クラウドとは?サービスの種類やメリット・デメリットを3つに分けて解説

公開日: 2021.06.30
更新日: 2024.01.03
クラウドとは?

「クラウド」という言葉を耳にすることが増えてきました。

ビジネスシーンでも使われますが、どういう意味の言葉なのか、実はよく理解していないという方も多いのではないでしょうか。

「クラウドって用語がよくわからないんだよな」
「クラウドサービスには種類があるらしい」
「クラウドサービスの良い点、悪い点が知りたい」

そんな疑問を持っているなら、早めに解消しておきたいですよね。

今回は、

  • クラウドとは
  • クラウドサービスの種類
  • パブリッククラウドとプライベートクラウドの違い
  • クラウドサービスのメリット・デメリット

などについてご紹介します。

「クラウドをしっかり理解したい」「クラウドを使ってみたい」という方は、ぜひ最後まで読み進めてくださいね。

クラウドとは

データを参照する人々クラウドとは、「クラウド・コンピューティング」の略で、ユーザーがインターネットを通じてサービスを必要なときに必要な分だけ利用できる概念のことです。

クラウドなら、個別にインフラやソフトウェアを持っていなくても、インターネット接続があればオンライン上のサービスをいつでも好きに使えます。

つまり、スマホやパソコンにソフトをインストールしなくても、Web上でサービスを使えるということです。

クラウドは個人だけでなく企業でも導入が進んでいます。
たとえば、「Gmail」や「Dropbox」もクラウドサービスの1つです。

クラウドサービスの市場規模は年々拡大しており、今後も需要の高まりが予想されています。
いまからクラウドをしっかり理解しておくことが大切ですね。


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クラウドサービス4種類

パソコンを扱う人

クラウドについてご説明しました。
個人でも企業でも利用が広がっているクラウドサービス。

実は、クラウドサービスにも種類があります。

クラウドサービスの種類を理解することで、効果的にクラウドを活用できるようになるでしょう。

ここでは、クラウドサービス4種類についてご紹介します。

  1. SaaS (Software as a Service)
  2. PaaS(Platform as a Service)
  3. IaaS(Infrastructure as a Service)
  4. HaaS(Hardware as a Service)

英語ばかりで難しそうに感じられるかもしれませんが、わかりやすくご説明しますね。

さっそく見ていきましょう。

1.SaaS (Software as a Service)

SaaSの特徴と選定基準

クラウドサービスの種類の1つ目は、「SaaS (Software as a Service)」です。
「サース/サーズ」と呼ばれ、日本語では「サービスとしてのソフトウェア」という意味になります。

ユーザーがインターネット経由でソフトウェアを利用できるサービスです。

提供者(サーバー)側が稼働しているソフトウェアにアクセスする仕組みのため、ソフトウェアのアップデートなどは提供者側がおこないます。

どんな端末からでもアクセス可能で、複数人が作業・編集できることがメリットです。
ユーザーは、月額料金を支払って利用する仕組みとなっています。

PaaSの例として、「Gmail」などが代表的です。

2.PaaS(Platform as a Service)

PaaSの特徴と選定基準

クラウドサービスの種類の2つ目は、「PaaS(Platform as a Service)」です。
「パース」と呼ばれ、日本語では「サービスとしてのプラットフォーム」という意味になります。

ユーザーがインターネット経由でサーバーやOSなどのプラットフォームを利用できるサービスです。
開発環境を提供するクラウドサービスを覚えておくといいでしょう。

開発に必要なサーバーやOSが揃っているため、自分でソフトウェア開発ができます。
開発したシステムは、顧客への提供も可能です。

コストを抑えながら、効率良くシステム開発をするときに役立ちます。

PaaSの例として、「Docker」などが代表的です。

3.IaaS(Infrastructure as a Service)

IaaSの特徴と選定基準

クラウドサービスの種類の3つ目は、「IaaS(Infrastructure as a Service)」です。
「アイアース/イアース」と呼ばれ、日本語では「サービスとしてのインフラ」という意味になります。

ユーザーがインターネット経由で仮想のインフラ(サーバー)を利用できるサービスです。

物理的なインフラ機器がなくても、IaaSを利用すればインフラを利用できます。

サーバーを利用するために必要なCPUやメモリ、ストレージなどを自由に選択できることが特徴です。
Paasと比較して専門知識が必要な分、サーバー作成の自由度が高いというメリットがあります。

IaaSの例として、「AWS」「GMOクラウドALTUS」などが代表的です。

4.HaaS(Hardware as a Service)

クラウドサービスの種類の4つ目は、「HaaS(Hardware as a Service)」です。
「ハース」と呼ばれ、日本語では「サービスとしてのハードウェア」という意味になります。

