クラウドソーシング業界の現状と将来性|厳選したサービス一覧を紹介
「クラウドソーシングってどんなサービスがあるの?」
「クラウドソーシング業界って今どんな状況なんだろう?」
と思うことはありませんか?
クラウドソーシングを使ってみようと思っても、どのサイトが良いのかで迷ってしまいますよね。
では、クラウドソーシングサービスにはどのようなものがあるのでしょうか?
そこで今回は、
- クラウドソーシングとは?
- クラウドソーシング業界ランキング
- クラウドソーシングで受注できる案件
について詳しく解説します。
この記事を見ればクラウドソーシング業界のサービスやその特徴、使い方まですべて理解できます。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
クラウドソーシング業界について解説
クラウドソーシングとは、オンラインで依頼者とワーカーをマッチングし、業務委託を仲介する仕組みのことをいいます。
2012年に市場規模は約100億円でしたが、2017年には約1,473億円と14倍に膨れ上がっており、大きく成長している業界であることがわかります。(出典:情報通信白書|総務省)
こちらでは、具体的に
- クラウドソーシング普及の理由
- クラウドソーシング業界の現状
を解説し、クラウドソーシング業界がなぜ伸びているのかや、業界の詳しい現状についてご紹介していきます。
1.クラウドソーシング普及の理由
クラウドソーシングが普及してきたことには、以下のような背景があります。
- 人材不足
- 副業の解禁
- 在宅ワークの広がり
これらに対して、クラウドソーシングが以下のような価値を提供することに成功したのです。
- 人手の足りない企業が、気軽に業務委託先を探すことができる
- 在宅ワーク希望者が、勤め先以外から、全国のどこからでも、仕事を受注できる
労働人口の減少や、新型コロナウイルスの感染拡大により、働き方が大きく変化したことがさらに普及を加速させた要因と考えられています。
2.クラウドソーシング業界の現状
クラウドソーシング業界はここ数年で大きく成長しています。
直近約10年のデータでは、
- 市場規模が5年で14倍(2012年約100億円から2017年約1470億円)
- クラウドワークス登録者数が5年で約250倍(2012年約0.6万人から2017年約152万人)
と示されており、その成長を裏付けています。
(出典:情報通信白書|総務省)
発注先の事業者や仕事を探すワーカーにとって、欠かせないサービスとなってきています。
クラウドソーシング業界の主なサービス形態
成長真っ直中のクラウドソーシング業界には、2種類のサービス形態が存在します。
その2つとは、
- 総合型クラウドソーシング
- ジャンル特化型クラウドソーシング
です。
具体的にサービスを探すときのために、特徴を理解して意向に合う方を選べるようになりましょう。
1.総合型クラウドソーシング
総合型クラウドソーシングは、多くのジャンルを幅広く扱うクラウドソーシングサービスの呼称です。
依頼主の中で、コストを抑えて仕事を発注したい方や短い期間で多くの人材を集めたい方におすすめのサービスになります。
クラウドソーシングを初めて利用するワーカーの方や、あまりスキルを必要としない案件で少し稼いでみたい方にも、おすすめです。
ジャンルだけでなく、登録者数も初心者から専門家まで幅広いのが特徴です。
2.ジャンル特化型クラウドソーシング
ジャンル特化型クラウドソーシングは、その名のとおり、特定の分野に特化した案件や人材が揃っているサービスです。
専門家や、分野に特化した高いスキルをもった人材が欲しい発注者に登録をおすすめします。
ワーカーでは、専門性の高い業務に従事した経験のある方や、資格などがある方が登録すると、高単価の案件が受注できるかもしれません。
ジャンル特化型のサービスを選ぶ際は、登録者数や案件数というよりかは、専門性の高い、質の高い人材がいるかや、高単価な案件があるかで判断します。
クラウドソーシングでの依頼形式
クラウドソーシングでは、案件ごとの契約となり、依頼主とワーカーが合意のうえ、業務を進めます。
案件には、
- 不特定多数のワーカーに作業メインの業務を発注するタスク式
- 仕事に対する見積もりを募集して、ワーカーを選定するプロジェクト式
- 成果物を応募して、気に入った作品を採用するコンペ式
- 報酬を時間で設定して発注する時間報酬式
の4種類が存在します。
発注者は任せたい仕事により、ワーカーは自分のスキルや働ける時間により、自分に合う形式を選ぶことをおすすめします。
クラウドソーシング業界の平均収入
「クラウドソーシングって稼げるの?」と疑問の方も多いのではないでしょうか。
