相談支援専門員を辞めたい3つの理由とは?おすすめの転職先3選と転職サービス3つを紹介
「相談支援専門員の仕事がきついので辞めたい」
「事業所に一人だと悩みを共有できる人がいなくて辛い」
と思うことはありませんか。
相談支援専門員は、一人で受け持つケース数が多くて時間に余裕がない、利用者からのクレームがあって耐えられないと悩む方も多いです。
では、相談支援専門員を辞めて転職したい人は、一体どういったことをしたらいいでしょうか。
そこで今回は、
- 相談支援専門員を辞めたい理由
- 相談支援専門員を辞めたいときに取るべき行動
- 相談支援専門員におすすめの転職先
について、解説していきます。
この記事を読めば、相談支援専門員を辞めたいときの悩みが解決でき、転職までの見通しが持てます。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
相談支援専門員を辞めたい3つの理由
相談支援専門員は、障害者などの相談に乗ってアドバイスをしたり、サービス提供事業者との連絡調整をしたりなど、必要な支援をおこないます。
介護保険のケアマネジャーに近い役割で、サービス利用計画を作成することもあるでしょう。
一定の実務経験があって、研修を受けた人でなければ、務めることはできません。
業務の負担が大きいことや以下のような理由から、辞めたいと考える人は多いのです。
- 人間関係が上手くいかない
- 適切な支援が提供できない
- 給与が少なく、賞与や残業代も期待できない
それぞれ順番に見ていきましょう。
1.人間関係が上手くいかない
相談支援専門員は、障害者支援施設で施設職員から利用者の様子を聞いたり、利用者の自宅に出向き、本人と家族と話すことが仕事の中心になります。
利用者や家族、サービス提供事業者との関わりが大切なため、人間関係が上手くいかないと仕事がつらく感じてしまうでしょう。
ほかにも、精神障害により体調が不安定な場合、利用者を取り巻く人間関係が築けないケースもあります。
人と関わりあっての職場では、余裕のなさから従業員同士の人間関係も消耗するケースが多いため、辞めたい理由につながってしまいます。
2.適切な支援が提供できない
障がい者相談支援事業所では、
- 地域で生活を送るための入居支援
- 地域生活を送るための24時間体制の相談
など、障害者が施設を出ても暮らせるようにサポートをおこないます。
知的障がいなどの障がいのある方は、自分の言葉で希望や思いを伝えられない場合が多く、支援に必要な情報を得ることが難しいからです。
また必要な支援が提供できない要因として、事業所の方針と合わないことも。
多忙な業務で適切な判断が行き届いてないことや、トラブルに発展することから、利用者に支援が提供できないと辛く感じることが辞めたい理由に挙げられます。
3.給与が少なく、賞与や残業代も期待できない
相談支援専門員の平均基本給は、下記のとおりです。
- 常勤職員 248,040円
- 非常勤職員 187,611円
(引用:平成29年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果の概要)
実際には、一人で受け持つ件数が多いために、業務外で作業をおこなっているケースもあります。
業務量が増えると、理想と現実のギャップから給与面に不満をもちながら仕事をすることになるでしょう。
ですので、相談支援専門員になるための資格要件が厳しい割には「給与的な評価が非常に厳しい」という声もあるのです。
給料が少ないことから、残業代やボーナスも期待できないと感じる方が多いです。
【お悩みの方必見】仕事で残業しないための9つのコツと3つ解決策を解説相談支援専門員がつらいと感じる仕事内容2選
相談支援専門員はやりがいのある仕事の反面、つらいと感じる仕事内容も多々あります。
- 家族の悩みに振り回され相談が長引く
- さまざまな専門職と連携する必要がある
仕事のきつい原因に当てはまるか、ぜひ参考にしてください。
以降でそれぞれ見ていきましょう。
1.家族の悩みに振り回され相談が長引く
相談支援専門員は、利用者や家族のニーズに振り回されることが多いです。
家族の希望も大切ですが、本人の希望にそった支援を提供しようと思うと、どうしても時間がかかってしまうからです。
