プログラミング言語の種類を難易度別に紹介！初心者が学ぶべき言語は？

プログラミング言語にはさまざまな種類があり、難易度も異なります。初心者がどの言語を学ぶべきかは目的や将来のキャリアに応じて変わりますが、初めて学ぶ際は習得が容易な言語を選ぶことも重要です。

この記事では、プログラミング言語を難易度別に紹介し、初心者におすすめの言語について解説します。まずはシンプルで学びやすい言語から始め、徐々に難易度の高い言語にステップアップすることで、効率的にスキルを習得できるでしょう。

どの言語を学ぶべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

そもそもプログラミング言語とは？

プログラミング言語とは、コンピュータに特定の動作を指示するための言語です。本来コンピュータへの命令は「0」と「1」のみで行われるのですが、その命令を人間が理解しやすい形式で表したものがプログラミング言語です。

プログラミング言語には、高水準言語（例：PythonやJava）と低水準言語（例：アセンブリ言語）があります。

高水準言語は人間が読みやすい構文で書かれており、開発がしやすいですが、コンピュータには翻訳が必要です。かたや低水準言語はコンピュータが直接解釈できるため効率的ですが、すこし扱いにくいのが特徴です。

【難易度順】プログラミング言語一覧

この章では代表的でよく世界的に用いられているプログラミング言語を、難易度順に以下のとおりご紹介します。

言語	難易度	概要	できること、開発できるもの
HTML/CSS	★☆☆☆☆（簡単）	Webページの構造（HTML）とスタイリング（CSS）を作成するための言語。	Webサイト作成、レスポンシブデザイン
PHP	★☆☆☆☆（簡単）	サーバーサイドのスクリプト言語で、動的Webページを作成するのに使用される。	Webアプリケーション、サーバーサイド処理
JavaScript	★☆☆☆☆（簡単）	Webブラウザ上で動作するクライアントサイドスクリプト言語。	Webアプリ開発、インタラクティブなWebページ、フロントエンド開発
Ruby	★☆☆☆☆（簡単）	シンプルで直感的な文法を持つオブジェクト指向言語。	Webアプリ開発、プロトタイプ作成、スクリプト作成
Python	★★☆☆☆（中級）	シンプルで読みやすい文法を持つ、多用途で利用される言語。	データ分析、AI・機械学習、Web開発、スクリプト作成
GO	★★☆☆☆（中級）	Googleが開発した効率的なシステムプログラミング言語。	高性能システム、Webサービス、クラウドサービス
Kotlin	★★☆☆☆（中級）	Androidアプリ開発に適したモダンな言語。	Androidアプリ開発、サーバーサイド開発
Java	★★☆☆☆（中級）	広く使われるオブジェクト指向言語で、大規模なアプリケーションに適している。	大規模Webアプリ、モバイルアプリ、エンタープライズシステム
Swift	★★☆☆☆（中級）	Appleのプラットフォーム向けのアプリ開発に使用される。	iOSアプリ、macOSアプリ、Apple Watchアプリ開発
C#	★★☆☆☆（中級）	Microsoftの.NETフレームワークで使用される。	Windowsアプリ、ゲーム開発（Unity）、Webアプリケーション
SQL	★★☆☆☆（中級）	データベース管理のためのクエリ言語。	データベース操作、データ管理、クエリ作成
C++	★★★☆☆（難しい）	高性能アプリケーションやゲームの開発に使用される。	ゲーム開発、システムプログラム、ハードウェア制御
R	★★★☆☆（難しい）	データ分析と統計解析に特化したプログラミング言語。	データ分析、統計解析、データ可視化

【難易度①】HTML・CSS

HTMLとCSSは、Webページの構造とデザインを担当する言語です。HTMLはページの内容をマークアップし、CSSはそのスタイルを調整します。

Web開発の基本技術であり、Webサイトやアプリケーション作成には欠かせません。人気の理由は、直感的で簡単に習得できるため、初心者がWeb開発に入門するのに最適だからです。

またブラウザで即座に結果が確認できるため、学習の成果がすぐに実感できます。難易度が低いのはプログラミングの基本的な文法がシンプルで、エラーが少なく、視覚的にわかりやすいからです。

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【難易度①】PHP

PHPは主にサーバーサイドで動作するスクリプト言語で、動的なWebページを作成するのに使用されます。PHPを用いることでフォームのデータ処理やデータベースとの連携が可能になり、ユーザーの入力に応じた動的なコンテンツを生成できます。

