アプリケーションサーバーについて徹底解説|使用するメリット4つも紹介
「アプリケーションサーバーはどんな機能があるんだろう」
「使用するメリットはあるのかな」
と思うことはありませんか?
アプリケーションサーバーは大事と、一口に言われてもなぜ重要なのかわからないですよね。
実はアプリケーションサーバーを使用することによって多くのシステムを効率化しているのです。
そこで今回は、
- アプリケーションの基礎知識
- アプリケーションサーバーの主要な種類
- アプリケーションサーバーを活用するメリット
についてそれぞれ解説していきます。
この記事を読めば、アプリケーションサーバーの仕組みを理解することができます。
ぜひ最後まで読んでみてください。
アプリケーションサーバーについて解説
アプリケーションサーバーとはRubyやPHP、Javaなどで構築されたプログラムを動かすサーバーのことです。
複数のユーザーで利用するWebアプリケーションでは、プログラムを動作させるサーバーが必要になってきます。
この時、実際にプログラムを動作させるサーバーをアプリケーションサーバーと言います。
- Web3層構造
- アプリケーションサーバーとWebサーバーの違い
まずは、アプリケーションサーバーの基礎知識から解説していきます。
1.Web3層構造
しかし、アプリケーションサーバーだけでは、プログラムにより生成したコンテンツをユーザーに表現する際には不十分です。
HTMLやCSSなどの適切なプログラミング言語を使用していないからです。
また、データベースを必要とするプログラムの場合はサーバーへの負荷が大きくかかってしまいます。
こうした課題の解決策として、現在はWeb3層構造と言われる仕組みが主流になりました。
Web3層構造とはWeb層、アプリケーション層、データベース層の3層から構成されているシステム。
- Webサーバー → ユーザーとの窓口
- アプリケーションサーバー → ユーザーの指示にプログラムが対応する場所
- データベースサーバー → 様々なデータを保存しておく場所
という風に考えると理解しやすいです。
Webサーバーがユーザーのリクエストを受け、アプリケーションサーバーがそれに対応してプログラムを動作。
動作したプログラムの中で必要なデータはデータベースサーバーから取得し、生成された結果を再度Webサーバーに返す。
これがWeb3層構造の一連の流れになります。
2.アプリケーションサーバーとWebサーバーの違い
混同されがちなアプリケーションサーバーとWebサーバーですが、アプリケーションサーバーを「実際に対応する場所」、Webサーバーを「窓口」だと考えるとわかりやすいです。
Webサーバーは、Webブラウザなどからユーザーのリクエストを受け付け、アプリケーションサーバーに指示を出す役割を持っています。
こうして出された指示に対し、アプリケーションサーバーが対応。
指示に対するレスポンスをWebサーバーに返します。
この時、アプリケーションサーバーから返ってきた内容をユーザーにとってわかりやすい形に表示するのがWebサーバー。
例えば、Google検索では検索したキーワードをWebブラウザが受け付け、アプリケーションサーバーに指示を出します。
この時、キーワードに対応したコンテンツをプログラムが解析し、Webサーバーに対して返却します。
この一連の流れによって、ユーザーは検索したキーワードに対する結果を得る事ができます。
このようにアプリケーションサーバーとWebサーバーは全く異なる役割を持つので混同しないように注意してください。
エンジニアを目指したいと思った方には、初心者でも確実にプログラミングが身に付く【DMM WEBCAMP】がおすすめします。
プログラミング初心者の受講生が97%以上の【DMM WEBCAMP】では、未経験者コースも用意もされており、安心して学習を進めていくことが可能です。
あなたのライフスタイルに合わせて好きなコースを選択してみてください。
アプリケーションサーバーの3つの役割や機能を解説
アプリケーションサーバーには主に3つの機能があります。
- コネクト機能
- トランザクション機能
- ビジネスロジックの実装
役割や機能をしっかり把握して正しくプログラミングに取り入れましょう。
それぞれ詳しく解説します。
1.データベース接続などのコネクト機能
プログラムからデータベースに接続する機能をコネクト機能と言います。