例えば、経験不足の相談支援専門員の場合、十分な能力が足りないため調整役の役割が果たせず落ち込むこともあります。
周囲の人の意見は本人の思いからずれてしまいがちなので、誰のための支援なのか明確な軸がブレないような、異なる意見への対応が課題です。
どこで線引をすべきなのか、見極めが必要になるため辛いと感じる方も多いです。
2.さまざまな専門職と連携する必要がある
相談支援専門員が抱える多くの課題は、幅広い要因で構成されていることから、解決にあたっては多岐にわたる調整が求められます。
社会福祉士として相談支援専門員をする場合、地域相談支援・計画相談支援をおこないます。
ですが、各専門職と密に連携を取りながら調整をするコーディネーターの役割を担っているからです。
具体的には、
- 医療
- 保健
- 介護
- 就労
- 教育
- 住宅
- 家族関係
- 地域社会
といった、相談支援専門員は資格というよりも職名が挙げられます。
多種多様な相談内容に応じた連携が必要なため、図れずに苦労するケースも多いでしょう。
「仕事の悩みを相談できない!」困ったときの9つ対処法を徹底解説相談支援専門員を辞める3つのメリット
ここからは、相談支援専門員を辞めるメリットについて解説します。
- 相談支援専門員の経験をさまざまな福祉の現場で活かせる
- 収入を増やせる仕事を選べる
- 家族に介護が必要になったときに、これからの人生で知識が活かせる
次の転職先に繋げられるかどうか、順番に見ていきましょう。
1.相談支援専門員の経験をさまざまな福祉の現場で活かせる
相談支援専門員は「相談」という支援の形で、いろいろな福祉の現場で経験が活かせます。
相談支援専門員になるまでに携わってきた業務を、そのままソーシャルワーク(相談支援)の職場で役に立つからです。
- 社会福祉士
- 介護福祉士
- 精神保健福祉士
といった、資格を持っている相談支援専門員の場合、どれも5年の実務経験があるとケアマネージャーへ転身可能。
経験を活かせる場所は、今の職場のほかにもあるので、資格や経験の掛け合わせからキャリアアップが図れるでしょう。
2.収入を増やせる仕事を選べる
仕事を辞めて再就職する場合、これまでより給与の高い職場を選び直せます。
実務経験があると、条件のいい職場で働ける可能性が高くなるでしょう。
具体的に活かせる職場として、
- 病院
- 児童相談所
- 地域包括支援センター
- 学校(スクールソーシャルワーカー)
- 身体・知的障害者などの入所または通所施設
など、活躍できる場所が多く存在しています。
近年では高齢者や障害者福祉の領域ばかりでなく、さまざまな機関で福祉の経験が活かせるので、今以上に収入を増やせる仕事を選べます。
3.家族に介護が必要になったときに、これからの人生で知識が活かせる
相談支援専門員の経験は、さまざまな相談者の人生に触れるので、給与以外に大切なものを得られる職業です。
仕事上、福祉や保健医療などの幅広い専門職と連携するため、業務を通じて構築されたネットワークはかけがえのない財産となります。
例えば、ご自身の人生で支援が必要な家族がいた場合、これまでの経験を活かして最適なケアがおこなえるでしょう。
退職しても培ってきた知識や経験が活かせるので、大きなメリットです。
リモートワークができる職種10選を紹介!リモートワーク可能な職種へ転職する方法も解説相談支援専門員を辞める2つのデメリット
ここからは、相談支援専門員を辞めるデメリットについて解説します。
- これまで支援している方との関わりがなくなる
- 転職するときに辞めた理由について深く聞かれる
辞めたときのデメリットを知って、仕事を続けるかどうかもう一度考えてみましょう。
1.これまで支援している方との関わりがなくなる
仕事を辞めると、利用者との関わりがなくなることがデメリットに挙げられます。
退職後に支援していた方に対して、寂しさや支援ができなく残念と思う気持ちも出てくるでしょう。
また相談支援専門員は、適切な支援が提供できると利用者から「ありがとう」と言ってもらうことが多い現場です。
感謝される嬉しさや達成感は、相談支援専門員をするやりがいに繋がるので、大切な側面となります。
やりがいや達成感、今まで関わってきた方との関わりがなくなるので、気持ちを整理するために一度立ち返って考える必要もあります。
2.転職するときに辞めた理由について深く聞かれる
