ITアーキテクチャの仕事内容は?おすすめの資格やスキル11選を紹介

公開日: 2023.01.27
更新日: 2024.01.03
ITアーキテクチャの仕事内容は?

「ITアーキテクチャの仕事内容が知りたい」
「ITアーキテクチャになるにはどのような資格が必要なのだろう」

と思うことはありませんか?

ITアーキテクチャに興味があったとしても、ITアーキテクチャについての具体的な情報がないので迷ってしまいますよね。

では、ITアーキテクチャはどんな仕事をするのでしょうか?

そこで今回は、

  • ITアーキテクチャとは
  • ITアーキテクチャの仕事内容
  • ITアーキテクチャにおすすめの資格

について詳しく解説します。

この記事を読めば、ITアーキテクチャの仕事内容を把握でき、どんな資格取得を目指せばいいのかわかります

ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

ITアーキテクチャとは

アーキテクチャの男女

ITアーキテクチャとは、IT化が進み続けている現代社会にとって欠かせない存在です。

なぜなら、ITの高い専門知識を元に業務課題を解決するIT戦略を立案する人材であるからです。

経済産業省などが推進するITスキル標準(ITSS)によると以下のように定義されています。

  • 企業やITの問題を検証し、答えを再設計する
  • 後続の開発、導入が可能であることを確認する
  • データシステムが解決策を構築するために準拠しなければならない基準を確認する

わかりやすく言うと、ITアーキテクチャとは、ITについて一定以上のスキルを持つ、IT専門の戦略家です。

ITアーキテクチャは、IT化が進む現代社会にとって今後さらに需要が高まってくる職業になります。

ITアーキテクチャが活躍する3つの業務分野と仕事内容

働く人々

ITアーキテクチャが活躍する業務分野は、経済産業省の定めるITスキル標準では、以下の3つが挙げられています。

ここでは、それぞれの分野の説明や主な仕事内容について説明していきます。

  1. アプリケーション分野
  2. インテグレーション分野
  3. インフラストラクチャ分野

それぞれ詳しく解説していきます。

1.アプリケーション分野

アプリケーション分野とは、ITシステム内におけるアプリケーションの設計を担っている分野です。

アプリケーション分野のスペシャリストは、ソフトウェア全体の基礎となる設計と実現可能性の評価などをする人材のことを言います。

具体的には、以下のような仕事があります。

  • 論理データモデルの構成設計
  • アプリケーションコンポーネントの設計
  • アプリケーション開発における標準化

このように、ソフトウェアの基礎となる設計の責任を持っているのがアプリケーション分野のアーキテクチャ人材です。

2.イングレーション分野

イングレーション分野とは、複数のアプリケーションシステムの統合や連結に関するアーキテクチャを担っている分野です。

イングレーション分野のスペシャリストはI特に大規模な企業で求められていることが多いです。

なぜなら、大企業では企業内の複数チームをまたがって存在している複数のアプリケーションの連結が必要になるからです。

具体的には、以下のような仕事があります。

  • システム標準を定め、システムの統一性を作り上げる
  • アプリケーション間、システム間などを考慮しインターフェースを作り上げる
  • 部門間、顧客とのコミュニケーション

このように、複数のアプリケーションシステムの統合や連結の責任を担っているのがイングレーション分野のアーキテクチャ人材です。

3.インフラストラクチャ分野

インフラストラクチャ分野とは、アプリケーション、システム、ソフトウェアを支得ているシステム基盤の構成を設計する分野です。

インフラストラクチャ分野のスペシャリストは、ITのインフラ環境を作り上げる人材のことを言います。

具体的には、以下のような仕事があります。

  • サーバなどのハードウェアの設計
  • 仮想通貨環境やクラウドサービス利用のインフラ構築
  • 他ITインフラ環境の構築

このように、システム、アプリケーション、ソフトウェアを支えるシステム基盤の構成設計を担っているのがインフラストラクチャ分野のアーキテクチャ人材です。

ITアーキテクチャになるには?

