IT初心者におすすめの本は?書籍のメリット・デメリットやエンジニアにおすすめの本16選を紹介
「IT業界について知りたいけど、たくさん本があって迷う」
「IT企業に興味があって、具体的な仕事内容を知りたい」
と思うことはありませんか?
IT業界の仕事を知るために本を探そうしようとしても、たくさんの本が出てきて迷ってしまいますよね。
では、IT業界やITの仕事内容を知るためにおすすめの本にはどのようなものがあるのでしょうか?
そこで今回は、
- IT人材に必要なスキル
- IT初心者やプログラミング初心者におすすめな本
- ロジカルシンキングの習得におすすめな本
について詳しく解説します。
この記事を読めば、IT業界の仕組みや業務内容、求められているスキルを習得する方法がわかります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
本で学習する3つのメリット
まずは本で学習する際のメリットについて押さえておきましょう。
- 体系的に学べて、理解しやすい
- 情報の質や信頼性が高い
- 書き込みができる
ほかの情報源と比べた本のメリットを理解しておくことで、より効率的なインプットができます。
それでは、それぞれ見ていきましょう。
1.体系的に学べて、理解しやすい
本で学ぶメリットとして、その分野の全体像が理解しやすいという点があります。
なぜなら、本は章立てで構成されていることがほとんどで、情報の流れが明確になっているからです。
たとえば、ネットの記事やSNSの投稿は断片的な情報しかないことが多く、初心者が概要を理解することには向いていません。
そのため、IT初心者や技術者でない人にとっては、体系的に情報が整理された本が最適だといえるでしょう。
2.情報の質や信頼性が高い
本で学ぶメリットとしては、情報の品質と信頼性が高いことが挙げられます。
その理由は、本は専門家が執筆し、出版社の審査を経て店頭に並ぶというプロセスを経ているからです。
誰でもかんたんに投稿できるSNSやネット記事よりも、信頼性の高い情報が集まるのは明白でしょう。
ある分野における情報がゼロに近い場合は、まずは本で学ぶのが大きな誤解や認識の相違を防ぐことにつながります。
3.書き込みができる
書き込みができることも、本の大きなメリットです。
自分が大事だと思う部分や実践したい部分にラインを引いたり、書き込みをすることで、効果的な読書が実現できます。
またKindleやiPadなどの電子タブレットを用意すれば、紙の本同様に書き込めるでしょう。
書き込んだ部分を何度も読み返したりすることで、記憶に定着しやすいという効果もあります。
効率のいい勉強法10選!モチベーションを保つコツとおすすめ本も紹介本で学習する3つのデメリット
次に、本で学習する際のデメリットについて解説します。
- お金がかかる
- 情報がすぐに古くなってしまう
- すぐに任意のページを開けない
これらのデメリットを理解し、本での学習が自分の目的に沿うかどうかを考えてみましょう。
1.お金がかかる
本から学ぶことのデメリットとして、コストがかかることがあります。
電子書籍であれば無料で読める本もありますが、多くの本は有料で発売されています。
また、一般的な書籍は2,000円〜3,000円ほどで購入できますが、専門書となると1万円を超える場合もあるでしょう。
一度本で概要を理解したら、以降の情報はネット記事やSNSで補う、といった使い方をするのが効率的です。
2.情報がすぐに古くなってしまう
情報がすぐに古くなってしまうことも、本で学ぶことの大きなデメリットとして挙げられます。
とくにIT業界では技術やトレンドの変化が激しいため、情報が古くなってしまう影響は大きいでしょう。
たとえば、書籍によっては1年前の内容でも、すでに古くなっているというようなことが起こり得ます。
書籍を買うときは、普遍的なノウハウが書かれているような、陳腐化しづらいものを買うのがおすすめです。
3.すぐに任意のページを開けない
ネット記事と異なり、任意のページにアクセスできないことは本のデメリットです。
仕事で頻繁に本を見返す必要がある場合は、電子書籍を利用し、すぐに任意のページを開けるような工夫をするとよいでしょう。
