IT業界の今後とは?将来性や最新トレンドを解説
近年IT業界は技術の進歩が著しく、その動向が非常に注目されている業界です。
実際にIT業界の市場規模は年々拡大し、今後も成長が期待されています。
しかし、「今は注目されている業界だけど、将来性はあるの?」と思う方も少なくないと思います。
そこで今回「WEBCAMP NAVI」では、以下の内容について詳しく解説していきます。
- IT業界の現状
- IT業界の今後について
- IT業界が抱えている課題
- 就職・転職に役立つIT業界ホワイト企業ランキング
IT業界に興味がある方、IT業界への就職や転職を考えている方には知っておいていただきたい内容ばかりです。
ぜひ最後まで読んでくださいね。
今後を予測する前に!IT業界の現状について解説
IT業界の今後について予測する前に、まずはIT業界の現状について解説します。
大まかな現状から、業界全体を掴みましょう。
市場規模
矢野経済研究所の「国内企業のIT投資に関する調査(2019年)」によると、
「国内民間企業のIT市場規模は、2018年度が前年度比2.8%増の12兆4,930億円と推計した。
今後は、2019年度が前年度比3.4%増の12兆9,180億円、2020年度は同1.6%増の13兆1,240億円、2021年度は同5.1%増の13兆3,200億円と予測する。」
と述べられています。
グラフからも右肩上がりの業界ということがいえます。
職場や教育の現場でもIT化が進められていることからも、この結果にはうなずけるのではないでしょうか。
平均年収
転職サイトdodaの「業界別平均年収ランキング【最新版(2019)】」によると、IT業界の平均年収は446万円という結果になりました。
日本人の平均年収が約400万円と言われているので、平均を約50万円ほど上回っています。
しかし、IT業界は職種によって仕事内容が異なるため、それに伴う年収にも差があります。
また自分のもっているスキルによっても支払われる給料は変わってくるので、職種によって様々という方が正しいかもしれません。
以下に主な職種の平均年収をまとめました。
・ITコンサルタント 約610万円
・プログラマー 約400万円
・システムエンジニア 約550万円
・ネットワークエンジニア 約655~800万円
業界分類について
IT業界は、以下のように5つの分野に分けることが出来ます。
- 通信インフラ業界
- Web業界
- 情報処理サービス業界
- ソフトウェア業界
- ハードウェア業界
IT業界は今やほとんどの業種と関わっており、技術が進歩するほど年々業態が複雑化しています。
そのため、どこでIT業界が関わっているのかということが非常に見えづらくなってきているのが現状です。
それぞれの業界についての詳しい説明や企業例などを知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【業界研究】IT業界地図が一目でわかる!5つの種類と職種、年収
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IT業界の今後を予測。将来性はある?
現状について大まかに知っていただいたところで、今後のIT業界の将来性について解説していきます。
結論から述べると、IT業界に将来性はあります。
この項目では、なぜIT業界の今後に将来性を見出すことが出来るのか、その3つの理由を紹介します。
- 世界の産業を牽引しているのはIT企業だから
- IT人材の需要が増大していくから
- アフターコロナでITの需要が増加しているから
❶世界の産業を牽引しているのはIT企業だから
右肩上がりの市場規模の拡大が予想されるIT業界ですが、世界全体で見てもその規模は大きいです。
以下は、世界時価総額ランキング(2020年9月末)です。
1位 アップル(IT)
2位 サウジアラムコ(石油)
3位 マイクロソフト(IT)
4位 アマゾン・ドット・コム(IT)
5位 アルファベット(IT)
6位 アリババグループホールディング(IT)
7位 フェイスブック(IT)
8位 テンセント・ホールディングス(IT)
9位 バークシャー・ハサウェイ(保険)
10位 テスラ(自動車)
世界時価総額ランキングの上位10位はほぼIT企業が占めており、世界のトップ産業は「IT業界」といえます。
時価総額というのは、現在の企業の利益以外に今後への期待も込められて金額が決まります。
ここからも、IT業界が今後伸びていくと予想されているということが分かります。
❷IT人材の需要が増大していくから
経済産業省によると、IT人材(ITを利活用できるまたはITを活用できる人材)の需要が2018年には109万人、2020年には129万人、2030年には164万人(予測)と年々増加していくと言われています。
IT業界の規模はどんどん大きくなると予測されているのも関わらず、そのITを扱うことのできる人材はまだ少ないというのが現状です。
