Pythonでのクラスを初心者にもわかりやすいように徹底解説!

2024.01.29
Python環境変数について解説

はじめに

Pythonも現在の他のメジャーな言語と同様、オブジェクト指向プログラミングを行う言語です。
オブジェクト指向は現代のプログラミング作業では必須の考え方で、Pythonに限らず覚えておく必要があります。
Pythonのプログラムにおけるデータは、全て、オブジェクトで表現されています。
文字列やリストなどさまざまありますが、すべてオブジェクトとして扱われます。

ここでは、オブジェクト指向の中でもPythonにおけるクラスについての説明を行っていきます。


未経験でも確実にプログラミングスキルを身につけられる!
【DMM WEBCAMP】では、専属コーチが卒業まで伴走します!

短期間効率的にプログラミングスキルを身につけたい
✔プログラミングを独学で進めていくのが不安
✔家での時間を有効に使ってスキルアップがしたい
といった方におすすめです!

実践的なスキルが身に付くカリキュラム

オブジェクト指向のクラスという概念

まずはオブジェクト指向における「クラス」という概念、考え方を説明します。

クラスとはいわゆる「ある目的をもったものの定義」、つまり「設計図」です。
「ある料理を作りたい」といった場合に、まずは材料をどれだけ用意するかが必要になります。
そこから、どういった下ごしらえでやるか、そのためには包丁がいるのか、ミキサーがいるのか全て記す必要があります。
必要なものがすべてつまっていますが、それは設計図であり、料理そのものではありません。
つまり、クラスとは「あることを実現するための設計図」と理解して頂ければ分かりやすいと思います。

インスタンス(実体)とは

「インスタンス」とは、クラスを元に作成された実際のモノのことです。
先ほど述べた通り、クラスはあくまで『設計図』でしかありませんので、クラスだけがあっても何もできません。
実際に動作をさせるためにはそこから実際のモノを作って動作させます。
その実際のモノのことを「インスタンスと呼びます。
例えば、車のクラスがあった場合に、クラス自体は車の設計図にしか過ぎません。
そこからインスタンスを作って、実際に車として動作させるイメージです。
ちなみに、クラスからインスタンスを作ることを「インスタンス化」といいます。

クラスの定義方法

クラス名

まず、クラスの名前を最初に定義します。
testクラスという場合は以下のように定義します。

class Test:

冒頭にclassと書いて、その後にクラス名を書きます。クラス名の先頭は大文字である必要があります。
そして最後に「:」(コロン)を付けます。

メンバ(変数)

クラス内部で使用する変数を設定します。(任意)
注意としては、クラス名を記載して改行した後、メンバやその他の設定はインデント(段落)をいれてください。
例えば、testクラスにvalという数値を入れる変数を入れる場合は以下のように定義します。

class Test:
val = 100

メソッド(関数)

メンバと同じく、インデントを入れてメソッドも定義できます。
例えば、testクラスにmsgという関数を入れる場合は以下のように定義します。

class Test:
val = 100
def msg(self):
print(‘This is test’)

冒頭にdefと書いて、その後にメソッド名を書きます。メソッド名は先頭を大文字にはしません。
最後にはクラスを同じように「:」(コロン)を付けます。
msgの後にあるself,dataというのは、引数と呼ばれるもので、必要な情報を渡すために使います。
関数は必ず一つ以上は引数を書く必要があり、pythonでの1個目の引数は[self」と決まっていますので、どんな関数でも

メソッド名(self):

とは最低限書くことになります。決して「メソッド名():」とは書きません。

また、「print(‘This is test’)」となっている部分が実際の関数の中身です。
クラス名の後の関数名でインデントを入れましたが、関数名の後の関数の中身を書く際もまたインデントを入れます。


【DMM WEBCAMP】は受講生の97%が未経験からのスタート!
充実のサポート体制で、プログラミングスキルを確実に身につけられます!

✔一人ひとりに合わせた学習計画で進められるため、仕事や学校と両立できる
✔未経験者のために開発された実践的なカリキュラムを用意
✔︎専属コーチが卒業まで学習をサポート

目的別で選べる3つのコース

クラスをインスタンス化する

先述の通り、クラスをメンバやメソッドで形成しても、そのままではプログラム実行でなにも起こりません。
インスタンス化して実行する必要があります。
先ほどまでのtestクラスを以下のように書きました。


class Test:
val = ‘This is test python’)

def msg(self):
print(self.val)

これをインスタンス化するには以下のように書きます。

test1 = Test()

test1は任意の名前です。インスタンス化した実体の名前になります。
Test()でクラスをインスタンス化しています。

メソッドの実行

インスタンス化することで、メソッドを実行することが可能になります。

test1.msg()

「インスタンス名.メソッド名(引数)」で呼び出します。
引数がない場合でも括弧は忘れないようにします。
これで、実際にプログラムを実行すると「This is test python」と表示されます。

コンストラクタ

インスタンス化(実体化)する時に自動的で実行されるメソッドをコンストラクタといいます。
コンストラクタ用のメソッドは関数名が固定で「__init__」という名前で作成します。
“_”を前後に2つになります。
以下のプログラムを例に解説します。

#coding: UTF-8

class Test2:
num = 0
def __init__(self,num):
self.num = num

def print_num(self):
print(‘numの値は{}です。’.format(self.num))

test2 = Test2(10)
test2.print_num()

このtestクラスをインスタンス化した場合、コンストラクタであるinit関数に基づき、引数numに設定した値がメンバ変数であるnumに格納されます。
今回は「10」を代入しています。
そしてメソッドであるprint_numを実行すると、「numの値は10です」と表示されます。

