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個人事業主の資本金にあたる「元入金」について解説!確定申告の記載方法も紹介

「元入金をちゃんと理解できていない」
「元入金の計算方法って?確定申告のときはどうするの?」

そんな悩みを持っている方は意外と多いです。

そこで今回は、

  • 個人事業主が開業前に知っておきたい元入金の基本
  • 元入金の開業時の仕訳と計算方法
  • 元入金の期末決算時の計算方法
  • 確定申告における元入金

などについて詳しくご紹介していきます。

「これから個人事業主として開業する!」という方も、「個人事業主だけど元入金がよくわからない」という方も、ぜひ最後まで読んで元入金への理解を深めてくださいね。

個人事業主の資本金とは「元入金」のこと

個人事業主の資本金とは「元入金」のこと

まずは「元入金」がどういうものかを理解しましょう。

元入金とは、簡単にいえば個人事業を開始するときの資本金、いわば開業資金のことです。

法人では資本金といいますが、個人事業主では元入金といいます。

ではさっそく、元入金の基本知識を見ていきましょう。

個人事業主が開業前に知っておきたい元入金の基本

個人事業主が開業前に知っておきたい元入金の基本

元入金は「個人事業主の資本金、開業資金」のことでした。

つまり、開業前に知っておきたい言葉というわけです。
もちろんすでに開業している人でも、これから知っていけば大丈夫。

元入金を理解すれば、確定申告で困ることもありません。

個人事業主が開業前に知っておきたい元入金の基本を見ていきましょう。

  1. 個人事業主には元入金は必ず必要なのか
  2. 元入金は個人事業主のみが使用する勘定科目
  3. 元入金を立てる意味は、事業資金を明確に線引きすること

順番に確認していきます。

1.個人事業主には元入金は必ず必要なのか

法人の場合は、会社設立時に会社の種類に応じた資本金を必ず用意しなければなりません。

一方で、個人事業主には元入金は必要なのでしょうか。

答えは「必要ない」です。
個人事業主は開業時に元入金を用意する必要はなく、0円で事業を始めても問題ありません

ただし、その場合は常に自分のプライベートマネーから事業費を支出することになります。
また決算書上で元入金が不明だと、融資の判断が正しく行なわれない可能性も。

事業を始めるときには、できれば目安として半年以上の固定費用の支払いがまかなえる程度の元入金を入れるといいですよ。

2.元入金は個人事業主のみが使用する勘定科目

元入金は、個人事業主のみが使用する勘定科目です。

個人事業主として事業を始めるときは、事業主自身が資金を用意します。
これを勘定科目では「元入金」または「事業主借」というのです。

「事業主借」とは、元入金と同じように、売り上げではなく事業主から振り込まれた事業用資金のことをさします。

反対に、事業資金からプライベートな会計に移動したお金は「事業主貸」という勘定科目になりますよ。

次で詳しくご説明しましょう。

3.元入金を立てる意味は、事業資金を明確に線引きすること

法人は登記によって会社の資本金を明確に区別しますが、個人事業主は違います。

たとえば、個人事業主がプライベートな支出の口座と事業の入出金の口座を分けて使っていても、同じ名義では外部の人にはわからないでしょう。

元入金を立てる意味は、事業資金を明確に線引することです。

事業資金に使われる勘定科目「元入金」に対して、プライベートな資金の管理に使われる勘定科目には「事業主借」と「事業主貸」があります。

  • 事業主借:個人事業主が、開業後にプライベートな会計から事業に使う資金を取り出すときに使われる勘定科目。
  • 事業主貸:個人事業主が、開業後に事業用口座からプライベートに使い資金を取り出すときに使われる勘定科目。

