文系でもIT業界に就職できる?役立つ資格や就職に失敗しないためのポイントを解説
「文系でもIT業界に就職できるのだろうか」
「就職するときのコツを知りたい」
と思うことはありませんか?
IT業界に就職しようとしても、初めての業界で何から手をつければいいか迷ってしまいますよね。
では、失敗せずに就職するにはどのようなポイントがあるのでしょうか?
そこで今回は、
- 文系でもIT業界に就職することは可能か
- IT業界にはどのような職種があるのか
- 就職に役立つ資格はあるのか
について詳しく解説します。
この記事を読めば、文系出身からIT業界に就職するためのポイントがわかります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
文系でもIT業界に就職することは可能か
結論からいうと、文系であってもIT業界への就職は可能です。
いくつかの理由がありますので以下に紹介します。
- IT業界は文系・理系を問わず採用している
- 職種は機械系から営業・管理系まで幅広い
- 就職してから必要な知識を身につけることができる
それぞれの内容をみていきます。
1.IT業界は文系・理系を問わず採用している
現在、IT業界は深刻な人材不足に直面しています。
その背景には、
- ITニーズの高まり
- 労働人口の減少
- IT技術の急速な進歩
などが挙げられます。
そのため、多くの企業では文系出身者をはじめ、多様なバックグラウンドを持つ人材を必要としているのです。
企業は人手不足を解消するために、理系・文系を問わず、あらゆる分野から人材を集めようとする動きが強まっています。
2.職種は機械系から営業・管理系まで幅広い
IT業界は、エンジニアのような技術的なノウハウが必要な職種だけではありません。
営業や管理能力が必要とされるマネジメント系の職種も存在します。
たとえば、セールスエンジニアやプロジェクトマネージャーなどの職種では、技術的な専門知識だけではなく、交渉力やコミュニケーション能力が求められます。
自分の得意分野に応じて適切な職務を選択できるのも、文系からIT業界で活躍している人が多い理由の一つです。
3.就職してから必要な知識を身につけられる
IT業界は就職後に必要なスキルを身につけられるため、文系出身者でも働きやすい環境が整っています。
最先端のIT業界では、高度な技術と専門性が要求されるため、新人に対して他の業界よりも一層教育を丁寧かつ緻密におこないます。
- ビジネスのマナー
- ITインフラやプログラミングの研修
などを通して、基本の知識を身に付けてからOJT(On The Job Training)などでより実践的に業務を学ベます。
言語能力や文章力があれば、文系出身でも最初から業務に携われる職種が多くあります。
エンジニアのインターンに未経験で参加するメリット・デメリットを解説IT業界の5つの分類
IT業界はざっくり5つに分類されます。
- ソフトウェア業界
- ハードウェア業界
- 通信インフラ業界
- 情報処理業界
- インターネット・Web業界
自分がどの業界に興味があるか考えてみましょう。
1.ソフトウェア業界
ソフトウェア業界は、主にコンピュータとソフトウェアのソリューションを構築することに重点を置いています。
ソフトウェアには、WindowsやMacOS等のOS、ExcelやWordなどのアプリケーションも含まれます。
現在あなたも、この記事をGoogleChromeなどのウェブプログラムでご覧になっていると思いますが、それもソフトウェアです。
ソフトウェア業界では、お客様のご要望に応じたプログラムを作成しています。
2.ハードウェア業界
ハードウェア業界は、主にパソコン、スマートフォン、タブレット端末などの電子機器の製造・製品化に関わる業種です。
パソコンやタブレット端末だけでなく、家電製品や自動車、医療機器など、多くのものがデジタル化されており、今後も拡大が見込まれます。
ハードウェアの設計は、企業によって工程や技術が異なるため、新入社員には業務に必要なスキルを身につけるため1から教育してもらえることが多いです。
機械の組み立てや分解などが好きな方には向いている業界といえます。
3.通信インフラ業界
通信インフラ業界は、電波を利用して消費者に対してサービスを提供している業界のことを指します。
インターネットが普及した現代では、水道や電気、ガスのように通信インフラは現代人の生活に欠かせないものです。
通信インフラ業界で働くことで、社会に貢献している実感を得られることが大きな魅力といえるでしょう。
通信分野は技術の進歩が速く、「IoT」「5G」といった、急速に発展する最新ツールに触れられるのも魅力として挙げられます。
4.情報処理業界
情報処理業界は、企業の要望に応じて業務内容に値するシステムの構築や運用支援をおこなう業界のことです。
法人が顧客で、その要望に沿ったインフラを整える役割を担っています。
また、システム開発から運用・保守まで一貫して請け負うSIer(エスアイヤー)企業と、そのプロジェクト達成のためにエンジニアを提供するSE(エス・イー・エス)企業に大別できます。
