エンジニア人口の割合は?将来的に人材不足へ陥る理由と今後の見通し、需要を解説

2024.01.11
エンジニア人口の割合は?

「エンジニアの割合ってどのくらいだろう」
「IT人材の不足に対応する方法を知りたい」

と思うことはありませんか?

いざ、IT人材の不足に対応しようとしても、将来的にエンジニアが増えてくるのかわからなくて迷ってしまいますよね。

では、人材不足の理由と今後の需要にはどのようなものがあるのでしょうか?

そこで今回は、

  • 日本のITエンジニアの人口の割合
  • 将来的にIT人材が不足する理由
  • ITエンジニアの今後の需要

について詳しく解説します。

この記事を読めば、IT人材の不足に対応する方法がわかります

ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

エンジニア人口の割合

エンジニア人口の割合

エンジニア人口の割合を紹介します。

  1. 日本国内におけるエンジニア人口の割合
  2. 世界的に見た日本のエンジニア人口の割合

それぞれについて、詳しく解説します。

1.日本国内におけるエンジニア人口の割合

日本国内のエンジニアの人口は、2022年現在で132万人です。

総務省統計局「労働力調査2022年平均結果の概要」によると、日本の労働人口は6902万人となっています。

よって、労働者人口の約2%がエンジニアの割合です。

これだけ見ると少なく感じますが、日本の業種別人口の割合ではエンジニアはトップ10に入るほど多くの人が働いています。

現在では入職者よりも退職者の方が上回っていますが、ITは需要が高いので、常に人材不足の業界です。

AIや自動化によってITの普及が急速に進んでいることから、今後はさらに人材不足が深刻化すると予測されています。

(参考:ヒューマンリソシア調査「2022年度版:データで見る世界のITエンジニアレポートVol.5」

2.世界的に見た日本のエンジニア人口の割合

日本のエンジニア人口は、世界で4位という結果が出ています。

以下に世界のエンジニア人口を表にまとめたので、ご覧ください。

順位 人口数
1位 アメリカ 514万人
2位 中国 281万人
3位 インド 226万人
4位 日本 132万人
5位 ドイツ 114万人
6位 ブラジル 106万人
7位 イギリス 100万人
8位 ロシア 94万人
9位 韓国 77万人
10位 フランス 76万人

(参考:ヒューマンリソシア調査「2022年度版:データで見る世界のITエンジニアレポートVol.5」

労働者人口の比率に対して見ると、日本のエンジニア人口は多い傾向にあります。

ただし、増加率では1位の中国(18.4%)に対して、日本(8.2%)と22位という結果になりました。

そのため、世界的に見れば、日本のエンジニア人口の増え方は緩やかです。

言語別に見たエンジニア人口の割合

言語別のエンジニア人口の割合

言語別に見たエンジニア人口の割合は、Pythonが1位でした。

メインで使っている言語別に見たエンジニアの割合は以下になります。

  • 1位:Python(15.8%)
  • 2位:C・C++(14.7%)
  • 3位:Java(12.7%)
  • 4位:C#(10.1%)
  • 5位:VBA(9.5%)

(参考:日経XTECH「プログラミング言語利用実態調査2021」

メイン以外でも、Pythonを何らかの業務で使っているエンジニアの割合は30%を超えています。

また、C・C++とJavaも、メイン以外で仕事で使う言語として25%以上という結果でした。

AIで使われるPythonや汎用性の高い言語は、需要の高さと比例してエンジニア人口が多いです。

2023年最新初心者におすすめのプログラミング言語ランキング12選【2023年最新】初心者におすすめのプログラミング言語ランキング12選

将来的なエンジニア人口の推移

将来的なエンジニア人口の割合

経済産業省によると、2030年のエンジニア人口は最大で79万人足りなくなると予測されています。

需要によって必要となるエンジニアが多くなるのに対し、供給が追い付かないからです。

2021年から2022年にかけて約10万人増えているエンジニア人口ですが、今後はインターネット黎明期に活躍したエンジニアが退職を迎えます。

そのため、2025年以降は増加率が緩やかになるといわれており、最悪のケースでは減少するといった声もあがっています。

将来的にITの需要がなくなるとは考えにくいので、エンジニアの人口が増加しない限り人材不足は解消されません。

(参考:経済産業省「IT人材需給に関する調査」

エンジニアが将来的に人材不足へ陥る5つの理由

エンジニアが人材不足に陥る理由

エンジニアが将来的に人材不足へ陥る5つの理由を解説します。

  1. 少子高齢化にともなう労働者人口の減少
  2. DX化を推進する企業の増加
  3. インターネット黎明期のエンジニアの高齢化
  4. IT業界の急成長によるスキル習得の困難化
  5. 労働環境が過酷

