傾聴力はコミュニケーションに必要不可欠!身に着けるための方法とは?
「傾聴力が大事というけど、どういう力のこと?」
「傾聴力を高めてコミュニケーションを円滑にしたい!」
このように思っていませんか?
「傾聴力」とはビジネスシーンでよく耳にする言葉ですが、ちゃんとした意味についてはよくわからないですよね。
「傾聴力」を身につけることは、良好な人間関係を築くために役立ちます。
そこで今回は、
- 傾聴力を身につけるメリット
- 傾聴力がある人の4つの特徴
- 傾聴力を高める9つのトレーニング方法
についてお伝えします。
「傾聴力を身につけて仕事や生活に役立てたい」という人はぜひ最後まで読んでみてくださいね。
傾聴力とはコミュニケーションの基本スキル
傾聴力とは、「相手の話に耳を傾けて聴く力」です。
コミュニケーションにおいては、自分の話をするのと同じかそれ以上に、相手の話を聴くことがとても重要です。
人は相手に話を聴いてもらうことで理解されたと感じ、相手を信頼しやすくなります。
また、聴く側は相手の情報を知るほど、相手に歩み寄った対応がとれるでしょう。
傾聴力を身につけていれば、仕事でクライアントに寄り添った提案をしたり、プライベートで相手に信頼されやすくなったり、あらゆる場面で役立ちます。
そもそも「傾聴」の意味とは?
傾聴力の「傾聴」とは「相手の気持ちに寄り添い、共感しながら、深く理解して、真摯に耳を傾ける」という意味です。
英語では「Active Listening(アクティブ・リスニング)」とあらわされ、相手の話について表情・声のトーン・振る舞いから情報をキャッチし、相手に寄り添って聴くことを指します。
「傾聴」の目的は、以下のとおりです。
- 相手を理解する
- 良い関係を築く
- コミュニケーションを活発にする
相手への理解や信頼関係を築くことができるため、カウンセリングやコーチングで用いられる技法でもあります。
対話におけるコミュニケーションでは「話す」と「聴く」を交互に繰り返しますが、「聴く」を工夫して相手を理解しようとするのが「傾聴」なのです。
傾聴力が必要とされる理由
「傾聴力」は、相手の話をより引き出せることから、あらゆるコミュニケーションの場で必要とされます。
相手が自分の話を熱心に聴いてくれると、自然と言葉が出てきて話しやすくなった経験はないでしょうか。
一方で、相手に自分の話をまじめに聴く姿勢がなければ、言葉が出てこなくなり、話す気もなくなってしまうでしょう。
「聴く側の姿勢」によってコミュニケーションの質は大きく変化します。
「傾聴力」を身につけることで、相手への理解を深めて良い関係性を築くことができるため、必要とされるのです。
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傾聴力をつける4つのメリット
傾聴力は「相手の話に耳を傾けて聴く力」のことです。
では、傾聴力を身につけると、仕事や生活においてどんなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、傾聴力を身につける4つのメリットについてご紹介します。
- 人から信頼されやすい
- 深い人間関係を築きやすい
- コミュニケーション能力が高まる
- 仕事もプライベートも充実する
順番に確認していきましょう。
1.人から信頼されやすい
ひとつめのメリットとして、傾聴力をつけると人から信頼されやすくなります。
人は、自分の話に共感を持って聴いてもらうことで、深く理解してもらえたと感じるからです。
また、話を聴くことを通して相手から大切にされ、肯定されることで承認欲求が満たされます。
承認欲求を満たしてくれる相手に対して人は好意を抱きやすくなるため、信頼関係の構築につながるのです。
2.深い人間関係を築きやすい
傾聴力があると、深い人間関係を築きやすくなります。
相手の話に傾聴すると理解が深まり、相手の良いところをくわしく知れるのです。
さらに、話を熱心に聴くので、相手は自分に対して好感を持ってくれるようになります。