情報処理業界は、顧客である企業の困難に対応するために運営されており、膨大な量の活動に取り組もうとする人にとって理想的な選択といえます。
5.インターネット・Web業界
Web業界とはインターネットを利用して、さまざまなサービスを提供する業界のことです。
ネット環境とその関連業界は進化を続けており、日々新しい職種が登場しています。
たとえば、Webサイト制作の全体を管理するWebディレクターや、Webサイトに掲載する記事を執筆するWebライターなどです。
また最近では、テレワークやデジタルノマドなど、インターネットに関連した職種が注目されています。
IT関係の仕事15選!年収や未経験から就職するステップを徹底解説IT業界の職種4選
IT業界の職種は主に次の4つに大別することができます。
- エンジニア(SE/PG)
- 営業・コンサルタント
- IT事務・ITサポート事務
- ネット広告運用・Webマーケティング
それぞれ順番にみていきましょう。
1.エンジニア(SE/PG)
エンジニアは主に、目的の設定(システムの目的を探る)や構成(システムの内部性能を把握する)などの前段階を担当するシステムエンジニア。
開発(プログラムを作成)やテスト(プログラムが適切に機能するか確認)などの後段階の担当するプログラマーに分けられます。
建築に例えるなら、システムエンジニアは顧客のニーズに合わせて建築の仕様書を作成する建築士、プログラマーは建築士が作成した設計図に沿って物理的に建築物を建てる大工に当たります。
本やWebサイト、交流会などを通じて自ら積極的に学ぶことができる方はエンジニアは向いているでしょう。
2.営業・コンサルタント
IT業界の営業は、自社のITサービスや技術の導入をクライアントにしてもらうために交渉します。
一方、企業が抱える問題点を解決するために、自社のITサービスなどによる解決方法を提案するのがITコンサルタントです。
どちらも顧客との交渉が主ですが、企業の提供するサービスや技術的なノウハウを熟知していることも必要です。
ですので、エンジニア職から始めて、その後セールスエンジニアやITコンサルタントにキャリアチェンジできる可能性もあります。
3.IT事務・ITサポート事務
IT事務・ITサポート事務の仕事は、システム構築の現場に出向き、データ入力や資料作成、打ち合わせなどの事務作業全般を行います。
クライアントとのやり取りや、PCやネットワークの設定など、ITに関する知識やスキルが必要な業務もあります。
なかには、より高度な技術力が要求される場合もありますが、充実した研修や丁寧なマニュアルがあり、未経験者も積極的に採用している企業が多いです。
まずはIT業界で働きたいという方には注目の職種でしょう。
4.ネット広告運用・Webマーケティング
ネット広告運用は、検索連動型広告、動画広告などデジタル広告を扱い、予算や目的に合わせて広告を出稿します。
一方、Webマーケターは、ウェブサイトやスマホアプリ、SNSなどネットの仕組みを活用して、収益向上やビジネス拡大を図る仕事です。
どちらもネット関連の専門知識とスキルが必要です。
20代であれば未経験者でも応募できる職種も多く、いまからでもIT業界への参入の可能性は十分にあります。
IT業界への就職で失敗しないための3つのポイント
ここでは、IT業界への就職で失敗しないためのポイントを紹介します。
就職すれば終わりというわけではないので、その先を見据えた準備をしておくべきです。
- IT業界の知識を少しでもつけておく
- 事前の企業調査を入念におこなう
- 文系だからこその視点でIT業界の志望理由を考える
それでは詳しくみていきましょう。
1.IT業界の知識を少しでもつけておく
IT業界への就職を目指すには、その分野に関する様々な知識を身につけることが重要です。
とくに文系から就職する場合は、IT業界の様々な分野や役割について理解しておく必要があります。
そのためには、必要な基礎知識やスキルはもちろん、募集している仕事内容を熱心に調べたり、意識を持ったりすることが大切です。
そうすることで、面接などで企業に好印象を与えられるのです。
2.事前の企業調査を入念におこなう
面接で説得力のある回答をするためには、企業に関する知識を得ることが重要です。
IT企業でも働き方など、各社さまざまな特徴があり、数ある選択肢の中からどのような理由でその企業を志望したのか、という点については面接の際に高確率で質問されます。
そのため、会社の背景、企業理念、提供するサービスなど、企業調査は入念におこないましょう。
3.文系だからこその視点でIT業界の志望理由を考える
文系からIT業界への就職を希望する場合、明確な志望理由を持つことが重要です。
企業側が文系出身者に何を期待しているかを把握し、自分独自の能力や、優れた営業力・コミュニケーション能力などの付加価値を強調しましょう。
自分のスキルを活かして、どう組織の戦力となれるかをアピールすることが、内定を獲得するために大切です。
IT業界への就職に役立つ資格5選
IT業界への就職を考えていても、経験がなければ難しいと思っていませんか?
