ITストラテジスト資格の概要やそのメリット・デメリットを徹底解説

2024.01.04
ITストラテジスト資格の概要やそのメリット・デメリットを徹底解説

「ITストラテジスト試験はどのような試験なのだろうか」
「ITストラテジスト資格って取る必要があるのか知りたい」

と思うことはありませんか?

ITストラテジスト試験を取得しようとしても、本当に取るべきなのか、そもそも何の役に立つのかわからず迷ってしまいますよね。

では、ITストラテジスト試験のメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?

そこで今回は、

  • ITストラテジスト資格とは
  • ITストラテジスト資格のメリット・デメリット
  • ITストラテジスト資格に向いている人・向いていない人

について詳しく解説します。

この記事を読めば、ITストラテジスト資格を取得するべきかどうかがわかります

ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

ITストラテジスト資格について知っておくべきこと5選

ITストラテジストの勉強をする

ITストラテジスト試験で知っておくべきことについて見ていきましょう。

そのメリットやデメリットを見る前に、ITストラテジスト試験について知っておかなければならないことがあるからです。

  1. ITストラテジスト資格とは
  2. ITストラテジスト試験の歴史
  3. ITストラテジスト資格が役に立つ職種とは
  4. ITストラテジスト資格の現状
  5. ITストラテジスト試験で身につく技術

それぞれ見ていきましょう。

1.ITストラテジスト資格とは

ITストラテジスト資格とは、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が提供する情報処理技術者試験のひとです。

情報処理技術者試験の中でも、レベル4とされている難関の資格であり、ITを経営に活かせる人材であることを証明できるもの。

情報技術者試験はさまざまな種類があり、以下のようなものが受けられます。

  • 基本情報技術者試験
  • 応用技術者情報試験
  • システムアーキテクト試験
  • プロジェクトマネージャ試験
  • ネットワークスペシャリスト試験

これらの中でも取得が難しい部類に入るのが、ITストラテジスト資格です。

2.ITストラテジスト試験の歴史

ITストラテジスト試験の歴史を紐解いてみましょう。

そうすることで、なぜこの資格が難関といわれているかがわかります。

ITストラテジスト試験は、元々上級アドミニストレータ試験というレベル5区分の資格でした。

ただ2008年以降ほかのレベル4と同等とされたのです。

過去にはレベル5と区分されていた名残りにより、ITストラテジスト試験は難関であると言われています。

3.ITストラテジスト資格が役に立つ職種とは

ITストラテジスト資格が役に立つ職種をご紹介します。

もしここで紹介する職に入っていれば、あなたが目指す職種で有利になる可能性があるかもしれません。

以下のような職種で役に立つ可能性が高いです。

  • 情報システム部門
  • IT企画部門
  • ITコンサルタント

あなたが目指す職種と近しいのであれば、勉強を始めても良いといえるでしょう。

4.ITストラテジスト資格の現状

ITストラテジスト資格の現状も見ていきましょう。

各企業でどのように評価されるかがわかれば、目指す必要があるのかが判断できます

例えば、ITストラテジスト資格を持つことで、以下のような評価が得られる可能性があります。

  • 資格手当の対象となる
  • 報奨金が貰える
  • 学習意欲が高いと認めてもらえる

今勤めているところでくすぶっているのであれば、チャレンジしてみるのもひとつかもしれません。

5.ITストラテジスト試験で身につく技術

ITストラテジスト試験で身につく技術を見ていきましょう。

どんなものが身につくかがわからなければ、目指すべきかがわかりません。

  • 事業やITの戦略策定方法
  • システム化計画が作成できる
  • システムの運営や管理方法
  • プログラミング
  • ソフトウェア
  • ハードウェア

