DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?意味や定義、取り組むべき理由を解説
「DXって最近よく聞くけど、どういう意味?」
「DXを進めていくべきだといわれるけど、何から始めたらいいんだろう」
と具体的な意味や進め方がわからない、という方も多いのではないでしょうか。
DXは今後より重要性が高まるといわれても、どのように進めていけばいいのか迷ってしまいますよね。
では、DXについて理解を深めるためには、どのようなことを知っておくべきなのでしょうか?
そこで今回は、
- DXの意味や定義
- DXと似ている用語との違い
- DXを進めるための現状の課題
について詳しく解説します。
この記事を見れば、DXのそもそもの意味や、DXの進め方が理解できます。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
DXの意味とは「デジタル技術による変革」
DXとは、Digital Transformationの略語です。直訳すると、デジタルによる変革となるため、DXの意味はデジタル技術による変革をさします。
DXが注目されるようになった理由としては、企業が激しいビジネス変化に対応するために、デジタル技術を駆使して、既存のビジネスモデルの変革が求められるようになったからです。
DXについて詳しく理解するために、以下の2点について解説していきます。
- デジタルトランスフォーメーションの略が「DX」の理由
- ビジネスにおけるDXの定義
それぞれみていきましょう。
1.デジタルトランスフォーメーションの略が「DX」の理由
DXとは、Digital Transformationの略です。
なぜDTではなく、DXと略されているかというと、英語圏では、TransをXと略すのが一般的であるからです。
また、デジタルトランスフォーメーションという単語が長く、略称であるDXが使われるのが一般的となっています。
2.ビジネスにおけるDXの定義
ビジネスにおけるDXの定義は、既存のビジネスモデルをデジタル技術を使って変革することとなっています。
なので、DXはただ単にIT化やAIやIoTの導入ではなく、ビジネスモデルを変革させていくことをさします。
DXの導入によって、以下のようにビジネス活動は変化しています。
- これまでになかったサービスや製品を生み出す
- 業務の効率化により、コスト削減を実現
- デジタル技術を導入し、人手不足を解消
ビジネスにおけるDXの定義は、ビジネスモデルの変革までおこなうことを覚えておきましょう。
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DXと似ている4つ用語との違いを解説
DXと似ている用語は、以下の4つです。
- デジタイゼーション
- デジタライゼーション
- CX
- IT化
それぞれの意味が混同しないように、それぞれの違いをみていきましょう。
1.デジタイゼーションとの違い
デジタイゼーションは、アナログで行ってきたことをデジタル化することです。
なので、DXとデジタイゼーションの違いは、デジタル化をどのように捉えているかです。
DXはデジタイゼーションとは違って、業務にデジタル技術を取り入れていき、企業の提供価値を高めて社会を一層豊かにしていくことです。
一方で、デジタイゼーションは単純に今までアナログで行ってきたことをデジタル化し、業務効率を高めます。
デジタイゼーションの具体例としては、以下のようなものがあります。
- 紙書類の電子化
- Web会議やオンライン商談
DXもデジタイゼーションも同じデジタル化ですが、デジタル化をおこなうことで、何を高めていきたいかが異なります。
2.デジタライゼーションとの違い
デジタライゼーションは、デジタル技術やデジタル化によってサービスの付加価値を高めたり、業務の改善をはかることです。
なので、DXとデジタライゼーションの違いは、デジタル化による最終目標が異なります。
DXはデジタル化によってビジネスモデルそのものを変革を目指すのに対し、デジタライゼーションはデジタル化で新たな価値を生み出すことを目指しています。
デジタライゼーションの例は、以下のようなものです。
- IoTの活用による業務全体のオンライン化
- MAツールによる見込み客のフォロー体制のオンライン化
そのため、デジタライゼーションはDXの初期段階のイメージになります。
デジタライゼーションを実施していき、次のステップとしてDXを推進していきましょう。
3.CXとの違い
CXは、カスタマーエクスペリエンスの略語です。カスタマーエクスペリエンスを訳すと、顧客体験という意味になります。
なので、CXは顧客が製品やサービスを購入したり、利用したりする際に受け取る価値全体のことをさします。
一方で、DXはデジタル技術の導入によって製品・サービスやビジネスモデルを変革することです。