それぞれについて、詳しく解説します。

1.少子高齢化にともなう労働者人口の減少

少子高齢化にともなう労働者人口の減少は、IT業界は大きな影響を受けています。

ITの需要の増加が著しいのに対し、労働者人口が減少することで供給が追い付かないからです。

とくに、近年はAIやスマホアプリなどが急激に進化しています。

現状でも労働者人口は足りておらず、各企業でエンジニアを求めている傾向は強いです。

ただそういった状況のなかで、20代や30代の働く若者が減っていくことはダメージでしかありません。

そのため、他の業種と比較しても、IT業界は少子高齢化の影響を大きく受けています。

若者がITエンジニアとして働く魅力を追求しないと、今以上に人材不足の問題は深刻化すると予測されます。

2.DX化を推進する企業の増加

今後はDX化を推進する企業が増加することも、人材不足の原因といえます。

IT業界に限らず、多くの業界でDX化が進むので、社会に向けたIT人材の増加が必要だからです。

とくに、古い企業は昔ながらのアナログ体制のまま経営しているケースも少なくありません。

また、すでにITを取り入れている企業だと、更なるデジタル化が求められるので、専門性スキルを持った人材が必要になります。

そのため、企業は現場で働くプログラマーをDXエンジニアへとキャリアアップさせていますが、それでも間に合っていないのが現状です。

今後はプロジェクトマネージャーやITコンサルタントなど、クライアントに向けたIT人材を育てていく必要があります。

3.インターネット黎明期のエンジニアの高齢化

インターネット黎明期のエンジニアが高齢化しているのも、人材不足の原因のひとつです。

事実、インターネットが普及しはじめたときに活躍したエンジニアは、すでに40代後半から50代に突入しています。

なおかつ、昔は今よりも過酷な労働条件であり、やめとけといわれる職種でした。

その結果、当時の若者はエンジニアとして働くのを避けていたので、中間層の年代が足りていません。

加えて、40代・50代のエンジニアは定年を迎えることから、IT人材は減る一方です。

需要の高さから、退職するエンジニア以上に働く人材を増やす必要があるので、人材不足がより進んでいくと予測されます。

4.IT業界の急成長によるスキル習得の困難化

IT業界があまりにも急成長を遂げすぎたので、スキル習得の困難化による原因もあげられます。

スキル習得が困難になれば、現場で活躍できるITエンジニアがなかなか現れないからです。

とくに、近年は便利なアプリや機械化、AIによる自動化などが進んでおり、昔以上の専門性の高いスキルが求められます。

そして、それらの業務に携わってきたのがインターネット黎明期の50代です。

事実、専門性のスキルを身につけるためには、実務を積んだ経験も必要になってきます。

そのため、20代・30代が将来的に活躍できるような教育制度を整えていかないと、スキル習得の困難化から人材不足は加速すると予測されます。

5.労働環境が過酷

エンジニアの業務は労働環境が過酷なので、なかなか働き手が増えないのが現状です。

実際に、エンジニアの労働環境は悪く、残業や休日出勤を強いられるケースも多いです。

近年は働き方改革の影響で労働環境が改善されつつありますが、人材不足が原因ですべての企業で実行できていません。

結果的に悪循環へとなってしまうので、労働環境の改善は早急に取り組むべき課題といえます。

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エンジニア人口の割合から見る今後の需要

スキルの高いエンジニア

エンジニア人口の割合から見る今後の需要を解説します。

  1. エンジニアの転職市場の活発化
  2. エンジニアを採用する企業の増加
  3. 組み込みエンジニアの需要も大きい
  4. 未経験でも転職できる可能性が高い