ITストラテジスト試験では、ITに関する幅広い知識が必要とされるのです。

アルゴリズム-基本情報基本情報技術者試験のアルゴリズム問題の勉強法や解き方を徹底解説

ITストラテジスト資格を取得するメリット4選

ITストラテジストに合格した女性

ITストラテジストの資格を取得するメリットを見ていきましょう。

なぜなら、メリットを感じなければ、そもそも取得の必要がないからです。

  1. 年収アップに繋がる
  2. 就職に有利
  3. 新たな職種にチャレンジできる
  4. 社外の人脈形成ができる

ひとつずつ解説していきます。

1.年収アップに繋がる

ITストラテジスト資格を取得すると、年収アップに繋がる可能性があります。

難関なITストラテジスト試験は、評価対象として充分に認められている資格だからです。

例えば、資格取得により以下のようなことが期待できます。

  • より経営的な視点を持つ部署に異動できる
  • 資格手当が貰える
  • 資格取得の報奨金が貰える

今の会社で年収アップを目指すなら、ITストラテジストの資格を目指しても良いといえます。

2.就職に有利

就職に有利なことも、ITストラテジスト資格のメリットです。

なぜ就職で有利になるかというと、ITストラテジストの資格が客観的にあなたのスキルや知識を証明してくれるから。

ITストラテジスト試験の合格率は、約15%と言われています。

難関の資格を取得することで、知識やスキル、あなたの努力も評価対象となるでしょう。

3.新たな職種にチャレンジできる

ITストラテジスト資格では、新たな職種にチャレンジできます。

なぜかというと、ITストラテジスト資格ではITを経営に活かす方法が学べるからです。

例えば、ITストラテジスト資格では、ITの戦略を考えたり、構築したシステムを運用・管理したりします。

もし経営的な視点を持ち、新たな職種にチャレンジしたいなら、ITストラテジスト資格を目指すことがおすすめです。

4.社外の人脈形成ができる

ITストラテジスト資格は、社外の人脈形成にも繋がります。

なぜなら、日本ITストラテジスト協会(JISTA)に入会できるようになるからです。

JISTAは、日本全国でエリアごとに8つの支部にわかれていて、主な活動は以下の3つ。

  • 月例会
  • 研究会
  • イベントやセミナー

同じ資格を持った人たちとの交流は、今後のキャリアを考えても有益といえるでしょう。

ITストラテジスト資格を取得するデメリット2選

ITストラテジストの学習が上手くいかない女性

ITストラテジスト資格を取得するデメリットを見ていきましょう。

ITストラテジスト資格を目指すのであれば、メリットだけでなく、デメリットも把握しておく必要があります

  1. 勉強時間の確保が大変
  2. すべての職種に通用するわけではない

ひとつずつ解説していきます。

1.勉強時間の確保が大変

ITストラテジスト資格を取得する際のデメリットは、勉強時間の確保が大変だということです。

なぜなら、ITストラテジスト試験は、情報処理技術者試験の中でも難関と言われる部類に入るから。

合格するには、200時間程度必要だと言われています。

働きながら資格を取るのは、かなり大変だといえるでしょう。

2.すべての職種に通用するわけではない

ITストラテジスト資格を取得するのであれば、すべての職種に通用するわけではないことも知っておきましょう。

その理由は、ネットワークやセキュリティなどの高い専門性が問われる資格ではないからです。

あなたの目指す仕事で活かせる資格であるかを確認のうえ、試験に臨むようにしてください。

ITストラテジスト資格を目指すべき人

ITストラテジスト資格に向いている男性

ITストラテジスト資格を目指すべき人をご紹介します。

部門や職種によっては、取ることのメリットが大きいからです。

  1. システム企画・IT企画部門
  2. 情報システム部門
  3. ITコンサルタント
  4. プロジェクトマネージャー

それぞれの部署や職種について解説します。

1.システム企画・IT企画部門

システム企画やIT企画部門の人は、ITストラテジスト資格を目指しても良いでしょう。

なぜなら、ITストラテジスト資格により、経営的な視点でどのようにITを活用すべきかを学べるからです。

実際のシステム構築はベンダーに依頼することが多いものの、システムの概要や設計に関わることが多い部門となります。