プライベートなお金の管理を上記の2つでおこない、事業資金の管理を「元入金」という科目でおこなうことで、事業資金が一目見てわかりやすくなるのです。

元入金は金額が毎年変わる

元入金は金額が毎年変わる

元入金は開業時の資金とご紹介しましたが、実は毎年計算によって導き出す「開業日からの利益や損失の累計」でもあります。

これはつまり、「現時点の資金力」ともいえますね。

個人事業主の場合、決算時には事業主借と事業主貸の金額を合算し、残高の差額を翌期の元入金に繰り入れるのです。

そのため、元入金の金額は毎年変化しています

決算で差額が利益だったケースと、損失だったケース、それぞれ見ていきましょう。

1.元入金の金額が大きくなった場合

決算で利益が出て元入金の金額が大きくなることは、理想の経営といえます。

元入金の金額が大きくなるのは、経営が安定して利益が増えているためです。

継続的に元入金の金額が増加していくように保ちましょう。

2.元入金の金額がマイナスになった場合

決算で損失が出て元入金の金額がマイナスになることもあります。
これは開業当初に意外とよくあるので、気にしすぎる必要はないですよ。

収入が少なくて赤字決算を迎えた場合、プライベートで事業の資金を引き出すことが多かった場合は、決算時にマイナスになってしまうのです。

一応、マイナス状態でも事業の継続に問題はありません
会計処理もマイナスのままおこなうことは可能です。

しかし、決算書で元入金がマイナスになっていると目立ちます
なぜなら、元入金のマイナスは客観的に見て「管理能力が低い」と捉えかねないためです。

次第に安定させていくといいでしょう。

元入金の開業時の仕訳と計算方法

元入金の開業時の仕訳と計算方法

ここでは、元入金の開業時の仕訳と計算方法をご紹介します。

個人事業主として開業したときの仕訳は、借方に「現金預金」、貸方に「元入金」として処理しましょう。

たとえば、開業時に事業用通帳に10万円を入金し、開業費用として10万円の支払いがあったとき、仕分けは次のようになります。

借方 金額 貸方 金額
現金預金 100,000 元入金 200,000
開業費 100,000

開業時の元入金は20万円になりました。
開業の仕分けはこれだけです。

また、事業用に10万円未満のスマートフォンを購入した場合は、借方に「消耗品」、貸方に「元入金」として処理します。

さらに開業費のなかに固定資産に該当するものがあれば、「固定資産」の科目に分けましょう。

元入金の金額は、期末まで変動させることはありません

元入金の期末決算時の計算方法

元入金の期末決算時の計算方法

次に、元入金の期末決算時の計算方法をご紹介します。

期末におこなう元入金の会計処理は次の3つです。

  • 当期の「利益(損失)」を計算する
  • その「利益(損失)」を元入金に加算(減算)する
  • 事業主借と事業主貸の差額を元入金と相殺する

順番に詳しく見ていきましょう。

1.当期の「利益(損失)」を計算する

当期の「利益(損失)」とは、損益科目の収益(売上など)から費用(仕入れや一般管理費など)を差し引いた金額です。

最初にこの金額を計算して割り出しましょう。

たとえば、当期の売上が100万円、仕入の費用が70万円かかる場合は次のようになります。

借方 金額 貸方 金額
売上 1,000,000 損益 1,000,000
損益 700,000 仕入 700,000

すると、損益勘定の残高が貸方に30万円となるでしょう。

当期の利益(損失)は、この30万円です。

2.その利益(損失)を元入金に加算(減算)する

損益科目は期末ごとにリセットされますが、差額となる利益(損害)は元入金として現在の資本力に繰り込まれます。

先ほど割り出した「利益(損失)」を元入金に加算(減算)しましょう

当期の利益30万円を元入金に計上する場合は次のようになります。

借方 金額 貸方 金額
損益 300,000 元入金 300,000

元入金は30万円です。

3.事業主借と事業主貸の差額を元入金と相殺する

最後に、事業主借と事業主貸の差額を元入金と相殺します

なぜなら、個人事業主の独自勘定である「事業主借」と「事業主貸」の決算処理をまだおこなっていないためです。

事業主借と事業主貸は、事業用の会計からプライベートのお金のやり取りがあったときに使用する勘定科目でしたね。

たとえば、現金で事業に必要な物品を購入したとしましょう。
本屋で3,000円の専門書を購入し、自分の財布から支払うケースを考えてみます。