また紙の本であっても付箋紙を使ったり、重要なところに折り目をつけたりすると、快適にページを開けます。
工夫次第で改善は可能なので、自分なりに使いやすい方法を試してみるのがおすすめです。
IT人材に必要なスキル3選
次に、IT人材に必要なスキルについて見ていきましょう。
IT業界でとくに身につけておくべきスキルは、下記の3つです。
- ITの基礎知識
- プログラミングの基礎知識
- ロジカルシンキングの習得
すべて仕事を円滑に進めていくため大事なスキルなので、それぞれ詳しく解説していきます。
1.ITの基礎知識
IT業界で働くのであれば、当然ながらITの基礎知識は知っておく必要があります。
IT業界の基礎知識がなければ、仕事の全体像がわからないからです。
仕事の全体像がわからないことで、取引先との間でトラブルが起こってしまう可能性もあるでしょう。
とくにIT業界に就職、転職を検討している場合は、IT業界の仕組みを理解しておくことが重要です。
2.プログラミングの基礎知識
IT人材としてキャリアをつくっていくには、最低限のプログラミングの知識をつけておく必要があります。
なぜなら、IT業界とプログラミングは密接な関わりがあるからです。
プログラミングで動いているものとして、具体的には
- Webサイト
- Webアプリケーション
- ゲーム機
- 駅の券売機、自動販売機
- パソコン、スマートフォン
などがあります。
これらがどのような仕組みで動いているかの概要を知っておくことは、プログラマーと仕事をする時にも役立つでしょう。
3.ロジカルシンキングの習得
ロジカルシンキングを身につけることは、IT人材として活躍する上で必要不可欠なスキルです。
起きている問題の根本的な原因を探り、ベストな解決策を出せる人は企業では重宝されるからです。
その他、ロジカルシンキングを身につけることで、下記のメリットも得られるでしょう。
- 分析力がつく
- 提案力があがる
- 意思決定が早くなる
- 仕事の生産性があがる
ロジカルシンキングは仕事にもプライベートにも活かせるスキルなので、早めに身につけておくのがおすすめです。
ロジカルシンキングを学びたい人におすすめの本9選を紹介IT初心者におすすめの本3選
IT業界に就職、転職する方向けに、IT業界の基礎知識が身につけられる本を紹介します。
- 世界一わかりやすい IT業界のしくみとながれ
- ITの仕事に就いたら最低限知っておきたい最新の常識
- IT用語図鑑
概要を理解しているとスピーディーに仕事ができるようになるので、一冊だけでも読んでおくとよいでしょう。
1.世界一わかりやすい IT業界のしくみとながれ
IT業界のことをとにかくわかりやすく知りたい方におすすめの一冊です。
仕事で起きる事例を題材にマンガで解説がされているため、IT業界のリアルがわかります。
たとえば、システムエンジニアの仕事であれば、
- 要件定義
- 外部設計
- 内部設計
- 開発
- テスト
という一連の流れを、マンガでわかりやすく理解できます。
書類作成や面接対策にも役に立つでしょう。
2.ITの仕事に就いたら最低限知っておきたい最新の常識
2020年に刊行された、IT業界の常識を理解するための本です。
IT業界特有の常識や慣習をおさえており、業界未経験の方にとくにおすすめです。
内容としては、
- ITベンダーの収益構造とは
- プログラムのテストとは
- クラウドサービスとは
などを、具体的な企業名を出しながら解説されています。
短時間で多くの業界常識をインプットできる良書です。
3.IT用語図鑑 ビジネスで使える厳選キーワード256
IT業界の現場で使われる主要なキーワードの図鑑です。
キーワードごとにユニークなイラストが用いられているため、辞書よりも楽しく学べるでしょう。
具体的には、
- メインフレーム
- オープンデータ
- QRコード
- ユニバーサルデザイン
- 内部統制
など、今更聞けないITの基本ワードを一挙に理解できます。
業務中は机の上に置いておき、不明なワードが出てきた時にすぐに確認できるようにしておくのがおすすめです。
