システムエンジニアの保守とは。運用保守システムエンジニアのスキルや資格を紹介
「システムエンジニアの業務が知りたい」
「システムエンジニアの運用と保守の違いは何だろうか」
と思うことはありませんか?
システムエンジニアの仕事内容を知りたいと思っても、具体的に何をしているのかがよくわからないですよね。
では、運用と保守の仕事に関わる運用保守システムエンジニアは、どのようなスキルや資格が必要なのでしょうか?
そこで今回は、
- システムエンジニアの仕事内容
- 運用保守システムエンジニアに向いている人
- 運用保守システムエンジニアの将来性
について詳しく解説します。
この記事を読めば、システムエンジニアの運用と保守の仕事内容がわかります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
システムエンジニアの仕事内容3選
システムエンジニアの仕事は、開発と運用、保守に分類できます。
それぞれ、どのような仕事内容なのでしょうか。
- 開発
- 運用
- 保守
ここでは、システムエンジニアの開発と運用、保守の業務をそれぞれ見ていきましょう。
1.開発
新規システムの設計書を作ることが、開発業務でシステムエンジニアが担当する重要な役目といえます。
プログラマーに指示を出す上でも、顧客の要望を仕様として共有する必要があるからです。
システム開発をおこなうシステムエンジニアは、下記のようにシステム開発の一連の流れを幅広く担当します。
- 設計
- プログラミング
- テスト
仕様どおりに動くかを試験して初めてリリースするのです。
2.運用
システムエンジニアの運用業務は、システム完成後におこなわれる故障に備えたサポートのこと。
システムを止めないようにすることや、障害をいち早く検知するために、システムを常時監視します。
- サーバやストレージ
- ネットワーク装置やケーブル
障害が起こった場合に迅速に対応できるように、定期的なログの取得とデータのバックアップがおこなわれています。
3.保守
システムエンジニアの保守業務は、システムを障害から守る作業です。
保守では、改善が必要なシステムのアップデートなどがおこなわれています。
- プログラムのバグの修正
- パッチ適用
- 設定値変更
トラブルがあった場合には迅速な対応が求められることから、障害対応できるスキルや知識が必要といえるでしょう。
運用保守システムエンジニアに求めれるスキル
システムエンジニアの中でも、運用と保守に携わる運用保守システムエンジニアの仕事には、どのようなスキルが必要でしょうか。
ここでは、求められるスキルを説明していきます。
- チームで仕事ができる
- コミュニケーション能力
- インフラに関する知識
それぞれ見ていきましょう。
1.チームで仕事ができる
運用保守システムエンジニアには、チームで仕事ができることが必要です。
現場では、障害を復旧させるためにチームでの連携が欠かせないから。
- 他者と信頼関係を築ける
- ヒアリングや情報伝達ができる
クライアントとやり取りする場面で、一人でトラブルを解決しようとすると問題を大きくすることもあるでしょう。
なので、チームワークを重視して立ち回れるスキルも大切といえます。
2.コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は、運用保守システムエンジニアに必須スキルです。
なぜなら、障害対応において相手の話から状況を的確に把握して、わかりやすく説明することが必要だから。
- システムの稼働報告をする
- 障害時に迅速に対応する必要がある
コミュニケーション能力が低いと、クライアントや顧客と上手く連携できずにトラブルへの対処が遅れることも出てきます。
障害によってイライラしている人を相手にしても、臨機応変に話せるコミュニケーションスキルは求められるでしょう。
3.インフラに関する知識
運用保守システムエンジニアには、インフラの知識も重要です。
インフラとは、アプリケーションやシステムを動作させるために支えるもの。
- サーバー
- ハードウェア
- OS
障害を切り分ける際にも、問題がどこにあるのかインフラの知識が必要となるため、運用保守システムエンジニアに求められるスキルといえます。
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どのような人が運用保守システムエンジニアの適性があるのでしょうか。
ここでは、向いている人の特徴を説明していきます。
- 体力がある人
- ITの基礎知識がある人