つまり、DXとCXは手段と目的の関係にあるといえます。
DXを推進することで新たなテクノロジーを導入したとしても、顧客がそのサービスを利用してもCXが向上しなければ意味がありません。
4.IT化との違い
IT化は、企業の生産性向上のためにITツールの導入などをおこないます。
一方で、DXはIT化によって抜本的な企業変革をめざします。
それぞれの違いを具体例を出してみると、以下のようになります。
- IT化:スマホ決済の導入
- DX:支払い方法の選択肢を増やすことで、顧客層が広くなり、データも活用できるようになった
IT化はこれまでアナログで行っていたことをデジタル化して生産性を高めますが、DXは組織全体の変革まで取り組みます。
DXに企業が取り組むべき3つの理由
DXに企業が取り組むべき理由は、以下の3つです。
- 競争力強化
- 既存システムの保守運営コスト削減
- 多様な価値観から変化し続ける消費者ニーズへの対応
今後企業が生き残っていくためには、DXは欠かせません。
それぞれの取り組むべき理由を紹介していきます。
1.競争力強化
DXへの取り組みのひとつとして、競争力強化があげられます。
なぜなら、DXの取り組みである営業活動における生産性向上により、競争力強化に繋がるからです。
具体的には、以下のような取り組みがあります。
- マーケティング活動の自動化ツールの導入
- Web上で受注をおこなうためのECサイト構築
- 顧客ニーズを掴むための顧客管理システムの導入
営業活動のDXを進めていくことで、既存客や見込み客に効率的なアプローチができる上に、空いた時間で優先度の高い業務に取り組むことができます。
なので、DXを進めていくことで、競争力強化に繋がります。
2.既存システムの保守運営コスト削減
DXを推進するべき理由のひとつとして、既存システムの保守運営コスト削減があります。
なぜなら、現在企業の既存システムは以下のような理由から保守運営にかかるコストが膨大になっているからです。
- 古いシステムのため最新技術が導入できない
- システムが故障した際に原因や解決策がすぐに見つからない
- 古いシステムを扱える人が限られる
DXを推進することで、既存システムから脱却でき、保守運営コストを削減することができます。
3.多様な価値観から変化し続ける消費者ニーズへの対応
今後も消費者ニーズに対応していくためには、DXの推進が必要になります。
なぜなら、消費者ニーズが多様化するため、購買データなどを活用し、よりひとりひとりに合った商品やサービスを提供しなければならないからです。
消費者ニーズに応えるために、パーソナライズされた商品の事例としては、以下のようなものがあります。
- 心理状態を応えることで、おすすめの入浴剤を提案するサービス
- 髪質や悩みに合わせて処方するヘアケア商品
- オンライン診断で不調や悩みに合った漢方サプリの調合サービス
今後、消費者ニーズに応えていくには、データやIT技術を活用したDXへの取り組みが欠かせません。
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経済産業省がDXに関して発表している2つのことを解説
経済産業省は、日本全体でDXへの取り組みを進めていくために、以下の2つのことを発表しています。
- DX推進ガイドライン
- 2025年の崖
それぞれについて知っておくことで、よりDXの重要性について理解が深まります。
それでは解説していきます。
1.DX推進ガイドライン
DX推進ガイドラインとは、経済産業省が策定したDXやITシステムを構築する上で重要なポイントを明確にしたものです。
DX推進ガイドラインは、以下の2つに分けて構成されています。
- DX推進のための経営のあり方、仕組み
- DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築
それぞれの構成で、実施すべきことや失敗事例も記載されています。
国としてDXを実現するために必要なことがまとめられているため、これからDXを推進していくなら、まずは読んでおきたいガイドラインです。
2.2025年の崖
2025年の崖とは、既存システムの課題を克服できなかった場合、2025年以降に最大年間12兆円の経済損失が生じることを発表したものです。
既存システムの問題点が生まれたのは、以下の2点が原因とされています。
- 有識者の退職等によるノウハウの喪失
- 業務に合わせた開発多用によるブラックボックス化
また、2025年の崖の中では、どのようにDXを実現していくかのシナリオについても記載しています。
既存システムの課題を克服するためにも、2025年の崖のレポートを読み込んで、現状と課題を認識し、対応策をうっていく必要があります。
DXの推進にむけた企業の課題3つ
DXの推進にむけた企業の課題は、以下の3つです。
- DX推進に向けたビジョンや戦略が明確でない