ITストラテジスト資格を身につけることが、仕事に直結して役立つ可能性が高いです。

2.情報システム部門

ITストラテジスト資格は、情報システム部門で働く人にも役立ちます。

その理由は、情報システム部門では、社内のシステムを企画・開発・運用するので、ITストラテジスト試験の学習内容と一致しているからです。

主な仕事内容は以下のとおり。

  • 社内システムの開発や管理
  • IT機器の運用や管理
  • 社内ネットワーク構築
  • セキュリティ対策

情報システム部門で働くのであれば、ITストラテジストを目指しても良いでしょう。

3.ITコンサルタント

ITコンサルタントの仕事についている人も、ITストラテジストを目指すべきといえます。

なぜかというと、クライアントの経営課題をITの技術により解決するのがITコンサルタントの仕事だから。

ITストラテジストにより学ぶ内容が、直接役立つ職種といえるでしょう。

4.プロジェクトマネージャー

ITストラテジスト資格を取るべき人として、プロジェクトマネージャーも挙げられます。

プロジェクトマネージャーは、より経営者目線で、幅広い知識が必要になるからです。

とくに以下のような業務で役立つでしょう。

  • プロジェクトの企画
  • プロジェクト開発の準備や調達
  • プロジェクト工程ごとの評価やレビュー

プロジェクトマネージャーである方やプロジェクトマネージャーを目指したい方は、ITストラテジスト資格をめざすことをおすすめします。

ITストラテジスト資格を目指さなくてもよい人

ITストラテジスト資格に向きでない男性

ITストラテジスト資格を目指さなくても良い人をご紹介します。

なぜなら、ITストラテジストの資格がその分野において、スキルや知識の向上に繋がるとは限らないからです。

  1. SIer
  2. システムエンジニア

ひとつずつ見ていきます。

1.SIer

SIerとして勤めている方は、取得を必ずしも目指すべきだとはいえません。

その理由は、クライアント側にシステムの提案はするものの、実際の戦略策定などはクライアント自身でおこなう場面が多いからです。

推奨される資格ではあるものの、業務で直接役立つ場面は少ないといえるでしょう。

2.システムエンジニア

ITストラテジストが必ずしも必要でない職種として、システムエンジニアも挙げられます。

なぜかというと、顧客の要求を聞いたり、要件を定義したりはするものの、戦略自体を考えることに携わることは少ないからです。

ある程度形作られたシステムをどのように構築して、運用するかに責任を持つのがシステムエンジニア。

もちろんあるに越したことはありませんが、直接使える知識は少ないといえます。

seとは?SE(システムエンジニア)とは?仕事内容・スキル・年収・資格など徹底解説

ITストラテジスト試験について

ITストラテジスト資格の勉強をする女性

ITストラテジスト試験についての情報を見ていきましょう。

資格取得を目指すのであれば、試験の概要を理解しておく必要があります

  1. 試験時間
  2. 出題の形式
  3. 問題数

ひとつずつ見ていきます。

1.試験時間

ITストラテジスト試験はほぼ一日かかる試験です。

以下4つのパートで成り立っています。

  • 午前1:50分間
  • 午前2:40分間
  • 午後1:90分間
  • 午後2:120分間

合計で300分間の試験となります。

それぞれのパートへの対策が必要になるでしょう。

2.出題の形式

ITストラテジストの出題形式はさまざまです。

4つのパートでそれぞれ異なる分野や形式で問題が出されます。

  • 午前1:四肢択一で、スキル3レベル相当の問題
  • 午前2:四肢択一で、経営戦略マネジメント中心の問題
  • 午後1:記述式で、組込みシステムが必ず出題される
  • 午後2:論述式で、実務経験を元に3,000字程度

それぞれで基準点がありますので、幅広く対策しておく必要があります。

3.問題数

ITストラテジスト試験の問題数はかなり多いといえるでしょう。

なぜなら、合計で58問の回答が必要とされるからです。

  • 午前1:30問出題され、60%の正解率が基準
  • 午前2:25問出題され、60%の正解率が基準
  • 午後1:4問出題されるうちの2問を選び回答する
  • 午後2:3問出題されるうちの1問を選び解凍する