- 問題解決能力が高い人
ひとつずつ見ていきましょう。
1.体力がある人
体力がある人は運用保守システムエンジニアに向いています。
24時間365日監視する運用業務は、数名で常時監視するのが一般的です。
会社によっては、
- 夜勤
- 休日出勤
などの不規則な勤務があることから、体力勝負の仕事なのです。
障害を認識し、迅速に対応するためにも、健康を維持することが大切といえます。
2.ITの基礎知識がある人
運用保守システムエンジニアには、ITの基礎知識も大切です。
運用・保守業務ではコンピューターやシステムの知識が求められるため、ITへ関心がある人に向いている仕事だから。
- OS
- サーバー
- ルータ
- ストレージ
一般的なシステムを構成する仕組みに興味がある人は、運用保守システムエンジニアに向いているといえます。
3.問題解決能力が高い人
運用保守システムエンジニアは、システムのトラブルを未然に防ぎ、障害の対応をする仕事です。
困ったときに対処することから、問題解決能力が高い人に適性があるといえます。
パソコンやサーバー、ネットワーク、セキュリティなどのすべての分野において、障害を原因分析できる広い知識が必要です。
問題解決した際には、感謝されることもあるので、人の役に立つことにやりがいを覚える人は向いているといえます。
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運用保守システムエンジニアになるには、どのような資格が有利でしょうか。
ここでは、運用と保守業務に関わる資格を説明していきます。
- CCNA(Cisco Certified Network Associate)
- LinuC(Linux技術者認定試験)
- 基本情報技術者試験
- 情報処理安全確保支援士試験
それぞれ見ていきましょう。
1.CCNA(Cisco Certified Network Associate)
CCNAは、アメリカのシスコシステムズ社が認定する業界で高い評価のある資格です。
CCNAを取得することで、ネットワークの導入や設定、トラブルシューティングのできる能力を証明できます。
- 受験資格は誰でも受験できる
- ネットワークやプログラミング、セキュリティに関する問題が問われる
- 資格保有者数も多い資格試験
ネットワークの運用・保守業務では、ネットワークの知識が必須なので、ますます注目される資格といえるでしょう。
2.LinuC(Linux技術者認定試験)
LinuC(Linux技術者認定試験)は、Linuxの技術を証明できる資格試験です。
IT化に伴い、多くの企業で就職や転職に有利となる資格といえます。
- クラウドセキュリティ
- 仮想マシン、コンテナの基礎
- 独学でも受験可能
クラウドなどのテクノロジーは、DXが推進される時代に身につけたいスキルなので、需要のある資格といえるでしょう。
3.基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、情報処理技術者試験の中でも人気な国家試験。
基本情報技術者試験は、ITに関する基礎を習得できる内容になっているため、スキルを証明する上でも役立つ資格です。
- ソフトウェア要件定義
- プログラミング(C、Java、Python、アセンブラ言語、表計算ソフト)
- システム戦略
基本情報技術者試験を取得すると、応用情報技術者試験も目指せるため、さらに技術を高められるでしょう。
4.情報処理安全確保支援士試験
情報処理安全確保支援士試験は、サイバーセキュリティに関する技術を習得できる資格です。
基本情報技術者試験より上位となる資格で、合格率は20%を下回ります。
- 情報セキュリティマネジメントに関する業務
- セキュリティ対策に関わる業務
- すでにネットワークやデータベースの知識を有している人向け
情報処理安全確保支援士試験は、安全に情報システムを提供するためにも役立つ資格です。
基本情報技術者試験のアルゴリズム問題の勉強法や解き方を徹底解説運用保守システムエンジニアの年収
マイナビエージェントの調査によると、システム運用・保守に関わるエンジニアの平均年収は416万円とあります。
同業界の平均年収を比べると、下記のとおりです。
- システム運用・保守の平均年収 416万円
- IT・インターネット・通信業界の平均年収 427万円
マニュアルが整備され、高度な技術を求められないことから、平均年収は同業界よりも低く、比較的初心者の方も挑戦しやすい職業といえます。
男性の平均年収は、20代は387万円、30代は466万円と上がっているので、勤続年数を重ねると年収も期待できるでしょう。
