アルゴリズムとは?日常やプログラミングにおける実例付きで解説
「アルゴリズムって何なの?具体例が知りたい」
「アルゴリズムの学習方法でおすすめって何?」
と思うことはありませんか?
アルゴリズムを勉強しようとしても、学習が難しいという印象がありますよね。
そんなときは、アルゴリズムの実例から理解して学習を進めていきましょう。
そこで今回は、
- アルゴリズムの基本
- 日常生活やビジネスでのアルゴリズム実例
- おすすめのアルゴリズム学習方法
について詳しく解説します。
この記事を見ればアルゴリズムの実例がわかり、理解度が上がります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
アルゴリズムの基本
こちらではまず、アルゴリズムの基本として、
- アルゴリズムとは
- アルゴリズムの重要性
を解説していきます。
アルゴリズムの定義や重要性を正しく理解したうえで、さまざまな事例を見ていきましょう。
1.アルゴリズムとは
アルゴリズムとは、問題を解決するための手順のことをいいます。
広義では、問題や手法に縛りはなく、解決のための手順全般のこといいます。
ただし一般的には、コンピューターを使った問題解決手順として使われることが多いです。
つまり、コンピューターで問題を解決する基礎をなしているのが、アルゴリズムになります。
2.アルゴリズムの重要性
アルゴリズムは、プログラミングはもちろん、日常生活においてとても重要な役割を担っています。
なぜなら、アルゴリズムを学ぶことで、論理的に思考する力が鍛えられ、より良い解決策を選択できるようになるからです。
論理的に考えることができれば、複数のタスクを抱えていても、効率良く終わらせることができます。
プログラミングのレベルと関係なく、アルゴリズムの学習はできるので、少しでも早くから触れておくことがとても重要です。
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日常生活でのアルゴリズム例5選
アルゴリズムの学習はとても難しく聞こえますが、日常生活の例を見てみると、意外と簡単に理解できます。
下記で5つの例をご紹介します。
- 1日のスケジュール
- 時間の計算
- 野球の連携プレー
- 門限までに帰る
- おつかい
それぞれ見ていきましょう。
1.1日のスケジュール
1日のスケジュールもアルゴリズムの一つといえます。
なぜなら、スケジュールには一日を効率よく過ごすための手順が記されているからです。
書いてあることを必ずおこなうルールさえあれば、誰でも同じことができます。
このようなシンプルなアルゴリズムを、順次構造のアルゴリズムといいます。
2.時間の計算
時間を計算する方法もアルゴリズムです。
駅までかかる時間と電車の出発時刻から、家を出発する時刻を計算してみましょう。
例えば、駅まで15分で、電車の出発が9時5分だとすると、9時-10分(9時マイナス10分)はおかしいですよね。
正解の一つとして、マイナスをX(エックス)分としたときには、
- 時間は、時 – 1
- 分は、60分 – X分
という手順が考えられます。
誰でも計算できるようにするためには、このようなアルゴリズムが必要です。
3.野球の連携プレー
野球の守備における連係プレーもアルゴリズムです。
同じようなゴロ球が転がってきても、走者がいるのか、いないのかや、今が何アウトなのかによって次のプレーや守備全体の動きが変わります。
このような状況によって変化するアルゴリズムを、選択構造のアルゴリズムといいます。
4.門限までに帰る
門限までに帰るという行動もアルゴリズムといえるでしょう。
門限までに帰るためには、
- 現在地から家までの時間
- 現在時刻
の2つを基にアルゴリズムを作ります。
常に現在時刻を確認し、一定の時間前なら遊び続けることができ、一定の時間を過ぎたら帰路につくという手順です。
このようにある一定の条件時に同じことを繰り返すアルゴリズムを、反復構造のアルゴリズムといいます。
5.おつかい
おつかいもアルゴリズムです。
