プログラミングの「関数」とは?3つのメリットやできること・使う手順を詳しく解説

公開日: 2021.02.09
更新日: 2024.01.06
プログラミングの「関数」とは?3つのメリットやできること・使う手順を詳しく解説

プログラミングを学んでいると、よくわからない用語にぶつかることがあります。

なかでも「関数」は、プログラミングの基本を理解するために重要な用語です。
プログラミングを学習し始めたばかりならしっかり理解しておきたいですね。

プログラミング初心者の場合、

「関数がどういうものかよくわからない」
「関数を使うと何ができるの?」

などの疑問を持つ方は多いでしょう。

今回は、

  • プログラミングの「関数」とは
  • 関数でできること
  • 関数を使う手順
  • 「ユーザー定義関数」と「組み込み関数」とは

についてご紹介します。

「関数を理解してプログラミングのスキルを高めたい!」という方は、ぜひ最後まで読み進めてくださいね。

プログラミングの「関数」とは?

プログラミングの「関数」を理解するイメージ

プログラミングの「関数」とは、与えられた値をもとに、定められた独自の処理を実行し、その結果を返す命令のことです。

英語では関数を「function(ファンクション)」と言い、「機能」と訳すことができます。

つまり、あるコードを入力すれば、一定の処理がされて結果が表示される機能と言いかえることもできるでしょう。

プログラミングでは、同じような処理を行う場面が数多く見られます。
そのため、関数を使うことで、決めたコードを入れれば簡単に処理できるようにしているのです。

このように、関数は定められた処理を繰り返し利用することを目的としています。


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関数のメリット3つ

関数のメリットを理解するイメージ

関数は、ある値を入力すると一定の処理がされて結果が返ってくる機能のことでした。
プログラミングでは関数を使うことが基本となっています。

では、関数にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

関数はプログラミングに欠かせません。
メリットを知ることで、関数の必要性をより理解しやすくなりますよ。

関数の3つのメリットをご紹介します。

  1. コードがわかりやすくなる
  2. コードの重複を減らせる
  3. プログラマーが処理を意識しなくていい

順番に見ていきましょう。

1.コードがわかりやすくなる

関数を使うと、コードがわかりやすくなります

関数を使わない場合、全ての処理を1つ1つ記述するため、コードが長く複雑です。
記述が長いと、ぱっと見たときにわかりにくいですよね。

同じ処理は関数を使ってシンプルに記述できるので、すっきりとわかりやすくなります。

プログラムを扱うのは本人だけではないことも多いです。
誰にとっても読みやすいプログラムにするために、コードのわかりやすさは大切ですよ。

2.コードの重複を減らせる

同じ処理を関数で表せることから、コードの重複を減らせることもメリットです。

プログラミングの時に、同じ処理のコードをいくつも書かなければならないのは面倒なもの。
また、長々と重複部分が続き、見た目にもわかりづらいですよね。

何度も長くて同じコードが出てくると、きれいなコードとは言えません。

しかし、関数を使えばコードの重複を減らせて、作業も効率化できる上に見た目も整います

関数を使えば作業時間や手間を減らして、より質の高いコードを記述できるのです。

3.プログラマーが処理を意識しなくていい

関数は、プログラマーが処理を意識しなくていいというメリットもあります。

関数を使わない場合、複数の処理を1つずつ記述することになるでしょう。
しかし、関数を使えば、中身の処理を知らずとも、機能を使うことができるのです。

わかりやすい例を挙げるなら、多くの人はスマートフォンを操作して使うことができます。
仕組みを理解していなくとも、電話やSNS、インターネット検索など、あらゆる機能を使いこなしていますよね。

