アーリーアダプターとは?特徴や重要な理由・理論についても詳しく解説
アーリーアダプターという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
新しい商品やサービスを世の中に普及させるときには、アーリアダプターの存在が重要です。
「アーリーアダプターってなに?」
「アーリーアダプターがどうして重要なの?」
「アーリーアダプターによって成功した事例は?」
そんな疑問を持つ方もいるでしょう。
今回は、
- アーリーアダプターの特徴
- アーリーアダプターが重要な2つの理由
- イノベーター理論やキャズム理論
などについてご紹介します。
「アーリーアダプターについて詳しく知りたい!」「新しい商品やサービスを世の中に広めたい!」という方は、ぜひ最後まで読み進めてください。
アーリーアダプターの特徴
アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用層)とは、新しい商品やサービスを早期の段階で受け入れる層のことを指しています。
具体的には、商品やサービスが登場したときに、早期段階で実際に購入して使う人々です。
流行に敏感で、常にアンテナを張っているような人が当てはまるでしょう。
さらに、アーリーアダプターには常識的な価値観を持ちながら、新しい価値観を受け入れられるという特徴があります。
商品やサービスを普及させる初期段階において、重要な存在です。
アーリーアダプターは、ほかの潜在的なユーザーに大きな影響を与えるオピニオンリーダーとしての役割もあります。
新しい商品やサービスがアーリーアダプターに受け入れられれば、ほかの層にも普及する見込みが高いです。
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アーリーアダプターが重要な2つの理由
アーリーアダプターがどういうものかについてご説明しました。
新しい商品やサービスをいち早く受け入れてくれるユーザー層は、提供側にとって大切な存在です。
では、なぜアーリーアダプターが新しい商品やサービスの普及に重要なのでしょうか。
ここでは、アーリーアダプターが重要な2つの理由をご紹介します。
- 最もファンになりやすいから
- 市場に浸透させる役割を果たすから
さっそく見ていきましょう。
1.最もファンになりやすいから
アーリーアダプターが重要な理由の1つは、商品やサービスにとって最もファンになりやすいためです。
早期段階から商品やサービスを利用しているアーリーアダプターは、商品やサービスがまだ世の中に普及していない頃から注目し、期待しています。
そのぶん、商品やサービスの成長を見守り支えるような気持ちが生まれやすいです。
さらに、いざ商品やサービスが普及すれば、アーリーアダプターはユーザーのなかでも古株の存在になります。
利用歴が長く、愛用者として長年使ってくれるファンといえるでしょう。
2.市場に浸透させる役割を果たすから
アーリーアダプターが重要な理由のもう1つは、市場に浸透させる役割を果たすためです。
新しい商品やサービスが登場したときに、アーリーアダプターが先陣を切って利用することで、ほかの利用者が続きやすくなります。
アーリーアダプターが商品やサービスについて良い評価をすれば、その影響は周囲に広がり、多くの層に普及するでしょう。
市場に浸透させるには、商品やサービスを利用して評価し、周囲に広めてくれるアーリーアダプターの存在が重要なのです。
「イノベーター理論」を解説
アーリーアダプターが重要な理由についてお伝えしました。
アーリーアダプターは、最もファンになりやすい上に周囲に広める役割を持っています。
アーリーアダプターは、「イノベーター理論」の分類の1つです。
イノベーター理論とは、1962年にアメリカのスタンフォード大学の社会学者であるエベレット・Mロジャース教授(Everett M. Rogers)が提唱したイノベーション普及に関する理論。
新しい商品やサービスが世の中に登場してから広く普及するまでの消費者の購入段階を5つの層に分類しています。
イノベーター理論によって、新しい商品やサービスを普及させるためには5つの層に効果的にアプローチすることが大切だと考えられるようになりました。
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イノベーター理論における5つのタイプ
イノベーター理論についてご説明しました。
次はイノベーター理論の5つの分類について詳しく見ていきましょう。
