアとして起業に向いている人の特徴をお伝えしました。
特徴に当てはまる方は、開業すると上手くいきやすいでしょう。
「さっそく起業に向けて準備をしたい!」という方もいるかもしれません。
エンジニアとして起業するには、必要なことが4つあります。
- 資金の準備
- 開業届の提出
- 営業
- 事務や経理
これができれば、すぐにでも案件を獲得して事業をスタートできますよ。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.資金の準備
起業をするなら、まずは資金を準備しなければなりません。
もしこれまで会社で支給されたパソコンを使っていた場合は、自分用のパソコンを購入する必要がありますよね。
起業してすぐは大きな収入が見込めないこともあるので、ある程度の運転資金も用意しましょう。
とはいえ、エンジニアが開業するにあたって必要な資金はそれほど多くありません。
次の資金さえあれば、起業できますよ。
- パソコンや作業用チェアなどの購入費
- 当面の生活費
十分に資金が用意できたら、次の行動を起こしましょう。
2.開業届の提出
エンジニアとして起業するには、開業届を提出します。
一般的に「開業届」と呼ばれる書類は、正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」です。
必要事項を記入して、住所管轄地の税務署に提出するだけなので簡単な手続きと言えます。
開業届は、最寄りの税務署の窓口か、国税庁のホームページで入手可能です。
開業届を提出しなくとも罰則などはありませんが、原則開業から1ヶ月以内に届け出るよう定められています。
3.営業
エンジニアとして起業すると、自分で営業をおこないます。
会社員として働いている場合、あなたが営業をしなくても仕事は目の前にあったでしょう。
しかし、独立したエンジニアは自ら営業をかけて案件を獲得しなければ、仕事がありません。
収入を得られるかどうかは、営業で案件をどれほど獲得できるかにかかっています。
あなたのスキルを必要としているクライアントを探しましょう。
4.事務や経理
起業すると、事務や経理の仕事もこなす必要があります。
具体的には、
- 請求書の作成・送付
- 税務処理
- 確定申告
などが挙げられるでしょう。
はじめのうちは戸惑うかもしれませんが、少しずつ慣れれば大丈夫です。
最近は経理処理を簡単にできるサービスもあるので、利用するといいでしょう。
確定申告については、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
個人事業主が青色申告をするメリット5つとは?白色申告との違いや条件についても解説エンジニアの起業でよくある失敗5つ
エンジニアが起業するために必要なことをお伝えしました。
手続きは意外と簡単なので、思い立ったらすぐに行動を起こせます。
エンジニアとして起業した人のなかには、「失敗してしまった」という人がいることは否定できません。
起業に失敗はつきものですが、できれば順調に事業を続けていきたいもの。
エンジニアの起業で陥りやすい失敗を事前に知っておくと、失敗を避けやすくなりますよ。
ここでは、エンジニアの起業でよくある失敗5つをご紹介します。
- 働いていた会社との関係性が悪くなる
- 未払いなどの金銭トラブル
- 法務を知らずに法的リスクを負う
- 自己管理ができず体調を崩す
- 精神的に落ち込む
いずれも対策を立てることで大きな被害を避けられる失敗です。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
1.働いていた会社との関係性が悪くなる
エンジニアとして起業する人は、それまで会社員として働いていた人が多いでしょう。
よくある失敗として、起業をきっかけに働いていた会社との関係性が悪くなることがあります。
たとえば、
- 大きなトラブルを起こして退職する
- 会社のクライアントを自分のクライアントにする
- 競合となる事業をおこす
などは、会社との関係性を悪くする代表的な原因です。
一方で、良好な関係を保ったまま退職できれば、独立後もクライアントとして関係を続けてくれる場合もあります。
もとの会社との関係性に気を配り、失敗を避けましょう。
2.未払いなどの金銭トラブル
個人で案件を受注していると、報酬の未払いなどの金銭トラブルが起こることがあります。
会社員であれば会社が守ってくれますが、起業して個人で仕事をしている場合は自分で解決しなければなりません。
起業直後など資金的に余裕がないタイミングで金銭トラブルが発生すると、生活に大きく影響します。
すると、マイナス分を補うためにほかの案件を相場より安く受けてしまうなど、悪循環が生まれる原因にもなるでしょう。
金銭トラブルは起業家なら誰にも起こりうる問題です。
失敗しないためには、案件獲得時にクライアントと必ず契約書を交わして注意しましょう。
3.法務を知らずに法的リスクを負う
エンジニアとして起業したばかりでは、法務を知らずに法的リスクを負って失敗することがあります。