人気の理由は学習が比較的容易であること、豊富なドキュメントとコミュニティサポートがあることです。さらに多くのWebホスティングサービスがPHPをサポートしているため、手軽に実装できます。

直感的な構文と、比較的簡単に結果を確認できるため、難易度は比較的低いです。初心者にも向いており、Web開発の基本的なサーバーサイド処理を学ぶには最適です。

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【難易度①】JavaScript

JavaScriptはWebブラウザ上で動作するクライアントサイドのスクリプト言語で、ユーザーとのインタラクションを実現するために使用されます。動的なコンテンツやアニメーション、フォームのバリデーションなど、ユーザー体験を向上させる機能を提供します。

人気の理由はブラウザ内で直接実行でき、学習リソースが豊富であることです。また、HTMLやCSSと連携して使うことで、よりリッチなWebアプリケーションを作成できるためです。

構文が比較的簡単で、即座に結果が見られるため、初心者でも取り組みやすいです。Web開発に興味があり、インタラクティブな機能を実装したい人に向いています。

【難易度①】Ruby

シンプルで直感的な文法を持つオブジェクト指向プログラミング言語で、Webアプリケーションの開発に使用されることが多く、とくにRuby on Railsフレームワークと組み合わせて使われます。

Rubyはコードの可読性が高く、開発者の生産性を向上させる設計がなされているため、初心者にも扱いやすいです。直感的な文法と豊富なライブラリ、コミュニティサポートが充実していることが人気の理由です。

難易度が低いのはシンプルな構文と、エラーの少ないコーディングが可能なためです。効率的にアプリケーションを開発したい人や、Web開発に興味がある初心者向けです。

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【難易度②】Python

シンプルで読みやすい文法を持つ汎用プログラミング言語で、幅広い分野で使用されます。データ分析、人工知能（AI）、Web開発、スクリプト作成など、多岐にわたる用途があります。

Pythonの人気の理由は、その直感的な構文と強力なライブラリ群（NumPy、Pandas、TensorFlowなど）により、複雑なタスクも比較的簡単に処理できる点にあります。

難易度が中級なのは、基本的な文法は簡単ですが、深い分野（AIやデータ分析）では学ぶべき概念が多いからです。データサイエンスや機械学習に興味がある人、または汎用的なプログラミングスキルを身につけたい人に最適です。

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【難易度②】GO

Googleが開発したプログラミング言語で、高いパフォーマンスと効率的な並行処理機能を備えています。サーバーサイドの開発やクラウドコンピューティング、大規模な分散システムの構築に向いています。

簡潔で読みやすい文法を持ち、コンパイル速度が速く、実行時のパフォーマンスも優れていることが特徴。人気の理由は、並行処理のためのゴルーチンやシンプルなエラーハンドリング、アーキテクチャ設計が容易であることです。

難易度が中級なのはシンプルな文法ですが、並行処理やメモリ管理に関する理解が必要なため。高性能なシステムやバックエンド開発に興味がある人向けです。

【難易度②】Kotlin

JetBrainsによって開発されたモダンなプログラミング言語で、主にAndroidアプリの開発に使用されます。JVM（Java Virtual Machine）上で動作するため、Javaとの互換性が高く、Javaで書かれた既存のコードベースとシームレスに統合できます。

Kotlinが人気の理由は簡潔な文法、強力な型推論、エルビス演算子やデータクラスなどの便利な機能を提供し、コードの可読性と保守性を向上させる点にあります。Javaに似た構文で学びやすい反面、関数型プログラミングの概念や高度な機能の理解が求められることが、難易度が中級な理由です。

向いているのはAndroidアプリ開発に興味がある人や、Javaを使用している開発者で、より現代的な言語を学びたい人などです。

【難易度②】Java

オブジェクト指向プログラミング言語で、とくに企業のサーバーサイドアプリケーションや大規模なシステム開発に広く利用されています。プラットフォームに依存せずに動作する「Write Once, Run Anywhere」特性を持ち、Java Virtual Machine（JVM）上で実行されます。

人気の理由は豊富なライブラリ、安定性、強力なツールチェーン（IDEやフレームワーク）による開発支援が充実しているためです。

文法が比較的厳格で、オブジェクト指向の概念をしっかり理解する必要があるため、中級という位置づけです。また複雑な設計パターンやフレームワークも多く、学習には一定の時間がかかります。

企業のシステム開発やアプリケーション開発に携わりたい人向けの言語です。

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【難易度②】Swift

SwiftはAppleが開発したプログラミング言語で、iOSやmacOSのアプリケーション開発に特化しています。パフォーマンスの向上と安全性を重視して設計されており、C言語系のプログラミング言語と比較しても非常にモダンで、直感的な構文を持っています。