2016年に日本労働組合総連合会が実施した「クラウド・ワーカー意識調査」では、クラウド・ワーキングで得られる月収の平均が45,650円であることがわかりました。(出典:クラウド・ワーカー意識調査|日本労働組合総連合会)
働き方による内訳を見てみると、
- 専業の人では、73,268円
- 副業の人では、30,249円
と、専業の方が多いのがわかります。
業種による平均は、
- システム設計・開発、プログラミング:73,908円
- Webサイト制作・Webデザイン:65,762円
- ネットショップ構築:62,705円
- Webサイト運用、ネットショップ運営:56,064円
- 調査・マーケティング:26,875円
がトップ5です。
クラウドソーシング業界で稼ぎたいのであれば、働き方や業種を正しく選択するのが必要でしょう。
クラウドソーシングとアウトソーシングとの違い
クラウドソーシングとアウトソーシングは同じような場面で使われることが多い言葉です。
厳密に言うと2つの違いは、以下のとおりです。
- アウトソーシングは業務を外部に委託することで、外注と同義語
- クラウドソーシングはインターネットサービスを介して、不特定多数の人に業務を委託できるサービス
つまり、クラウドソーシングは、アウトソーシングの一種であり、より具体的なサービスを指している言葉となります。
クラウドソーシングの業界ランキング【BEST10】
こちらでは、クラウドソーシングを提供しているサービスを厳選してランキング形式でご紹介します。
ご紹介するのは以下のとおりです。
- クラウドワークス
- ランサーズ
- ココナラ
- クラウディア
- シュフティ
- サグーワークス
- ビズシーク
- Anycrew
- ママワークス
- スキルクラウド
それぞれの概要や特徴をお伝えしていきます。
1.クラウドワークス
クラウドワークス(CrowdWorks)は、初心者から専門性の高い人材まで、実績豊富な日本最大級のクラウドソーシングサービスです。
全国78万社からの豊富な案件と480万人のワーカーをマッチングしています。
秘密保持契約や報酬の仮払制度など、依頼主にもワーカーにも安心できる仕組みが使われているのが特徴です。
登録者数や案件数から、必ず登録しておくべきサービスといえるでしょう。
2.ランサーズ
ランサーズ(Lancers)は、2008年創業で、日本最古のクラウドソーシングサービスです。
登録者数や案件も多いので、クラウドワークスと並んで人気のあるサービスです。
デザイン業やシステム開発、ライティングなど豊富な案件が揃っています。
ワーカーをランサーと呼び、ランサーの表彰制度や相談サポートが充実しているのも特徴です。
3.ココナラ
ココナラとは、個人のスキルを売り買いできるスキルマーケットプラットフォームです。
自分のスキルを出品し、それを見た依頼主が案件を依頼します。
プロフィールだけでなく、ブログで業務をアピールできるのも特徴です。
ちょっとした業務を頼みたい場合や、スキルを活かして働きたい方は登録することをおすすめします。
4.クラウディア
クラウディア(Craudia)は、株式会社エムフロが運営するクラウドソーシングサービスです。
フリーランスの方から隙間時間に副業をしたい方など、約100万人のワーカーが登録しています。
初心者の方でも始めやすいライティングやWeb制作系の仕事が豊富にあることもポイントです。
5.シュフティ
シュフティは、在宅で働きたい主婦の方向けのクラウドソーシングサービスです。
特徴としては、
- スキル不要な案件が多い
- 短時間でできるタスク系業務多数
- 仮払い制度を導入している
などがあげられます。
約42万人が登録している大手サービスの一つです。
6.サグーワークス
サグーワークスは、株式会社ウィルゲートが運営する記事代行に特化したクラウドソーシングサービスです。
2022年5月時点では、発注企業数が約3,800社、総ライター数が約29万人となっています。
業務の契約が完了すれば、サグーワークスが依頼主とライターの間に入り、業務の進捗を管理します。
ライティングの仕事に特化して、業務を発注したい・受注したい方々にはおすすめのサービスです。
7.ビズシーク
ビズシークは、株式会社アイランドが運営するクラウドソーシングサービスになります。
2013年からサービスを開始し、システム手数料の安さ(5%〜10%)が特徴です。
案件としては、ライティングやWebデザインなどが揃っています。
8.Anycrew
AnyCrewは、エニィクルー株式会社が運営するクラウドソーシングサービスです。
エンジニアやデザイン、マーケティングなどIT系の仕事を発注する企業とワーカー(フリーランス)をマッチングします。
Facebookアカウントで登録し、企業からスカウトが届く仕組みとなっています。