通常、接続の切断・再接続を繰り返すと実行速度を低下させる原因になりかねません。
これを解決する機能がコネクト機能です。
事前にコネクション接続(データベース接続)を行う事で、接続を毎回行うのではなく、既存の接続を再利用して処理速度を向上させるのです。
2.トランザクション管理機能
何らかのエラーが発生したり、同時にアクセスする際、不具合が起きないように制御するのがトランザクション機能です。
プログラム側で制御すると処理に時間がかかりますが、アプリケーションサーバーのトランザクション機能を利用することで、この処理をサーバー側に任せることができます。
3.ビジネスロジックの実装
ビジネスロジックとは、クライアントサーバーシステムにおいて、データアクセスとUI部分(Webサーバーとのやり取りなど)以外のプログラムのこと。
つまり、システムにおいてコアとなる部分をビジネスロジックと言います。
開発時はデータ層、プレゼンテーション層(UI部分)、アプリケーション層に分けることでメンテナンス性の向上に繋がります。
アプリケーションサーバーの3種類を紹介
アプリケーションサーバーには様々な種類があります。
- Tomcat(トムキャット)
- Apache(アパッチ)
- Unicorn(ユニコーン)
今回は主要なアプリケーションサーバーの3つを紹介します。
サーバーの種類によってそれぞれ機能性が違うので、自分の希望する目的に合わせて選んでください。
1.Tomcat(トムキャット)
Tomcatはプログラミング言語のJava専用に設けられた簡易的なアプリケーションサーバー。
作成したプログラムが正常に動くかどうかを確認する時などに使用します。
正式名称はApache Tomcatと言い、Java Servletを動かすサーブレットコンテナという役割を持っています。
2.Apache(アパッチ)
Apacheは主にPHPによるプログラムに用いられるアプリケーションサーバーの一種。
オープンソースソフトウェアとして公開され、安定性や機能の豊富さ、対応ソフトウェアの多さなどが評価され、世界的に最も普及されているWEBサーバーソフトウェアのひとつです。
無料で使用可能という利点から、レンタルサーバーのプランに組み込まれていることも多く、費用をかけずにサーバーを使用したいという際に使われるケースが多いです。
3.Unicorn(ユニコーン)
UnicornはWebサーバーとRubyのWebフレームワークを繋ぐ土台となるサーバー。
Rubyで書かれたWebアプリケーションを動かすためのアプリケーションサーバーをRackと呼びます。
大きな特徴は、同時発生した多数のリクエストを捌き、分散してアプリケーションに伝達するという機能。
他にもPumaやThinといったUnicornと同じ役割を担えるサーバーが複数存在します。
プログラミング未経験でエンジニアを目指すことに不安を感じますよね。
そんな方には、基礎からプログラミングが学べる【DMM WEBCAMP】がおすすめです。
【DMM WEBCAMP】では、初心者のために開発した独自のカリキュラムが用意されており、基礎から確実にプログラミングスキルを身につけることができます。
また転職保証付きのプランもあり、プログラミング学習も転職活動も安心して取り組めます。
厚生労働省認定のコースでは、高いスキルが身につく上、受講料最大56万円のキャッシュバックもついてきます。
ぜひあなたのライフスタイルに合ったプランを見つけてください。
アプリケーションサーバーを活用する4つのメリット
アプリケーションサーバーを活用する際のメリットは主に4つです。
- 開発工数を削減できる
- 分散処理によるパフォーマンス向上
- メンテナンス・アップデート・トラブルシュートが容易
- セキュリティを担保しやすい
アプリケーションサーバーを取り入れて、業務の効率化を図っていきましょう。
それぞれ詳しく解説します。
1.開発工数を削減できる
アプリケーションサーバーを活用するメリットの一つに「開発工数の削減」が挙げられます。
アプリケーションサーバーは、システムに必要な機能を予め備えているので、開発コストを抑えることができます。
構築するシステムに合わせてアプリケーションサーバーの種類を選べば、幅広いシステム構築に対応可能。
ただし、OSや使用するプログラミング言語に応じて適切なアプリケーションサーバーを選ぶことが前提となります。
2.分散処理によるパフォーマンス向上
