兼業とは?副業や複業との違いやメリット・デメリットとバレにくい7つの職業を紹介
最近は働き方が多様化し、本業以外にも仕事を持つ人が増えています。
そんななかで、
「兼業って聞くけど、副業と何が違うの?」
「会社にバレにくい兼業ってあるのかな?」
と疑問を感じていませんか。
兼業に興味があっても、くわしいことがよくわからないと、なかなか一歩を踏み出せませんよね。
そこで今回は、
- 兼業の意味、副業・複業・ダブルワークとの違い
- 兼業のメリット・デメリット
- 兼業・副業禁止の会社にバレづらい仕事
などについてご紹介します。
兼業は、今後さらに広がり、多くの人が複数の仕事を持つようになるでしょう。
「兼業をよく知らない」「会社が副業・兼業禁止」など、兼業に興味があるけどハードルがあるという方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
兼業とは?くわしい意味を解説
兼業とは「本業のほかに他の事業・仕事を兼ね行うこと。また、その事業・仕事」を意味します。(出典:コトバンク デジタル大辞泉)
たとえば、平日の昼間に会社員として働くことを本業としながら、そのほかに休日に個人でサイト制作の案件を受注して働いているなら、兼業をしていると言えます。
この場合、会社員としての仕事を「本業」、サイト制作の仕事を「兼業」と呼ぶのです。
しかし、複数の仕事をしている状態を指す言葉は他にもあります。
兼業と似ている言葉の意味や違いを確認してみましょう。
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複業・副業・ダブルワークの意味と、兼業との違いを解説
兼業の他にも、複数の仕事をしている状態を指す言葉はいくつかあります。
どんな意味の違いがあるのか、どのように使い分ければいいか気になりますね。
今回は次の言葉について、それぞれの意味と兼業との違いをご紹介します。
- 複業
- 副業
- ダブルワーク
それでは、さっそく見てみましょう。
1.複業
複業とは「複数の本業を持つこと。副業のような片手間仕事としてではなく、生業として別の業種を二つ以上兼務すること」を意味します。(出典:コトバンク デジタル大辞泉)
複業の兼業との違いは「本業が複数ある」という点。
兼業は「本業の他に仕事を持つ」ことでした。
たとえば会社員として働くことと、個人でサイト制作の案件を受注することを、どちらも本業としている場合は、複業になります。
自分が本業の他に仕事を持っているなら「兼業」、本業をいくつも持っているなら「複業」と使い分けましょう。
2.副業
「副業」とは、「本業のかたわらにする仕事」を意味します。(出典:コトバンク デジタル大辞典)
「兼業」に比べて「副業」は「本業よりも収入や費やす時間・労力が少ない」という点が違いです。
もしあなたが会社員を本業としていて、月に一度お小遣い稼ぎ程度にサイト制作の仕事をしているなら「副業」になります。
「兼業」は、本業のほかの仕事が、本業と同程度の労力を必要としている場合に使いましょう。
3.ダブルワーク
ダブルワークは「定職を持ちながら、夜間や休日などに他の仕事をすること。収入の不足を補うために副業を持つこと」を意味します。(出典:コトバンク デジタル大辞泉)
一般的には、アルバイトなどの非正規雇用を二つ、あるいは二つ以上掛け持ちする場合に用いられる言葉です。
「兼業」との主な違いは「非正規雇用の掛け持ちである」という点があげられます。
兼業や副業はOK?公的な定義を確認
「副業・兼業」には、法律による公的な定義はありません。
厚生労働省は、会社が就業規則を定める際の見本となる「モデル就業規則」という雛形のなかで、次のように記しています。
第68条 労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。(出典:厚生労働省 「モデル就業規則」第14章 副業・兼業 )
上記のように、公的にはあくまで「他の会社等の業務に従事すること」を「副業・兼業」として扱っているだけです。
つまり「副業・兼業」に該当するかどうかは、会社の判断次第になります。
一方で「副業・兼業」について、法律による制限もありません。