プログラミング初心者におすすめの本10選
ここでは、プログラミング初心者におすすめの本を紹介します。
「どのような仕組みでプログラムが動くのか」などの基本的な知識から体系的に学べる本ばかりなので、ぜひ読んでみてください。
1.Webエンジニアの教科書
『Webエンジニアの教科書』は、多くのWebエンジニアから支持されているエンジニアの教則本です。
Webエンジニアとして知っておきたい基礎知識や用語、技術などを分野ごとにまとめてあります。
具体的には、
- NoSQLデータベース
- フロントエンド
- 環境構築の自動化
- ログの取り扱い
などの基本的な技術について、読んだ後からすぐに実践で使えるようになるでしょう。
Webエンジニアを目指すのであれば、手元に置いておきたい一冊です。
2.若手ITエンジニア 最強の指南書
『若手ITエンジニア 最強の指南書』は、身につけておきたい基礎知識を、20個のテーマにわけて学ぶ本です。
技術に関することだけではなく、開発の基本となるマネジメントについても書かれてるので、現場をイメージしやすいのが特徴です。
下記のように、カテゴリは大きく4つにわけられています。
- テクノロジー編
- エンジニアリング編
- マネジメント編
- ヒューマンスキル編
内容は濃いですが、図解が多いので理解を深められます。
3.プリンシプル オブ プログラミング3年目までに身につけたい一生役立つ101の原理原則
より良いコードを書きたい方・プログラマーとして一歩成長したい方に、とくにおすすめの本です。
なぜそうなるのか、どうすればいいのかといった疑問に目を向け、わかりやすくまとめています。
本書は、
- 前提知識となるプログラミングの事実
- プログラミングの基本的なきまりごと
- プログラミングの手法・技法
- 開発で陥りやすい罠について
などの基礎知識を中心に、7つの章で構成されており、設計原理から学べます。
エンジニアの間でも評判がいいので、一度は目を通しておきたい一冊です。
4.おうちで学べるプログラミングのきほん
『おうちで学べるプログラミングのきほん』は、完全初心者向けの入門書です。
コンピュータの仕組みから学べるので、非プログラマーの方でも安心して読み進められるでしょう。
この本は、下記のようなカテゴリーにわけられており、全体像を把握するのにぴったりです。
- 世の中にあふれるプログラム
- コンピュータの仕組みと役割
- OSについて
- プログラミング言語について
プログラムが動く仕組みを理解できれば、応用もできるようになります。
5.ドメイン駆動設計入門 ボトムアップでわかる! ドメイン駆動設計の基本
ドメイン駆動設計の初学者・ソフトウェア開発者を目指す人におすすめの本です。
サンプルコードも載っているので、基礎を習得しやすいです。
15個のチャプター+付録という形で、かなり詳細に書かれています。
たとえば、
- ドメイン駆動設計とは何か
- 値オブジェクトとは
- リポジトリについて
- アプリケーションを組み立てるフロー
- 軽量DDDに陥らないための方法
などについて学べます。
わかりやすい実装パターンを中心に解説されているので、頭にスッと入ってくるでしょう。
6.プログラムはなぜ動くのか
これからプログラミングを始めたい、スキルアップを目指す初心者プログラマが読んでおきたい一冊です。
現在第3版まで発行されているほど人気のシリーズです。
下記のような、情報が掲載されています。
- 基礎知識:プログラムの成り立ち
- 必須知識:メモリーとディスクについて
- 実践・実装知識:OS、アプリケーション、クラウドなどの動作環境について
プログラムの本当の仕組みを理解することで、確実にレベルアップできるでしょう。
7.Webデザインとコーディングのきほんのきほん
Webサイト制作に必須のデザインとコーディングについての知識が学べる入門書です。
サイトが完成するまでの過程が書かれているので、全体像の把握に向いている本です。
本書は、このような構成になってます。
- デザインの基本
- Webサイト制作の基本
- Webサイトを制作する