お互いの理解を深め合うことで、親密な人間関係を構築できるでしょう。
3.コミュニケーション能力が高まる
コミュニケーション能力が高まることも、傾聴力を身につけるメリットのひとつです。
コミュニケーションは対話が基本なので「傾聴」を実践することで、会話力の向上につながります。
一方的に話すだけでは対話とはいえず、お互いに理解を深めることもできません。
会話を広げるというと「自分から何か話さないと……!」と思う人が多いですが、実は話をしっかり聴くだけでも会話は盛り上がります。
さらに、相手の話を引き出して歩み寄った対話ができるようにもなるでしょう。
「傾聴力」は、コミュニケーション能力を高める手段として有効です。
4.仕事もプライベートも充実する
傾聴力を身につけると、仕事もプライベートも充実するようになります。
相手の話をよく聴くので信頼を獲得し、親密な関係になりやすいです。
関係が深まると仕事でもプライベートでも一緒に過ごす人が増え、楽しい時間を共有できるようになります。
仕事やプライベートが充実していないと感じる人は、「傾聴力」を身につけてみるといいでしょう。
傾聴力がある人の4つの特徴
「傾聴力」を身につけると、コミュニケーションなどにおいてメリットがあります。
あなたの職場にも、「この人は傾聴力が高いな」と感じる人がいるかもしれませんね。
では実際に傾聴力がある人は、具体的にどんな聴き方をしているのでしょう。
ここでは、傾聴力がある人の4つの特徴をご紹介します。
- 相手の目を見て話す
- 表情豊かで話しやすい雰囲気がある
- 相槌やジェスチャーが豊富
- わからないときは質問して理解する
ひとつずつみていきましょう。
1.相手の目を見て話す
相手のことをよく理解しようとすると、言葉だけでなく相手の目も見て話を聴こうとします。
「目は口ほどにものをいう」ということわざがありますが、目には人の本心や感情があらわれやすいのです。
傾聴力のある人は、耳だけではなく目も相手に向けて、目線を合わせて丁寧に話を聴こうとします。
2.表情豊かで話しやすい雰囲気がある
傾聴力のある人は、表情豊かで話しやすい雰囲気があります。
相手が話しやすいように、自然に明るい感情が表情に出ているのです。
反対に表情が暗く反応が薄い人を相手にすると、話す側としても気持ちよく話すことができません。
表情が豊かで、よく話を聴いてくれる人なら、深い話題でも話しやすくなります。
3.あいづちやジェスチャーが豊富
あいづちやジェスチャーが豊富であることも、傾聴力がある人の特徴です。
「うんうん」とうなづいて話を聴くあいづちは、相手に対して「あなたの話を聴いているよ」と行動で伝えることになります。
また、話すときに豊富なジェスチャーをまじえるのは、よりわかりやすく伝えようとするためです。
相手の話を熱心に聴き、理解しあいたいという気持ちから、自然とあいづちやジェスチャーの振る舞いが生まれます。
4.わからないときは質問して理解する
傾聴力がある人は、相手の話を聴いていてわからないことがあると質問して理解します。
相手の話の内容に興味を持って聴いていると、気になる点やわからない点を納得しようと質問しますよね。
話している側も、質問を受けると「ちゃんと話を聴いてくれてるんだな」と感じるので、さらにしっかりと話しを広げてくれます。
話をわからないままにするのではなく、自分の疑問点を解消していける人は、傾聴力が高いといえるでしょう。
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傾聴力を高める9つのトレーニング方法
「自分も傾聴力のある人になりたい」と感じた人も多いのではないでしょうか。
「傾聴力」とは、才能のように生まれつき備わっているものではなく、トレーニングによって高めることのできるスキルです。
ここからは傾聴力を高める9つのトレーニング方法をご紹介します。
- まずは話を聞こうと意識する
- 価値観の違いを否定しない
- 共通点を見つけて肯定する
- 沈黙に慣れる
- 質問力をつけて話を広げる
- 自分の感情を伝える