しかし、企業の就業規則のなかで「副業・兼業の禁止」や「副業・兼業の制限」が定められている場合は、遵守する必要があります。
就業規則に違反した場合、解雇処分などの処置が取られる可能性があるので注意しましょう。
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従業員が兼業をする3つのメリットとは
副業や兼業は法律で禁止されていないので、就業規則に違反しない限り、問題なくおこなえます。
実際に、副業や兼業を推進している会社は多いです。
なぜ企業は兼業を推進しているのか、こちらでは、従業員が兼業をする3つのメリットを見てみましょう。
- 優秀な人材が定着しやすい
- 兼業で得た知識を本業にも活用できる
- 主体的に活き活きと働けるようになる
それでは、順番に見ていきます。
1.優秀な人材が定着しやすい
兼業を解禁し、複数の仕事を持つことに前向きな会社には、優秀な人材が定着しやすいというメリットがあります。
というのも、兼業可能な会社は働き方に柔軟性を持てるため、能力が高く主体的に活動できる人が働きやすいのです。
主体的に活動したいと考えている人が、わざわざ行動に制限のある兼業禁止の会社に入社しませんよね。
兼業を認めれば、働きやすい環境が整い、高い能力や視野を持つ人材を得られるのです。
2.兼業で得た知識を本業にも活用できる
会社の外で働くには、あらゆる知識や能力が必要になります。
兼業を認めれば、従業員が兼業で得た知識を本業に生かせるメリットが生まれるのです。
たとえば、会社で営業をしている人は、会社での営業の知識しかありません。
ところが兼業で自分でビジネスをしていれば、経営者目線から仕事の全体像を捉えて利益につなげる知識を持てます。
兼業で得た知識を会社の仕事にも活用できるので、より高い成果を期待できるのです。
3.主体的に活き活きと働けるようになる
兼業をする人は、自分から仕事をする主体性があります。
本業の仕事にも主体的になり、活き活きと働けるようになるのです。
兼業で得た知識は本業に活かせますが、逆も同様で、本業で得た知識を兼業に活かすこともできますよね。
つまり兼業を認めれば、従業員自らが主体的になり、より本業の仕事に力を入れて取り組むことが期待できるのです。
従業員が兼業をする3つのデメリットとは
兼業解禁には、優秀な人材の定着や、従業員の成果・働き方につながるメリットがあります。
しかし、これらのメリットがあるにも関わらず会社が兼業を禁止するのは、デメリットもあるからです。
従業員が兼業することで企業のデメリットになることは、次の3つ。
- 疲労により本業に支障がでる恐れがある
- 兼業で成功して退職する可能性がある
- 企業の情報が漏洩する恐れがある
順番に見ていきましょう。
1.疲労により本業に支障がでる恐れがある
兼業は、本業のほかに仕事をすることなので、そのぶん労働時間は増えますよね。
会社の外でも働くことで疲労がたまり、本業に支障が出る可能性があります。
本業に支障が出るくらいなら、会社としては兼業を禁止・制限し、本業に集中してほしいと考えるのです。
2.兼業で成功して退職する可能性がある
会社としては、従業員にはずっと働いていてほしいと考えます。
優秀な人材が長く働き続けると、長期的な会社の利益になるからです。
しかし、もし優秀な人材が兼業で成功したら、退職して会社から離れてしまう可能性があります。
近年はあらゆる業界で人材が不足しており、従業員の離職を恐れて兼業を解禁しないという会社は多いのです。
3.会社の情報が漏洩する恐れがある
兼業を認めると、従業員が持つ会社情報の管理が難しくなり、漏洩の可能性が高まります。
会社には社外に知られたくない情報が多く、社員による流出を恐れているのです。
情報漏洩を防ぐためには、従業員が情報を持ち出す可能性を減らすことが必要になります。
よって兼業を禁止・制限し、会社の情報を守ろうとするのです。
兼業はバレる?見破られやすいパターンを紹介
会社によっては、デメリットを考えた結果、兼業を禁止しているというケースが挙げられます。
しかしそうはいっても「会社にバレないように、こっそり兼業を始めたい」という人もいるでしょう。
では実際のところ「副業・兼業禁止」の会社に所属しながら兼業をしたら、どんな理由でバレてしまうのでしょうか?