9.ママワークス
ママワークスは、株式会社アイドマ・ホールディングスが運営する主婦や子育て中のママを対象としたクラウドソーシングサービスです。
ユーザー数は約24万人、案件数は約1700件(2021年8月)で、ほかと比較して多いとはいえません。
しかし、主婦や子育てママ向けと公言しているので、未経験や在宅OKの仕事が多いのが魅力のサービスです。
10.スキルクラウド
スキルクラウドは、個人のスキルやノウハウを依頼主の案件とマッチングするクラウドソーシングプラットフォームです。
オンライン業務だけでなく、家事代行などオフライン業務も受注できるのが特徴です。
カテゴリとして用意されていない業務でも、オーダースペースから受注できる場合もあり、より特徴を活かした案件が見つかる可能性があります。
クラウドソーシング協会とは|4つの活動内容と加入している大手サイト7選を紹介クラウドソーシング業界で受注できる案件内容
クラウドソーシングでは、さまざまな案件を受注できます。
こちらでは代表的なものとして、
- システム設計・開発やプログラミング
- Webデザイン
- 文書・データ入力
- ライティング
- 動画編集
をご紹介していきます。
クラウドソーシング未経験の方は、自分のスキルに見合うものを選んで実績を積んでいきましょう。
1.システム設計・開発やプログラミング
プログラミングを使って、システムを設計したり、開発したりする業務です。
高い専門性が必要となる業務のため、ほかの業種と比べると高収入な案件になります。
ITエンジニアの経験がある方はもちろん、独学で学んできた方も実力を客観的に証明できれば、案件も豊富なため受注しやすいのも特徴です。
2.Webサイト制作・Webデザイン
初心者向けのバナー作成から、経験者向けの実際のWebサイトのデザインやコーディングなどがWebデザイン系の業務です。
日本政策金融公庫が公表したデータだと、中小企業が発注した業務の1位と2位がWebデザインとWebサイト制作であることがわかります。
(出典:中小企業におけるクラウドソーシングの利用実態について)
経験を積んでおけば受注に困らない可能性が高い業種といえるでしょう。
3.アンケート・データ入力
アンケートへの回答や、決まったデータを入力していく業務です。
これらの業務はタスク形式であることがほとんどで、
- 未経験でもできる
- 案件ごとに報酬が発生する
- 短時間でおわる
メリットがあります。
初めての方が実績を積むのにもってこいの業種といえるでしょう。
4.ライティング
メディアやブログで掲載する記事やコラムを書く業務です。
報酬体系は、
- 文字単価
- 記事単価
の2種類が一般的で、パソコン一つで始められるのが魅力の仕事です。
初心者でも始めやすく、案件も豊富な点がメリットですが、低単価であることやライバルが多いというデメリットも頭にいれておきましょう。
5.動画編集
YouTubeや企業サイトの動画を編集する業務です。
初心者でもできる動画をつなげるだけの内容から、編集ソフトを使って文字の打ち込みやスライドを差し込むことが必要な、上級者向けの内容までさまざまな案件が存在します。
動画コンテンツへのニーズが高まっていることから、今後にも期待ができ、経験を積んでおく意味がある業種といえるでしょう。
クラウドソーシング業界の今後
今後のクラウドソーシング業界はますます伸びていくことが見込まれています。
その根拠は、
- ここ数年でクラウドソーシング業界が伸び続けていること
- 企業の約5割以上がフリーランスを活用することに前向きなこと
などのデータから読みとれます。
現に、アメリカでも2027年には労働者の半数以上がフリーランスになることが予測されているほど、働き方が変化してきています。
※出典:日本におけるクラウドソーシングの活用状況|クラウドソーシング協会
またクラウドソーシングを使うことで、
- 業務委託契約の締結
- お金のやり取り
- 案件やワーカー探し
などの負担が軽減されることからも、今後に期待がかかるサービスといえるでしょう。
まとめ:クラウドソーシング業界の中でも自分に合うサービスを見つけよう
本記事では、クラウドソーシング業界やサービスの概要についてを解説していきました。
- クラウドソーシングとは、インターネット上で業務とワーカーをマッチングするサービス
- クラウドソーシング業界は伸びていて、総合型・特化型に分かれている
- クラウドソーシングで受注できる案件もさまざまでスキルに応じて選択できる
クラウドソーシンサービスは、今後もますます伸びていく業界であると考えられます。
総合型やジャンル特化型などさまざまなサービスを上手に活用できるよう、意向に合うものを探して実績を積んでおくことをおすすめします。