ユーザーがインターネット経由でサーバーやネットワーク回線などに必要なハードウェアを利用できるサービスです。

ユーザーの業務システムに応じて必要なOSだけをインストールすることが特徴です。

ただし、HaasはIaasの以前の呼び名で、現在はほぼ同義とされています。

パブリッククラウドとプライベートクラウドの違い

2つの電球を持つ人

クラウドサービス4種類についてお伝えしました。
それぞれの違いを知っておくと、クラウドの理解が深まります。

さらに、クラウドは大きく2つに分類可能です。

ここでは、

  1. パブリッククラウド
  2. プライベートクラウド

について見ていきましょう。

それぞれの違いをご紹介します。

1.パブリッククラウド

パブリッククラウドとは、利用者を限定しないオープンなクラウドのことです。

業界や業種を問わず、個人あるいは企業に向けて提供されたオープンな形態を指します。

誰でも必要なときに必要なだけ利用できるシステムです。

インターネットから申し込み、すぐにクラウドサービスを利用できます。

個人で利用できる多くのクラウドサービスは、パブリッククラウドです。

2.プライベートクラウド

プライベートクラウドとは、仮想的に区切られたクローズドなクラウドのことです。

企業や組織が自社専用のクラウド環境を作り、社内で提供している形態を指します。

従来の社内システムと同様、企業内で設計・管理できるシステムです。

最近は、プライベートクラウドのなかでもさらに次の2つがあります。

  • オンプレミス型(所有型):自社でインフラの構築・運用をする
  • ホステッド型(利用型):クラウド事業者からインフラを提供してもらう

企業の状況に合わせて、使い分けられている現状です。


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クラウドサービスのメリット3つ

スマホからデータを参照する人

パブリッククラウドとプライベートクラウドの違いについてお伝えしました。

ここでは、クラウドサービスのメリット3つをご紹介します。

  1. メンテナンスの手間がない
  2. 複数の端末でいつでもアクセスできる
  3. バックアップが不要

それでは見ていきましょう。

1.メンテナンスの手間がない

クラウドサービスは、自分あるいは自社でメンテナンスをする必要がないというメリットがあります。

基本的には、提供者側がクラウドサービスの運用・管理をしており、定期的なメンテナンスもしてくれるためです。

もし、不具合やバグがあった場合でも、報告しておけば解決してくれます。

これまでは、自社でシステム維持のための担当者を配置して、細かなメンテナンスをしなければなりませんでした。

メンテナンスのコストをかけずにサービスを利用できる点は、大きな魅力ですね。

2.複数の端末でいつでもアクセスできる

クラウドサービスのメリットとして、複数の端末からいつでもアクセスできる点もあります。

スマホやパソコン、タブレットなどから自由にアクセスできるので、とても便利です。

手元のスマホから、自宅のパソコンから、会社のパソコンからなど、さまざまな端末から利用できます。

また、クラウドサービスによっては共同編集も可能です。
端末の環境が異なる場合でも、クラウドサービスに対応していれば問題ありません。

データ共有が楽にできるので、快適に仕事を進められます。

3.バックアップが不要

自分のパソコンなどローカル環境でのバックアップが不要です。

クラウドサービスでは、データを複数の拠点でバックアップしています。

そのため、万が一、提供側にトラブルがあっても、データが消滅することはありません。

いつでも安全にデータを保管しておくことができます。

「大切なデータだから消えては困る」というものは、クラウドサービスを利用すると安心です。

クラウドサービスのデメリット3つ

考える人

クラウドサービスのメリットについてお伝えしました。
メンテナンスのコストやバックアップが不要で、柔軟にアクセスできるのは魅力ですね。

一方で、クラウドサービスにはデメリットもあります。

メリットとデメリットの両方を知り、適切にクラウドサービスを活用しましょう。

ここでは、クラウドサービスのデメリット3つをご紹介します。

  1. セキュリティに関するリスク
  2. カスタマイズが難しい
  3. サービスを永久に使える保証がない

順番に見ていきましょう。

1.セキュリティに関するリスク

クラウドサービスには、セキュリティに関するリスクがつきまといます。

クラウドサービスには企業の機密情報や個人情報など、重要なデータが保存されているため、ハッキングの対象となりやすいのです。

セキュリティの脆弱性によってデータが流出するおそれがあります。

また、パブリッククラウドの場合は、不特定多数のユーザーが1つのシステムを利用しています。
アカウントの情報が漏れると、ユーザーになりすまして不正に利用される可能性も否定できません。

最近ではセキュリティの信頼性が高まっているものの、完璧ではないので注意が必要です。

2.カスタマイズが難しい

クラウドサービスのデメリットとして、カスタマイズが難しいことも挙げられます。

ユーザーは、提供者側の仕様を超えたカスタマイズができません

提供元のサービスや契約によって自由度には幅があるものの、あくまでも既製品としてのサービスを利用する形になります。

場合によっては柔軟性が低いと感じられるでしょう。

自社に最適化された環境を重視するなら、クラウドサービスの導入には慎重になる必要があります。

3.サービスを永久に使える保証がない

クラウドサービスは停止する可能性もあります。
サービスを永久に使える保証がないことはデメリットといえるでしょう。

提供者側のトラブルによって、サービスが利用できなくなることは少なくありません。

もし一時的なサービスの停止であっても、企業側は対処できないため、復旧を待つ必要があります。
復旧には数日かかるケースもあり、大きな被害を受ける可能性もあるでしょう。

また、サービスそのものが停止することもあります。

まとめ:クラウドを活用して作業を効率化しよう

今回は、クラウドについてご紹介しました。

クラウドは、コストを抑えながらさまざまなサービスを利用できる優れた技術です。
さらに、データが消えてしまうリスクを回避できます。

クラウドサービスを活用することで、あらゆる作業を効率化できるでしょう。

ただし、セキュリティ面のリスクやサービスの停止には注意が必要です。

クラウドの知識を身につけて、安全に活用してくださいね。

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