おつかいの目的は、買うべきものを全て買って帰ることです。
プログラミングに置き換えると、買うべきものをリスト型データ構造ということができ、買い物の順番に指定がないことから、複数のアルゴリズムが見つかります。
この中でも、負担が一番少なく、帰ってくる時間が早いものが良いアルゴリズムです。
アルゴリズムが使われているシステムの実例
アルゴリズムは私達の日常にもあふれています。
ここでは、普段から使っているさまざまなプログラムで使われているアルゴリズムを見ていきましょう。
- 乗換案内やマップアプリ
- 検索サービス
- 広告
- SNS
1.乗換案内やマップアプリ
乗り換え案内やマップアプリでは、最短経路を求めるダイクストラ法という探索アルゴリズムが使われています。
ダイクストラ法は、ある地点Aから目的地Bまでのルートを複数洗い出し、重みの和が最小となる経路を求める方法です。
重みとは基準であり、重みを時間とすれば最短で到着する経路を、重みを電車賃などの料金とすれば、一番安い経路を見つけるアルゴリズムとなります。
2.検索サービス
GoogleやYahooなどの検索サービスでは、探索アルゴリズムが使われています。
探索アルゴリズムとは、複数あるデータ群から、目的のデータを探し出すアルゴリズムで、別名サーチアルゴリズムといいます。
最近では、探索アルゴリズムの結果に、個人の好みも反映させて、検索結果をパーソナライズする個人化も進んでいます。
よりユーザーの目的に合わせるために、進化し続けているアルゴリズムといえるでしょう。
3.広告
ネット上の広告にもさまざまなアルゴリズムが働いています。
例えば、自動で広告を表示させるGoogle AdSenseが一例です。
ユーザーの好みを過去の検索履歴や閲覧履歴から判断し、興味を示す可能性が一番高い広告をページ上に表示します。
4.SNS
SNS(TwitterやFacebookなど)でも、アルゴリズムが利用されています。
友だちやフォロワー、閲覧履歴、プロフィールを基に、ユーザーが興味・関心を向ける可能性が高い投稿をフィードで表示します。
ユーザーの見たい情報をより的確に表示するためのアルゴリズムといえるでしょう。
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探索アルゴリズム
探索アルゴリズムとは、複数のデータ群から特定のデータを見つけるための手法です。
ここでは主な4つの探索アルゴリズムを詳しく解説します。
- 線形探索アルゴリズム
- 二分探索アルゴリズム
- ハッシュ法による探索アルゴリズム
- ハッシュチェイン法による探索アルゴリズム
それぞれみていきましょう。
1.線形探索アルゴリズム
線形探索アルゴリズムは、配列の要素を先頭から順番に探索していくという、最もシンプルな探索アルゴリズムです。
もしデータが見つかった場合は見つかった時点で、見つからない場合はデータを全て確認した時点で、探索は終了となります。
シンプルな点は良いものの、一つ一つ調べるため処理が遅いのが難点である探索アルゴリズムです。
2.二分探索アルゴリズム
二分探索アルゴリズムは、配列の要素を、端、中心などの点で検証していく、高速処理が可能な探索アルゴリズムです。
配列の左端、中心、右端の要素を見比べて、目的の要素群を洗い出していきます。
ソートしている配列でなければ成り立たないことが難点ですが、一つ一つの検証が不要なので高速でわかりやすい探索アルゴリズムです。
3.ハッシュ法による探索アルゴリズム
ハッシュ法は、ハッシュ関数という計算式を使い、データが格納されている位置を特定するアルゴリズムです。
ハッシュ関数で作られた配列では、要素の位置が特定できるので中身を一つ一つ調べる必要がありません。
ハッシュ法により、コリジョン(計算結果が同じになってしまう現象)が発生した場合は、オープンアドレス法という結果+1をすることでコリジョンを避ける方法が使われます。
4.ハッシュチェイン法による探索アルゴリズム
ハッシュチェイン法は、ハッシュ法による探索アルゴリズムで、コリジョンのルールをチェイン法と定めています。