アプリケーションサーバーのメリット2つ目は「分散処理によるパフォーマンス向上」。
アプリケーションサーバーを複数台用意することで、外部ユーザーからのアクセスを分散できるため、パフォーマンス向上を図れます。
これにより、アクセス集中によるサーバーダウンと言ったトラブルを未然に防ぐことができます。
サーバーを用意するコストは多少かかりますが、サーバーの仮想化技術の進歩もあり、簡単に複数台用意できるので、パフォーマンス向上の方法としては容易に取り掛かれるものになっています。
3.メンテナンス・アップデート・トラブルシュートが容易
「メンテナンス・アップデート・トラブルシュートが容易」というのもアプリケーションサーバーの大きなメリット。
サーバーを用途ごとに分けることで、
- アップデートの際の影響を最小限に抑えられる
- システムトラブルの原因追求が容易になる
これらが可能になります。
例えば、アプリケーションとデータベースでサーバーを分け、さらに負荷分散のためにアプリケーションサーバーを複数台用意すれば、システムを停止させずに一台ずつメンテナンスをすることができます。
また、サーバーやソフトのアップデートの際も、アップデートによる予期せぬ影響を最小限に抑えられます。
要するにmトラブルの原因追求においても、サーバーが分かれていることでどこに原因があるのか調査しやすくなるのです。
4.セキュリティを担保しやすい
「セキュリティを担保しやすい」こともアプリケーションサーバーのメリットです。
外部ユーザーからのアクセスをアプリケーションサーバーに一極化することで、その他のサーバーはアプリケーションサーバーからのアクセスのみに限定することができるからです。
例えば、アプリケーションサーバーとデータベースサーバーを分け、アプリケーションサーバーのみを外部ユーザーに公開。
データベースサーバーはアプリケーションサーバーのIPアドレスからのみアクセス可能にします。
これにより、悪意を持った外部ユーザーからのデータベースサーバーへのアクセスを防げるため、データベース内の情報を守れるのです。
システムエンジニアがアプリケーションサーバーを使わないケースを解説
アプリケーションサーバーを使わないケースとして、クライアント・サーバー型のシステム構築が挙げられます。
必要なアプリケーション環境はクライアント(ユーザーのPC)に構築されていて、サーバーとしてはデータベースサーバーさえあれば良いというケースです。
ユーザーのPC内にアプリケーション環境を構築するような場合は、そもそもアプリケーションサーバーはいりません。
サーバーとして必要なのはデータの保存先であるデータベースサーバーのみ。
例えば、ExcelのVBAを使用してデータベースサーバーと接続し、その結果をExcel上で編集するようなツールもこれに該当します。
SE(システムエンジニア)とは?仕事内容・スキル・年収・資格など徹底解説システム開発でアプリケーションサーバーを活用しないデメリット
アプリケーションサーバーを使わない場合は「サーバーへの負荷やセキュリティリスクを分散できない」というデメリットがあります。
一体型のサーバーは確かに便利ですが、負荷が一極集中してシステムダウンを招いたり、セキュリティ攻撃による情報漏洩が発生する可能性も。
そのため、アプリケーション・データベースで用途ごとにサーバーを分けたり、さらにアプリケーションサーバーを複数立てることでサーバーに対する負荷を分散できます。
また、データベースサーバーを分けることで、データベースへのアクセスをアプリケーションサーバー本体からのみに制限することができ、セキュリティリスクを抑えることも可能です。
まとめ:アプリケーションサーバーは優れたWebサイトの制作が可能
こちらの記事ではアプリケーションサーバーや、主要なサーバーの種類について詳しく解説しました。
- アプルケーションサーバーは、プログラムを動かすサーバーのこと
- アプリケーションサーバーを使用することで、業務の効率化が図れる
- アプリケーションサーバーを使用すれば、コスト削減につながる
アプリケーションサーバーは、Webサイトの制作にクライアントが特に意識をしない要素ではあります。
なぜなら、アプリケーションサーバーがうまく機能しなければ、Webサイトの処速度が落ちてしまうからです。
要するに、システムの開発に携わるのであれば、目的に合わせたサーバーをしっかりと概念から知識を習得しておく必要があります。