こちらでは、兼業が会社にバレる典型的なパターンをご紹介します。
- 住民税の金額でバレる
- 同僚の噂でバレる
- 実際に働いているところを目撃される
くわしく見ていきましょう。
1.住民税の金額でバレる
ひとつめは、兼業により収入が増えて、住民税の金額が変動することで会社にバレてしまうケースです。
会社員の場合、住民税を会社が給料から天引きする「特別徴収」で支払っています。
つまり、会社が社員の住民税を把握しているため、兼業による収入増加で住民税が上がるとバレてしまうのです。
なお、兼業の確定申告で住民税の支払い方法を「普通徴収」で申告すると、会社を通さずに自分で支払うことになるため、会社にはバレません。
しかし、税務署によっては普通徴収と認められなかったり、対応が異なったりするため、事前の確認は大切です。
2.同僚の噂でバレる
同僚に兼業のことをうっかり話してしまい、噂が広まって会社にバレるケースもあります。
信頼している同僚でも、ふとした会話から情報がもれてしまう可能性は否定できません。
最近は複業や兼業を始める人が増えているため、同僚同士の話題にあがることもあるでしょう。
しかし会社にバレたくない場合は、同僚に話すことは控えたほうがリスクをおさえられます。
3.実際に働いているところを目撃される
本業以外の仕事をしている場面を目撃されて会社にバレるケースは、言い逃れができませんね。
たとえば、カフェで兼業の打ち合わせをしているところを、たまたま会社の人事に目撃される、というケースも想定されます。
また、最近はWeb上でできる兼業も増えたことから、仕事のためにSNSを使って発信力がついてきたところで会社にバレることも。
兼業用の名前やアイコンを使うなどで対策はできますが、確実とは言えません。
兼業・副業禁止の会社にバレにくい仕事7選
こちらでは、兼業・副業禁止の会社にバレにくい7つの仕事をご紹介します。
- 株式投資・FX・仮想通貨
- ブログ・アフィリエイト
- YouTube(顔出し無し)
- ライター
- プログラマー
- 動画編集者
- ネットショップ・せどり
それでは、見ていきましょう。
1.株式投資・FX・仮想通貨
株式やFX、仮想通貨などに投資して収入を得る働き方はバレにくいです。
基本的に、投資は金額に関わらず、費やす時間や労力が少なくすみます。
投資をしていて睡眠時間が少なくなることや、体力的に疲れることが少なく、本業にほとんど影響しないケースが大半です。
さらに投資は経済や市場の動きを見る目を養えるので、スキルアップにもつながりますよ。
ただし、仕事中にチャートを見てバレるというケースがあるため、本業中は気にしないというメリハリをつけましょう。
2.ブログ・アフィリエイト
自分でブログやアフィリエイトサイトサービスを作成し、広告を掲載する仕事です。
アフィリエイトでは、ブログやサイトで商品・サービスを紹介し、条件を満たすと収入が発生します。
基本的に、ブログやサイトは個人の趣味として匿名で楽しめる、自由なものです。
そこから収入を得ても、バレる可能性は低いでしょう。
3.YouTube(顔出し無し)
最近はYouTuberになる人が増えていますね。
活躍しているYouTuberのなかにも、顔出しをしない人はたくさんいます。
YouTubeなどで発信活動をする場合、実名公開や顔出しをしなければバレるリスクは回避できるのです。
ただし、YouTubeで収入を得るまでに必要な時間や労力は少なくないため、本業に影響しないように注意しましょう。
4.ライター
ライターは記事や広告などの文章を書く仕事です。
なかでも、Web上の文章を扱うWebライターなら、パソコン一つで仕事ができるので柔軟に働けます。
納期は守る必要がありますが、働く時間帯や場所に制約が少ないのです。
インターネット上なので匿名性が高いうえに、自分で働き方を調整でき、本業とのバランスを取りやすいことが特徴と言えます。
5.プログラマー
あなたのまわりでも、兼業としてプログラマーをしている人はいませんか?
