IT業界はなぜ人手不足なのか原因を4つに分けて解説!狙い目の理由も紹介
「IT業界は人手が不足している」と耳にしたことがある人は多いでしょう。
「IT業界が人手不足って本当かな?」
「どうしてIT業界で人手が不足しているの?」
「国がIT業界の人手不足の解消に取り組んでいると聞いたけど?」
そんな疑問を持っていませんか。
今回は、
- IT業界は人手不足
- IT業界で人材が不足している原因
- 経済産業省が行っているIT業界人材不足を解消する取り組み
- 人手不足のIT業界が狙い目の理由
などについてご紹介します。
「IT業界の人手不足が気になる。もしかして転職のチャンスがあるのだろうか?」という方は、ぜひ最後まで読み進めてくださいね。
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IT業界は人手不足
さっそく、IT業界の人手不足の現状について見ていきましょう。
経済産業省が実施した「IT人材需給に関する調査」では、IT人材受給に関する主な試算結果は次のようになりました。
(出典:経済産業省「IT人材白書2020」)
需要の伸びを5〜2%とする中位シナリオでも、2021年時点で約31万人、2030年時点で約45万人の人手不足です。
「IT業界は人手不足」というのは事実であることがわかりますね。
IT業界は日に日に成長を遂げており、人手不足は大きな課題となっています。
IT業界で人材が不足している原因4つ
IT業界が現時点においても深刻な人手不足であることをご紹介しました。
なぜ、これほど人手が足りない状況になったのでしょうか。
IT業界は成長産業であり、今後も伸びていく市場です。
しかし、人手が不足していれば、成長が非効率的になるでしょう。
ここでは、IT業界で人材が不足している原因4つについてご紹介します。
- IT業界の拡大
- IT技術の進化スピードが速い
- IT技術者の高齢化
- IT業界のネガティブなイメージ
詳しく見ていきましょう。
1.IT業界の拡大
IT業界の人材不足の原因として、IT業界の拡大が挙げられます。
株式会社屋の経済研究所が調査したところ、国内における民間IT市場規模は毎年増加していることがわかりました。
(出典:株式会社矢野経済研究所「国内企業のIT投資に関する調査を実施(2019年)」)
また、IDC Japan株式会社による2021年2月時点の予測では、2020年に新型コロナウイルスの影響を受けて市場規模が低下したものの、2021年以降はプラスに成長する見通しです。
(出典:IDC Japan「国内ITサービス市場予測を発表」)
IT業界の成長は今後も長期的に続くでしょう。
市場規模拡大に伴い、IT業界で活躍できる人材の需要も高まります。
2.IT技術の進化スピードが速い
IT技術の進化スピードが速いことも、人材不足の一因です。
どんどん進化するIT技術を使いこなすには、専門性の高い知識やスキルが求められます。
もちろん、常に学び続ける姿勢も必要でしょう。
しかし、IT技術の進化スピードについていけるほど、IT技術者の育成環境は整備されていません。
需要は高い一方で、IT技術者の育成が間に合っていない現状です。
一度高いスキルを身につけた人材でも、数年後には身につけたスキルが古くなっていることもありえます。
最新のIT技術を使いこなせる技術者はまだ少なく、企業間で能力のある人材を取り合っているのです。
3.IT技術者の高齢化
IT業界の人材不足の原因の1つに、IT技術者の高齢化があります。
現場で働くIT技術者の高齢化が進んでいることから、定年退職などで人が去ってしまい、人材が不足しているのです。
日本全体としても少子高齢化が進んでいるため、高齢のIT技術者はどんどん退職する一方で、新たにIT技術者となる若者が少ないことも、人材不足に拍車をかけています。
少子高齢化はIT業界にも大きな影響を与えているのです。
4.IT業界のネガティブなイメージ
IT業界自体のネガティブなイメージによって、人材が不足している面もあります。
「IT業界」に対して、ポジティブなイメージを持つ人もいれば、ネガティブなイメージを持つ人もいるでしょう。
ネガティブなイメージの代表例としては、いわゆる「3K」と呼ばれるものです。
- きつい
- 厳しい
- 帰れない