- 相手の動きを真似するミラーリングを意識する
- 相手の言葉を繰り返すバックトラッキングを意識する
- 相手の言葉を言い換えるパラフレーズを意識する
さっそくみていきましょう。
1.まずは話を聴こうと意識する
傾聴力を高める方法として、まずは話を聴こうと意識することが大切です。
相手の話を聴くときに、なんとなく聴き流してしまっていることはないでしょうか。
傾聴力を鍛えるには、相手の話にしっかりと意識を向けることからはじめましょう。
ポイントは、言葉の表面だけでなく「相手は何を言おうとしているのか」を考えながら耳を傾けることです。
相手の話を聴こうと意識するだけでも、聴き方は変わってくるでしょう。
2.価値観の違いを否定しない
相手の話を聴くときには、価値観の違いを否定しないように注意しましょう。
傾聴力は、相手に寄り添う能力です。
お互いに尊重し合えば、否定せずに相手の話を受け止められます。
人にはそれぞれ価値観があり、自分と他人が違うのは当たり前のこと。
相手の考え方を批判せず、受け止めて聴くことが、傾聴力では大切です。
3.共通点を見つけて肯定する
傾聴力を身につけたいなら、共通点を見つけて肯定することを実践しましょう。
共通点を見つけたり、肯定によって承認欲求が満されたりすると、人は相手に対して親近感を持ちやすくなります。
これは「類似性の法則」と呼ばれ、心理学的にも効果がある手法です。
話をよく聴いていれば、意外とすぐに共通点を見つけられるので意識してみましょう。
4.沈黙に慣れる
傾聴力には、沈黙に慣れることも必要です。
沈黙に焦って自分からどんどん話してしまうと、相手の話を聴くことができなくなるでしょう。
相手の話す言葉を聴こうとすれば、自分が話し出さないことで沈黙の時間も生まれます。
しかし、相手と自分では話しやすい話し方やペースが違うので、話しているうちに自然と生まれる沈黙は問題ではありません。
はじめは気まずく感じるかもしれませんが、意外と相手は気にしていないこともあるので、沈黙にも慣れることが大切です。
5.質問力をつけて話を広げる
相手の話を引き出せる質問力をつけて、話を広げることを意識しましょう。
相手が話したいことについて質問すれば、相手が進んで気持ちよく話すことができ、自然と会話が広がるのです。
質問力があれば、「いい質問をしてくれるなあ」「自分の話に興味を持ってくれているんだ」と思ってもらえるため、とても喜んでもらえます。
相手が話しやすい質問をすることで、傾聴力をどんどん身につけられるでしょう。
6.自分の感情を伝える
相手の話に対しては、自分の感情を伝えることも大切です。
驚きや喜び、悲しみなどの感情を、言葉・表情・身振り手振りで伝えることは、相手に対する共感につながります。
自分の感情を伝えて共感することで、相手は話を受け止めてもらえていると感じ、理解しあえていると思うのです。
7.相手の動きを真似するミラーリングを意識する
相手の動きを真似するミラーリングを意識してみると、傾聴力が上がります。
人間には、相手の動きを鏡のように真似すると、相手が自分に好感を持ちやすくなる心理的な作用があるのです。
たとえば、相手が笑ったら自分も笑い、相手が飲み物を飲んだら自分も飲むなど、動きを自然に真似してみましょう。
相手は自分に対して好感や親近感を持ちやすくなり、話しやすい雰囲気につながります。
8.相手の言葉を繰り返すバックトラッキングを意識する
相手の言葉を繰り返すバックトラッキングを意識しましょう。
バックトラッキングは「おうむ返し」ともいい、相手の言葉をそのまま繰り返すことです。
相手の言葉を繰り返すことで、相手は自分の言葉を聞いてもらえていると感じやすくなります。
たとえば「この間映画に行ったよ」という話題に対して、ただ「そうなんだ」というよりも「映画に行ったんだね!」と返したほうが聴いているように感じますよね。
バックトラッキングは簡単にできる手法なのぜ、ぜひ試してみてください。
9.相手の言葉を言い換えるパラフレーズを意識する
傾聴力をさらに磨くなら、相手の言葉を言い換えるパラフレーズを意識しましょう。