相談支援専門員から転職する際には、面接時に前職を辞めた理由を詳しく追求される事例があります。
どの職場にも言えることですが、新しい人材を入れるときに前職の退職理由を知っておかないと、後々トラブルになる可能性があるからです。
また企業にとっては人材を見極める手段のひとつなので、自分を肯定できる理由を用意しておくことと良いでしょう。
理由によっては「またすぐに辞めると思われる」などマイナスに捉えられる場合もあるので、プラスな発信を心がけることが大切です。
「退職を言い出せない…」対処法6つを解説!退職を切り出せたきっかけ4つも紹介相談支援専門員を辞めるか迷っている人が取るべき3つの行動
相談支援専門員を辞めるか迷っている人は、下記の行動を試してみてください。
- 辞めたい理由を明確にする
- 転職に必要な情報をまとめる
- 信頼できる人に相談する
真面目な相談支援専門員ほど、利用者の悩みを深く受け止めてしまい自分自身のメンタルに不調をきたす人もいます。
辞めるか迷っている際は、体調を崩す前にまずは行動してみましょう。
1.辞めたい理由を明確にする
相談支援専門員を辞めるべきか迷っているときは、なぜ退職したいのか理由を明確にしましょう。
どのようなことに不満や不安があるか具体的にすることで、今後の取るべき行動が分かります。
また辞めたい理由を紙に書いていくと、自分がやりたいこと、自分がやりたくないことが見えてくるのでおすすめです。
自分の行動指針を決めることで、嫌な職場を選ばずに今後のやりたい仕事の情報が入ってくるでしょう。
まずは自分をしっかりと理解する時間を作ってあげることから、始めることが大切です。
2.転職に必要な情報をまとめる
辞めるか迷っているときは、転職に必要な情報をまとめて、辞めた後の対処も考えておきましょう。
計画なしで辞めると、仕事が見つからなかったときに後悔してしまいます。
- 学歴
- 職務経歴
- 保有資格
- 自分の強み
など、履歴書に書ける内容は一通り揃えておくと、辞めるか辞めないか心の準備もできます。
自分の気持ちが決まったときに行動しやすくなり、心にも余裕が生まれるのでおすすめです。
3.信頼できる人に相談する
相談支援専門員を辞めるか迷っているときは、
- 家族
- 友人
- 同僚
- 上司や先輩
など、自分が信頼できる人に相談しましょう。
悩んでいる気持ちを伝えることによって、つらい気持ちも共感してくれ適切な助言が期待できるからです。
悩みを話すと自分一人では得られない気づきも出てくるので、思い切って打ち明けてみましょう。
ですが相談する相手を間違えてしまうと、良からぬ噂やマイナスな感情を引き寄せてしまうので、信頼できる人に相談するのがポイントです。
「仕事を辞めたい…」ストレスで限界がきたときの7つの症状や対処法を解説相談支援専門員の経験を活かせる3つの転職先
ここからは、具体的に相談支援専門員の経験が活かせる転職先を解説していきます。
- 生活相談員
- 支援相談員
- 働く場所を変えて社会福祉士をする
相談支援専門員は福祉サービスの内容を深く理解しているため、経験を活かした仕事に転職ができるでしょう。
それぞれの特徴を解説していきます。
1.生活相談員
生活相談員とは、特別養護老人ホームや老人保健施設、デイサービスなどに配置されている職員です。
利用者や家族などからの相談を通じて、サービスに関わるマネジメント全般をおこないます。
相談・仕事内容としては、
- これまでどのような生活を送ってこられたのか
- どのような介護を求めているか
- 医療を受ける必要はあるか
など、文字通りどんなことでも相談に乗り、介護計画作成、契約手続きなどが挙げられます。
ほかにも、施設への入所やショートステイの手続きのお手伝いといった、介護施設で働く職員同士のパイプ役として問題解決をはかる仕事なので、相談支援専門員の経験が活かせるでしょう。
2.支援相談員
支援相談員は、介護老人福祉施設や介護老人保健施設において、日常生活の自立に関する相談をおこないます。
介護老人保健施設(老健)で働く相談員が「支援相談員」で、その他の介護施設で働くのが生活相談員と呼ばれるからです。
通常の介護職員と比べ、デスクワークがメインとなる仕事のため、介護の現場で事務的な作業をしたい場合に向いています。
支援相談員も、相談支援専門員のアセスメント能力を活かせる職種です。