「3K」について詳しく知りたい人は、こちらの記事もご覧ください。
仕事の3Kとは?該当する5つの業界について解説!新しい基準についても紹介ハードな働き方のイメージによって、新しい人材がIT業界を志望するハードルとなっています。
「人材不足なら、1人当たりの仕事量も多く激務になりそう」と予測できるでしょう。
人材不足によるネガティブなイメージから、より人材不足が深刻化するという悪循環が起きているのです。
ネガティブなイメージを払拭することが、人材不足のIT業界が抱える課題と言えるでしょう。
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経済産業省が行っているIT業界人材不足を解消する取り組み3つ
IT業界で人材が不足している原因についてお伝えしました。
市場自体の成長から少子高齢化、ネガティブなイメージなど、幅広い原因があることがわかります。
IT業界の発展は、あらゆる業界に影響を与えます。
ITシステムによって成長し、事業を拡大している企業は多いです。
国内の今後の産業において、IT業界は重要な役割を担うでしょう。
IT業界の人材不足の問題は、国としても積極的に取り組んでいる分野です。
ここでは、経済産業省が行っているIT業界人材不足を解消する取り組み3つをご紹介します。
- 人材の活躍支援
- スキルアップ支援の強化
- IT教育を小学校で必修化
「そんな取り組みがあるなんて知らなかった」という人もいるのではないでしょうか。
それぞれ見ていきましょう。
1.人材の活躍支援
1つ目は、人材の活躍支援です。
具体的には、未踏IT人材発掘・育成事業があります。
- いままで見たこともない「未踏的な」アイディア・技術をもつ「突出した人材」を発掘・育成する事業。IPAにおいて、2000年に事業を開始しその後も継続実施
- 25歳未満の天才的な個人が対象
- 産学界のトップで活躍する方を、プロジェクトマネージャー(PM)として登用し、PM独自の観点で天才を発掘・育成
- 開発費を支援し、PMの指導の下、9か月間の独創的なソフトウェア開発に挑戦(開発費上限230万円/件)
(出典:経済産業省「AI人材育成の取組」)
優秀な若手IT人材の育成を目的とした、IT人材の活躍を支援する事業です。
未踏IT人材発掘・育成事業は、これまでに1,700人の未踏IT人材を発掘・育成してきました。
さらに、255名以上が起業・事業化を行い、産業界の第一線で活躍しています。
金銭面だけではなく、合宿やメンタリングなどを通じてIT人材の活躍を支援することで、IT業界への注目を高めようとしているのです。
2.スキルアップ支援の強化
2つ目は、スキルアップ支援の強化です。
具体的には、「第四次産業革命スキル習得講座認定制度(REスキル)」があります。
「第四次産業革命スキル習得講座認定制度」は、IT・データを中心とした将来の成長が強く見込まれ、雇用創出に貢献する分野において、社会人が高度な専門性を身に付けてキャリアアップを図る、専門的・実践的な教育訓練講座を経済産業大臣が認定する制度です。
(出典:経済産業省)
(出典:経済産業省)
認定された教育訓練講座は、厚生労働省が実施する「教育訓練給付制度」と連携しており、両省の認定を受けた講座は次の制度を利用可能です。
- 専門実践教育訓練給付の支給(受講者個人向け)
- 人材開発支援助成金(特定訓練コース)の支給(受講者の企業向け)
専門実践教育訓練給付金制度では、指定講座の受講料の50〜70%が還付されます。
つまり、プログラミングスクールなどで指定の講座を受けて給付金制度を利用すると、受講料の大部分が給付金として戻ってくるということです。
学習コストの負担を軽減してもらえるので、「お金がかかる」を理由にスキルアップを諦めずに済むようになり、ITスキルを習得しやすくなる制度と言えるでしょう。
たとえば、「DMM WEBCAMP COMMIT」は該当の講座で、受講料の最大70%(支給限度額56万円)の支給を受けられます。
3.IT教育を小学校で必修化
3つ目は、小学校におけるIT教育の必修化です。
2020年度から、小学校で新学習指導要領が実施され、プログラミング教育が必修化されました。
なお、2021年度以降は中学、高校でもプログラミング教育が取り入れられます。
