障害者施設を辞めたい5つの理由とは。|円満退職の3つの秘訣とおすすめ転職サービス3選を紹介
「障害者施設で働くのがつらくて辞めたい」
「人手不足で辞めたくても引き止められる」
と思うことはありませんか。
障害者施設は、高齢者施設と比べて意思疎通が難しかったり、利用者と家族から酷いクレームを言われたりすることもあるので、辞めたいと感じる方が多いです。
では、障害者施設を辞めて転職したいという方は、一体どうすればいいのでしょうか。
そこで今回は、
- 障害者施設を辞めたい理由
- 障害者施設を円満退職する方法
- 障害者施設を辞めて転職する方法
について、解説していきます。
この記事を読めば、障害者施設を辞めたい人の悩みを解決でき、転職までにやることがわかります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
障害者施設を辞めたい5つの理由
障害者施設で働く職員は、食事や排泄・入浴などの日常生活のサポートを通して、利用者の状況に合わせた支援をおこないます。
障害への理解があっても、現場はかなりきついので、心身ともに疲弊して辞めたいと考える人は多いのです。
- 障害者施設の職員との人間関係がつらい
- 給与が低い
- 体力仕事なので腰を痛めてきつい
- 人手不足、夜勤時の対応が大変
- 勤務体制が過酷で休憩・休みが取れない
それぞれ順番に見ていきましょう。
1.障害者施設の職員との人間関係がつらい
障害者施設は、業務が過酷なため職員同士の人間関係が良くないことがあります。
なぜなら、利用者のお世話をしても癇癪を起こされたり、乱暴な行動をされたりするので、余裕のない職員が多いからです。
例えば、以下のような事例もあります。
- 先輩職員に怒鳴られる
- 困っていても誰も救ってくれない
- 教えられていない業務を押し付けられる
自分自身のことでいっぱいいっぱいになる方が多いので、職員同士の人間関係が悪く感じることもあるでしょう。
2.給与が低い
障害者施設で働く職員は、仕事内容に給与が見合っていないと感じる人もいます。
障害者施設の給与が全産業の平均給与より下回っていることから、給与に不満があると想定できるからです。
- 障害者施設の介護職員の平均給与、月308,760円
- 全産業の平均給与、月36万円
(参考:令和3年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果の概要|民間給与実態統計調査))
上記の金額から、保険料などを差し引かれると20万を下回ることもあるでしょう。
障害者施設でも看護師や理学療法士などの給与は高い傾向ですが、障害者施設の大半を占める介護職員の給与が低いので、辞めたい人は多いのです。
3.体力仕事なので腰を痛めてきつい
利用者の体重を支えたり、体を酷使したりすることが多いので、腰を痛めやすい職種です。
障害者施設は、日常生活に困難のある人の介助が多いからです。
主に下記の対象者がいますが、大柄な利用者の移動介助はきつい思いをするでしょう。
- 知的障害者
- 身体障害者(肢体不自由、視覚障害、聴覚障害)
- 精神障害者
- 発達障害者
コルセットがないと仕事ができない人もいるので、痛みが原因で退職に繋がるケースもあるのです。
4.人手不足、夜勤時の対応が大変
入所施設の場合、夜間の頻繁なコールにも対応しなければいけません。
夜間に大声で叫んだり、中には認知症のお年寄りの方もいるので、目を離さないようにしなければならないからです。
また、人手不足のため希望に合わない夜勤をさせられたり、小規模の場合はひとりに責任がかかる業務をさせられるケースもあります。
なので、心と体が疲れ切ってしまう職員も多いのです。
5.勤務体制が過酷で休憩・休みが取れない
辞める理由に、休憩と休みが取れないとよく言われます。
休憩中も利用者に呼ばれ残業が長引くことや、誰かが休むとシフトに入らなければならなくなるからです。
しっかりした休みが取れないことから、気が滅入ってしまい、やりがいを感じられなることも。
やりがいがないと、なかなか続けられないので悩む人もいるのです。
休みが多くて給料がいい仕事9選|メリットや注意点を詳しく解説!すぐに障害者施設を辞めるべき3つのケース
下記3つのケースに当てはまる場合は、今すぐ退職するべきです。
