システムエンジニアに必要なヒューマンスキルとは?意味やメリット、身に付け方を徹底解説!

公開日: 2021.12.25
更新日: 2024.01.17
shisutemuenjinia hyumansukiru

「システムエンジニアだけど、なかなか仕事が円滑にいかない」
「クライアントとの人間関係が上手くいかない」

と思うことはありませんか?

仕事や人間関係を円滑にしようと思っても、なかなか上手くいきませんよね。

ヒューマンスキルが身に付けば解決できる問題ですが、そもそもヒューマンスキルとはどんなスキルなのでしょうか?

そこで今回は、

  • システムエンジニアに必要なスキル「ヒューマンスキル」とは何か
  • ヒューマンスキルを身に付けるメリット
  • ヒューマンスキルの身に付け方

について詳しく解説します。

この記事を見れば、システムエンジニアの仕事が今以上に上手くいくスキルが身に付きます。

ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

システムエンジニアに必要なスキル「ヒューマンスキル」とは何か

ヒューマンスキルとは

ヒューマンスキルとは、人間関係を円滑にするためのスキルです。

ハーバード大学の教授であるロバート・カッツが、ビジネスに求められるスキルとして提唱しました。

ヒューマンスキルの他にも、以下のスキルをビジネスに必要なスキルとしています。

  • テクニカルスキル:業務の遂行に必要なスキル
  • コンセプチュアルスキル:知識や情報を整理して概念化するスキル

これら3つのスキルは、マネジメント層(マネージャー)に特に求められるスキルです。

ヒューマンスキルを身に付けておくことで、職場の人との関係が良くなり、仕事がしやすくなります。

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システムエンジニアにヒューマンスキルが必要な2つの理由

講座を受ける女性

システムエンジニアにとって、ヒューマンスキルは仕事をしていくうえでとても大切なスキルです。

それには2つの理由があります。

  1. 人間関係が良好になるから
  2. 業務が円滑に進むから

システムエンジニアはチームでプロジェクトに取り組みますし、納期がある仕事です。

そのため、ヒューマンスキルはシステムエンジニアがスムーズに仕事をするのには欠かせません。

それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。

1.人間関係が良好になるから

ヒューマンスキルは対人関係を良好にします。

対人関係が良好になることで得られるメリットをまとめました。

  • 社内での評価が上がる
  • 顧客からの信頼を得られる
  • 上長や部下との関係性が良くなる

チームで仕事をするシステムエンジニアの中でも、マネージャーともなると顧客はもちろん、上長や部下など、多くの人と接する機会があります。

特に部下はコミュニケーションを取るだけではなく、指導もすることでしょう。

そのため、対人関係を良好にしてくれるヒューマンスキルを身に付けられれば、さまざまな部分で役立ちます。

2.業務が円滑に進むから

ヒューマンスキルを身に付けることで、システムエンジニアの業務が円滑に進みます。

これは人間関係の構築が上手になるからです。

クライアントととの商談はもちろん、チーム内連携にも役立ちます。

  • コミュニケーションがより取りやすくなる
  • 自分の意見を述べたり、相手の意見を引き出しやすくなる
  • 商談が上手くいくようになる

ヒューマンスキルを身に付けることで、仕事が効率化されると同時に成果も上げやすくなります。

ヒューマンスキルの7つの構成要素を解説

オンラインで受講する女性

ヒューマンスキルは、7つの要素で成り立っています。

  1. ネゴシエーション
  2. ヒアリング
  3. リーダーシップ
  4. プレゼンテーション
  5. コーチング
  6. コミュニケーション
  7. ファシリテーション

対人関係を良くするためには、会話に関するスキルや組織を引っ張っていくスキルが必要なことがわかります。

ヒューマンスキルを身に付けるということは、これら7つの能力をすべて高めなければいけません。

それぞれの項目について詳しく解説していきます。

1.ネゴシエーション

ネゴシエーションは「交渉・折衝」という意味で、ビジネスでは顧客との商談などで必要となるスキルです。

単に説得するのではなく、相手の立場になって話し合いをすることが大切になっていきます。

ネゴシエーションのスキルが高まると、

  • 双方が納得できる結果が導き出せるようになる
  • 信頼関係が築けるようになる
  • 相手の意図や気持ちが汲み取れるようになる

このようなメリットがあります。

相手に寄り添ってばかりではこちらの要求が通らないため、バランス感覚が必要なスキルです。

2.ヒアリング

ヒアリングは相手の話を傾聴するスキルのことを言います。

傾聴とは単に相手の話を「聞く」だけでなく、真摯な態度をもって、心も傾けてしっかりと話を「聴く」ことです。

傾聴の仕方にはポイントがあります。

  • 耳で聴く:相手の言いたいことにしっかり耳を傾け、理解する
  • 目で聴く:相手が話しているときの表情・仕草に注意しながら聴く
  • 心で聴く:相手の言うことを否定せず、共感して聴く