デストラクタ

デストラクタはコンストラクタとは逆のものです。
つまりインスタンス化したオブジェクトを破棄する場合に呼ばれるメソッドです。
デストラクタ用のメソッドは関数名が固定で「__del__」という名前で作成します。
“_”を前後に2つになります。
以下のプログラムを例に解説します。

#coding: UTF-8

class Test3:
def __init__(self):
print(‘コンストラクタを実行’)

def __del__(self):
print(‘デストラクタを実行’)

test3 = Test3()
del test3

「test3 = Test3()」でインスタンス化されますので、そのタイミングで「コンストラクタを実行」と表示されます。
「del test3」でインスタンスを破棄します。そのタイミングでdel関数が呼ばれ、「デストラクタを実行」と表示されます。

継承

クラスということでもちろん継承も可能です。
継承とは、別のクラスの持つ機能を自分自身に取り込むことです。
そうすることで、自分の機能+別クラスの機能も使用できるようになったり、別クラスのある機能を自分のクラス内で再定義し拡張したりすることもできます。
以下のようなプログラムを例に解説します。


#coding: UTF-8

class Test4:
num = 0
def __init__(self, num):
self.num = num;

def print_num(self):
print(‘numの値は{}です。’.format(self.num))

class Test5(Test4):
def print_info(self):
print(‘Test5クラスはTest4クラスを継承しました。’)
super().print_num()

test5 = Test5(15)
test5.print_info()

Test4は引数で渡した数値を表示する機能を持っています。
それを継承したTest5をインスタンス化します。
引数で指定した「15」はTest5でも同じようにnumに格納されます。
そしてprint_infoでは「Test5クラスはTest4クラスを継承しました。」と表示した後、「super().print_num()」と記載されています。
このsuperというのは継承元のクラスを表します。ここではTest4ということになります。
なので、「super().print_num()」とは、Test4クラスのprint_num関数を実行することになりますので、「numの値は15です。」と表示されます。

privateとpublic指定

Pythonではクラスのメンバ変数やメソッドの名前の前に”__”をつけることによりprivateにできます。
privateとはクラス内部でのみ干渉可能ということになります。
何もつけなければpublic、通常通りの動作です。
具体的にはインスタンス化した実体から「直接呼ぶことはできません」
クラス内の別のメソッドなどからは呼び出すことが出来ます。
以下のプログラムを例に解説します。


#coding: UTF-8

class Test6:
__num = 0
def __init__(self):
self.__num = 22

def print_num(self):
self.__print()

def __print(self):
print(‘numの値は{}です。’.format(self.__num))

test6 =Test6()
test6.print_num()
test6.__print() #ERROR!
test6.__num #ERROR!

Test6では、メンバ変数numと、メソッドprintがprivate、つまり内部のみのアクセスできる状態です。
逆にメソッドprint_numはpublicです。
そのため、print_numの呼び出しは成功しますが、printやnumをインスタンスから呼び出そうとするとエラーになります。
print_numはその中身でprintを呼ばしていますし、printはその中身でnumを呼び出していますが、クラス内部からの干渉なのでエラーにはなりません。

さいごに

Pythonのクラスについて解説いたしました。
クラスの概念はオブジェクト指向を理解されている方にとってはなじみのある内容化と思います。
文法的に多少覚えることがありますが、やはりPythonはシンプルに記載できて直感的にわかるようにできていると思います。
ご自身でクラスを作成してみて、実際にどうなるか色々試してみてください。

\プログラミングスクールを比較/

DMM WEBCAMP

COACHTECH

RUNTEQ

DMM WEBCAMP COACHTECH RUNTEQ
目指せる姿 WEBエンジニアへの転職
フリーランスエンジニア WEBエンジニアへの転職
分割払い
補助金 ×
転職保証 × ×
受講期間 12週間〜 3ヶ月〜 5ヶ月〜
特徴 【IT業界の転職を一番に考えたい方向け】
大手DMMが運営のプログラミングスクール
転職成功率98.8%
豊富なキャンペーンや補助金制度あり
【フリーランスを目指したい方向け】
フリーランスのエンジニアを最短で目指す
エンジニアと共に実際の案件開発を担当
【とことん勉強してから転職したい方向け】
1,000時間(約9カ月)のカリキュラムでしっかり勉強
企業の求める即戦力のWEBエンジニアを目指す
料金 329,350円〜
※給付金適用後
42万9,000円~ 55万円

公式HP

公式HP

公式HP

関連記事

資料請求

  • 短期集中で最速エンジニア転職を実現-転職成功者インタビュー一覧

    DMM WEBCAMPでは転職成功率98%を実現しています。本資料では、元警察官や元ラーメン屋など様々なバックグラウンドを持つ卒業生の声をお届けします。

    資料をダウンロードする
  • IT技術がもたらす3つの変化と身につけるべきスキル

    IT技術の発展により、今後10~20年程度で47%の仕事がなくなると言われています。どのような変化が訪れ、私達はどのようなスキルを身につけるべきかを解説します。

    資料をダウンロードする
  • 未経験がフリーランスエンジニアになる方法-年収アップで自由な働き方を手に入れる

    働き方改革やリモートワークの影響でフリーランスという働き方の人気は高まりつつあります。フリーランスエンジニアとして活躍するために必要な情報をお届けします。

    資料をダウンロードする

© 2024 WEBCAMP MEDIA Powered by AFFINGER5