- 上司からパワハラを受けている
- 苦手な利用者との関わりに苦痛を感じる
- 鬱の症状がある
つらい業務を我慢しすぎると、精神的な病を患う可能性もあります。
思い当たる節がないか、順番に見ていきましょう。
1.上司からパワハラを受けている
大規模の障害者施設の場合は、経営が安定していることが多いですが、小規模の職場では、傲慢な上司にあたるケースもあります。
- 理由なく怒鳴られる
- 叩かれる
- 無視される
もしも、このようなパワハラを受けている場合は、記録をつけて証拠を残しておくべきです。
日記や写真、録音に残すことで、訴えを認めてもらいやすく自分を守れる手段になるので、ひとつでも実践しておきましょう。
2.苦手な利用者との関わりに苦痛を感じる
障害者施設を利用する方は、すべての方が良い方とは限りません。
例えば、以下のような事例も存在するので、苦痛に感じる方も多いです。
- やってもいないのに「虐待だ」と密告される
- 抱きつかれたり、セクハラをされる
- 顔を指さされ笑われる
なるべく相談しやすい人に話して解決するのが望ましいですが、苦痛を大きく感じる場合は、メンタル不調になる前に退職を考えましょう。
3.鬱の症状がある
障害者施設は仕事が過酷なため、支援する側が自分のエネルギーを消耗しやすいです。
疲れやすく心が病むような状態が続く場合、鬱病を発症する可能性も。
具体的な症状の例として、
- 眠れない
- 食べれない
- 疲れが取れない
- 死にたいと思う
- 動作が早く動けない
- 自傷行為をしてしまう
など、幅広くあるので、症状が見られる人は今すぐ退職か休暇を申請しましょう。
一度鬱病になると再発もしやすく、病気と長く付き合って生活しなければならなくなります。
自分で疲れを察知して、鬱の症状がある場合は、退職を検討してください
仕事中に起こるパワハラはどうすべき?被害に遭う人の特徴と対策を徹底解説障害者施設を辞めるか迷っている人が取るべき3つの行動
障害者施設を辞めるか迷っている人は、下記の行動を試してみてください。
- 部署異動を申し出る
- 有給休暇を取得する
- 信頼できる人に相談する
人手不足の職場だと、周りが気になって辞めづらくなる人もいます。
ですが、メンタル不調になると大変なので、体調を崩す前にまずは行動してみましょう。
1.部署異動を申し出る
障害者施設には、サービスの違いから下記の種類があります。
- 障害者支援施設(入所型)生活介護
- 障害者支援施設(通所型)自立訓練(機能訓練、生活訓練)
- 就労移行支援
- 就労継続支援A型
- 就労継続支援B型
- グループホーム
複合型施設の場合は、施設間を部署異動できるので、辞めるか迷っているときに配置を変えてもらう選択も良いでしょう。
部署異動を申し出ることで、嫌な人間関係を切り離すことができるので、転職の必要性を見直すきっかけになります。
2.有給休暇を取得する
退職に悩んでる際は、有給休暇を積極的に使いましょう。
十分な睡眠と休息を取ることで、辞めたい悩みも冷静に解決できます。
例えば、疲れたときは前向きな考えも出てこないので、さらに状態が悪くなることが多いです。
休みづらいときでも、思い切って上司に伝えることで、困ったときの上司の対応まで見ることができるので、おすすめです。
3.信頼できる人に相談する
障害者施設を辞めることに悩んでいるときは、周りの人に相談しましょう。
人に話すことによって、自分の気持ちを吐き出せるので、冷静に辞めるべきか判断できます。
- 家族や恋人
- 友人
- 両親
上記のような信頼できる人は、親身に寄り添ってくれるので、必要な情報も一緒に探してくれるでしょう。
ただし、同じ職場の人だと引き止められる可能性があるので、職場から離れた人物に相談することがポイントです。
人間関係の悩みはすぐ相談すべき!早く動いた方がいい根拠と解決策を解説障害者施設を円満退職をするための3ステップ
障害者施設を辞める決意ができたら、下記の手順で退職を進めましょう。
- 断りにくい退職理由を考える
- 上司に退職を伝えて引き継ぎをおこなう
- お世話になった職員や利用者に感謝を伝える
今の職場に不満がある場合も、なるべく円満退職をおこなう方が転職も前向きにいけます。
それぞれ順番に見ていきましょう。