それぞれについて、詳しく解説します。

1.エンジニアの転職市場の活発化

今後のエンジニアの転職市場は活発化すると予測できます。

スキルの高いエンジニアほど好条件を提示する企業へ転職するからです。

エンジニアが転職する理由には、下記があります。

  • 労働環境が悪い
  • 企業の評価制度が古くて昇進・昇給が見込めない
  • ITの需要に合わせてキャリアアップを目指している

どの企業も人材不足に悩まされているので、好条件の求人を出してでもスキルの高いエンジニアを採用しようとしているのです。

そのため、今後は転職を希望するエンジニアに合わせて、より一層転職市場が活発化していきます。

自社のエンジニアが別の企業へ転職しないためにも、労働条件や環境面を改善することが大切です。

2.エンジニアを採用する企業の増加

今後は、即戦力以外のエンジニアでも採用する企業が増加します。

人材不足を補うために、教育制度を整えて将来性を考えた採用方針へと変わるからです。

企業の本音でいえば、今後はインターネット黎明期のハイスキルを持ったエンジニアが退職するので、即戦力がほしいと考えています。

とはいえ、経験とともにスキルアップすることから、専門性の高いエンジニアが見つからないのが現状です。

そのため、多少スキルが劣っても、人材を育成しながら専門性を高める企業が増えてきました。

逆をいえば、人材不足を補うには育成に力を入れる必要性が高いので、今一度教育制度を見直すことが大切です。

3.組み込みエンジニアの需要も大きい

実は、今後は組み込みエンジニアの需要も大きいといわれています。

自動車業界や医療機器、産業用ロボットなどで組み込み系が活躍する業務が増えているからです。

加えて、Iotの普及も今後急速化すると予測されるので、センサーとモノをつなぐために組み込み系は必要な人材といえます。

とくに、組み込みエンジニアの人材不足は長年問題視されていることから、将来的に引く手あまたになる可能性が高いです。

4.未経験でも転職できる可能性が高い

今後は、未経験でも転職できる可能性が高いです。

なぜなら、人材不足を理由に未経験者でも採用する企業が増えてきたからです。

さらに、未経験者にとってエンジニアを目指すメリットが大きくなっています。

事実、今までは労働環境が過酷さと年収の相場が見合っていないとされてきました。

そのため、エンジニアはやめとけといった声が多く、職種選びで避けられていたのが実際のところです。

ただし、ITの需要が高まった背景から好条件を提示する企業が増えており、未経験者がキャリアアップとして目指す職種へと変わっています。

とくに、近年はエンジニアといえば「年収1000万円を目指せるハイクラス求人」と呼び声が高いです。

エンジニアの割合によくあるQ&A

エンジニアの割合に疑問を抱く女性

エンジニアの割合によくある質問を解説します。

  1. 文系エンジニアの割合は?
  2. 女性エンジニアの割合は?
  3. エンジニアの人材が不足して起こり得るデメリットは?

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.文系エンジニアの割合は?

文系エンジニアの割合は3割を超えています

イメージだけでいうと理系が多い気がしますが、実は文系からエンジニアになった人も多いです。

とくに、近年は学歴や学部で判断しない傾向が強まっているので、エンジニアの人材不足も踏まえると、あまり気にするポイントではありません。

2.女性エンジニアの割合は?

女性エンジニアの割合は、2割程度に収まっています。

なぜ女性エンジニアが少ないかというと、労働環境の過酷さが主な原因です。

そもそもエンジニアが増えたのは最近になってからなので、昔の風習から女性が残業してまで働く仕事ではないといわれていました。

ただし、最近は労働環境が見直されつつあります。

そのため、給与水準の高さから見ても、女性エンジニアは今後増加すると予測できます。

3.エンジニアの人材が不足して起こり得るデメリットは?

ITはインフラ化したので、エンジニアが不足するとネットワーク環境やセキュリティ面のリスクが出てきます。

たとえば、市役所や国の手続きで使われるオンライン申し込みが不具合を起こした場合、復旧までに時間がかかってしまいます。

また、情報漏洩があったり、スマホの通信環境が止まったりした場合も、エンジニアがすべて復旧しないといけません。

それだけITはインフラ化しているので、日々の生活を円滑にするためにエンジニアは欠かせない存在といえます。

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まとめ:日本のエンジニア人口の割合を知り、今後のIT人材不足に対応しよう

本記事では、ITの人材不足に対応したい企業に向けて、日本のエンジニア人口の割合と将来的に人材不足に陥る理由を説明してきました。

  • エンジニア人口は増加しても供給が追い付いていない
  • 労働環境と教育制度の改善は必須
  • 即戦力のエンジニアを採用するには条件面の見直しが大切

エンジニアの人口は少しずつ増加傾向にありますが、需要に対して供給が追い付いていないのが現状です。

そのため、今後はさらに人材不足が懸念されており、企業はエンジニアの働きやすい環境作りが求められます。

また、インターネット黎明期に活躍した50代エンジニアが定年を迎えるので、20代・30代の教育制度も必要です。

まずは企業の方針と制度を見つめ直し、エンジニアが長く働き続けられるよう整えていきましょう。

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