税務署職員を辞めたい5つの理由を紹介。円満退職の流れやおすすめ転職サービスも解説
「税務署職員を辞めたい」
「税務署職員からの転職はどんなスキルが活かせるかな?」
と思うことはありませんか?
税務署職員は、税に関する業務をおこないますが、税理士とは違って税を課す立場にいるため大変な仕事です。
では、税務署職員を辞めてこれから転職したい、という方は一体どうすればいいでしょうか。
そこで今回は、
- 税務署職員を辞めたい理由
- 税務署職員を円満に退職する方法
- 税務署職員の経験を活かせる転職サービス
について詳しく解説します。
この記事を読めば、税務署職員を辞めたい人の悩みを解決でき、転職までにやることがわかります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
税務署職員を辞めたい5つの理由
税務署職員がおこなう仕事は、主に適切な課税がされているか調べる調査業務と、納付されていない税金の徴税業務があります。
高卒と大卒の受験資格があり、採用後の研修も充実していることから、国家公務員としての責任が大きい仕事です。
- 転勤が多い
- 徴収の仕事がきつい
- やりがいを感じない
- 上司や先輩の圧力が怖い
- 知識よりもコミュニケーションが求められる
以降で、それぞれ順番に見ていきましょう。
1.転勤が多い
国家公務員には転勤がつきものです。
小さい子供のいる家庭だと、度重なる転勤は学校が変わることになり家族から嫌がられる要因に。
転勤を受け入れて転勤妻になる人もいますが「子供のことを考えると可哀想」とか「子供から嫌がられる」などがあって家族会議が必要になります。
ですので、家族の協力がないと税務署職員は続けられないでしょう。
2.徴収の仕事がきつい
徴税業務は、税務署職員の中でも辞めたくなるほどきつい業務です。
素直に税金の徴収に応じる人がいる一方で、意図的に脱税をおこなっている人もいるので、法律に従って正しく徴収させる必要があります。
脱税する人を野放しにしておくことはできないので、税務署職員からも強い口調で掛け合い、その結果激しく争うこともあるでしょう。
なので、いくら給与が良くても徴収をおこなうのが嫌で辞める人もいるのです。
3.やりがいを感じない
業務にやりがいを感じられないと精神的につらくなります。
とくに定型業務があると、成長や達成を味わう機会が少なくなりがちです。
税務署職員の場合も、年間を通して業務が決まっていることから、楽しめなくなる人も。
法律に従って正しさが求められるので、遊び心を持てずに退職と考えやすいでしょう。
4.上司や先輩の圧力が怖い
税務署職員は体育会系のようなノリがあり、上司がいうことを断れないときがあります。
例えば、飲み会の強要だったり、雑務を任されたりする人もいるでしょう。
些細なコミュニケーションの溝が大きくなると出社すらできなくなる恐れがあります。
実際に国家公務員でも辞めていく人はいるので、それは人間関係がきついからでしょう。
5.知識よりもコミュニケーションが求められる
税務署職員は、税務大学校で税務に携わる研修を受けますが、業務に入ると知識よりもコミュニケーション力が問われることが多いです。
- 相手に嫌な感じを与えずにコミュニケーションをとる力
- 人の話を素直に聞いて正確に理解する能力
- 注意深く物事を観察して論理的に意見をまとめる力
このようなスキルは学歴は関係なく、本人が意識しないと改善しない特徴があります。
税務調査担当は外出調査が主なので、基本的なコミュニケーション能力でつまづき退職を考える人もいるのです。
税務署職員を辞めたときのデメリット5選
仕事を辞めることでどのような弊害が考えられるでしょうか。
ここでは、辞めた後のデメリットについて具体的に解説していきます。
- 年収が下がる
- 充実した福利厚生がなくなる
- リストラのリスクが発生する
- 税理士資格が取得できなくなる
- 公務員としての社会的信用度が下がる
デメリットは受け入れることで行動しやすくなるので、ぜひ参考にしてみてください。
1.年収が下がる
国家公務員の給与は、普通の公務員の給与よりも高いので、一般企業など全産業の平均給与とも大きな差が出ます。
- 税務署職員の平均給与、月43万円
- 全産業の平均給与、月36万円
(参考:令和3年 国家公務員給与等実態調査|民間給与実態統計調査)
転職となると税務署職員より高い給与は望めないと思ってもいいでしょう。
年収が下がる点は、生活にかかってくるので、家族とも十分検討する必要があります。
2.充実した福利厚生がなくなる
税務署職員は福利厚生に恵まれているため、辞めると元に戻れないリスクがあります。
女性の場合も、育児休業をはじめ仕事と育児が両立できる環境が整っているので、給与と合わせて必要なメリットだからです。
- 給与の優遇
- 扶養手当、通勤手当、住居手当
- 公務員宿舎
- 家賃補助
退職を検討してるなら、福利厚生の優遇がなくなった生活を考えてみて、本当に必要かどうか再確認して進みましょう。
3.リストラのリスクが発生する