関数では、同様のことが可能です。
プログラマーは関数を使えば、どんな処理が行われているかを意識することなく、機能を使うことができます。

関数でできる3つのこと

関数でできる3つのことのイメージ

関数のメリットをお伝えしました。
わかりやすく、正確なプログラムを書くために、関数は大切な仕組みです。

ここからは、関数ができることを詳しく見ていきましょう。

関数ができることや役割を理解すれば、プログラミングで使うイメージが持てますよ。

関数ができる3つのことは、次の通りです。

  1. 命令群に名前をつける
  2. 値を受け取って処理する
  3. 値を返す

さっそく見ていきましょう。

1.命令群に名前をつける

関数の基本的な機能の1つは、命令群に名前をつけることです。
つまり、複数の命令をひとつにまとめて、名前をつけられます。

名前をつけた命令軍を呼び出すには、「関数名()」と書くだけです。
関数が呼び出されると、その中の命令軍が実行されます。

命令軍に名前をつけるには、次のように記述しますよ。

複数の命令をまとめて名前をつける

上の例では、「こんにちは!」「DMM WEBCAMPを受講中です!」という文字列の命令群に「sayHello」という名前をつけています。

このように名前をつけておけば、「SayHello();」と入力するだけで文字列を呼び出すことができますよ。

1行目から4行目までの記述をすることなく、「SayHello();」の1行で同じ結果を呼び出せるので、記述をシンプルにできますね。

同じ処理が複数行われる場合は、処理の命令群に名前をつけておけば、「関数名()」と記述するだけで一連の命令が実行されるので便利です。

2.値を受け取って処理する

関数は呼び出す時に、いくつかの値を受け取って処理することができます。
受け取る値のことは「引数(ひきすう)」と呼び、実行ごとに異なる処理が可能です。

次の例を見てみましょう。

値を受け取って処理する

上記の例では、「x」と「y」という複数の値を受け取って式に当てはめ、処理しています。
ここでの処理は「x」と「y」の値を足すというものですね。

「x」と「y」には任意の数値を入れることができ、入れる数値によって結果は変化します。

数値を変えて応用して使えるため、便利ですよ。

引数を活用すれば、関数を使ってより柔軟なプログラムを書けるようになります。

3.値を返す

関数は、全ての処理をするのではなく、値を返すこともできます。

値を返すと、関数の呼び出しは返した値に置き換えられ、続きの処理が進む仕組みです。

値を返すには、「return文」を使用します。

値を返す例は、次の通りです。

値を返す

上記の例では、「sum(x,y)」に「x+y」の値を返して、続きの処理が進んでいきます。
関数が処理の一部として組み込まれていることがわかりますね。

return文で返ってくる値を「返り値(戻り値)」と言います。

なお、初心者はreturn文とprint文の違いにつまずきやすいです。
return文は値を返すため、print文は出力するために用いるので、使い分けられるようにしておきましょう。


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関数を使う手順2ステップ

関数を使う手順2ステップのイメージ

関数でできる3つのことをお伝えしました。

では実際にどのように関数を使うのかを見ていきましょう。

使い方がわかれば、自分でプログラミングをするときに使いこなせるようになりますよ。

関数を使う手順は次の2ステップです。

  1. 関数を定義する
  2. 定義した関数を実行する

慣れれば簡単に活用できるようになります。

それぞれのステップについて見ていきましょう。

1.関数を定義する

まずは、関数を定義します。

関数を定義するとは、関数によってどのような処理をさせるのか、事前に設定するということです。

最初に関数の定義付けをしなければ、関数は使えません。

関数を定義するには、次のように記述します。

関数定義の構成

記述するポイントは次の4つです。

  • 「関数名」を書く
  • 「引数」を書く
  • 実行したい「処理」を書く
  • returnのあとに「戻り値(返り値)」を書く

引数は、関数の中で使いたい値のことで、主に「x」や「y」などの「変数」を入れて使います。
引数を使わない場合は、書く必要はありません。

また、戻り値(返り値)は、処理の結果を呼び出して元に返す値を指します。
戻り値(返り値)も不要な場合は書かなくてよいです。

2.定義した関数を実行する

関数を定義したら、次は実行します

実行する方法はシンプルで、実行したい「関数名」と「引数(関数で使いたい値)」を書くだけです。

関数の実行(引数あり)

複雑なコードや処理を含んでいても、関数を使えばこの1文だけで実行できてしまいます。

さらに、引数が設定されていない関数の場合は、次の通りです。

関数の実行(引数なし)

()内を書くか書かないかだけの違いなので、簡単ですね。

一度関数を定義してしまえば、実行は短くシンプルにできます。

「ユーザー定義関数」と「組み込み関数」とは?

「ユーザー定義関数」と「組み込み関数」を理解しようとするイメージ

関数の手順についてお伝えしました。
定義付けと、定義した関数の実行というシンプルな使い方でしたね。

さらにもう一歩踏み込んで理解しておきたいことが、関数の種類です。

関数には、

  1. ユーザー定義関数
  2. 組み込み関数

の2種類があります。

どちらもプログラミングではよく用いられるので、それぞれの内容を理解しておきましょう。

1.ユーザー定義関数

関数の使い方でご紹介したように、自分で関数を定義して使うものを「ユーザー定義関数」と言います。

ユーザーが自分で定義する関数なので、自分のしたい処理を設定できることがメリットです。

プログラミングでオリジナルの関数を作って使いたい場合に、ユーザー定義関数を用います。

2.組み込み関数

一方で、自分で関数を手ぎしなくても呼び出せるものが「組み込み関数」です。

組み込み関数は、あらかじめプログラミング言語に定義されている関数なので、自分で定義しなくても呼び出せます。

定義する手間がないので、実行のコードを記述するだけですぐに使えて便利です。

実際のプログラミングの現場では、組み込み関数を利用できるところは利用し、必要があればユーザー定義関数を利用します。

2つの関数を使いこなせば、プログラミングをよりスムーズで効率的に扱えるでしょう。

まとめ:関数は慣れるほど魅力がわかる

今回は、プログラミングの関数についてご紹介しました。

関数は一見難しそうに思えますが、慣れればとても使いやすいです。

関数に慣れるためには、初心者でも学びやすい次のような学習サービスなどを利用すると良いでしょう。

関数を使えば、プログラミングが書きやすく、読みやすくなりますよ
プログラミングでは欠かせない仕組みの1つなので、しっかり理解しておくと安心です。

関数の魅力を知り、プログラミングの学習に生かしてみてくださいね。

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