プログラミング教育を必修化することで、プログラミング的思考を育て、将来的なIT人材を育成することが目的です。
小学校でのプログラミング教育必修化については、こちらの記事でも取り上げています。
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人手不足のIT業界が狙い目の理由3つ
経済産業省が行っているIT業界人材不足を解消する取り組みについてお伝えしました。
国としてもIT業界の人材不足に注力していることがわかるでしょう。
実は、そんな人手不足のIT業界は転職先として大きな魅力があります。
人手不足だからこそ、転職市場では狙い目なのです。
「IT業界が転職先として狙い目ってどういうこと?」と疑問に思う方もいるでしょう。
ここでは、人手不足のIT業界が狙い目の理由3つをご紹介します。
- 有効求人倍率が高い
- コロナ禍の影響が少ない
- スキルアップが目指せる
順番に見ていきましょう。
1.有効求人倍率が高い
IT業界は、人手不足の状況から、有効求人倍率が高いという特徴があります。
有効求人倍率とは、現在の求職者1人に対して何件の求人があるかを表したものです。
倍率が高いほど、1人当たりの求人数が多い状況になります。
dodaによると、業種別の転職求人倍率は次の通りです。
ほかの業種が1倍前後であるなか、「IT・通信」が5.58倍で圧倒的に高い結果でした。
つまり、IT業界では1人当たり5件以上の求人があるということです。
売り手市場であることがわかるでしょう。
IT業界ではたくさんの求人があり、転職者にとっては転職しやすい状況と言えます。
2.コロナ禍の影響が少ない
IT業界が狙い目である理由として、新型コロナウイルスによる影響が少ないことが挙げられます。
コロナ禍と呼ばれる昨今は、売上に大打撃を受けた業種も多いです。
飲食店や宿泊業、中小企業などの廃業は後を絶ちません。
一方で、IT業界はコロナ禍の影響が少なく済んでいます。
IT業界は、企業の根幹システムやWebサービスを展開しているケースが多いためです。
また、もともとリモートワークなどがしやすい形態であることも、影響が少なかった理由と言えます。
今後も長期的な対策が見込まれる世の中では、IT業界の業種や働き方が魅力と考えられるでしょう。
3.スキルアップが目指せる
IT業界はスキル重視のため、スキルアップが目指せることも狙い目の理由です。
先行きが見えない不安定な社会のなか、「会社に依存しない個人のスキルを身につけたい」と感じている人も多いのではないでしょうか。
IT業界では、さまざまなスキルを身につけ、活かしながら働けます。
- プログラミングスキル
- デザインスキル
- マーケティングスキル
人手不足だからこそ、スキルさえあればどんどんキャリアアップすることも可能です。
スキルを習得すれば、自信につながり、あなたらしいキャリアを築く土台にもなるでしょう。
IT業界は、スキルアップしやすい環境としても狙い目です。
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IT業界で活躍できるスキルを身につける方法2つ
人手不足のIT業界が狙い目の理由についてお伝えしました。
IT業界は、人手不足だからこその魅力があります。
「IT業界に転職したいけど、どうすればいいの?」と感じた人もいるでしょう。
IT業界に転職して活躍するには、スキル習得が必須です。
ここでは、IT業界で活躍できるスキルを身につける方法2つをご紹介します。
- 独学で学ぶ
- プログラミングスクールで学ぶ
それぞれ見ていきましょう。
1.独学で学ぶ
1つ目の方法は、独学で学ぶことです。
転職したい職種に応じて、必要なスキルを自分で学びます。
独学の教材としては、
- 書籍
- 学習サイト
などがあるでしょう。
独学は、学習にかかる金銭的コストをおさえられる点が魅力です。
また、自分のペースで学習を進められるので、計画的に学習を継続できる人には向いています。
ただし、モチベーションが低下しやすく、挫折の原因になりがちなので注意が必要です。
2.プログラミングスクールで学ぶ
2つ目の方法は、プログラミングスクールで学ぶことです。
目的に応じて適したプログラミングスクールを選び、カリキュラムに沿って学習します。
