プロパー社員とは?言葉の意味やビジネスにおける定義や印象を解説
「プロパー社員ってどんな社員を表すことば?」
「プロパーの使い方がよくわからない」
ビジネスの場面でよく聞く「プロパー」。
ところが、使い方や意味をよく知らない……という方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、「プロパー」本来の意味と、ビジネスの中での使い方、最もよく目にする「プロパー社員」についてくわしく解説しています。
プロパーの意味をしっかり把握しておきたいという方は、ぜひ記事をチェックしてみてください。
そもそもプロパーとは?言葉の意味について解説
英単語「proper」から派生した「プロパー」。
本来のproperの意味は、以下のとおりです。
(目的・状況などにかなって)適切な、ふさわしい、ちゃんとした、(…に)適切な、(社会のしきたりにかなって)礼儀正しい、上品な、いやに行儀のよい、礼儀正しくて、上品で、正確な
(出典:weblio)
本来は「適切な」や「ちゃんとした」という意味で使われていました。
このような意味があることから、日本でいうプロパーは「正規の」「本来の」といった意味で使われることが多いです。
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よく使われる「プロパー」が入った用語を解説
ここでは「プロパー」が含まれることばの意味について解説していきます。
- プロパー融資
- プロパー商品
- プロパーローン
- プロパーカード
- プロパー社員
それぞれくわしく確認していきましょう。
1.プロパー融資
プロパー融資とは「銀行が保証協会などを入れず、直接企業などに融資すること」です。
企業などが銀行から融資を受ける場合、通常であれば「信用保証協会」などを挟んだ、保証付きの融資になります。
仮に企業が返済できなくなった場合でも、保証協会に債務を保証してもらえるため、貸し倒れなどのリスクがなくなるからです。
プロパー融資は、企業の業績や保証人の信用力などが高い場合に受けられます。
プロパー融資のメリットは、以下のとおりです。
- 通常より高い金額を借りられる
- 低金利になる
- 融資期間を長くできる
- 会社の信用度がアップする
など、メリットはたくさん存在します。
ただし最近では、金融機関も経営状況が厳しいため、プロパー融資の割合は少ないのが現状です。
2.プロパー商品
主に、アパレル業界や小売業界、卸売業界などでよく使われている「プロパー商品」という言葉。
業界によって意味は違っています。
それぞれのプロパー商品の意味は、以下のとおりです。
- アパレル業界:定価で販売されている商品
- 小売・卸売業界:正規のルートで仕入れた商品
アパレル業界でのプロパー商品は定価の商品を表すので、アウトレットで販売されている商品や、セールで値引きされている商品などは、プロパー商品とはいいません。
また小売業界・卸売業界では「正規のルートで仕入れた商品」という意味を持ちます。
さらに店舗や通販サイトなどの定番商品のことをプロパー商品ということもあり、セール商品などもプロパー商品に含まれる場合があります。
同じ言葉でも、業界によって意味が微妙に違う点には注意しましょう。
3.プロパーローン
プロパー融資とほぼ同意語として使われることが多い「プロパーローン」。
プロパーローンとは、住宅ローンなどを組むとき、保証会社を挟まず、金融機関などから直接借りるお金のことです。
一般的な住宅ローンでは、金融機関の貸し倒れリスクを避けるため、保証会社の保証をつける場合がほとんど。
しかし、信用組合や一部の地方銀行では、プロパーローンを取り扱っている場合があります。
4.プロパーカード
プロパーカードとは、クレジットカードの種類のひとつです。
クレジットカードには「プロパーカード」と「提携カード」という、2種類の形態が違うカードがあります。
違いは「どこが発行しているカードか」という点です。
プロパーカードを発行している会社は、以下の3つです。
- アメリカンエクスプレス
- JCB(ジェーシービー)
- ダイナースクラブ
この3社が独自に自社で発行しているクレジットカードのことを「プロパーカード」と呼びます。
反対に「提携カード」というのは、クレジットカード会社とカードを発行したい会社が提携して発行するクレジットカードを指します。
たとえば「ANAカード」や「楽天VISAカード」など、スーパーや航空会社、旅行会社などがクレジットカード会社と提携しているカードです。
5.プロパー社員
続いて、ビジネスの場面で最もよく耳にする「プロパー社員」。
大きく分けて3つの意味で使われています。
- 新卒から在籍している社員
- 正社員
- 自社の社員
「プロパー社員」という言葉は、職場や業界によって使われ方が異なります。そのため、「社会人になってはじめて聞いて戸惑った…」という方も少なくないかもしれません。
この「プロパー社員」の使われ方や意味については、次の項目でさらに詳しく解説していきます。
プロパー社員とは?よく使われる3つの意味を解説
「プロパー社員」は、大きく分けて下記3つの意味で使われています。
- 新卒から在籍している社員
- 正社員
- 自社の社員
それぞれの使われ方や意味について詳しく解説していきます。