- DX人材の不足
- レガシーシステムの保守・運用の負担
それぞれの課題を知ることで、どのようにDXを進めていくべきかを把握できます。
それぞれの課題についてみていきましょう。
1.DX推進に向けたビジョンや戦略が明確でない
DXの推進のためには、ビジョンや戦略を策定することが重要です。
なぜなら、ビジョンや戦略がなければ、組織全体でどのようにDXを推進していったらよいかわからず、DXへの取り組みがおこなわれなくなるからです。
ビジョンや戦略を明確にするためには、以下の点を考えながら設定していきましょう。
- 会社の基本理念を改めて認識する
- 会社の強みを明確にする
- 会社が提供したい本質的な価値を描く
上記の点を考えながら、ビジョンを明確にすることで、どのような戦略を取っていくかを考えられるようになります。
なので、ビジョンを策定し、組織全体で一貫性を持ってDXに取り組んでいく必要があります。
2.DX人材の不足
DXを進めたい企業は多いですが、DXに必要なスキルを持った人材が不足しており、人材の奪い合いが起こっています。
DX人材は、2030年には最大79万人も不足すると予測されています。
DX人材には、以下のようなスキルが必要です。
- DXやITに関する基礎知識
- データ解析スキル
- プログラミングスキル
DX人材を確保するためには、外部パートナーへの依頼やヘッドハンティングによるDX人材の確保などがあげられます。
また、社内でもDX人材を育てていくために、研修やOJTなどで学べる環境を整えていく必要があります。
プログラミングの研修で大事なポイント9つとは?ついていけない場合の対処法3選も紹介3.レガシーシステムの保守・運用の負担
レガシーシステムとは、過去の技術や仕組みで構築されているシステムのことです。
このレガシーシステムの保守・運用の負担が大きいことも、DXを推進するための課題といえます。
なぜなら、レガシーシステムは、基幹業務など重要な役割をになっているため、保守・運用の負担が大きくても、すぐにシステムを刷新することが難しいからです。
また、レガシーシステムにコストがかかっているため、戦略的なIT投資に資金を回せていない状況です。
そのため、レガシーシステムを仕分けしながら、必要なものついては刷新しながら、DXを実現することがもとめられます。
企業のDX推進の取り組み事例3選
企業のDX推進の取り組み事例として、以下の3つを紹介します。
- 生産性や業務制度の向上
- 新しい価値の創出
- 事業コスト削減
それぞれどのようにDXを行っていたのかを参考にしてください。
それでは、事例をみていきましょう。
1.生産性や業務制度の向上
生産性や業務制度の向上の事例として、小売店におけるAI自動予測システムの導入があります。
AI自動予測システムでは、以下のようなデータをもとに日々の商品発注をおこないます。
- これまでの販売実績
- 気象情報
- 新商品も含めた需要予測
AI自動予測システムの導入によって、従業員の作業時間が削減されるだけでなく、商品の欠品などを防ぐことができます。
2.新しい価値の創出
デジタル化が課題となっている医療分野でも、DXは進められています。
医療分野でDXをおこなっている事例としては、以下のような例があります。
- オンライン診療
- 服薬指導と薬の受け取りのオンライン
- 処方箋の電子化
特に、これまで対面でしか行なうことができなかった診療をオンラインで可能にすることで、患者の利便性が向上し、新たな価値の創出に繋がっています。
3.事業コスト削減
事業コスト削減の事例として、これまで顧客に配っていた会員カードをスマホアプリに変えてコストを削減した事例があります。
これまでは、会員カードを保有している顧客に対してDMを発送していたが、スマホアプリに切り替えることで、アプリのプッシュ通知を使って、DM発送にかかっていたコスト削減を実現しました。
また、アプリに切り替えたことで、以下のようなメリットもあります。
- データ活用による顧客への情報提供の最適化
- プッシュ通知の開封率の高さ
事業コストを削減できたことに加えて、顧客のユーザーニーズをより知れるようになった事例です。
まとめ:DXは業種や業界問わず企業が取り組むべき課題
今回は、DXがどのような意味なのか、なぜ取り組むべきなのかについて解説しました。
以下、今回のまとめです。
- DXはデジタル技術により変革を目指すこと
- 企業は今後生き残っていくためにDXに取り組む必要がある
- DXを推進するために人材の確保やビジョンの策定は必須
DXは、業種や業界問わず企業が取り組むべき課題です。
そのためには、DX人材の確保が欠かせません。
今後、需要が増えていくDX人材を目指していきたい方は、ITスキルを身につけていきましょう。
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