ITを勉強する男性

ITアーキテクチャになるには、まずITに対する幅広い知識を身につけることが必要です。

なぜなら、ITアーキテクチャはITシステムを全体的に俯瞰し設計を考案する立場であるからです。

そのため、システム周りの知識のほかにも、コミュニケーション能力や問題解決能力などさまざまなビジネススキルが求められます。

一般的には、ITアーキテクチャはシステムエンジニアが実績やスキルを積んでキャリアアップした結果が非常に多いです。

どのようにして、ITに対する幅広い知識を身につければ良いかについては、これから詳しく説明していきます。

ITリテラシー-テストITリテラシーを高めるテスト5選|ITリテラシーを身につけるメリットも紹介

ITアーキテクチャを目指す上でおすすめの資格

資格を持つ男性

ITアーキテクチャを目指すなら、資格を取得して必要な知識やスキルを身につけるのも有効な手段です。

とくにおすすめの資格は「システムアーキテクト試験(SA)」です。

理由としては、「システムアーキテクト試験(SA)」は、IPA(情報処理推進機構)が提供している国家資格であるので、信頼性が高いことなどが挙げられます。

「システムアーキテクト試験(SA)」を取得する他のメリットは、以下の通りです。

  • システムアーキテクトの全体像を理解できる
  • 転職市場での価値が上がる
  • アーキテクチャの設計スキルが身に付く

また、ほかにおすすめの資格としては「プロジェクトマネージャ」の資格も有効です。

なぜなら、ITアーキテクチャにはプロジェクトをマネジメントする能力も必要になるからです。

「プロジェクトマネージャ」の資格を取得することで、さらに信頼性を高めることが可能になります。

以上の資格を取得することで、ITアーキテクチャにグッと距離が近くなることは間違いなしです。

it業界に入るにはIT業界に入るには!5つのポイントや業界の知識・資格についても解説

ITアーキテクチャに求められるスキル11選

アーキテクチャの男女

ここでは、ITアーキテクチャに求められるスキル11選を紹介します。

いずれも、アーキテクチャに求められる重要なスキルです。

それでは、詳しく見ていきましょう。

1.アーキテクチャ設計スキル

アーキテクチャ設計スキルとは、ITアーキテクチャにとって最も基礎となるスキルです。

なぜなら、ITアーキテクチャでは、システム全体の設計が主な業務になるためです。

具体的には、明確なニーズを分解して詳細に説明する能力、手順や指示を確立する能力、問題を認識して評価する能力などが含まれます。

ITアーキテクチャを目指すなら、アーキテクチャ設計スキルをまず身につければ間違いないでしょう。

2.設計技法

設計技法は、データモデリングから、アプリケーション、インフラストラクチャまでの設計をおこなうスキルです。

ITアーキテクチャでは、案件に合った方法を取捨選択できることが必要になります。

したがって、設計技法のスキルを身につけておくことは、ITアーキテクチャにとって必要不可欠です。

ITアーキテクチャ設計同様に、身につけておくべき大切なスキルです。

3.標準化と再利用スキル

標準化と再利用スキルとは、開発標準を定義し、既存資産の再利用・新規再利用資産の開発をおこなうスキルです。

標準化と再利用スキルは、ITアーキテクチャの仕事の質を保証するスキルです。

ITアーキテクチャが品質の高いシステムを構築するために求められる能力が、標準化と再利用になります。

経験がともなったスキルでもあるので、実務で身につけていくことがおすすめです。

4.コンサルティング技法の活用

コンサルティング技法の活用は、簡単に言うと、ITコンサルティングをおこなう能力です。

そのため、分析ツールやモデルに関する技術も併せて持つ必要があります。

アーキテクチャには、案件に合ったコンサルティング技法を選択できることが求められます。

したがって、コンサルティング技法の活用はアーキテクチャに求められるスキルと言えるでしょう。

このスキルをより高めることで、ITコンサルタントへとキャリアを進められます。

5.知的資産管理活用スキル

知的資産管理活用スキルは、至る所に存在している知的資産を管理して活用するスキルです。

ITアーキテクチャの仕事で発生する知的成果物の管理も業務の1つになります。

ITアーキテクチャの業務では、各所に知的成果物が発生していきます。

そのため、知的資産管理活用スキルを身につけておくことは円滑な業務を進めるためには必要不可欠です。

6.テクノロジスキル

テクノロジスキルは、柔軟に変化に対応できるITアーキテクチャ人材の証明になるスキルです。

テクノロジスキルを身につけると、IT業界の動向や技術標準を的確に把握し実際の案件に適用できます。

また、急激に変化するIT業界を考慮してソリューションを提案できるようになります。

テクノロジスキルは、変化の激しいIT業界に必要不可欠なスキルです。

7.インダストリスキル

インダストリスキルは、ITアーキテクチャに関連する業界の動向を把握し実際の案件に適用するスキルです。

インダストリスキルを身につけると、その業界や分野のアプリケーションを把握し、業界標準を理解できるようになります。

普段から関連する業界についてアンテナを張り、熱心に理解しようとする精神が必要です。

ITアーキテクチャとして活躍するなら必要不可欠なスキルなのでしっかりと身につけましょう。

8.プロジェクトマネジメントスキル