1.新卒からずっと在籍している社員
「新卒当初からその会社に入社して、ずっと勤めている社員」を指す場合です。
会社よっては、中途社員と区別するために、新卒から入社した社員を「プロパー社員」と呼びます。
特に、日本では、年功序列制度などの影響もあり、勤続年数を重んじる文化が根強い会社もありますよね。
そういった社風の企業では、中途採用の社員と新卒から入社している社員で区別するために「プロパー社員」を使います。
2.契約社員や派遣社員と区別するときの正社員
プロパー社員は、会社内の「正社員」を指す言葉として使われる場合があります。
この使い方をする会社では、正社員をプロパー社員と呼ぶことで、正社員と正社員以外の雇用形態の社員を区別しています。
本来プロパー社員には「正社員」という意味があるわけではありません。
しかし会社内で派遣社員や契約社員と区別するために、正社員をプロパー社員という場合があるということです。
3.外部スタッフと区別するときの自社の社員
自社で雇っている社員を示す時に使われる場合もあります。
会社や組織の中では、自社の社員はもちろん、外部の会社から出向してきている社員など、さまざまなスタッフが同じ職場で働いています。
その際、外部スタッフと区別するために、自社で雇っている社員のことを「プロパー社員」と呼ぶのです。
この場合、契約社員などの雇用形態でも、その会社に雇われている場合は、プロパー社員に含まれます。
とくにIT業界ではこの意味で使われることが多く、自社社員をプロパー社員と呼び、下請け会社などから出向してきている社員と区別するために使われています。
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プロパー社員を続ける3つのメリット
プロパー社員には、どのようなメリットがあるのでしょうか。
具体的には、以下のようなメリットがあげられます。
- 昇進の可能性が高まる
- 同年代と比べて給料が高くなりやすい
- 他の社員とのつながりが強く、業務を遂行しやすい
それぞれくわしく確認していきましょう
1.昇進の可能性が高まる
プロパー社員は、勤続年数が長く、会社内の繋がりも深いことから、出世しやすい傾向があります。
新卒で入社してずっと働いている場合、愛社精神が生まれやすく、会社からも信用されやすいからです。
同じ年齢の中途採用者と比べると、よほどの実力差がない限り、プロパー社員のほうが出世するでしょう。
特に、年功序列制度が根強い会社では、勤続年数が長いほど、昇進の可能性が高まります。
2.同年代と比べて給料が高くなりやすい
プロパー社員は、同世代の中途入社の社員や、外部スタッフに比べて、給料や待遇が良い場合がほとんど。
毎年昇給する会社や勤続年数で賞与が決まる会社もあります。
成果報酬型であれば外部スタッフでも高い給料を得られますが、日本の会社の大半は年功序列制度をとっています。
プロパー社員は、新卒入社から働いているので、勤続年数が長く、優遇されやすいのです。
3.他の社員とのつながりが強く、業務を遂行しやすい
プロパー社員は、会社内での人脈が広いというメリットがあります。
人脈は出世や仕事をすすめるうえで、非常に重要です。
新入社員の頃から悩みを相談してきた同期や頼りにしてきた先輩など、一緒に成長してきた仲間との絆は深くなりますよね。
そういった人が周りにいることで、社内でのコミュニケーションを円滑にとることができ、仕事がスムーズに進みます。
プロパー社員の3つのデメリット
プロパー社員にはメリットだけでなく、デメリットもあります。
- 中途採用者に比べて経験が少ない
- 毎日決まったルーティンをこなすだけの人材になりやすい
- プロパー社員内の派閥に巻き込まれやすい
こちらでくわしく紹介します。
1.中途採用者に比べて経験が少ない
まずひとつめは、中途採用者に比べると、社会での経験が少ないことが挙げられます。
新卒からずっと同じ会社で働いているため、ほかの会社や業界での業務経験がほとんどありません。
そのため「新しいことを学ばなければならない」という場面に遭遇することも少ないため、経験が浅くなりがちです。
経験不足な点は、プロパー社員のデメリットです。
2.毎日決まったルーティンをこなすだけの人材になりやすい
プロパー社員は、毎日決まったルーティンの仕事をこなすだけの人材になりやすいです。
すると日々の活力が失われ、やる気がどんどん削られていってしまいます。
プロパー社員は、自分の仕事内容は理解していて、日々こなすスキルは高いです。
ところが知らず知らずのうちに視野が狭くなっていたり、新しい仕事をすることが億劫になったりすることがあります。
毎日の刺激が少ないというのも、プロパー社員のデメリットです。
3.プロパー社員内の派閥に巻き込まれやすい
プロパー社員は、社内の派閥競争に巻き込まれやすいです。
会社によっては、プロパー社員の中で、団結力や仲間意識のようなものがめばえています。
特に、入社年数を重んじる企業では、こういった傾向が強く、精神的に疲れてしまう場合もあるでしょう。
派閥競争に巻き込まれ、業務以外のストレスが溜まる点も、プロパー社員のデメリットです。
他の従業員から見たプロパー社員に対する6つのイメージとは
プロパー社員以外の従業員は、プロパー社員をどのような目で見ているのでしょうか?