人気の理由はiOSアプリの開発に最適化されており、Appleのエコシステムとの統合がスムーズで、開発が効率的に行える点にあります。難易度が中級なのはSwiftの構文は比較的簡単ですが、iOSの開発環境やフレームワーク（たとえばUIKitやSwiftUI）を理解する必要があるためです。

iOSやmacOSアプリの開発に興味がある人や、Appleの技術スタックに触れたい人に最適です。

【難易度②】C#

Microsoftが開発したオブジェクト指向プログラミング言語で、.NETフレームワーク上での開発に利用されます。ほかにもWindowsアプリケーション、Webアプリケーション、ゲーム開発（Unityエンジンを使用）など、幅広い分野で用いられています。

C#の人気の理由は、強力な型安全性、豊富な標準ライブラリ、そしてMicrosoftの強力なサポートにあります。またVisual Studioなどの統合開発環境が充実しており、開発がスムーズに進められるからです。

中級という位置づけなのは文法が比較的整っており、学びやすいものの、オブジェクト指向の理解や.NETフレームワークの知識が必要だからです。学習が向いているのは、Windowsベースの開発やゲーム開発に興味がある人、またはMicrosoftの技術スタックを使用する開発者などです。

【難易度②】SQL

SQLはリレーショナルデータベースのデータ操作や管理に使用される言語です。データの取得、挿入、更新、削除、そしてデータベースの構造変更を行うための標準的な言語です。

SQLの人気の理由は、その普遍性と重要性でほぼすべてのリレーショナルデータベースシステム（MySQL、PostgreSQL、Oracleなど）で使用されるため、データベース管理やデータ分析において必須のスキルとなるからです。

基本的なクエリの構文は簡単ですが、複雑なクエリやパフォーマンス最適化には深い理解と経験が必要なため、難易度は中級です。データベースの管理やデータ分析に関心がある人や、ビジネスインテリジェンスやデータサイエンスの分野で働きたい人なら必ずおさえておきたい言語です。

【難易度③】C++

C言語を基盤にしてオブジェクト指向プログラミングの機能を追加した言語で、高度な性能と柔軟性をもっています。

システムソフトウェア、ゲーム開発、リアルタイムシステム、ハイパフォーマンスアプリケーションなど、パフォーマンスが求められる領域で広く利用されています。

C++の人気の理由はその強力な機能セットと、ハードウェアに近いレベルでの操作が可能な点です。難易度が高いのはポインタ操作やメモリ管理、複雑なテンプレート機能、複雑な文法が含まれ、バグの原因となる可能性があるためです。

システムプログラミング、ゲーム開発、またはパフォーマンスが重要なアプリケーションを作成したい人に向いています。

【難易度③】R

Rは統計解析とデータ科学の分野でとくに人気のあるプログラミング言語です。データの可視化、統計分析、データマイニングなどの機能が豊富で、専門的なデータ処理に適しています。

Rの人気の理由は、膨大な数の統計パッケージやライブラリが提供されており、データ分析を効率的に行えるためです。言語の構文が独特で、統計的な知識が必要なこと、また、データの前処理やモデルの選定に関する理解が深いことが要求されるため、比較的難易度は高いです。

データ分析や統計の専門家、データサイエンスの分野でキャリアを築きたい人に向いています。

初心者はどの言語から学習するべき？

初心者がプログラミングを始めるなら、まずHTML・CSSから学ぶのがおすすめです。これにより、Webページの基本的な構造とスタイルを理解できるうえ、視覚的に成果を確認しやすいためです。

次に、JavaScriptを学ぶことで、Webページに動的な機能を追加するスキルが身につきます。またPythonではシンプルな構文と多用途なアプリケーションにより、プログラミングの基本を深めることができます。

上記の言語はいずれも学習リソースも豊富なので、初心者でも取り組みやすいです。

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【職業別】必要なプログラミング言語一覧

この章では、おすすめのプログラミング言語一覧を職業別に紹介していきます。

プログラマーに必要なプログラミング言語

JavaScriptはWeb開発に不可欠で、Pythonはシンプルな文法と豊富なライブラリにより、データサイエンス、機械学習、Webアプリケーションの開発に適しています。