相手の話をしっかりと「聴く」ことで、信頼関係が築けるでしょう。

3.リーダーシップ

リーダーシップは組織を引っ張っていくスキルのことです。

チームで仕事をするシステムエンジニアの場合、リーダーだけが頑張っても良いプロダクトは生み出されません。

リーダーシップの具体的な要素をまとめました。

  • 目標達成のために率先して動く
  • 決断をしたり責任を負う
  • スタッフのモチベーション維持にも気を配る

上手くリーダーシップが発揮できれば、チームに連帯感や結束感が生まれます。

そうなるためには相手を従わせるのではなく、相手が自らの意思で「ついていきたい」と思うリーダーになれるかが重要です。

4.プレゼンテーション

プレゼンテーションは、自分の意見を相手に上手く伝えるスキルです。

商談や社内の会議で、自分の要求を通すときに重要になります。

  • 要求を明確に伝えるための構成力
  • 相手の心にうったえる表現力
  • なぜ自身の提案を通すべきなのかという説得力

良いプレゼンテーションをするためには、上記の3つのポイントを意識しましょう。

姿勢や声色も意識して堂々と話すことで、「この人に任せれば安心できそう」と思わせることができます。

5.コーチング

コーチングは、個人もしくはチーム全体を育成するスキルのことです。

コーチングする人は、コーチングを受けた人に対して以下のことを気づかせる必要があります。

  • 新しい視点の発見
  • 考え方の修正
  • 目標達成に必要なこと

ただ教えるのではなく、相手の成長を促すような受け答えが重要となります。

アドバイスではなくコーチングということを意識しましょう。

6.コミュニケーション

コミュニケーションスキルは、ヒューマンスキルの中でも特に重要なポジションを占めています。

人間関係を作るうえで1番大切で、円滑に仕事をするなら必ず身に付けたいスキルです。

コミュニケーションを取ることによる仕事上のメリットをまとめました。

  • 相互理解を深められる
  • 信頼関係が築ける
  • 仕事が効率化する

仕事は基本的に多くの人と連絡を取ったり、情報を共有しながらおこなわれるものです。

そのためコミュニケーションスキルがあれば、連絡や共有事項の伝達がスムーズになります。

7.ファシリテーション

ファシリテーションとは、会議で話の流れを整理したり参加者の意見を一致させ、協調性を生み出すスキルです。

またファシリテーションを担う人を「ファシリテーター」と呼びます。

会議をするにあたって大切なことをまとめました。

  • この会議で何を議論すればいいのかを理解する
  • どんな問題があるのかを把握する
  • これからどうしていけばいいのか対策を打ち立てる
  • 誰がいつまでに結果を出すのかを明確にする

ファシリテーターは会議の中で参加者の意見を積極的に引き出し、最終的な合意形成まで持っていく必要があります。

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システムエンジニアにヒューマンスキルが求められる場面を紹介

アイデアを出す男性

ヒューマンスキルはシステムエンジニアの業務の中でも、以下の場面で役立ちます。

  1. クライアントとやり取りをするとき
  2. 部下を教育するとき

クライアントとのやり取りは、会社の業績を決める重要な場面になるので、絶対にミスはできません。

そのため、人間関係を良好にしてくれるヒューマンスキルは必須です。

それぞれの項目について詳しく解説していきます。

1.クライアントとやり取りをするとき

クライアントとのやり取りをするときには、ヒューマンスキルは欠かせません。

  • プロダクトの提案
  • 価格の交渉
  • 細かな気配り・心配り

クライアントとの関係が良くなれば会社の業績にも繋がります。

業績に繋がれば社内での評価も上がるため、クライアントとやり取りをするシステムエンジニアは、ヒューマンスキルを必ず持っておきたいところです。

2.部下を教育するとき

部下を教育する立場にいるマネージャークラスのシステムエンジニアは、ヒューマンスキルが求められます。

多方面と情報共有するマネージャーは、部下の教育も自身の判断だけでなく、上長とのやり取りが必要です。

  • 上長から受けた指示を部下に伝える
  • 部下に直接指導をする
  • 部下の状況を上長に伝える

部下を教育するときも、上記のタイミングでヒューマンスキルが活きます。

上長と部下の双方を取り持つため、円滑なコミュニケーションが必要です。

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システムエンジニアがヒューマンスキルを身に付けるメリット3選