デザインの基礎知識のみならず、コーディングに必要なツールについても書かれているので、Webサイト制作に携わるすべての人におすすめです。
8.1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座
文字通り、一冊でWeb制作におけるコーディングおよびWebデザインが学べる一冊です。
本書の後半では手を動かしながらWebサイトをつくっていくチャプターがあり、実践的な本になっています。
コードを見て手を動かし、Webサイトを作りながら学べるため、Web制作の実際の現場を体験できるでしょう。
Web制作をするときに、いつもパソコンの隣に置いておきたい一冊です。
9.セキュリティエンジニアの教科書
セキュリティ業務に関わるエンジニアが知っておきたい知識を、きれいにまとめた一冊です。
まずは幅広い知識に触れたいという方におすすめです。
- セキュリティエンジニアの仕事内容
- 暗号・電子証明書などの基礎知識
- 情報セキュリティに関する規格と法令について
など、基本的なことを網羅しています。
セキュリティ業務に興味を持ち始めたときに、ぜひ読んでみてください。
10.インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術&設計入門
サーバーサイドのネットワーク構築について徹底解説された入門書です。
実務に直結する知識がまとまっています。
たとえば、
- ネットワーク構築の基本設計フェーズ
- セキュリティ設計・負荷分散設計
- システムを管理する技術
について、丁寧に解説されています。
400点以上の図とともに学べるので、直感的に理解できるでしょう。
ロジカルシンキングにおすすめの本3選
次に、ロジカルシンキングの習得におすすめの本を3冊紹介します。
- 具体と抽象
- 図で考える習慣
- 考える力とは、問題をシンプルにすることである。
ロジカルシンキングを身につけるだけで、仕事上でさまざまなメリットがあります。
今回紹介する本はロジカルシンキングの初学者にピッタリなので、ぜひ読んでみてください。
1.具体と抽象
何気なく使っている言葉を具体と抽象の両面から見て、読み解いていく本です。
イラストやマンガをふんだんに使って書かれているため、具体例をイメージしながら読み進められるのが特徴です。
内容としては、
- 人間の頭はどこがすごいのか
- すぐれた物まねや似顔絵とは
- 本末転倒が起こるメカニズム
などを、言葉の抽象度の観点から解説しています。
読むだけでコミュニケーション能力が伸び、仕事上での認識の違いが激減するでしょう。
2.武器としての図で考える習慣
本書は、問題を図式化することで原因を炙り出し、本質的なアプローチを実現するための本です。
問題を図式化する理由は、考えを深めて筋の良い解決策を出すことです。
たとえば図式化をおこなうと、下記のようなメリットがあります。
- 問題が視覚的にわかる
- 思考プロセスが瞬時にわかる
- 新しいアイディアが生まれやすくなる
図の種類や作図方法など基本的なところから書かれているため、誰でも簡単に図で考えられるようになるでしょう。
3.考える力とは、問題をシンプルにすることである。
本書は、問題の本質(イシュー)を探しあてるための思考法が書かれています。
なぜ問題の本質が重要かというと、最小の努力で最大の成果を生むためです。
考える力は、作業量を圧倒的に減らしつつ、売上を大きく伸ばす大きな武器になるでしょう。
仕事の生産性を上げたい方に、おすすめの一冊です。
コーディングの勉強方法を解説|短期間で効率的に学ぶおすすめのWebサービスや書籍も紹介まとめ:本で学んだ内容はすぐに実践し、実力をつけよう
本記事では、IT業界未経験の方に向けて、本で学習するメリットやおすすめの本などを紹介しました。
- 本で学習する際のメリットとデメリットを知っておこう
- IT人材には、業界知識とロジカルシンキングの習得が重要
- 本で学習することで、体系的な知識を身につけられる
本を買うには当然お金がかかりますが、それを補って余りるものです。
社内のメンバーやクライアントと円滑に仕事をしていくためにも、まず本記事で紹介している本を手に取ってみてください。