そのため、今後IT人材は需要が増大していきます。
その業界で働く人材が増えていくということは、業界の将来性が高いことを意味します。
❸アフターコロナでITの需要が増加しているから
新型コロナウイルスの影響で、みなさんの生活も大きく変わったと思います。
そのなかで最も顕著な変化が、出来る限りの事をオンラインで行おうという世の中の流れです。
オンライン会議、オンライン授業、オンライン飲み会…など、今まで実際に会って対面で行っていたことのおおよそがオンライン化されました。
この「オンライン」で行うには、ITの技術が不可欠です。
経済産業省の「通商白書」では、
- 電子商取引やデジタルを活用したコミュニケーションの普及など、経済・社会のデジタル化が急速に加速。
- 新型コロナウイルス感染抑止のための人の接触制限は、これまで進行してきたデジタル化の重要性を明らかに。
と述べられています。
これからもデジタル化は重要視されていくので、今後の世界に必要不可欠な技術としてIT技術の需要は高まっていくと予想されます。
今後のIT業界が抱える課題
ここまではIT業界の今後について、様々な要素から将来性を予測してきました。
IT業界は、必要不可欠な技術やサービスを提供する業界としてこれまで以上に重要視されていきます。
この見出しでは、現在のIT業界が抱える問題点について解説していきます。
現時点での問題点を知ることで、今後のIT業界がどう進んでいくのかということが見えてくると思います。
IT企業の人材不足
(参照:経済産業省「IT人材の最新動向と将来推移に関する調査結果」)
このグラフからも分かるように、IT人材は年々不足していくと予測されています。
経済産業省によると、ITを担う人材は2030年に約59万人不足するといわれています。
急速なIT化が進んでいる現代ですが、ITを扱うことのできる人材への教育にまで手が行き届いていないというのが現状です。
「プログラミング教育の必修化」などでプログラミングへの関心は高まってきていますが、この取り組みが成果を出すのは、もう少し先になりそうです。
長労働時間になりやすい
IT業界のイメージとして、よく挙げられるものに「労働時間が長そう…」というものがあります。
現代の急速なIT化により需要が増加しているにもかかわらず人手が不足していることから、労働時間が長くなってしまうことは実際にあります。
また、IT業界特有の業界構造にも長時間労働になってしまう原因があります。
IT業界は、大手企業が下請け企業に業務を委託していく「ピラミッド構造」になっています。
例えば大手企業が仕事を受注した場合、自分のところでは大元の指示書だけを作り、他の作業は下請けの企業に任せます。
このピラミッド構造は、自社だけでは解決できない大きな案件をIT業界全体で取り組むことができ、大手企業・下請け企業双方にメリットがある業界構造です。
しかし同時に、下請け企業のITエンジニアは上からの無理な要求や納期に追われ、結果的に長時間労働になってしまうというデメリットも存在します。
大手のIT企業に就職するなど自分で長時間労働を避けることは出来ますが、業界全体がこの問題から脱却するためには時間がかかりそうです。
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IT業界の最新動向から今後について知ろう
IT業界の現状や今後について解説したところで、この項目ではIT業界の最新トレンドを3つ紹介していきます。
コロナ禍においてITの需要は非常に高まってきているため、今後はこれまでよりも早いスピードでIT技術が進歩していくと考えられます。
そんな現代だからこそ、最新情報を把握しておくことはとても重要です。
IT業界の流行に乗り遅れないようしっかり理解しておきましょう!
AI・ビッグデータ
「AI」や「ビッグデータ」という言葉を最近なにかと耳にすることが多いと思います。
実際に私たちの生活の中にも様々な場面で使われている技術です。
例えば、ネットショッピングをした際自分は全然チェックしていないのにおすすめ欄に商品がでてくるという機能は、みなさん見たことがあるかと思います。このおすすめ欄に出てくる商品を選定しているのはまさに「AI」です。
過去の購入履歴や同じ商品を購入した人の買っている商品から、ユーザーの興味のありそうな商品を勝手に提案してくれる役割を果たしています。
AIを理解する際に注意していただきたい点として、決してAIだけでこのように動くわけではないということです。
AI(人工知能)自体が動くのではなく、上の例でいうところの過去の購入履歴にあたるデータの蓄積がなければ機能しません。このデータの蓄積がビッグデータと呼ばれるものになります。
そのため、AIとビッグデータは常にセットで機能しています。
勘違いしやすい点なので、正しく理解しておきましょう!
