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副業で個人事業主になる7つのメリットとは?確定申告や保険についても解説

個人事業主 副業のイラスト

近年は、会社員をしながら副業をすることが一般的になってきました。

副業には、趣味程度のものから、会社員の給料と同じかそれ以上の収入を得ているものまで、さまざまです。

実は、副業である程度の収入を得ていると、個人事業主になったほうがいいケースもあります。

「副業である程度の収入を得ているけど、個人事業主になったほうが良い?」
「副業で個人事業主になるとどんなメリットがあるの?」

と疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、

  • 副業を個人事業にした方が良いケース
  • 副業で個人事業主になるメリット・デメリット
  • 個人事業主になって副業がばれないための対策方法
  • 個人事業主の開業方法

などについてご紹介していきます。

「副業で個人事業主になったほうが良いのかな」と迷っている方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

副業を個人事業にした方が良いケースを紹介

副業を個人事業にした方が良いケースを知りたいイメージ

まずは、副業を個人事業主にしたほうが良いケースをご紹介します。

自分に当てはまっていれば、個人事業主になることを考えて行動していくと良いですよ。

ご紹介するのは、次の2つのケースです。

  1. 副業の年間所得が20万円を超えている
  2. 独立を視野に入れている

上記に当てはまる場合、なぜ個人事業主になったほうが良いのか、詳しく見ていきましょう。

1.副業の年間所得が20万円を超えている

現在営んでいる副業の年間所得が20万円を超えているなら、個人事業主になると良いですよ。

会社員の給料以外で年間の所得が20万円を超えると、確定申告が必須になります。

確定申告とは、1年間の所得(売上から経費を差し引いたもの)にかかる税金を計算して、税務署に納税する金額を申告する手続きのことです。

確定申告には白色申告と青色申告があり、青色申告をすると特別控除が受けられて節税になります。

副業で得た所得をできるだけ手元に残すためにも、個人事業主として税金対策に力を入れましょう。

2.独立を視野に入れている

「いまは会社員をしているけど、いつか副業の収入が給料を上回ったら会社を辞めて独立したい」という人は多いです。

独立を視野に入れているなら、会社員のうちから副業で個人事業主になっておくと良いですよ。

個人事業主になると、事業だけでなく会計や保険などの手続きも自分自身で行なわなければなりません。

いざ独立してから個人事業主として必要な手続きを学ぶのでは、少々慌ただしくなります。

早いうちから個人事業主として活動を始めておくことで、独立時もスムーズになるでしょう。

副業で個人事業主になる7つのメリット

副業で個人事業主になるメリットに喜ぶイメージ

副業を個人事業にしたほうが良いケースをご紹介しました。
自分に当てはまっているなら、個人事業主になることをおすすめします。

さて、副業で個人事業主になると、どんなメリットがあるのでしょうか。

メリットを知ることで、「個人事業主になろう」と背中を押されますよ。

副業で個人事業主になることには、7つのメリットがあります。

  1. 青色申告で65万円の特別控除を受けられる
  2. 損失や赤字の繰り越しができる
  3. 事業所得は本業の所得と損益通算ができる
  4. 青色専業専従者給与を使うと、家族に支払う給料を経費にできる
  5. 「貸倒引当金」の制度が使える
  6. 「事業主貸」を使うと経費として計上できるものが増える
  7. 法人用銀行口座が開設できる

順番に見ていきましょう。

1.青色申告で65万円の特別控除を受けられる

個人事業主になり所定の手続きをすると、青色申告で65万円の特別控除を受けられますよ。

所得税を納めるための確定申告には、白色申告と青色申告があり、それぞれ必要な手続きの手順や節税効果が異なります。

青色申告はより節税効果の高い申告方法で、条件によって10万円または65万円の特別控除が受けられるのです。

所得税は「課税所得額」に応じて課税される税金のこと。
課税所得額は「所得額−経費−所得控除額」を計算して割り出します。

たとえば、副業で月に20万円の収入を得て、年間でかかった経費が15万円の場合を見てみましょう。

  • 控除がない白色申告の課税所得額:240万円−15万円=225万円
  • 65万円の特別控除がある青色申告の課税所得額:240万円−15万円−65万円=160万円

課税所得金額は白色申告で225万円、青色申告で160万円です。

申告方法によって課税所得金額に65万円の差がつくことがわかりますね。

さらに、所得税の税率は課税所得額によって変わります。

課税所得額 税率 控除額
1,000円 から 1,949,000円まで 5% 0円
1,950,000円 から 3,299,000円まで 10% 97,500円
3,300,000円 から 6,949,000円まで 20% 427,500円
6,950,000円 から 8,999,000円まで 23% 636,000円
9,000,000円 から 17,999,000円まで 33% 1,536,000円
18,000,000円 から 39,999,000円まで 40% 2,796,000円
40,000,000円 以上 45% 4,796,000円