新しい商品やサービスを普及するには、5つの分類にそれぞれどういう特徴があるのかを知り、効果的なアプローチの施策を実行することが大切です。
ここでは、イノベーター理論における5つのタイプをご紹介します。
- イノベーター
- アーリーアダプター
- アーリーマジョリティ
- レイトマジョリティ
- ラガード
詳しく見ていきましょう。
1.イノベーター
新しい商品やサービスが登場したときに、最も速く反応するのがイノベーターです。
イノベーター(Innovators:革新者)は、冒険心に溢れ、新しいものを積極的に採用します。
サービス導入期に出現し、市場全体の2.5%でごく一部です。
イノベーターにとって、新規性や最先端の技術であることが購買決定の要素となります。
一方で、商品やサービスの品質、得られる利益はそれほど重視していません。
たとえば、新商品の発売日に店頭で並んで購入するような人がイノベーターに当たります。
2.アーリーアダプター
新しい商品やサービスが登場して初期の段階で行動するのがアーリーアダプターです。
アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用層)は、流行に敏感で、常に情報収集をしています。
市場全体の13.5%で少数派です。
アーリーアダプターは商品やサービスの品質、得られる利益も冷静に判断して購入を決定します。
ビジョナリー(先見の明がある人)とも呼ばれるほどです。
世の中に対する影響力も持っているため、口コミなどで話題を呼び、多数派に影響を与えます。
3.アーリーマジョリティ
新しい商品やサービスが認知されてくるとアーリーマジョリティが動きます。
アーリーマジョリティ(Early Majority:前期追随層)は比較的慎重派で、平均よりも早くに新しいものを取り入れる人々。
新しいものを普及させる架け橋となることからブリッジピープルとも呼ばれ、市場全体の34%と大部分を占める多数派です。
アーリーマジョリティは、アーリーアダプターの影響を受けて購入を決めます。
そのため、アーリーアダプターの評価や口コミが多数派の購買行動を左右するといえるでしょう。
4.レイトマジョリティ
新しい商品やサービスが多くの人に広まってくるとレイトマジョリティも続きます。
レイトマジョリティ(Late Majority:後期追随層)は、比較的懐疑的で、大多数が利用している場面を見て同じ選択をする人々です。
大多数に追随することからフォロワーズとも呼ばれ、市場全体の34%と大部分を占めています。
市場のサービス採用が半数を超えたあたりから出現する層です。
レイトマジョリティは、周囲の人々の利用率によって購入を決定することが特徴。
「みんなが使っているから」と自分も使い始める人が当てはまります。
5.ラガード
新しい商品やサービスに関心が薄いのがラガードです。
ラガード(Laggards:遅滞層)は最も保守的で、流行や世の中の動きに関心が薄い人々。
伝統主義者とも訳され、市場全体の16%を占めています。
新しい商品やサービスが伝統化してようやく導入することが特徴です。
安定期あるいは衰退期に出現します。
マーケティングのターケットとして想定されないことが多いです。
「キャズム理論」を解説
新しいものに価値を感じて購入するアーリーアダプターに対して、アーリーマジョリティはそうとは限りません。
アーリーマジョリティが購買行動に至るには、安心して購入できる理由が必要です。
このような価値観の違いから、イノベーター理論におけるアーリーアダプターとアーリーマジョリティとの間には、大きな溝(キャズム)があります。
マーケティングコンサルタントのジェフリー・A・ムーア氏は、このキャズムを超えることが市場開拓において重要であるという「キャズム理論」を提唱しました。
このキャズムを超えられないビジネスモデルでは、予測よりも市場が拡大せず、採算が取れないことから廃業に追い込まれてしまう場合があります。
キャズムを超えるためのマーケティング方法2つ
新しい商品やサービスを普及させるためには、アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間にあるキャズムを超えることが重要です。
ここでは、キャズムを超えるためのマーケティング方法2つをご紹介します。
- インフルエンサーマーケティング
- アンバサダーマーケティング
1つずつ見ていきましょう。
1.インフルエンサーマーケティング
キャズムを超えるための手法として、インフルエンサーマーケティングがあります。
インフルエンサーとは、特定のコミュニティで影響力を持つ人物のことです。