EC(Electric Commerce)の増加
経済産業省の「令和元年度電子商取引に関する市場調査」によると、令和元年の日本国内における消費者向け電子商取引の市場規模は19.4兆円の前年度比7.65%増に拡大しています。
国内では、Amazonや楽天が大手のECサイトになります。
EC取引の市場規模は年々拡大しており、今後も大きくなっていくことが予測されます。
新型コロナウイルスの影響もあり、ネットで何かを買うことが増えてきたというのが現状だと思います。このような外的要因もあり、今後の伸びが非常に期待される分野です。
5Gの実用化
現在5G対応のスマートフォンが発売され、まさにトレンドな言葉です。
そもそも5Gとは、「5th Generation」の略で第5世代を意味します。
具体的な5Gの特徴としては、
- 高速で大きな容量の通信ができること
- 信頼性が高く、低遅延の通信ができること
- 多数の機器に同時に接続ができること
が挙げられます。
5Gの実装によりこれまでよりも情報処理のスピードが速くなったり、IoTの製品の流通量が増えたりと、社会に大きな変化をもたらすことは間違いないです。
今後、どのように5Gが普及し、新たなサービスが展開されていくのかという点にはぜひ注目していただきたいです。
今後有望なIT業界!主な職種を紹介
IT業界には、様々な職種があります。
ここでは、代表的な5つの職種をご紹介します。気になるものから読んでみてください。
❶ITコンサルタント
顧客企業の経営課題に対して、どのような情報システムを導入していくべきか助言し、経営レベルで必要なI T 戦略を考えるのがI Tコンサルタントの仕事です。
戦略策定後に要件定義→設計の業務などを担当するケースもあります。ITコンサルタントに関しての詳しい情報を知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。
ITコンサルタントになるために何が必要?仕事内容からキャリアパスまで紹介❷システムエンジニア/プログラマー
受注したシステム開発の仕事を遂行していくのが、システムエンジニア(SE)です。
SEは、担当する役割によってプログラマー(PG)やプロジェクトマネジャー(PM)と呼ばれることもあります。
PMはスケジュール管理や、メンバーのマネジメントが主な役割となり、PGはプログラミングの実務が役割となります。
❸ネットワークエンジニア
大規模なシステムを構築・運用する場合、ハードウェア面で巨大な負荷に耐えられるかどうかが問われます。
そうしたプロジェクトでは専門的な知識を持ち、最適なハードウェアの構成を考え、環境を構築できるエンジニアが必要とされます。
システムには運用中(稼働中)のトラブルと無縁ではいられない面もあり、万一トラブルが発生した際には、速やかに復旧しなくてはならなりません。
そうした運用・保守の際に最前線に立つのがネットワークエンジニアの仕事です。
❹セールスエンジニア
I T 関連の製品・サービスを販売する際、専門知識の少ない営業担当では顧客企業の求める情報を提供できないことが少なくありません。
そこで、販売する製品・サービスに通じたセールスエンジニアが、顧客企業に訪問する体制を採っている企業もあります。
時には、顧客企業が想定する導入方法・用途についての議論に参加することもあります。
❺社内SE
社内SEは、IT業界に関わらずどのような企業においても存在します。
社内SEとは、自社のシステム開発・運用などを手がけるエンジニアのことです。
自社システムの新規導入やカスタマイズ、日々の保守業務などが主な役割となります。
❻セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアとは、情報セキュリティに精通したエンジニアのことです。
セキュリティに重点をおいたシステム構築やサイバー攻撃を防ぐためのシステム改善などを行います。
企業は、顧客の個人情報など社外に出してはいけない情報を多く持っています。
それらの重要な情報を守ることが、セキュリティエンジニアの役割になります。
「もっと詳しくIT業界について知りたい…!」「それぞれの職種の年収はどうなんだろう?」「どんなスキルが求められるのだろう?」と思う方へ!
以下の記事で、より詳しくIT業界について解説しています。
ぜひ読んでみてください。
今後も活躍「IT業界ホワイト企業ランキング」
前の項目でも紹介したように、IT業界は長時間労働になりやすいという課題を抱えています。
しかしこの状況は、自分が働く場所を選ぶことで解決することができます。
そこでこの項目では、実際に働いている社員の口コミを多く掲載しているキャリコネが発表した、IT業界のホワイト企業ランキングをご紹介します。
あなたの就職や転職の際にぜひお役立てください!
順位 | 会社名 |
1位 | グーグル合同会社(Google) |
2位 | 株式会社NTTドコモ(dokomo) |
3位 | 西日本電通電話株式会社(NTT西日本) |
4位 | 東日本電通電話株式会社(NTT東日本) |
5位 | エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社 |
6位 | 日本電信電話株式会社(NTT) |
7位 | 三菱UFJインフォメーションテクノロジー株式会社 |
8位 | エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 |
9位 | 日本マイクロソフト株式会社 |
10位 | レバシーズ株式会社 |
(出典:キャリコネ「【IT】情報・通信業界の企業」)
まとめ:IT業界の今後を知って、就職や転職も視野に
今回「WEBCAMP NAVI」では、以下の内容について解説しました。
- IT業界の市場規模は右肩上がりに成長
- ITの需要は今後も拡大
- 人材不足と長時間労働が今後の課題
- 常に最新動向を掴んでおくことが重要
IT業界はこれからますます成長していく業界であり、IT技術の進歩は私たちの日常生活に直接関わってきます。
今後の動向にもぜひ注目していってください!
IT業界における就職・転職に関しては、今後も需要が多いと思われます。
ご興味のある方は、ぜひ求人情報等を調べたり就職セミナーに参加してみてください。