ボーナス支給日前に仕事を辞めるときは、会社都合か従業員の都合かによってボーナスが受け取れなくなる場合があります。
- 会社都合で辞める 支給される
- 従業員の都合で辞める 支給されない
会社としても在籍していない従業員のボーナスを支給する義務はないので、支給日前に辞めるとデメリットなのです。
ほかにもお金に関するトラブルは良くあるので、何か問題にあったら弁護士に相談するようにしましょう。
4.税理士資格が取得できなくなる
税務署の職員は23年以上の実務経験があると、税理士試験が免除されます。
なので、将来税理士として独立したい人にとっては、辞めると制度が使えないのでデメリットでしょう。
税理士試験が免除されるのは、税務大学校での研修が充実している証拠。
税務署での学びは転職先で活かせるので、辞める前にしっかりと計画を立てる必要があります。
5.公務員としての社会的信用度が下がる
国家公務員としての良い印象は大きいので、社会的信用が下がるのはデメリットでしょう。
人付き合いにおいても、日本は肩書きを信頼とみる所があるからです。
ほかにも、公務員からフリーランスになる場合だと、クレジットカードや、家のローンが組めなくなるケースが考えられます。
自分一人の決断なら構いませんが、子供や妻がいると社会的信用を失うのはすぐに辞められない理由なのです。
税務署職員を辞めたときのメリット3選
仕事を辞めるとどのようなメリットがあるでしょうか。
ここでは、辞めた後のメリットについて具体的に解説していきます。
- 人間関係のストレスが軽減された
- 家族との時間が増えた
- 飲み会の頻度が減った
税務署職員を辞めることで、仕事の悩みが解決されるなら転職は正解といえます。
1.人間関係のストレスが軽減された
仕事を辞めると人間関係の悩みから解放されるので、気持ちの面で負担も減るでしょう。
人間関係は、会社を辞めたい理由のトップに入るからです。
なので、また新しい職場で同じ悩みとならないように、人付き合いの仕方を見直してみるのもおすすめ。
転職先は、自分が居心地のよい環境で働けるように事前リサーチをしておくと良いです。
2.家族との時間が増えた
仕事帰りが早くなると、自然と家族と過ごす時間を持てます。
転職先に残業のない仕事を選ぶことによって、育児に協力でき家族サービスも増えるからです。
時間に余裕があると心にゆとりができ、ストレスも減るでしょう。
家族と仕事を天秤にかけるわけではないですが、家族を優先する理由も立派な退職理由なのです。
3.飲み会の頻度が減った
飲み会が苦手なのに、上司から半強制的に誘いを受けてた人は、仕事を辞めると楽になるでしょう。
税務署職員は飲み会が多いという口コミもあるからです。
断りにくいのに参加し続けると、過度なストレスにさらされることになります。
ですので、上司に逆らえない人は、会社を辞めることで負担にならない環境を作っていきましょう。
税務署職員を円満退職する4つの方法
国家公務員の税務署職員を辞めるときには、どのようなことに注意したらよいでしょうか。
ここでは、円満に退職する方法について解説します。
- 退職願を1ヶ月以上前に幹部に申し出る
- 納得される退職理由を伝える
- 繁忙期以外の退職時期を決める
- 引き継ぎを徹底しておこなう
今の状況に自信のない方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.退職願を1ヶ月以上前に幹部に申し出る
一般的に、上司に退職の意向を伝えるタイミングは就業規則に従うのが鉄則です。
とはいえ、公務員はとくに退職しない前提で人事異動の配置が決まっていくため、退職願は1ヶ月以上前に提出するようにしましょう。
ポイントは、口頭ではなく必ず書面で提出すること。
直属の上司ではなく、幹部に申し出ることで業務の調整を素早くおこなえます。
2.納得される退職理由を伝える
国家公務員は給与や待遇が良いので、周囲はどうして退職するのか気になります。
なので、なるべく引き止められない内容を話すと納得されやすいでしょう。
- 精神的にきつくなり、心療内科に通っている
- 配偶者やパートナーが引っ越す
- 持病が悪くなった
家族や自分の体調に関することは、誰も介入できないので、速やかに退職手続きが進みやすいです。
3.繁忙期以外の退職時期を決める
退職時期は、2月〜3月は確定申告で忙しいので避けましょう。
なぜなら、税務署が一丸となって乗り越える業務なため、繁忙期を避ける配慮は必要だからです。
確定申告の時期は、残業が夜まで続き夕食も会社で食べるほど作業に追われるケースもあります。
もし退職時期を決められない場合は、転職エージェントに相談するのもおすすめ。
適切な退職時期をアドバイスしてくれるので、不安も解消できるでしょう。
4.引き継ぎを徹底しておこなう
退職の時期が決まると、退職日までに引き継ぎを徹底しておこないます。
- 退職後も連絡が取れるようにする
- 会社の不平不満をいわない
- お世話になった方へ感謝を伝える
円満退職のコツは、最終出勤日まで印象よく終えることです。
絶対にトラブルを招かないように有給取得など自分の主張は控えて、気持ちよく退職するように心掛けてください。