インフルエンサーとそのコミュニティに属する人々は、アーリーアダプターとアーリーマジョリティの関係にあるといえるでしょう。
インフルエンサーがコミュニティ内で新しい商品やサービスを紹介することで、アーリーマジョリティは安心感を得られ、購買行動につながります。
近年は「YouTuber」「インスタグラマー」などと呼ばれるインフルエンサーが増えました。
さらに、若年層もそうしたインフルエンサーの発信を見て商品やサービスを選ぶ傾向にあります。
インフルエンサーマーケティングは、アーリーアダプターからアーリーマジョリティに影響を与えて商品やサービスを広げる効果的な手法です。
2.アンバサダーマーケティング
キャズムを超えるためのもう1つの手法に、アンバサダーマーケティングがあります。
アンバサダーとは、商品やサービスの熱狂的なファンのことです。
インフルエンサーと比較して影響力は低めですが、商品やサービスに対する関心が高く、熱意を持って積極的に広めようとする姿勢があります。
新しい商品やサービスの魅力を理解して周囲に伝えてくれるので、潜在的なユーザーに好印象を与えられるのが強みです。
安心感を求めるアーリーマジョリティに対して効果的に働く手法といえます。
キャズムを超えた企業の事例3選
キャズムを超えるためのマーケティング手法についてお伝えしました。
インフルエンサーやアンバサダーの存在がアーリーマジョリティに大きく影響することがわかります。
世の中には、キャズムを乗り越えて人々に新しい商品やサービスを普及させることに成功した企業も多いです。
ここでは、キャズムを超えた企業の事例3選をご紹介します。
- メルカリ
- Nestle
- AirBnB
それぞれ見ていきましょう。
1.メルカリ
「メルカリ」は、不用品を気軽に販売できるフリーマーケットアプリです。
サービスをリリースしてからは、UI・UXの改善を積み重ねてユーザーが使いやすいプラットフォームにすることで、ユーザーを少しずつ獲得していました。
アプリのダウンロード数が200万を超えたところで大規模なテレビCMを打ち出し、一気に認知度を高めてキャズムを突破することに成功したのです。
メルカリ取締役会長の小泉氏によれば、100万ダウンロード未満だとまだ名前が知られていないが、200万ダウンロードを超えると「気になる」存在のサービスになってくるそう。
タイミングを見極め、効果的にテレビCMを利用して大衆にアプローチしたことで普及につながった事例です。
2.Netstle
「Nestle(ネスレ)」は、インスタンスコーヒーの「ネスカフェ」で有名なスイスの世界的食品会社です。
ネスレでは、2012年に提供開始されたコーヒーメーカー「バリスタ」の普及プログラムとして、ネスカフェアンバサダーを実施しました。
バリスタをオフィスに浸透させるための戦略で、アーリーアダプターはバリスタのファン(アンバサダー)です。
Web上でアンバサダーを募集して選ばれた人の職場と自宅に無料でバリスタを提供し、バリスタの活用事例をWebやSNSで発信してもらう施策でした。
実際の利用者の口コミや体験談からバリスタの認知度や魅力が広がり、立ち上げから約2年で15万件まで普及。
キャズムを超える大きな推進力として働きました。
3.Airbnb
「Airbnb(エアビーアンドビー)」は、2008年にアメリカで設立された民泊仲介サービスです。
空き部屋を短期間で貸し出したい人と宿泊場所を探す人をつなげるプラットフォームとして広がりました。
2021年現在では、世界191カ国・600万件以上の宿泊施設を掲載しています。
Airbnbのアーリーアダプターは、旅行会社のプラン通りに旅行したくない人でした。
Airbnbはアーリアダプターを獲得するために、アメリカの有名な広告サイト「Craigslist(クレイグズリスト)」で、ホストが宿泊客を募集できるようにしたのです。
認知度の高い広告サイトを利用したことで、Airbnbのサービスがアーリーアダプターに届いて高い評価を得られ、キャズムの突破につながりました。
まとめ:アーリーアダプターは新しい商品やサービスを普及させる鍵
今回は、アーリーアダプターについてご紹介しました。
新しい商品やサービスを世の中に普及させるには、アーリーアダプターに効果的にアプローチしてキャズムを超えることが非常に重要です。
マーケティングに携わる方なら、ぜひアーリーアダプターの存在を重視して施策を打ち出していきたいもの。
今回ご紹介したマーケティング手法やキャズムを超えた企業事例を参考に、キャズム突破の活路を見出してください。
アーリーアダプターに効果的に働きかけ、新しい商品やサービスを世の中に広めましょう。