(出典:国税庁 所得税の税率)

この場合、白色申告の課税所得額は225万円なので税率10%が適用され、控除を受けて127,500円を納税しなければなりません。

一方で、青色申告の課税所得金額は160万円なので税率5%が適用され、80,000円を納税すれば良いことになります。

青色申告をするだけで、同じ収入でも47,500円も得をしますよ。

このように青色申告による特別控除で得になることが、個人事業主になる大きなメリットです。

2.損失や赤字の繰り越しができる

個人事業主になり青色申告をすると、損失や赤字の繰り越しができるようになります。

損失や赤字の金額を3年間繰り越せるので、翌年以降の黒字で相殺できますよ。

たとえば、100万円の赤字が発生した翌年に、400万円の黒字が発生すれば、赤字を相殺して申告できます。

損失や赤字の繰り越しには、開業届の提出や青色申告のほかに「損金申告用申込書」の提出が必要です。

早いうちに提出しておきましょう。

3.事業所得は本業の所得と損益通算ができる

副業で個人事業主として活動していると、事業所得を本業の所得と損益通算できます。

損益通算とは、別々の収入源からの損益と利益を相殺する計算方法のこと。

つまり、副業で赤字が出たとしても、本業で黒字が出ていれば通算して相殺し、税金の還付を受けられるのです。

損益通算は、会社に勤めながら副業で個人事業主として活動するメリットの一つと言えます。

赤字が出ても税金面でそれほど慌てずに済みますね。

4.青色専業専従者給与を使うと、家族に支払う給料を経費にできる

副業のことを家族に手伝って給料を支払う、ということがあるかもしれません。

実は、「青色専業専従者給与」を使うことで、家族に支払う給料を経費として扱えますよ。

支払う金額のぶんだけ節税になるので、家族と協力して事業を行う場合はメリットが大きいでしょう。

5.「貸倒引当金」の制度が使える

青色申告をした個人事業主の場合、「貸倒引当金(かしだおれひきあてきん)」の制度が利用できますよ。

貸倒引当金とは、未払いになるリスクに対して、一定額を相手の手元に残す制度です。

次のような例では、貸し倒れ引当金の対象になります。

  • 受取手形
  • 事業場の貸付金
  • 商品の販売の対価としての売掛金

貸倒引当金の制度を利用することで、サービスや商品に対する未払いの分の現金を手元に残しておけるので、安心です。

6.「事業主貸」を使うと経費として計上できるものが増える

個人事業主なら「事業主貸」を使うことで、経費として計上できるものの幅が広がるのです。

たとえば、次のようなものも経費として考えられるようになります。

  • オフィスの家賃や水道光熱費
  • 携帯電話代や通信費
  • 自家用車のガソリン代

できるだけ経費として計上することで、節税対策につながります。

経費処理できるか判断に迷う場合は、税理士に相談すると良いですよ。

7.法人用銀行口座が開設できる

個人事業主になれば、法人用銀行口座を開設できます。

屋号によって銀行口座を持てるので、報酬支払い時などにクライアントから信頼を得やすいというメリットにつながりますよ。

また、法人銀行口座があると、プライベートのお金と事業でのお金を分けておくことが可能になります。

事業でのお金の流れが把握しやすくなり、帳簿付けや確定申告書の作成が楽にできますよ。

さらに法人銀行口座にクレジットカードや会計ソフトを連携させれば、面倒な入力業務の手間を省くこともできるでしょう。

副業で個人事業主になる3つのデメリット

副業で個人事業主になるデメリットを残念に思うイメージ

副業で個人事業主になるメリットをお伝えしました。
節税ができてお得になることが、個人事業主になる主なメリットと言えますね。

では次に、副業で個人事業主になるデメリットを見ていきましょう。

良い面と悪い面の両方を知っておくことで、自分が個人事業主になったほうが良いかを冷静に判断できますよ。

副業で個人事業主になるデメリットは次の3つです。

  1. 確定申告の手続きに時間がかかる
  2. 副業での利益を継続・反復して出さなければならない
  3. 個人事業主の場合は失業保険がもらえない

一つずつ確認していきましょう。

1.確定申告の手続きに時間がかかる

確定申告の手続きには時間や手間がかかり、苦手とする人も多いです。
特に青色申告の場合は簿記の知識が必要で、記入が難しくなります。

白色申告の場合は簿記の知識は不要で、青色申告に比べれば多少は簡単です。

白色申告は「e-tax」を利用してスマホから申告ができます。
青色申告は「e-tax」が使用可能なものの、損益通算や赤字の繰越はできません

また、節税の面からも白色申告よりは青色申告を選びたいもの。

会計ソフトや確定申告ツールを活用して、確定申告の手続きを最小限の時間や手間で終わらせると良いですね。