オープンアドレス法とは違い、ハッシュ関数での計算結果が同様となった場合には、既存の要素とリストにして繋いでいく(チェイン)方法です。
ハッシュチェイン法が存在する理由は、要素の数が多い配列では、オープンアドレス法でもコリジョンが避けられないケースが出てくるからです。
ハッシュチェイン法では、メモリに余裕がある限り、データを格納できる点がメリットといえるでしょう。
ソートアルゴリズム
探索アルゴリズムに並んで、有名なアルゴリズムはソートアルゴリズムです。
ソートアルゴリズムとは、データの集まりを順番に並び替えるための手法です。
主に6つのソートアルゴリズムがありますので、それぞれ解説していきます。
- バブルソート
- クイックソート
- マージソート
- 選択ソート
- 挿入ソート
- ヒープソート
1.バブルソート
バブルソートとは、隣同士の値を比較して交換を繰り返すことで整列させる方法です。
実装はとてもシンプルですが、処理が重たいのが特徴の方法になります。
計算回数は、O(n^2)です。
2.クイックソート
クイックソートとは、基準値を設けて、基準値より大きいブロックと小さいブロックに分けて並び替える処理を繰り返して整列させる方法です。
外部のメモリ領域を使用せず完結するため、スピードが速い特徴があります。
計算回数は、O(n log n)です。
3.マージソート
マージソートとは、対象のデータを分割し、分割後の小さいブロック内で整列、再度統合することで全てを整列させる方法です。
外部メモリを利用する方法ながらも、処理スピードが早いのが特徴です。
計算回数は、O(n log n)です。
4.選択ソート
選択ソートとは、データ内の最小値(最大値)の値を見つけて、左から順番に並び替えるという方法です。
交換回数が少ないため、バブルソートよりも高速という特徴があります。
計算回数は、o(n^2)です。
5.挿入ソート
挿入ソートとは、左から順番に要素を比較しながら入れ替えていく方法です。
処理は遅いですが、実装が簡単という特徴があります。
計算回数は、最大でn(n-1)/2です。
6.ヒープソート
ヒープソートとは、ヒープ構造という二分木の一種を構築して並べ替えを行う方法です。
高速に処理できるという特徴があります。
計算回数は、O(n log n)です。
アルゴリズムのデータ構造
さまざまなアルゴリズムを見てきましたが、アルゴリズム学習はデータについても学ぶ必要があります。
アルゴリズムで使われるデータは、データ構造と呼ばれ、効率的に管理するために整理されたデータの集合体です。
ここでは、5種類のデータ構造について見ていきます。
- 配列
- リスト
- スタック
- キュー
- ツリー
それぞれを理解することで、最適なアルゴリズムを見分けられるようになります。
1.配列
配列とは、複数のデータを保持するためのデータ構造です。
1次元だけでなく、2次元や3次元などの多次元配列が存在します。
要素を取得したいときは、配列変数を使い、位置を指定する方法を使います。
2.リスト
リストとは、複数の要素で成り立っており、各要素が順番に並んでいるデータ構造です。
リストには、格納する要素の型や数に制限がないため、自由に値を格納できます。
要素を取得したいときは、インデックス番号を使い、位置を指定する方法を使います。
3.スタック
スタックとは、各要素がブロックのように積み上げられているデータ構造です。
スタックには、既存データの上に新しいデータを積み上げていきます。
要素を取得したいときは、最後に入れたものから一つずつ取り出す、後入先出法を使います。
4.キュー
キューとは、各要素が格納した順番に入っているデータ構造です。
キューには、
- データを追加する「エンキュー」
- データを読む「デキュー」
という表現があります。
要素を取得したいときは、最初に入れたものから一つずつ、先入先出法を使います。
5.ツリー
ツリーとは、階層構造と呼ばれる、木の形状をしたデータ構造です。
ツリーには、主に3種類あります。