そのイメージについて、人材サービス会社であるマンパワーが2016年に行ったアンケートを参考にしながらお話していきます。
(出典:マンパワーグループ)
- 融通がきかない
- 給料の差に不満を感じる
- 保守的で新規事業へのチャレンジをしない
- 会社の課題の認識にズレがある
- 中途入社者の意見を聞いてくれない
- 仲間意識が強く、グループに入りづらい
それぞれくわしく解説します。
1.融通がきかない
「プロパー社員は融通がきかない」という意見です。
プロパー社員は、他の企業での業務経験が少なく、視野がせまい傾向にあります。
「入社当初から自分はこのやり方でやってきた」という気持ちが強いため、他のやり方を受け入れたり、他の人の意見を理解したりすることが苦手。
そのため、周りからは「融通がきかない」「もっと柔軟に考えたら良いのに……」などと思われがちです。
2.給料の差に不満を感じる
給与形態が、実力や経験ではなく、勤続年数で決まることに不満を感じる中途入社社員が多いのも現状です。
本来であれば、会社に貢献した実績や、持っているスキルなどで評価されたいですよね。
ところが日本の会社では、実力よりも「どれだけ会社に長く在籍したか」が評価されやすいです。
実力よりも勤続年数が優先されるため、そのことを不満に感じる人は少なくありません。
3.保守的で新規事業へのチャレンジをしない
プロパー社員は、新卒から安定して雇用されており、新しいことにチャレンジしたがらない傾向があります。
現状を意地できたらそれで良いと考える人も多く、保守的です。
とくに年齢を重ねると、中途採用社の意見をまったく聞こうとしない人も増えていきます。
その結果、外部から来たスタッフや、中途採用の社員と考えが合わないのです。
4.会社の課題の認識にズレがある
外部から来た人には明確にわかる社内の課題や解決方法も、内部の人にはわからない、という場合があります。
人の短所はよく目につくけれど、自分の短所は気づかない、という経験はありませんか?
組織も同じで、中にいるとわからない問題が、外から見るとよくわかるのです。
ところがプロパー社員にそれが理解できないので、外部から来た人との間に、認識のズレが発生してしまいます。
5.中途入社者の意見を聞いてくれない
勤続年数を重んじる会社では、中途入社した社員の意見が反映されづらい傾向があります。
内と外を分けることから、どうしても閉鎖的な空気になってしまうのです。
また「この会社にはそんな仕組みは合わない」と勝手に決めつけることもあるでしょう。
意見を聞いてくれないと感じる人は、それなりにたくさんいるようです。
6.仲間意識が強く、グループに入りづらい
仲間意識が強いというのも、プロパー社員へのイメージです。
プロパー社員には、入社当初からの同期や、長年仕事をして来た関係が築かれています。
絆が固く、会社や組織によっては、その中に中途採用で入っていくことは難しいと感じることもあるでしょう。
よって「プロパー社員は閉鎖的なグループを作っている」と思われることも多いです。
まとめ:プロパーは状況によって言葉の意味が微妙に異なるので注意
この記事では、プロパーの言葉の意味、プロパー社員という言葉の使い方について紹介しました。
プロパー社員にはメリットとデメリットがあり、職場によっては、合わないと感じることもありますよね。
その場合は、プロパー社員にこだわりすぎず、新しい環境に変えることもひとつの手段です。
「スキルを身につけて、新しい業界にチャレンジしてみたい!」という思いがあるなら、未経験からでもスタートできるプログラミングがうってつけです。
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