資格は必須ではありませんが、ほかの応募者と差をつけるためにも、資格を取得しアピールすることは大事です。
ここではIT業界への就職に役立つ資格を5つ紹介します。
- ITパスポート試験
- 基本情報技術者試験
- MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
- LinuC(Linux技術者認定試験)
- CCNA
それでは詳しい内容をみていきましょう。
1.ITパスポート試験
ITパスポート試験は、IPAが実施している国家試験です。
この試験に合格することで、情報技術の基本をしっかりと理解していることを証明します。
IT化が進む現在の日本において、ITに関する基礎知識は職種を問わず求められる知識になっています。
文系からIT業界への就職を希望するなら、取得しておきたい資格の一つです。
2.基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、システム技術者やコーダーなど、すべてのITプロフェッショナルが共通して必要とする基本情報を徹底的に分析し、その結果を証明する資格です。
C言語、Java、Pythonなどのコンピュータプログラミングやアルゴリズムなど、より複雑な問題が出題されるため、ITパスポート試験より難易度は高いです。
経験がない状態で合格を勝ち取るのは難しいですが、就職前に取得しておけば有利になるでしょう。
3.MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
MOS認定は、WordやExcelなどのMicrosoft Officeアプリケーションの活用に関する専門知識を具体的に証明するもので、マイクロソフト社の認定の資格です。
事務職や営業職では、パソコンの知識は業務遂行に必要不可欠な能力です。
そのため、多くの人がパソコンの適性を示すためにMOS資格を取得することを目指し、また、内定をを争うために活用できる資格でもあります。
IT事務・ITサポート事務を目指すなら取得しておくと、就職に有利になるでしょう。
4.LinuC(Linux技術者認定試験)
Linux技術者認定資格「LinuC」は、ITエンジニアとして必要な能力・専門性を評価する認定資格です。
試験は難易度ごとにレベル1~3までの3段階に分かれており、初級者向けのレベル1では、サーバーの構築、運用、保守についての基礎が学べます。
エンジニアの知識がなくても、専門職を目指す人は、認定を受けることで就職活動で有利になります。
5.CCNA
CCNA は、ネットワーク接続機器の世界的なメーカーであるシスコシステムズが主催する認定試験です。
ネットワークに携わる全ての人に求められる基礎的な能力と熟練度を評価する資格で、ネットワーク技術者を目指す人に役立つ知識を学べます。
CCNAを取得することで、書類選考や面接などの時に、一定の評価をもらいやすくなります。
ITリテラシーを高めるテスト5選|ITリテラシーを身につけるメリットも紹介まとめ:文系からでもIT業界に就職できる可能性は十分にある
本記事では、文系からIT業界に就職できるのか疑問を持っている方に向けて、職種や資格、内定を獲得するためのポイントを解説しました。
- 文系としての視点で明確な志望理由を考えよう
- IT業界の転職に役立つ資格を取得しよう
- IT業界の職種は幅広いので情報収集を行おう
文系であっても、本人のやる気と企業への熱意があれば就職は十分可能です。
事前にIT業界について調べたり、資格を取得したり準備しておくことで、さらに有利になるでしょう。
文系からIT業界に就職するには、最低限の業界知識と明確な志望理由、文系としての強みをアピールすることが大事です。
IT業界は、文系出身者も多く活躍しているので、自分には経験がないからと諦めず、意欲的にに就活に取り組んでみてください。