- バイナリーツリー
- バランスドツリー
- ヒープ
ツリーの要素は、ルートから始まり、親ノード、子ノードと連携しているのが特徴です。
おすすめのアルゴリズム学習方法
アルゴリズムを学習するための方法を紹介します。
- プログラミングスキル判定サービスを利用する
- 世界的なコンテストに参加する
- 資格試験にチャレンジする
どれも客観的な評価を受けることができる方法です。
ただ独学をするだけでなく、目的をもって学習するためにおすすめの方法になります。
1.プログラミングスキル判定サービスを利用する
代表的なスキル判定サービスTOPSICは、Atcoder社が提供するプログラミングスキル判定サービスです。
初級から上級までのスキルをリアルタイムに判定できるクラウドサービスで、英語力検定のTOEICのプログラミング版を目指して作られています。
スキルを客観的に測定したい方は、お勤めの企業とも相談しながら利用してみることをおすすめします。
URL:https://products.sint.co.jp/topsic
2.世界的なコンテストに参加する
世界的なコンテストで有名なのは、Atcoder社が手がけるリアルタイムのオンラインコンテストサイトです。
世界中の人たちとリアルタイムで競い合うことや3,000以上の過去問にチャレンジすることができます。
客観的な評価があると、学習意欲の向上にも繋がるので、興味があればぜひ一度、覗いてみることをおすすめします。
3.資格試験にチャレンジする
経済産業省が実施する基礎情報技術者試験は、これからプログラミングを勉強したい方におすすめできる試験です。
アルゴリズム問題が必須となっていることから、試験合格を目指すことで、アルゴリズムを自然と身につけられます。
年間約7万人が受験する認知度の高い試験を目標と定めることは、模擬試験などで成果がわかるので、モチベーション維持にも繋がる学習方法です。
URL:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/fe.html
【初心者必見】基本情報技術者試験のおすすめ参考書7選と勉強法を紹介アルゴリズム学習のためのおすすめ書籍
こちらでは、正しい知識を身につけたい方へ、おすすめの書籍をご紹介します。
- アルゴリズムを、はじめよう
- 問題解決力を鍛える!アルゴリズムとデータ構造
- アルゴリズム思考術
ぜひ参考にしてみてください。
1.アルゴリズムを、はじめよう
アルゴリズムを、はじめようは、アルゴリズム初心者へ向けた超入門書といえる書籍です。
プログラマーとして必ず知っておきたい知識を最低限に絞り、丁寧に解説をしています。
フローチャートも一緒に作っていけるので、初心者の方におすすめです。
2.問題解決力を鍛える!アルゴリズムとデータ構造
アルゴリズムとデータ構造は、アルゴリズム初心者に向けて書かれた書籍です。
著者は競技プログラミングの経験者で、効率の良い結果を得ることを重視して、アルゴリズムを解説しています。
例題もたくさん載っているのが特徴なので、生涯使える一冊が欲しい方におすすめです。
3.アルゴリズム思考術
アルゴリズム思考術は、プログラミングの場面に限らず、問題解決ツールとしてアルゴリズムを解説した書籍です。
ビジネス売却のタイミングや車をどのスペースに停めるのが最適化など、さまざまな実例とともに思考力を鍛えられる一冊です。
プログラミングはもちろん、思考方法を一から学びたい方におすすめです。
まとめ:アルゴリズムの実例は日常にも溢れています
本記事では、さまざまなアルゴリズムの実例をご紹介してきました。
- アルゴリズムは、問題を解決するための手順や計算方法
- アルゴリズム学習は日常のさまざまな場面で役立つ
- アルゴリズムの種類や構造を理解して、自分に合った学習法を見ける
アルゴリズムと聞くと難しく感じてしまいますが、そんなことはありません。
身近にあるアルゴリズムを知ることで、プログラミングではもちろん、日常生活にも役立ちます。
理解を深めるために、継続して学習を続けていきましょう。