それぞれのテストでの時間配分が合格へのコツとなります。

it 業界 転職 資格IT業界への転職に資格は必要?取得するメリットやおすすめ12選を紹介

ITストラテジスト資格に関わる求人募集

ITストラテジストに挑戦する

ITストラテジスト資格に関わる求人募集も見ていきましょう。

なぜなら、どのような仕事で必要とされているかがイメージしやすいからです。

  1. ITコンサルタント
  2. 情報システム部管理職
  3. プロジェクトマネージャー

どのような職種で、何の役割があるのかを確認してください。

1.ITコンサルタント

ITストラテジスト資格者に対して、ITコンサルトの職種での募集例をご紹介します。

関わる業務がITストラテジストで学習した内容に似ているのです。

業務内容は以下のとおり。

  • 制御組み込み系システムの設計と開発
  • IT基盤の構築
  • 構築したシステムの運用
  • 業務向けアプリケーション開発

金融系を中心に、物流やメーカーなどのプロジェクトを抱える企業からの募集です。

2.情報システム部管理職

情報システム部の管理職ポジションも、ITストラテジスト資格者を対象に募集されています。

勤め先の企業やそのグループのシステム構築や運用で、その知識が必要とされているからです。

職務内容は以下のとおりとなります。

  • グループ会社のIT戦略策定
  • 業務効率化の仕組み構築や企画業務
  • 既存の取引データを元にAIや機械学習を用いた分析

ITコンサルタントとは違い、社内の環境をITにより改善していく業務となります。

3.プロジェクトマネージャー

大手コンサルティングファームなどから、プロジェクトマネージャー職の募集もされています。

ITストラテジスト資格者の知識や経験が、プロジェクトマネージャーに必要な要素となっているのです。

募集されているポストの業務内容をまとめると以下のとおり。

  • クライアントのIT化について、戦略策定から導入支援
  • クライアントの業界や現状をふまえて、経営的な課題の抽出
  • ベンダーのパフォーマンス管理

ITストラテジスト資格を持っていれば、客観的にスキルをアピールできることに繋がります。

まとめ:ITストラテジスト資格は、目指す先によってはとても有効な資格

当記事では、ITストラテジスト資格について、取得するメリットや募集されている職種について解説してきました。

  • ITストラテジスト資格は、情報処理技術者試験の中でも難関の資格
  • ITストラテジスト資格は、職種や業務内容により大きなメリットがある
  • ITストラテジスト資格に向いているかどうかは、あなたの目指すもの次第

ITストラテジスト資格は、数ある情報技術者試験の中でも難関なものとされています。

そのため、評価をしてもらえる企業もたくさんあり、取得するメリットも大きいです。

ただし、今や将来どのような仕事をしていたいかにより、学ぶ内容をしっかりと確認したうえで、試験に臨みましょう。

\プログラミングスクールを比較/

DMM WEBCAMP

COACHTECH

RUNTEQ

DMM WEBCAMP COACHTECH RUNTEQ
目指せる姿 WEBエンジニアへの転職
フリーランスエンジニア WEBエンジニアへの転職
分割払い
補助金 ×
転職保証 × ×
受講期間 12週間〜 3ヶ月〜 5ヶ月〜
特徴 【IT業界の転職を一番に考えたい方向け】
大手DMMが運営のプログラミングスクール
転職成功率98.8%
豊富なキャンペーンや補助金制度あり
【フリーランスを目指したい方向け】
フリーランスのエンジニアを最短で目指す
エンジニアと共に実際の案件開発を担当
【とことん勉強してから転職したい方向け】
1,000時間(約9カ月)のカリキュラムでしっかり勉強
企業の求める即戦力のWEBエンジニアを目指す
料金 329,350円〜
※給付金適用後
42万9,000円~ 55万円

公式HP

公式HP

公式HP

関連記事

資料請求

  • 短期集中で最速エンジニア転職を実現-転職成功者インタビュー一覧

    DMM WEBCAMPでは転職成功率98%を実現しています。本資料では、元警察官や元ラーメン屋など様々なバックグラウンドを持つ卒業生の声をお届けします。

    資料をダウンロードする
  • IT技術がもたらす3つの変化と身につけるべきスキル

    IT技術の発展により、今後10~20年程度で47%の仕事がなくなると言われています。どのような変化が訪れ、私達はどのようなスキルを身につけるべきかを解説します。

    資料をダウンロードする
  • 未経験がフリーランスエンジニアになる方法-年収アップで自由な働き方を手に入れる

    働き方改革やリモートワークの影響でフリーランスという働き方の人気は高まりつつあります。フリーランスエンジニアとして活躍するために必要な情報をお届けします。

    資料をダウンロードする

© 2024 WEBCAMP MEDIA Powered by AFFINGER5