1.断りにくい退職理由を考える
引き止められない理由を用意しておくと、苦痛なく退職がスムーズにできます。
具体的には、以下の退職理由がおすすめです。
- 資格取得して新しい知識を身に付けたい
- 両親の介護と一緒にできる仕事に転職したい
- 子どもの進学に合わせて働き方を変えたい
身内に不幸があったなどの理由も引き止められませんが、嘘をつくと自分が嫌な気持ちになったり、相手に心配をかけたりするので、おすすめできません。
思わず応援したくなるような理由を言うことで、円満に退職できるでしょう。
2.上司に退職を伝えて引き継ぎをおこなう
なるべく波風立てずに辞めるには、早めに退職を伝えることや引き継ぎをおこなうことは必須です。
気まずさを感じる方も多いですが、伝えなければ退職はできないので、早めに行動しましょう。
上司に退職を伝えた後は、残された職員が困らないように日程調整や業務の引き継ぎをおこないます。
口頭だけで伝えると後から連絡が来るケースもあるので、メモや引き継ぎ書を作成しておくと良いでしょう。
3.お世話になった職員や利用者に感謝を伝える
退職当日には、職員や利用者にきちんと感謝を伝えましょう。
「ありがとう」と言われることで、お互い幸せな気持ちになれます。
「立つ鳥跡を濁さず」と言うように、自分のロッカーを綺麗にして後任が来ても気持ちよく仕事ができるようにしましょう。
このように、円満退職は順を追ってできるので、自分のペースで進めてみてください。
障害者施設を辞めた後に経験を活かす方法3選
ここからは、具体的に障害者施設の経験が活かせる方法を解説していきます。
- 介護福祉士またはケアマネジャーへスキルアップする
- 施設を変えて生活支援員や介護福祉士を続ける
- 病院やクリニックの看護助手になる
障害者施設で働いた経験は貴重なので、経験を活かした仕事に転職できるでしょう。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
1.介護福祉士またはケアマネジャーへスキルアップする
障害者施設で働く介護職員には、以下の方が挙げられます。
- ホームヘルパー
- 生活支援員
- 介護福祉士
- 社会福祉士
- サービス管理責任者
- 精神保健福祉士
今いる自分の立場よりひとつ上にスキルアップし、収入を増やせるように考えるのも名案です。
介護福祉士の資格があれば、管理職へ昇級や、介護事業を立ち上げる(独立)ことも可能なので、活躍の場を変えられます。
さらに介護福祉士の経験が5年以上あれば、ケアマネジャーの資格も受験できるので、働き方の選択肢が広がり今より自信を持って仕事ができるでしょう。
2.施設を変えて生活支援員や介護福祉士を続ける
障害者施設を変えると、気の合う経営者に出会えて理想に近い仕事ができます。
福祉職は、勤続年数で給与もアップするので、尊敬できる上司の元なら専門分野でキャリアを積めるからです。
施設はたくさんあるので、今と違った雰囲気や特色から選べるでしょう。
障害者施設を退職後は、生活支援員や介護福祉士の経験をさらに積み上げていくのをおすすめします。
3.病院やクリニックの看護助手になる
看護助手は、医療行為をせず看護師のサポートをするので、障害者施設の介護経験を活かせます。
障害者施設の介助を看護助手なら、患者さんにおこなうケースが多いからです。
- 食事の介助
- 入浴の介助
- 排泄の介助
- 移動の介助
また、看護助手の平均月収は約22万と言われ、年間賞与の平均も44万円あるため、職場を変えても給与が急に下がることはありません。
病院やクリニックの種類は多種多様に存在しているので、自分のスキルを活かせる病棟や科目を選びましょう。
障害者施設とは違う仕事がしたい人におすすめな転職方法3選
下記3つは、障害者施設とは異なる転職先を探す方法です。
- 人材派遣会社に登録する
- 興味のある研修や資格を取得する
- IT業界への転職を視野に入れてみる
自分に合った転職先は障害者施設のほかにもあるので、ぜひ参考にしてみてください。
1.人材派遣会社に登録する
仕事に迷ったら複数の派遣会社に登録すると転職先や有益な情報を見つけられます。
さまざまな職種が登録されているので、アドバイザーの意見を参考にして働き方を選べるからです。