プロジェクトマネジメントスキルとは、プロジェクトで発生する以下の事項を管理するスキルです。

  • プロジェクト範囲
  • スケジュール
  • お金
  • 品質
  • 要因
  • リスク
  • 調達など

ITアーキテクチャは、ITスキル標準(ITSS) で、ITアーキテクト職種とプロジェクトマネジメント職種が設定されています。

プロジェクトを成功に導くためにプロジェクトマネジメントスキルは絶対に欠かせないでしょう。

プロジェクトマネージャーへとキャリアを進めたい方は、このスキルを突き詰めるとプロジェクトマネージャーになれます。

9.リーダーシップスキル

リーダーシップスキルは、プロジェクトマネジメントスキル同様に、プロジェクトを成功に導くために不可欠なスキルです。

なぜなら、ITアーキテクチャはプロジェクトの中で指導的な役割を担うからです。

ITアーキテクチャは、プロジェクトオーナーや様々なエンジニアに対して指導をおこなわなければなりません。

プロジェクト成功のために、人々を引っ張っていくリーダーシップスキルが必要です。

10.コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキルは、ITアーキテクチャが大前提で持っておかなければいけないスキルになります。

なぜかというと、ITアーキテクチャは顧客の要望を聞きエンジニアと綿密なコミュニケーションをとって業務をおこなうからです。

コミュニケーションスキルが欠如していると、ITアーキテクチャとしての市場価値は下がると言っても過言ではありません。

ITアーキテクチャは、利害関係者と綿密にコミュニケーションし情報伝達できるコミュニケーションスキルはしっかり身につけておきましょう。

11.ネゴシエーション

ネゴシエーションは、コミュニケーションをする利害関係者から合意を形成するスキルです。

簡単にいうと、交渉術のようなものです。

なぜITアーキテクチャに交渉術が求められるかというと、大規模なシステム構築では複数のユーザーから相反する要求が考えられるからです。

プロジェクトをスムーズに進めるために、ネゴシエーションスキルは身につけておいて間違いないでしょう。

ITアーキテクチャの平均年収

ITアーキテクチャの平均年収は、企業や階級によって大きく異なります。

ここでは、大手Slerの場合について紹介していきます。

  • 25歳(社会人経験3年目):若手クラス、約400万〜600万円
  • 29歳(社会人経験5〜7年目):中堅クラス、約600〜800万円
  • 32歳(社会人経験10年目):マネージャークラス、約1000万円〜

ほかの業界と比べると、かなり高年収になっています。

なぜかというと、ITアーキテクチャの業務は専門性が高く、人材としても希少価値がとても高いからです。

ITアーキテクチャとして、若いうちから大規模なプロジェクトで活躍できると、とんとん拍子で昇進できます。

上記で紹介したスキルなどを早いうちから身につけて、プロジェクトでの活躍を目指してみてはどうでしょうか。

it関係の仕事IT関係の仕事15選!年収や未経験から就職するステップを徹底解説

ITアーキテクチャのキャリアパス

アーキテクチャの男女

ITアーキテクチャの代表的なキャリアパスとして以下の2つが挙げられます。

  1. ITコンサルタント
  2. プロジェクトマネージャー

もっとスキルを身に着けたい、年収を上げたい、という方は参考にしてみてください。

それぞれ詳しく解説していきます。

1.ITコンサルタント

ITコンサルタントは、クライアントに対して経営戦略とオペレーションを提示する人材です。

ITアーキテクチャと比較すると、開発というよりもソリューションの提示などの業務を担当することが多いです。

コミュニケーションスキルやネゴシエーションスキルが卓越したITアーキテクチャが、目指す傾向の強い職種になります。

コミュニケーションスキルとネゴシエーションスキルに自信のあるITアーキテクチャは、ぜひ目指してみてはどうでしょうか。

2.プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーは、ITコンサルタントとITアーキテクトの中間に位置付けられている職種です。

また、プロジェクトの管理を主におこなうためリーダーシップスキルやプロジェクトマネジメントスキルが最も必要になります。

ITアーキテクチャとして、自身が何を活かせるかしっかりと考えて、それぞれのキャリアパスを考えましょう。

まとめ:専門性の高いスキルを身につけて、ITアーキテクチャを目指そう

本記事では、ITアーキテクチャの仕事内容が気になるという方に向けて、専門分野やおすすめの資格について紹介しました。

  • ITアーキテクチャは、特定のIT分野において専門性の高いスキルを持つ
  • ITアーキテクチャを目指すためには、関連資格を取得するのがおすすめ
  • ITアーキテクチャの年収は他業界よりも高い

ITアーキテクチャは、専門性の高い職業で年収も高く、今後も需要のある職種になります。

ITアーキテクチャとして成果を出すためには、今回紹介したスキルや資格を取得していくような主体的に学ぶ姿勢が絶対に必要になります。

学習意欲の高い人やITへの興味が高い人は、ぜひこの機会にITアーキテクチャを目指してみてはいかがでしょうか。

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