プログラミングスクールは、スキルアップに最適な環境が整っていることが魅力です。
たとえば、
- 目的に応じたカリキュラム
- 初心者でもわかりやすい教材
- わからないことをすぐに質問・解消できる環境
- 一緒に学習する仲間
などが挙げられます。
「短期間で効率的に学習したい」「確実にスキルを習得して転職したい」という方にはおすすめです。
プログラミングスクールは受講料が高額なところも多いですが、キャンペーンや給付金制度を利用することで、リーズナブルに学習できることもあります。
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今後需要が高まると予想される職業3選
IT業界で活躍できるスキルを身につける方法についてお伝えしました。
あなたの目的や性格に合わせて、学習方法を選んでくださいね。
IT業界のなかでも、さまざまな職業があります。
せっかく転職するなら、将来性がある職業を知っておきたいですよね。
ここでは、今後需要が高まると予想される職業3選をご紹介します。
- AIエンジニア
- セキュリティエンジニア
- フルスタックエンジニア
詳しくご説明しましょう。
1.AIエンジニア
日本だけでなく世界中のさまざまな分野で今後も需要の高まりが予想されているのが、AIエンジニアです。
近年は、AI(人工知能)や機械学習、ディープラーニング(深層学習)の分野が発展を遂げています。
AI技術はIT業界に限らず、医療や農業、物流・インフラなどでも導入が期待されているのです。
技術の発展に伴い、AIエンジニアの需要は今後も続くでしょう。
2.セキュリティエンジニア
情報セキュリティに特化したセキュリティエンジニアは、今後需要が高まると予想されています。
現在、あらゆる業界や企業でITシステムの導入が進んでいる状況です。
企業内における大切なデータの管理は、重要な課題と言えるでしょう。
今後は、徹底したデータ管理のために、情報セキュリティのスペシャリストの需要が高まる見込みです。
データ管理は企業の信頼に関わります。
しっかりとした知識と技術を持つセキュリティエンジニアが求められているのです。
3.フルスタックエンジニア
今後需要が高まる職種に、フルスタックエンジニアがあります。
フルスタックエンジニアは、Web開発やシステム開発、運用から保守まで、エンジニアリングの業務におけるすべての工程を1人でできるエンジニアのことです。
1人でさまざまな開発が可能で、高いスキルと万能性を兼ね備えています。
特に、創業したばかりのベンチャー企業など、少ない人材であらゆる業務をこなす必要がある環境では、高い需要があるでしょう。
応用力があるフルスタックエンジニアは、あらゆる現場で求められる人材です。
IT業界に転職したい人におすすめのエージェント3選
今後需要が高まると予想される職業についてお伝えしました。
IT業界のなかでも、プログラムによってあらゆる課題を解決するエンジニアは高い需要が続くでしょう。
「さっそくIT業界に転職するために行動を起こしたい!」という方もいるかもしれません。
IT業界への転職を成功させるには、転職エージェントの活用がおすすめです。
ここでは、IT業界に転職したい人におすすめのエージェント3選をご紹介します。
- マイナビIT AGENT
- ワークポート
- レバテックキャリア
さっそく見ていきましょう。
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2.ワークポート
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まとめ:IT業界の人手不足は転職のチャンス
今回は、IT業界の人手不足についてご紹介しました。
IT業界は、市場規模の拡大や少子高齢化など、様々な理由から人材不足に陥っています。
しかし、求人が豊富にあり、スキルアップできるIT業界は、転職のチャンスに溢れているとも言えるでしょう。
まったくの未経験からIT業界への転職を実現するのは困難ですが、スキルを習得した上で選考に進めば、チャンスをつかめる可能性は大きいです。
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