- 事業内容は法律の範囲内か
- 事業で使用する契約書は必要十分な内容か
- 必要な許認可申請などをしているか
特に、クライアントと交わす契約書はトラブル時の争点となる可能性が高いです。
あなたにとって不利な内容となっていないか、法的にチェックしておくといいでしょう。
また、必要な許認可申請などをしていなかった場合、罰則や損害賠償がかかるケースもあります。
事業を立ち上げるときに法的な不安がある場合は、弁護士に相談すると安心です。
4.自己管理ができず体調を崩す
エンジニアとして起業すると、働く時間や場所を自由に決められます。
しかし、自己管理ができずに体調を崩すことが多いので、注意が必要です。
たとえば、勤務時間の自由度が高いぶん、自分のキャパシティ以上の仕事量を受注してしまい、ハードな働き方になることがあります。
セルフブラック状態になるフリーランスは多いです。
失敗しないためには、自分の実力や傾向を日常的に分析・把握して、仕事量をコントロールすることが大切。
仕事量のほかにも、十分な睡眠時間やメリハリのある生活などを意識して、自己管理を心がけましょう。
5.精神的に落ち込む
エンジニアとして起業した人のなかには、精神的な落ち込みで失敗する方もいます。
特に、次のような人は企業によって精神的ストレスを受けやすい傾向にあるので、注意しましょう。
- 完璧主義である
- ちょっとしたミスや失敗で落ち込みやすい
- 物事の悪い面ばかり気になる
- 安定した収入がないと不安になる
- 将来に対して大きな不安を抱いている
起業は最初からいきなり上手くはいかないものです。
地道な業務の積み重ねも多く、理想のイメージと現実とのギャップに苦しむこともあるでしょう。
起業して上手く行かなかった人のエピソードを調べたり、「上手くいかなくて当たり前」という考えを意識したり、精神的に落ち込みすぎないための工夫を取り入れることが大切です。
特に、金銭的な余裕は精神面に影響しやすいもの。
ゆとりのある資金を用意しておくと、安心して事業に取り組めますよ。
起業を考えるエンジニアにおすすめの書籍3選
エンジニアの起業でよくある失敗についてお伝えしました。
それぞれ対策を立て、失敗を避けて起業することをおすすめします。
「もっと詳しくエンジニアの起業を知りたい!」という方は、書籍で学ぶとより深く実践的な知識を身につけられますよ。
書籍はエンジニアの起業に必要なことやアドバイスを体系的にまとめているので、読みやすく参考になります。
ここでは、起業を考えるエンジニアにおすすめの書籍3選をまとめました。
- 起業のファイナンス ―ベンチャーにとって一番大切なこと
- HARD THINGS
- Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか
1冊ずつ順番にご紹介します。
1.起業のファイナンス―ベンチャーにとって一番大切なこと
『起業のファイナンス―ベンチャーにとって一番大切なこと』は、起業家のバイブルとして広く読まれています。
本書は起業の基本からコーポレートガバナンスまで、幅広い知識を網羅した1冊です。
内容は「事業計画の作り方」「資本政策の作り方」「投資契約と投資家との交渉」など、実践的な内容が満載。
起業や成長のイメージをふくらませるのにも役立ちますよ。
エンジニアとして企業を考えているすべての人におすすめです。
2.HARD THINGS
『HARD THINGS』は、著者の実体験をもとに得られた教訓がまとめられた1冊です。
著者はシリコンバレーで注目を集めるベンチャーキャピタルの創業者、ベン・ホロウィッツ。
彼は過去の困難(ハード・シングス)が襲ってくるなかで、それらを乗り越えて最終的に会社を売却するという大成功を収めました。
起業のなかでぶつかる困難な問題にどう向き合うかを教えてくれる本です。
「起業によってどんな問題に直面するのか」「問題をどう乗り越えるか」について知りたい方におすすめできます。
3.Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか
『Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか』は、エンジニアが他人とうまくやるコツについて述べた本です。
チームを作るための方法論から、有害な人への対処法まで、エンジニアに求められる社会性について解説しています。
エンジニアとして独立すれば、会社員の頃以上に他人との関わりを重視しなければなりません。
本書を読めば、人とのつながりについて全般的な知識を得られるでしょう。
まとめ:メリットだけでなくデメリットも考慮して起業しよう
今回は、エンジニアの起業についてご紹介しました。
エンジニアは起業することで大きなメリットを得られますが、同時にデメリットもあります。
起業のイメージを正しく持ち、あらゆる可能性を考慮した上で決断することが大切です。
起業はエンジニアのキャリアの選択肢の1つ。
今回の記事を参考に、あなたのこれからのキャリアを考えてみてくださいね。