プログラマーとして何を作るかにもよりますが、この2つは学んでおくべき言語と言えるでしょう。

システムエンジニアに必要なプログラミング言語

Javaは企業向けシステムや大規模なアプリケーション開発で広く使用されており、汎用性も高いです。

またPythonはスクリプト作成やデータ処理、また近年では自動化やAI分野でも活用されており、またC#は、とくにWindows環境でのアプリケーション開発に便利です。

さらにSQLはデータベースとのやり取りに必須で、データの操作やクエリ作成に使用されるため、覚えておくべきでしょう。

Webエンジニアに必要なプログラミング言語

WebエンジニアであればJavaScriptは、Webページに動的な機能やインタラクティブな要素を追加するための基本的な言語です。フロントエンドの開発には欠かせないもので、文法は比較的簡単ですが、高度な機能やフレームワーク（ReactやVue.jsなど）の習得には時間がかかることもあります。

またPythonはバックエンドの開発に広く利用される言語で、フレームワーク（DjangoやFlask）を使って効率的にサーバーサイドの処理を行えます。文法がシンプルで学習しやすいですが、フレームワークやデータベース連携の知識が必要です。

どちらの言語もWeb開発の幅広い分野で活躍できるスキルを提供しています。

ゲーム系エンジニアに必要なプログラミング言語

ゲーム系ならC++やC#がいいでしょう。

C++はゲーム開発で広く使用される言語で、高いパフォーマンスと低レベルの操作が可能です。ゲームエンジン（Unreal Engineなど）やグラフィックス処理、リアルタイムの処理が求められるゲームには欠かせない言語です。

ただ文法が複雑かつメモリ管理などの難易度が高いため、経験が必要です。

C#はUnityエンジンでのゲーム開発において主要な言語で、オブジェクト指向の機能が充実しており開発効率が高いです。初心者にも学びやすく、2Dや3Dゲームの制作に広く使用されています。

これらの言語を習得することで、ゲームの性能や開発速度を向上させることができます。

組み込みエンジニアに必要なプログラミング言語

組み込みエンジニアであれば、CやC++、Pythonなどがおすすめです。

C言語は組み込みシステムで最も広く使われている言語で、ハードウェアに近い低レベルのプログラミングが可能で、効率的なリソース管理が求められる組み込みシステムに適しています。

C++はC言語の機能に加え、オブジェクト指向プログラミングをサポートする言語です。複雑な組み込みシステムや、パフォーマンスが重視されるアプリケーションで使用されます。

そしてPythonは組み込みシステムのプロトタイピングやテストにも使われることが増えています。文法が簡潔で学びやすく、スクリプト言語としての柔軟性がありますが、リアルタイム処理やリソース制約が厳しい組み込みシステムでは、他の言語に比べてパフォーマンスが劣ることがあります。

AIエンジニアに必要なプログラミング言語

AIエンジニアを目指すなら、PythonやR、Javaがおすすめです。

PythonはAIおよび機械学習の分野で最も広く使用される言語で、豊富なライブラリ（TensorFlow、Keras、PyTorchなど）が用意されており、データ処理やモデルの構築が効率的に行えます。Rは統計解析とデータ可視化に特化した言語で、データサイエンスやAI研究において高いパフォーマンスを発揮します。

そしてJavaは大規模なAIシステムやエンタープライズアプリケーションで使用されることが多い言語です。安定性が高くAIライブラリ（Deeplearning4jなど）も利用可能ですが、Pythonほどの普及度はありません。

初心者に必要なプログラミング言語の学習時間は？

初心者がプログラミング言語を学ぶ際の学習時間は言語によって異なります。たとえばHTML・CSSは基本的なWebページ作成に必要な技術で、約1〜3ヶ月で習得可能です。

Pythonは初心者向けですが、基礎を理解するのに約3〜6ヶ月の学習が目安です。文法が直感的で幅広い用途に対応できるため、データ分析や機械学習などへ応用する際にも役立ちます。

JavaScriptもWeb開発に不可欠で、基礎を習得するためには約3〜6ヶ月が必要です。非同期処理やフレームワークも学ぶ必要があるため、より深い理解には追加の時間がかかります。

とはいえこれらの時間は目安であり、個人の理解度や学習スタイルによって大きく異なるのが現状です。

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まとめ

プログラミング言語には様々な種類があり、それぞれの難易度や用途が異なります。

初心者には、PythonやJavaScriptといった学びやすく、多くのリソースが揃っている言語が推奨されます。中級者や上級者には、C++やJavaなど、より深い理解と技術力を必要とする言語が適しています。

自分の学習目的や興味に応じて適切な言語を選び、プログラミングのスキルを着実に向上させていきましょう。