2.副業での利益を継続・反復して出さなければならない

個人事業主は事業を継続・反復し、利益を出し続けなければなりません

個人事業主が青色申告によって可能となる赤字の繰り越しは、3年が限度です。

赤字が続かないようにするためにも、工夫して事業で利益を出す必要があります。

3.個人事業主の場合は失業保険がもらえない

副業でも個人事業主になった場合は、会社を退職しても失業保険が受け取れません

失業保険とは、雇用保険に一定期間加入していた人が失業したときに手当を受け取れる制度です。

しかし、個人事業主をしていると、会社を退職しても「失業」とは見なされません

そのため、失業保険の手当が受け取れないのです。

個人事業主になると副業がばれる?対策方法とは

副業を内緒にするイメージ

副業で個人事業主になるメリット・デメリットをご紹介しました。
個人事業主になるイメージがわいてきたでしょうか。

ところで、会社によっては副業を禁止していたり、グレーゾーンだったりする場合がありますよね。

「会社にばれずに副業から個人事業主になれるのかな?」と不安に思う方もいるでしょう。

副業から個人事業主になる上で、副業が会社にばれないための対策はいくつかあります。

  • 親しい同僚でも副業のことは話さない
  • 素顔や本名を公開して仕事をしない
  • 住民税を自分で納付する

なかでも、住民税には注意が必要です。
会社員の場合、給料から住民税を含む税金が差し引かれた金額が手取りとして支給されています。

つまり、収入が増えて住民税が高くなることで、会社にばれる可能性があるのです。

対策としては、確定申告のときに「住民税・事業税に関する事項」で「自分で納付」を選ぶことです。

そうすると、会社での住民税は変わらず、副業の収入にかかる住民税は自分で納付することができますよ。

副業が会社にばれないための対策について、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

副業の定義とは?バレない方法はある?許される副業6選を紹介

個人事業主になると保険はどうなる?

個人事業主になると保険はどうなるのか不安に思うイメージ

「個人事業主になったら、保険はどうなるんだろう?」と不安ですよね。

結論から言うと、副業が個人事業主なら保険は特に心配ありません

副業が個人事業主の場合、本業で社会保険に加入していれば、個人事業での加入は不要です。

本業の社会保険額は個人事業の収入に影響を受けないので、社会保険料が上がることもないですよ。

給与所得がある場合、社会保険料が上がり会社にばれる可能性もあります。
しかし、個人事業主の場合は心配ありません。

個人事業主の開業方法

個人事業主の開業方法をメモするイメージ

副業から個人事業主になるにあたり、気になる点は解消できてきたでしょうか。

「さっそく副業から個人事業主になる方法が知りたい」という方もいるかもしれません。

ここからは、個人事業主の開業方法についてご紹介します。

個人事業主として開業するには、次の手順を踏みましょう。

  1. 個人事業開始から1ヶ月以内に「個人事業の開業・廃業届出」を記入
  2. 届出書を税務署に提出

詳しくご説明します。

1.個人事業開始から1ヶ月以内に「個人事業の開業・廃業届出書」を記入

個人事業を開始して1ヶ月以内に「個人事業の開業・廃業届出書」を記入します。
これがいわゆる「開業届」というものです。

「開業届」の提出は義務ですが、提出しなくても法的な罰則はありません。

もし長期的に副業をしていて、副業から個人事業主になる場合で「開業から1ヶ月以内」ではなくても特に問題はないですよ。

開業届は最寄りの税務署や国税庁のサイトから入手できます。
注意事項を守りながら、必要な箇所を記入しましょう。

2.届出書を税務署に提出

記入した「開業届」は、税務署に提出します。

提出方法には「税務署に直接提出」「税務署に郵送で提出」「e-taxで提出」の3つがありますよ。

いずれかの方法で税務署に書類を提出すれば、個人事業主になる手続きは完了です。

開業届の控えは、個人事業向けの補助金申請などの際に必要になることがあります。

きちんと保管しておきましょう。

まとめ:副業の所得が増えたら、メリットとデメリットを比較して個人事業主になるか検討しよう

今回は、副業から個人事業主になる方法についてご紹介しました。

副業をしていると、順調に収入が伸びてくることがあるでしょう。

所得が年間20万円を超えるか、独立を考えているなら、個人事業主を検討すると良いですよ。

個人事業主になることには、メリットとデメリットがあります。
よく見極めて、個人事業主になるかどうかを考えましょう。

今回の記事を参考に、自分の理想の働き方を実現していってくださいね。

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