パラフレーズとは、相手の言いたいことを要約して返すことを指します。
たとえば、
- 相手「最近、部下はいうことを聞かないし、上司からは無茶な指示をされて色々大変なんだ。」
- あなた「そうなんだ、君も板挟みになって大変だね。」
というように、意味合いは変えずに、主語を変えるなどして言い換えます。
相手の言葉を自分の言葉にかみくだいて言い換えることは、内容をよく理解していなければできません。
パラフレーズを使うことによって「自分の言葉を理解しようとしてくれている」と受け取ってもらえるので、もし言い換えた内容が違ったとしても好感を持って教えてくれます。
言葉の言い換えは、傾聴していなければ難しいことですが、相手への理解がとても深まるので実践しましょう。
傾聴力のない人の5つの特徴
ここまで「傾聴力」を身につけるメリットやトレーニング方法をみてきましたが、「傾聴力がないとどうなるの?」という疑問もあるでしょう。
傾聴力がない人には、人間関係やコミュニケーションにおいて、やってしまいがちな傾向があります。
そこでこちらでは、傾聴力のない人に共通する5つの特徴についてご紹介しましょう。
- 自分の話をしすぎてしまう
- 相手の話を理解できていない
- 沈黙に耐えられず早口になる
- 相手の意見を否定してしまう
- 相手を説得しようとしてしまう
順番に確認していきます。
1.自分の話をしすぎてしまう
傾聴力がない人は、自分の話をしすぎてしまうことがあります。
相手の話に耳を傾けるよりも、自分の話を聴いてほしい気持ちが強く、たくさん話しすぎてしまうのです。
自分の話をしすぎると、「自己中心的だ」と思われてしまう可能性もあります。
自己開示ばかりするのではなく、傾聴力を身につけて、相手の話を聞こうとする意識を持ちましょう。
2.相手の話を理解できていない
傾聴力がないと内容に意識を向けられず、相手の話を理解できていないこともあります。
内容に意識を向けたり、わからないことを質問したりしないので、理解度が低い状態から変わりません。
反対に傾聴力がある人は、話しやすい雰囲気を作ったり、質問することで話を引き出そうとします。
傾聴力がないと自分から相手の話を深掘ろうとせず、受け身の姿勢で話を聞くので、よく理解できないまま進んでしまうのです。
3.沈黙に耐えられず早口になる
傾聴力のない人は、沈黙に耐えられずに早口になってしまうことも少なくありません。
相手の話すペースに合わせることが苦手なので、自分の話で場をつなごうとしてしまいがちです。
傾聴力があれば、相手の話すペースに合わせて耳を傾けるため、自然に沈黙な時間があっても慌てることはありません。
傾聴力がないからこそ、沈黙の時間ができたときに「自分が話さなきゃ」という気持ちになってしまうのです。
4.相手の意見を否定してしまう
傾聴力を持たない人は、相手の意見を否定してしまうことがあります。
相手の話に寄り添うという意識より、意見に対して自分の考えを述べることに注力しがちです。
意見が自分と違ったときには、自分の考えを通すために、相手の発言を否定してしまいます。
相手の話を理解し、共感しようという意識があれば、意見を受け止めることもできるでしょう。
5.相手を説得しようとしてしまう
相手を説得しようとすることも、傾聴力がない人の特徴です。
傾聴力がないと、相手の話を聴くよりも自分の話を聴いてもらうことを目的としてしまいます。
自分の話を一方的に聴かせて、強引に納得させたいと考えるのです。
相手に納得させたい気持ちから、自分の話を中心に話題を展開して、説得しようとしてしまいます。
まとめ:傾聴力を身につけるとコミュニケーションが円滑になり、人間関係が良好になる!
今回は、傾聴力についてお伝えしました。
傾聴力は、円滑なコミュニケーションにかなり役立ちます。
また、人間関係を築いたり、良好に保ったりできるなど、メリットが多いです。
仕事においては、傾聴力を身につけることで信頼され、スムーズに仕事を進められるようになるでしょう。
傾聴力を身につけて、今後のコミュニケーションにぜひ役立ててくださいね。