(出典:職種別平均年収ランキング システム運用・保守|求人・転職エージェント)
運用保守システムエンジニアのキャリアパス4選
運用保守システムエンジニアには、どのようなキャリアパスがあるのでしょうか。
将来性を見据えて行動すれば、やりたい仕事ができるはずです。
- マネジメント職
- スペシャリスト
- ネットワークエンジニア
- ITコンサルタント
ひとつずつ説明していきます。
1.マネジメント職
運用保守システムエンジニアは、チームで仕事をすることが多い職業です。
そのため、マネジメントを経験することでキャリアを積めます。
一般的な会社では、一定の経験のある方は役職に就くなど、マネジメント職へのキャリアが用意されているでしょう。
とはいえ、システムエンジニアからプロジェクトマネージャーになるには、マネジメントスキルが必要。
マネジメントの経験は、転職でも有利になるので、年収を上げていきたい方にはマネジメント職はおすすめです。
2.スペシャリスト
スペシャリストは、技術を極めていく方法です。
運用保守システムエンジニアとしてスキルアップしていくことで、その分野で価値の高いシステムエンジニアとなれます。
スペシャリストは、システム運用保守に関するエキスパートを目指せるため、主導的に仕事を進められるでしょう。
転職を繰り返すシステムエンジニアと比べて、特定の技術に詳しくなれるメリットがあります。
3.ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、ネットワークの設計や構築、運用、保守に携わる職業です。
- ネットワークの構成を決める
- 大規模なネットワークの構築に関わる
運用と保守の仕事をするシステムエンジニアの経験を活かして、ネットワークエンジニアへキャリアチェンジも可能。
ネットワークエンジニアも、運用保守システムエンジニアと共通して、障害原因を特定する根本的なIT知識が求められる仕事です。
4.ITコンサルタント
ITコンサルタントは、ITを活用して企業の問題解決に貢献する職業です。
システム運用と保守の知識は、ITコンサルタントへの転職にも活かせるでしょう。
ITコンサルタントは、システム開発だけでなく幅広いITに関する知識が求められます。
専門性が必須となるITコンサルタントは、年収も高いのが特徴です。
運用保守エンジニアに関する質問
ここでは、運用保守エンジニアに関する質問に答えていきます。
疑問を解決してエンジニアの理解を深めましょう。
- 運用と保守の違いをわかりやすく教えて
- 運用保守業務はつまらない?
それぞれ見ていきます。
1.運用と保守の違いをわかりやすく教えて
システム運用と保守は、システムを常時動かしていくためにおこなわれるものです。
システム稼働のため、下記のように分別できます。
- 運用:障害検知のための監視
- 保守:障害・トラブル対応
運用が適切におこなわれていないと、システムは停止してしまうため、システム開発ではリリース後の運用体制が大切なのです。
2.運用保守業務はつまらない?
運用保守業務は、単純作業であることで、つまらないと言われることがあります。
マニュアルを覚えてしまうと、仕事が単調に感じられることがその理由です。
とはいえ、企業のIT化が進むことから、運用保守業務は需要の高い仕事といえます。
システムエンジニアのキャリアアップに必要な業務でもあるので、さらに上のスキルを磨くことでつまらないを解消できると良いでしょう。
まとめ:運用と保守の違いを知り、運用保守システムエンジニアの仕事を理解しよう
本記事では、システム運用・保守に携わる運用保守システムエンジニアを紹介してきました。
- システム運用では、システムを常時稼働させるための監視業務がある
- システム保守では、システムを障害から守るためにトラブル対応がおこなわれている
- 運用保守システムエンジニアは、ITインフラに関する知識が必要不可欠
運用保守システムエンジニアは、システムエンジニアの中でも、リリースされた後のシステム運用、システム保守に関わる仕事です。
手順どおりに業務をおこなうことで、高度な技術を求められない特徴があります。
とはいえ、システム運用と保守の仕事は、システムが稼働するために欠かせない仕事です。
これからも需要のある職業であることから、これから目指す方は必要なスキルや資格を参考に運用保守システムエンジニアの理解を深めていきましょう。
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