プログラマーは需要が高い仕事で、なおかつ会社にバレにくい仕事の一つでもあります。
というのも、Web上で仕事が完結可能なのです。
また、実力や実績が重視されるため、本名を出さずに活動しても問題ありません。
プログラミング技術を習得して仕事をすることは、会社にバレにくい上に、個人のスキルアップとしてもおすすめです。
6.動画編集者
YouTuberの動画や企業の広告動画などの編集を仕事とする、動画編集者という仕事をご存知でしょうか?
動画編集者は基本的にインターネット上で完結する仕事なので、バレる可能性は低いです。
さらに動画サービスの需要は増えており、同時に編集スキルを持つ人材も多く求められています。
今後も必要とされるスキルを身につけられ、会社にもバレにくい仕事と言えるでしょう。
7.ネットショップ・せどり
ネットショップ・せどりは、商品を仕入れてインターネット上で販売し、差額を収入とする働き方です。
仕入れ・販売を匿名でできるので、バレるリスクをおさえられます。
ネットショップのサービスを利用すれば、商品を掲載しておくだけで自動的に売れるので、手間もそれほどかかりません。
本業とのバランスを保ちながら取り組める仕事です。
兼業を始める時に注意すべき3つのポイント
こちらでは、兼業を始める前に、確認しておくべき注意点をご紹介します。
「兼業を始めたい」という方は、次の3つのポイントに注意しましょう。
- 会社の就業規則をチェックする
- 確定申告を忘れない
- 会社からの信用を失わないようにする
それでは、順番に見ていきます。
1.会社の就業規則をチェックする
兼業を始めるときに、第一に確認しておきたいのが会社の就業規則です。
就業規則に「兼業・副業」についての規定があれば、違反しないように取り組む必要があるためです。
兼業・副業禁止の会社でも、定義を明確に定めていて、禁止対象に該当しなければ兼業を行える場合もあります。
たとえば、兼業禁止と定められていても、株式投資であればOKというケースは珍しくありません。
まずは就業規則を確認して、兼業が問題ないかどうかを確認しておきましょう。
また、兼業や副業を認めている会社でも、手続きや届け出が必要な場合があるため、注意が必要です。
2.確定申告を忘れない
兼業で収入を得た場合、税務署に確定申告をする必要があります。
確定申告とは、所得にかかる税金を申告・納税する手続きのことです。
基本的に、会社の給料以外で1年間に20万円を超える所得がある場合は、確定申告が必要になります。
確定申告をしないと、ペナルティとして延滞税や無申告加算税などが発生し、会社に通知がいく可能性があるため、必ず申告しましょう。
3.会社からの信用を失わないようにする
どんな兼業を行うとしても、重要なのは会社からの信用を失わないようにすることです。
会社は、情報漏洩や信頼性の損失など、兼業によるデメリットを危惧しています。
兼業をするなら、
- 競合するビジネスをしない
- 会社に損失を与えない
- 会社の信頼性を落とさない
などに気をつけましょう。
信用を失うと、解雇や減給などを言い渡される可能性があります。
従業員が兼業をすることで生じる会社側のデメリットを最小限におさえ、会社からの信用を落とさないことが重要です。
まとめ:本業とのバランスを考えて、うまく兼業に取り組もう
今回は、兼業の意味やバレにくい仕事についてご紹介しました。
ポイントは、本業とのバランスを考え、注意点を守りながら取り組むことです。
複数の仕事を持つのは悪いことではなく、むしろスキルや収入アップにもつながります。
とくに、手に職をつけられるプログラミングは人員が不足していて需要が高く、兼業初心者におすすめです。
今回の記事を参考に、自分に合った兼業に取り組んでみてくださいね。