例えば、未経験でも下記の求人が充実しています。
- 経理補助
- 営業事務
- 一般事務
- データ入力
- ホテルのフロントスタッフ
- ショッピングモールでのインフォメーション業務
事務といっても、取り扱う商品は異なるので、さまざまな業界から探せる点は、大きなメリットです。
2.興味のある研修や資格を取得する
福祉と介護分野とは、異なる資格を取得することもおすすめ。
- 簿記
- 医療事務
- 宅地建物取引士
- ファイナンシャルプランナー
県によっては、シングルマザーでも託児所付きで資格取得ができる事業などもあります。
自分の興味のある分野の情報をキャッチして、キャリアアップを図ることも良いでしょう。
3.IT業界への転職を視野に入れてみる
IT業界は、未経験でも就職しやすい業界なので、おすすめです。
資格なしでも募集している会社が多く、継続することで実績を積めるので収入を増やせます。
もちろんスクールや独学で、基本情報技術者試験やプログラミングの資格を持っていると昇級も可能。
会社によっては、システム総合職と言って開発の流れを一通りさせてくれる企業や、コーディングなどの特定の業務のみする会社もあります。
未経験の転職は不安を感じると思いますが、ITの知識はどの職種でも活かせるため、視野に入れてみましょう。
IT転職に適切なエージェント4選【IT未経験の方でも】障害者施設を辞めるか悩みを抱える人に、おすすめ転職サービス3選
ここでは、障害者施設を辞めるか悩んでいる人への転職サービスを解説していきます。
- リクルートエージェント
- パソナキャリア
- doda
転職サービスの利用を迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
では、紹介していきます。
1.リクルートエージェント
リクルートエージェントは、転職支援実績No.1の転職支援サービスです。
キャリアデザインセミナーなどのオンラインイベントもやっているので、自宅でも転職活動ができます。
ほかにも、以下のようなメリットが挙げられます。
- 面接で聞かれる質問例を教えてもられる
- 志望動機の書き方をサポートしてくれる
- 非公開求人数が豊富にある
無料で利用できるので、情報を集めるだけでも登録するとメリットがあります。
2.パソナキャリア
ハイクラス向け転職エージェントサービスとして、パソナキャリアがおすすめです。
企業から直接寄せられた求人も載せており、取引実績企業が多い特徴を持ちます。
パソナキャリアには、
- 企業とのパイプが強く情報が得られる
- 4年連続で顧客満足度No.1の評価がある
- 経歴やスキルからマッチング度の高い企業を案内してくれる
といった、メリットも豊富なので、転職者に高評価。
年収アップ率が高く、ワンランク上の転職が期待できるので、高収入を目指したい方に良いでしょう。
3.doda
doda(デューダ)は、求人情報が拾える求人サイトです。
就職にまつわる強みや弱み、能力を診断してくれるキャリアアップ診断もあります。
ほかにもdodaの特徴として、以下が挙げられます。
- 職務経歴書の書き方がわかる
- 診断・書類作成ツールが豊富(年収査定、自己P診断など)
- 常に求人数が充実している
未経験歓迎や定時退社などの条件指定もできるので、より自分の生活にあった転職先を見つけ出せるでしょう。
まとめ:障害者施設を辞める前に休職や相談から始めてみよう
本記事では、障害者施設を辞めたいと思った方に向けて、辞めたい理由やおすすめの転職先を紹介しました。
- 障害者施設は労働環境の悪さや利用者との関わりからストレスを抱える人が多い
- 福祉の分野で専門性を高められるので、職場を変えても経験を活かせる
- 障害者施設を辞めるときは、転職サービスを活用して計画的に進めよう
障害者施設は、夜間に介護が必要な人や、就労支援が必要な人にサービスを提供するため、利用者や家族から感謝されて、やりがいを感じる職業です。
しかしながら、人間関係や労働環境の悩みも多い職業。
転職する場合は、しっかりと自分に合った方向性を定めて行動していきましょう。
自分に合った転職先がわからないときは、転職サービスを活用するのもおすすめ。
転職サービスを利用して、ご自身の強みを活かせる場所を探してみてください。