プログラミングのインデントとは。Pythonのインデントルールについても紹介
「プログラミングのインデントとは何を意味するのかな」
「インデントを付ける方法が知りたい」
と思うことはありませんか?
プログラミングの学習を始めようとしても、インデントのルールがわからなくて迷ってしまいますよね。
では、プログラミングのインデントとは、どのような方法でおこなうのでしょうか?
そこで今回は、
- プログラミングのインデントについて
- インデントを使う上で知っておくこと
- インデント機能のあるテキストエディタの紹介
について詳しく解説します。
この記事を読めば、プログラミングでのインデントの付け方がわかります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
インデントとは
インデントとは「字下げ」のことです。
字下げとは、先頭行の開始文字をずらすことで、Wordやテキストエディタにも機能が搭載されています。
プログラミングのインデントも、
- Tab
- 半角スペース
を利用してコードの先頭行に空白を挿入するのです。
インデントは、言語によってルールがあるため、プログラミング言語の特徴を押さえた上で、正しく用いましょう。
HTML文章や箇条書きを字下げ(インデント)する方法を徹底解説!プログラミングのインデントを付ける3つの理由
インデントを付ける理由には、どのようなことが挙げられるのでしょうか。
ここでは、プログラミングでインデントを使う良い点を紹介します。
- 可読性が高まる
- 処理が記述しやすい
- コードレビューがしやすい
以降で、それぞれ見ていきましょう。
1.可読性が高まる
プログラミングで、インデントを使うと可読性が高まります。
その理由は、見た目が整うことでコード間の意味を理解しやすくなるからです。
例えば、文章を読む場合も、段落分けやインデントを使っていると、ほかの人が作成した文章でも理解しやすくなります。
プログラミングにおいても、コード間のまとまりがなく冗長なコードが続くと、理解しにくいので、インデントで可読性を高めましょう。
2.処理が記述しやすい
インデントを使うと、ソースコードが見やすいため、処理を記述しやすくなります。
プログラムは上から下に流れるので、インデントがあるとプログラムの流れを順に理解できるのです。
「プログラミングは難しい」と初心者にとって敷居が高くなりがちですが、処理が簡単に書けると学習難易度も低くなります。
なので、インデントを上手く使ってプログラミングの習得に活かしていきましょう。
3.コードレビューがしやすい
作成したソースコードは、何度も見直され改善されていきます。
そのため、インデントを付けることで、コードレビューのしやすさに繋がるのです。
大規模なプロジェクトとなると、リリースした後も運用・保守と不具合がないか見ていきます。
コードレビューがしやすいコードを目指すために、プログラミング言語のコーディング規約を読みインデントルールを知っておきましょう。
プログラミングのインデントの付け方3選
ここでは、具体的にインデントの付け方について解説します。
初心者の方は、基本的な使い方を知っておくと良いでしょう。
- Tabやスペースで行頭を字下げする
- コードブロックで分ける
- コード補完を使う
それぞれ見ていきましょう。
1.Tabやスペースで行頭を字下げする
行頭を字下げできていないと、コードが読みづらくなってしまいます。
if(x>=10)
console.log(’変数xは10以上です。’);
else
console.log(’変数xは10未満です。’);
行頭を字下げするとは、Tabやスペースで処理の開始位置をずらすことなのです。
if(x>=10)
console.log(’変数xは10以上です。’);
else
console.log(’変数xは10未満です。’);
参考:JavaScript 本格入門 山田祥寛 著
上記のように、インデントを使うことで、プログラミングの構文や処理結果を理解しやすくなります。
2.コードブロックで分ける
多くのプログラミング言語は、ひとつの処理をブロック{}のように波括弧で表現します。
インデントを使う上でも、コードブロックで構文や命令を分けることで、可読性が高まるのです。
for(var j = 1; j < 10; j++ ) { //ブロック2
var k = i * j //ブロック3
if (k > 30){ break;}
document.write(k + ‘ ’);
}
document.write(’’);
}
参考:JavaScript 本格入門 山田祥寛 著
波括弧内をひとつの処理(コードブロック)と捉えて、行頭を字下げしているのがわかります。
3.コード補完を使う
IDEなどの統合開発環境や、テキストエディタでコード補完機能が付いているものは、非常に便利です。
インデントが整った状態で、候補となるコードを挙げてくれるので、利用すると良いでしょう。
コード補完は、エディタによってショートカットキーが用意されています。
インデントだけでなく長いメソッド名やプロパティ名の入力ミスも防げるので、使い慣れておくことが大切です。
インデントを付けるときの3つの注意点
こちらでは、インデントを利用する際に気を付ける点を紹介します。
コーディングエラーの原因に、インデントのミスもあるので、注意点を知っておくことが大切です。
- 全角スペースに注意する
- エディタによってインデント幅が異なる