お金を眺める男性

システムエンジニアがヒューマンスキルを身に付ける主なメリットは、以下の3つです。

  1. クライアントとのコミュニケーションが円滑になる
  2. 他の従業員との信頼関係が築ける
  3. 論理的に物事が考えられるようになる

システムエンジニア、特にマネージャーは、クライアントと制作チームと蜜にやり取りをしながらプロダクト制作をしていきます。

ヒューマンスキルを身に付けられればやり取りが円滑になるため、仕事の成果を上げやすくなるでしょう。

1.クライアントとのコミュニケーションが円滑になる

クライアントとのコミュニケーションが円滑になるのは、ヒューマンスキルを身に付ける大きなメリットです。

ヒューマンスキルの中でも、クライアントとのやり取りで必要なスキルをまとめました。

  • ヒアリング
  • プレゼンテーション
  • コミュニケーション
  • ネゴシエーション

システムエンジニアはプロダクト制作をするとき、クライアントが何を求めているのかをヒアリングし、こちらの提案をプレゼンしながら交渉します。

もしヒューマンスキルがないと、相手が何を求めているのか理解できず、自身の考えも上手く伝えられないでしょう。

2.他の従業員との信頼関係が築ける

ヒューマンスキルが身に付けられれば、他の従業員との信頼関係が築きやすくなります。

信頼関係を築くことで、社内の雰囲気も良くなるでしょう。

  • 社内の風通しが良くなる
  • 情報共有がしやすくなる
  • 協力して仕事ができる

社内の風通しが良くなり、コミュニケーションが取りやすくなることで、仕事の効率化や成果を上げることもできます。

3.論理的に物事が考えられるようになる

ヒューマンスキルが身に付くと、論理的に物事が考えられるようになります。

なぜなら、ヒューマンスキルを構成する要素の中でも、以下のスキルは論理的思考が必要になるからです。

  • ネゴシエーション
  • プレゼンテーション
  • コーチング
  • ファシリテーション

しっかりと筋道を立てて論理的に考えられなければ、物事の全体像が捉えられません。

そうなると交渉や指導など、説明が必要なときに上手く伝えられなくなってしまいます。

システムエンジニアがヒューマンスキルを身に付けるための方法4選

遠くを眺める男性

システムエンジニアにはヒューマンスキルが必須です。

しかし、どうやって身に付ければよいのでしょうか。

ヒューマンスキルの習得方法をまとめました。

  1. 他人への関心を持つ
  2. 日頃から話を真面目に「聴く」
  3. フィードバックをする
  4. PDCAサイクルを回す

ヒューマンスキルは一朝一夕で身に付くものではありません。

しかし日々の生活の中から鍛えられるので、ぜひ取り組んでみましょう。

1.他の人への関心を持つ

ヒューマンスキルを身に付けたいなら、他の人への関心を持つようにしましょう。

なぜなら人間関係を良好に保つためには、相手の気持ちを理解することが不可欠だからです。

  • 相手に積極的に質問して、興味を持とうとする
  • されて嬉しいことを相手にもしてみる
  • 相手への感謝の気持ちを持って接する

上記のことをするだけでも、他人への関心が持てるようになります。

距離が遠いままだとなかなか関心が持てず、円滑な人間関係は築けません。

システムエンジニアなら、チームで仕事をするときのメンバーとの接し方を変えてみましょう。

2.日頃から話を真面目に「聴く」

ヒューマンスキルを構成する要素の中に「ヒアリング」がありましたが、スキルを身に付けるためにもヒアリングは良い訓練になります。

円滑な人間関係を構築するためには、相手の話を真面目に「聴く」ことがとても重要です。

  • 相手の話を遮らず、最後まで意見を「聴く」
  • どんなことを意味して言っているのか、本質を理解しようとする
  • 相手が話しているときは、適切なタイミングで相槌を打つ

話を「聴く」姿勢を取ることで、話の内容はもちろん、相手の考えていることや感情が読み取れるようになります。

ヒューマンスキルを身に付けて良好な人間関係を築くためにも、日頃から相手の話をしっかりと「聴く」姿勢を取りましょう。

3.セルフフィードバックをする

ヒューマンスキルは自己評価が難しいスキルです。

そのためセルフフィードバックをすることで、ヒューマンスキルを構成する要素の内、どの要素が自分に足りていないのかがわかります。

  • 何が原因で上手くいかなかったのか
  • これからどういう対策をすればいいのか
  • 良かったところで再現できる部分はどこか

上記のようなフィードバックを自らすることで、今の自分には何が足りなくて、これからどうするべきなのかという指針がわかります。

4.PDCAサイクルを回す

PDCAサイクルを回すことは、ヒューマンスキルを身に付けるための助けになります。

PDCAサイクルとはどんなものなのか、以下にまとめました。

  • Plan(計画):目標を設定して問題解決案を計画する
  • Do(実行):計画を実行に移す
  • Check(評価):実行した内容を評価する
  • Action(改善):評価をもとに、今後どうしていくべきなのか検討する

このフレームワークは問題解決のためにとても有用です。

ヒューマンスキルをどう身に付けていくのか計画し、行動に移した結果を評価して改善していけば、必ず身についていきます。

まとめ:システムエンジニアにおいてヒューマンスキルは必須

システムエンジニアはチームでプロダクト制作をします。

特にマネージャークラスになると、チームのメンバー以外でクライアント・上長・部下など、様々な人と関わらないといけません。

そのため、他者とのやり取りを円滑にしてくれるヒューマンスキルは必須となります。

以下、この記事のまとめです。

  • ヒューマンスキルとは、人間関係を円滑にするためのスキル
  • システムエンジニアの中でも、特にマネージャークラスに必須のスキル
  • ヒューマンスキルを身に付けられれば、日々の業務が効率化され、成果も上げやすくなる

ヒューマンスキルを身に付けることで、今以上に仕事が上手くいくことでしょう。

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