3.働く場所を変えて社会福祉士をする
社会福祉士の資格を持っていると、幅広い分野で仕事ができるため働く場所を変えて転職が可能です。
- 病院(医療ソーシャルワーカー)
- 学校(スクールソーシャルワーカー)
- デイケア
- 刑務所
- 独立開業して働く
支援対象者を選び、職場を決めやすいので、お年寄りや児童・家族など、自分の得意とする分野で相談援助業務がおこなえます。
相談支援専門員の経験を活かした社会福祉士の働き方は、さまざま存在するので、あなたが対応しやすい年代の対応もおすすめです。
仕事のストレスがもう限界!働き方を変える3つのポイントと今すぐ可能な解決策とは?相談支援専門員とは異なる業界の転職先3選
相談支援専門員と違う領域に就職したい場合は、どういった就職先があるでしょうか。
ここでは、初心者・未経験者でも始めやすい3つの転職先を解説していきます。
- 事務職
- 食品製造関係
- IT関係
ぜひ参考にしてみてください。
1.事務職
事務職は基本的なパソコンスキルがあれば、誰でもこなせる職業です。
社員に協力して業務を進める点は、相談支援専門員の連携力が活かせるでしょう。
一般事務や営業事務などがありますが、その中でも扱う商品によって専用システムが変わったり、業務内容が大きく変わってきます。
事務職には上司の指示に基づき業務する力や、自らの判断で業務を完了させる能力も求められるので、自己判断能力を強化できる仕事です。
2.食品製造関係
食品製造関係の仕事は、
- 調理
- 食品加工
- 梱包作業
などを工場や調理場でおこなうため、体を使った仕事がしたい方におすすめです。
決まった流れ作業が多いので、業務を一通り覚えると楽にできるという特徴があります。
ほかにも、食品について学べるので、主婦の方なら生活の知恵として我が家の食卓に活かせるメリットがあるでしょう。
相談支援専門員とは異なる仕事をしたい場合、頭より手を動かす仕事はリセットできる職種といえます。
3.IT関係
IT関係は、人相手ではなくクリエイティブな作業をパソコンを使っておこないます。
人手不足もあり、社内で研修を受けてもらい即戦力の人材として活躍してほしいと思っている会社は多いです。
なので、未経験でも挑戦しやすくIT業界の経験があると、今後どの職場でもパソコンスキルを活かせるメリットがあります。
基礎学習に時間をかけるよりは、働きながら知識を習得する方が早くスキルを獲得しやすいでしょう。
または専門的スクールに通ってから、スキルを身に付けた上で転職すると給料も上がりやすくなります。
IT業界に多い転職理由5選|転職前に考えるべきことと面接での回答例を紹介相談支援専門員を辞めるか悩みを抱える人に、おすすめ転職サービス3つ
ここでは、相談支援専門員を辞めるか悩んでいる人への転職サービスを解説していきます。
- リクルートエージェント
- doda
- パソナキャリア
転職サービスの利用を迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
では、紹介していきます。
1.リクルートエージェント
リクルートエージェントは、転職支援実績No.1の転職サービスです。
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第二新卒が転職しやすいおすすめ職種5選!転職成功率を高める方法も解説まとめ:相談支援専門員を辞めたい方は、転職後のプランを明確にしよう
本記事では、相談支援専門員を辞めたいと思った方に向けて、辞めたい理由やおすすめの転職先を紹介しました。
- 相談支援専門員は一人で扱う相談件数が多いため、悩みを抱える人が多い
- 相談支援専門員は福祉の専門性を活かせる職種なので、活躍の場が豊富にある
- 相談支援専門員を辞めるときは、転職サービスを活用して計画的に進めよう
相談支援専門員は、生活困窮者に対して相談援助業務をおこなうので、鋭意に取り組む姿勢が大切な職業です。
誰かの相談相手になれるスキルは、これからどの領域で働くにしても活かせるので、自分が本当にやりたい方向性を定めていきましょう。
自分に合った転職先がわからないときは、転職サービスを活用するのもおすすめ。
転職サービスを利用してご自身の強みを活かせる場所を探してみてください。