未経験でIT業界に転職する4つの方法を解説!成功の秘訣やおすすめの職種も紹介税務署職員に転職先で活かせるスキル3選
転職したいけど自分の強みとなるスキルがわからない方は多いです。
ここでは、税務署の経験で培ったスキルについて解説します。
- 事務管理能力
- 税金に対しての知識
- コミュニケーションスキル
以降で、それぞれ見ていきましょう。
1.事務管理能力
確定申告の時期は、多数の納税者の書類を扱うため事務管理能力が身に付きます。
ほかにも事務作業が多く発生するので、事務的な業務を転職で活かせるでしょう。
- 大量の資料のファイリング
- データの入力作業
- 秘書的な細かいサポート
税務調査では、多くの帳簿書類に目を通すので、一人で業務を遂行する事務管理能力は強みとしてアピールできる要素です。
2.税金に対しての知識
税務署は申告納税制度を維持する仕事なので、職員は採用時や必要に応じて手厚い研修が設けられています。
そのため、一般企業で勤めている人より税金に対しての知識が豊富だと認められやすいのです。
- 法人税法
- 消費税法
- 所得税法
- 簿記会計学
税務署職員の経験は、税理士事務所や会計事務所、経理スタッフがいない小規模会社などで重宝されるといえます。
3.コミュニケーションスキル
税務署はお堅いイメージがある職業ですが、税務調査や徴税業務を通して個人や企業へ介入していく仕事です。
- 確定申告の相談業務
- 税務調査に関する調整(税理士事務所など)
- 徴収の立ち合い
納税者がわかりやすい言葉で確定申告を説明する力や、ヒアリング力は基本的なコミュニケーション能力として必須といえます。
なので、税務署で働いた経験は高いコミュニケーションスキルとして評価されるでしょう。
エンジニアに必要なコミュニケーション能力を確実に手に入れる!税務署職員におすすめ転職エージェント3選
ここでは、税務署の職員を辞めるか悩んでいる人への転職サービスを解説していきます。
- マイナビ税理士
- MS-Japan
- リクルートダイレクトスカウト
とくに35歳以上の転職となると求人数も少なくなる傾向にあるので、転職マーケットを知っているプロに相談すると安心です。
以降で、それぞれ見ていきましょう。
1.マイナビ税理士
マイナビ税理士は、税理士の転職に特化した転職エージェントです。
キャリアアドバイザーが求職者一人についてくれるので、悩みを打ち明けることで解決策を一緒に考えてくれます。
- 転職時期の提案してくれる
- 条件に合った企業とマッチングしてくれる
- アピールできる強みを引き出してくれる
税理士業界への転職が初めての方にも、幅広く転職先の提供が可能です。
税理士事務所のほかにも税務を必要としている企業はあるので、あらゆる角度から情報収集できる点はメリットでしょう。
2.MS-Japan
MS-Japanは、税理士のほかにも弁護士や会計士の転職をサポートする転職エージェント。
専門職に特化したキャリアアドバイザーが最適な転職先を一緒に考えてくれるのがメリットです。
- 管理部門・士業におすすめしたい転職エージェントNo.1
- 限定求人を紹介してくれる
- 面接対策のコツを教えてくれる
税務署職員の経験から何を活かせるのか悩む人は多いのですが、キャリアアドバイザーが採用担当の立場から意見を伝えてくれます。
初めての転職だと、どのような手順で進めていいのかわからないので、相談しながらできる点が強みなのです。
3.リクルートダイレクトスカウト
リクルートダイレクトスカウトは、ハイクラス向けの転職サイト。
企業から直接スカウトが入るのが特徴で、会員登録をした後はヘッドハンターから声がかかるのを待つだけなのです。
- 完全無料でスカウトサービスを利用できる
- 保有資格や経歴が有利に働く
- オリコン顧客満足度 総合No.1の実績
年収800万〜2000万円の求人が多数ある中、企業から声がかかるので、自分の力を試してみたい人におすすめです。
転職エージェントと掛け持ちで登録して並行に進めるのも良いでしょう。
プログラマーは知識ゼロでも就職できる?働く前にスキルを身につけるべき理由を解説税務署職員を辞めたい方は転職後のプランを明確にしよう
本記事では、税務署職員を辞めたいと思った方に向けて、辞めたい理由やおすすめの転職サービスについて紹介しました。
- 税務署職員は、国家公務員なので仕事の責任を一人で抱えやすくきつい
- 辞めた後の計画をしっかり立てることで、税務職員の経験を活かせる場所を作れる
- 税務署職員を辞めるときは、転職サービスを活用して効率的に進めよう
税務署職員は、税法や簿記会計などの専門的な知識を必要としますが、基本的に人との関わりが多い仕事です。
税金の徴収確保のために、徴税業務をおこなってきた経験は、民間企業でも活かせるコミュニケーションスキルなので、この機会に自分に合った職場を探していきましょう。
自分に合った転職先がわからない場合は、転職サービスを活用するのもおすすめ。
転職サービスを利用してご自身の強みを活かせる場所を探してみてください。