- コーディング規約に従う
それぞれ見ていきましょう。
1.全角スペースに注意する
全角スペースでインデントを入力すると、実行エラーとなるので、注意が必要です。
実行エラーになるとわかっていても、タイピング中は全角スペースが混在してしまうときがあります。
- スペースキーを連打してしまう
- 半角と全角の変換ミス
全角スペースは、目視で確認しにくい所もあるので、実行エラーとなる場合は、エラーケースのひとつに挙げておきましょう。
2.エディタによってインデント幅が異なる
使用するエディタによってもインデント幅が変わってきます。
そのため、一般的なインデントの方法を知っておきましょう。
- Tabがひとつ
- 半角スペース4つ
インデント幅が異なる場合は、ほかの人が書いたコードも参考にしてみるのをおすすめします。
プログラミング言語とエディタの特徴を理解することが大切でしょう。
3.コーディング規約に従う
コーディング規約とは、変数の命名規則やインデントの付け方などが、詳しく書かれているものです。
コーディング規約に従うことで、綺麗なコードが書けると言われているため、インデントのルールを押さえておくことが大切。
例えば、
- インデントはTabを使わず、スペース2個で表現する
- 半角スペースは4文字
といったように決まりがあります。
コーディング規約に従い、第三者が見て保守しやすいコードを意識しましょう。
コーディング規約の目的やメリットとは?規約のルールから注意点まで徹底解説自動インデント機能のあるテキストエディタ3選
ここでは、インデント機能が便利なテキストエディタを紹介します。
作業環境を整えることで、効率を上げていきましょう。
- Visual Studio Code
- Sublime Text
- TeraPad
それぞれ見ていきます。
1.Visual Studio Code
Visual Studio Codeは、さまざまな拡張機能を揃えたコードエディターです。
2015年に公開されたエディタで、比較的新しいエディタのため多くの人に利用されています。
- 入力中のコードを補完してくれる
- 拡張機能を使えば、全角スペースを灰色で表示してくれる
- 構文がハイライトで表示されるので見やすい
Visual Studio Codeの拡張機能は、インターネットを経由してインストールできるので、簡単に自分が欲しい機能を追加できます。
2.Sublime Text
Sublime Textは、WindowsやMac、Linuxなど、どのOSでも利用できるクロスプラットフォームのテキストエディタです。
多くのプログラミング言語に対応しているので、使いやすいメリットがあります。
- 使用する言語に合わせてコードを補完してくれる
- ソースコードを自動でフォーマットするプラグインがある
- 無料で利用できる
必要なプラグインを追加していくので、不要なものをインストールせずに済むでしょう。
3.TeraPad
TeraPadは、無料で使えるテキストエディター。
オートインデント機能を使うと、改行と同時に、自動で字下げしてくれるため便利です。
- Windowsで動作するテキストエディタ
- 言語が色分け表示される
- メモ帳としても利用可能
テキストエディタに必要な機能は、基本的に揃っているので、使い勝手の良いエディタといえます。
Windows10のおすすめテキストエディタ10選|サクラエディタの便利機能も解説プログラミングのインデントに関する2つの疑問
ここでは、インデントの質問について答えていきます。
疑問点を解消することで、プログラミングの理解を深めましょう。
- Pythonのインデントルールについて
- ショートカットでインデントを揃える方法
以降で見ていきます。
1.Pythonのインデントルールについて
ほとんどのプログラミング言語は、処理を書いていく際に、波括弧{}を使う言語仕様となっています。
しかし、Pythonの場合は、インデントを用いて処理を分けているのです。
- ほかのプログラミング言語・・・波括弧{}でブロックを表す
- Pythonの場合・・・・・・・・・インデント(字下げ)がブロックを表す
波括弧{}がないので、見た目がスッキリと見やすく、可読性が高まる特徴があります。
2.ショートカットでインデントを揃える方法
テキストエディタやIDE(統合開発環境)によっては、ショートカットを使って自動でフォーマットしてくれるものもあります。
ソースコードの整形は、インデントが自動で統一されるので非常に便利。
使う場合は、どのショートカットで適用されるのかを確認します。
オートフォーマット(自動整形)は、個人の使い勝手となるので、設定を確認し、有効・無効と選択しておきましょう。
まとめ:プログラミングのインデントを使って、見やすいコードを書いていこう
本記事では、プログラミングのインデントについて知りたい方に向けて、インデントの基礎知識を紹介しました。
- プログラミングのインデントを付ける理由に、可読性の向上が挙げられる
- インデントルールは言語によって異なるので、コーディング規約を確認しよう
- Pythonの場合は、波括弧を使用せずに、インデント(字下げ)がブロックを表す
インデントを適用したソースコードとそうでないものとでは、可読性が変わってきます。
インデントを付ける際の注意点や、便利なテキストエディタを知っておくことで、迷わずにプログラミング学習ができるはずです。
コーディング規約に従い、見やすいコードが書けるよう学習を進めてみてください。