自分の財布から事業用の支出が出ているので、3,000円の事業主借ですね。

借方 金額 貸方 金額
図書研修費 3,000 事業主借 3,000

さらに、今度は事業用の資金をプライベートの生活費のために引き出したとしましょう。
生活費として10万円を事業用通帳から出勤すると、次のようになります。

事業用の会計からプライベートの支出が出ているので、10万円の事業主貸です。

借方 金額 貸方 金額
事業主貸 100,000 現金預金 100,000

これらの事業主借と事業主貸を元入金と相殺します。

期末の事業主借勘定の残高が3,000円、事業主貸勘定の残高が10万円としたとき、次の通りです。

借方 金額 貸方 金額
事業主借 3,000 事業主貸 100,000
元入金 97,000

つまり、この仕訳では元入金は9万7,000円のマイナスということになりますね。

以上のことから、最終的な期末の元入金は、(開業)20万円+(利益)30万円ー(事業主勘定調整)9万7,000円=40万3,000円です。

なお、この40万3,000円が翌期の機種元入金になります。

これで元入金に関する仕訳は完了です。

確定申告における元入金

確定申告における元入金

確定申告でも「元入金」について記入が必要な部分があります。

「元入金」が必要になるのは、確定申告書に添付する「青色申告決算書」の4枚目「貸借対照表」です。

よく確認して、元入金の記入を忘れないようにしましょう。

詳しくご説明します。

1.元入金の金額は「貸付対照表」に記入する

「元入金」の金額は、確定申告書に添付する「青色申告決算書」の4枚目「貸借対照表」に記入しましょう。

先ほど計算した期末元入金の金額40万3,000円は、翌期首の元入金の額となります。

ところが、税務署に提出する確定申告書の様式では、そのまま記入すると間違いになってしまうのです。

青色決算書の4枚目の貸借対照表では、次のように記入するよう指定されています。

  • 損益勘定は「青色申告特別控除前の所得金額」
  • 事業主借、事業主貸は相殺せずそのままの金額で記載

つまり例をもとにすると、元入金と相殺する前の状態である期首の金額20万円を記入するということです。

しかし、翌年の青色申告書の貸借対照表では、期首の元入金の額は40万3,000円を記入します。

結果として2期分の貸借対照表を見比べると、前年の期末元入金と当年の期首元入金の額が同一にならないのです。

青色決算書の上では期末元入金≠翌期首元入金ということに十分注意しましょう。

2.元入金を記入するときの注意点

ほかにも「貸借対照表」に元入金を記入するときに注意が必要なことがあります。

次の2つの注意点について、確認しておきましょう。

  1. 毎年12月31日までに作成する必要がある
  2. 開業時の資金を「元入金」か「事業主借」にするかで記入方法が変わる

それでは見ていきます。

1.毎年12月31日までに作成する必要がある

青色申告のための「貸借対照表」は毎年12月31日までに作成する必要があります。

貸借対照表の上にある日付欄には、必ず「令和◯年12月31日」と期末の日付を記入しましょう。

記入日や提出日の日付を書くのではないことに注意してくださいね。

2.開業時の資金を「元入金」か「事業主借」にするかで「貸借対照表」記入方法が変わる

開業時の資金を「元入金」か「事業主借」にするかで、「貸借対照表」の記入の仕方が変わります。

実は、貸借対照表で「事業主借」は期首部分に記入できません
元入金が前期期末時点での事業主借を含むため、重複しないようになっているのです。

そのため、開業資金を「事業主借」にした場合、貸借対照表の期首欄には開業資金の額を反映させることができません。

一方で、「元入金」にすれば、期首と期末の欄に同じ金額を記入できます

この点を理解しておくと、「貸借対照表が合わない」と頭を悩ませる必要がなくなりますよ。

まとめ:元入金が適正な数字になっているかどうか確認しよう

今回は、個人事業主の資本金である「元入金」についてお伝えしました。

元入金の考え方ははじめは慣れるまで時間がかかるかもしれませんが、個人事業主ならしっかり理解しておきたい内容です。

確定申告のときにも元入金を記入する欄はあり、手続きに必要になります。

元入金が適正な数字になっているかを確認するようにしましょう。

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