キャリアプランとは?立て方のポイントと面接での回答例【例文あり】
「キャリアプランってよく聞くけど、なに?」
「キャリアプランを面接で聞かれたら、どう答えればいいの?」
就職や転職を考えたとき、「キャリアプラン」という言葉を目にするかもしれません。
でも、具体的にどういうものなのか、よくわからない方も多いのではないでしょうか。
実はキャリアプランを立てておくと、いまの自分がやるべきことが明確になったり、より自分にあった職場を見つけることができるようになります。
そこで今回は、キャリアプランの立て方や面接で答えるときのポイントについて、「計画編」「就職編」「実行編」の3つに分けてお伝えします。
キャリアプランを活用し、自分が生き生きと働けるキャリアへの道をひらきましょう!
キャリアプランとは
キャリアプランとは、将来の理想像を明確にし、その実現のために立てる具体的な計画のことです。
将来どんな会社・環境で、何のスキルを身につけ、どのような仕事をしていきたいかをを長期的な視点で考えます。
つまりは「どんな生き方(働き方)がしたいか」を考えることです。
最近は終身雇用や年功序列から、副業や転職をする人の増加、年齢より実力を重視するなど、働く環境が変化しています。
そのため、自身のキャリアをいま所属している会社に任せるのではなく、自分でしっかり計画立てることがより必要になってきました。
自分のキャリアの道を決めるのは、会社ではなく自分自身という時代。
キャリアプランを立てることで、自分の理想の働き方や将来どんな姿でいたいかを考え、実現に向けて動き出しましょう。
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キャリアプランを立てる3つのメリット
キャリアプランを立てるとどんなメリットがあるのでしょうか。
3つのメリットを見ていきましょう。
- 長期的な目標ができるため仕事のモチベーションが高まる
- 自分がやりたいことが明確になる
- 理想実現のためにやるべきことが明確になる
1.長期的な目標ができるため仕事のモチベーションが高まる
仕事のやる気が下がるのは、目的が明確ではないことが原因になります。
普段の業務について「なんのためにしているんだろう」と思うことはないでしょうか。
キャリアプランを立てると、日々の業務が自分自身のキャリアに繋がっていることを実感でき、モチベーションが高まります。
将来の理想像を描くことで、仕事の意味が生まれて意欲が高まり、現在の仕事に生きてくると好循環となりますよ。
2.自分がやりたいことが明確になる
自分の理想像を考えるにあたって、自分はなにがやりたくて、そのためになにが必要かという自己分析をおこないます。
就職活動の際に、なんとなく就職先を選んでしまって、自分のやりたいことができていないと感じている人は多いのです。
キャリアプランを立てるのは、自分のやりたいこと、興味関心のあること、苦なくできることを改めて見直す機会でもあります。
自分のやりたいことがわかれば、それに関わって働くために必要なことも考えられますね。
3.理想実現のためにやるべきことが明確になる
自分の理想の姿から現在の状態までを逆算して考えることで、いまどんな行動をとるべきかがわかり、実行できるようになります。
たとえば、5年後には会社の給料のほかに個人で30万円の収入を得たいとしましょう。
そのためには、仕事のスキルを習得したり、安定的に仕事を得るためのネットワークなど、必要なものが出てきます。
さらにそれを「プログラミングスクールに3ヶ月間通う」「エンジニアの交流会に参加し、仕事につながる人脈をつくる」など具体的な行動に落とし込むのです。
こうして、いまからやるべきことが見え、理想の将来につながる行動を起こせるようになります。
計画編:キャリアプランの立て方
キャリアプランは、最終的な目標を設定し、達成までどんなステップを、どれくらいの期間で進める必要があるかを細分化して立てていきます。
キャリアプランを立てる4つの手順ごとに、具体的に説明しますね。
- 自分の過去を振り返る
- 現在の状況を理解する
- 将来の理想像を考える
- 現在の状況と将来の理想像を近づける計画を立てる
1.自分の過去を振り返る
現在の自分は過去の積み重ねでできています。
自分の過去を振り返ることで、自分の性格や好き嫌い、得意不得意、興味関心などが実体験とともに理解できますよ。
具体的には、
- 自分がどんなことに意欲的に取り組んできたか?
- どんなことならうまくできたか、その原因は?
- どんなことで失敗してきたか、その原因は?
- 夢中になったことや関心のあることは?
- 逆にどんなことが苦手で嫌だった?
など、自分自身を素直に分析してみましょう。
「自分のやりたいことがわからない」
「得意なことが見つからない」
という方は、自分が過去にどんなことに喜びを感じ、どんなことを他の人より苦なくこなしてきたかを振り返るといいですよ。
自分の過去の経験や感情、行動を振り返ることで、自分のことが少しわかるようになります。
これをもとに、現在の自分と将来の理想の姿を考えてみましょう。
2.現在の状況を理解する
キャリアプランを考えるときに、自分の現状を把握することは必ず必要になります。
なぜなら、キャリアプランは現状と理想のギャップを埋めていくための計画だからです。
自分の現状というのは、
- 現在どんな仕事をしているのか
- 現在の仕事のどんな点に満足しているか
- 現在の仕事のどんな点に不満があるか
- 自分にはどんなスキルがあるか
- 仕事と生活のバランスはどうか
など。
仕事以外でも、現在の暮らしや休日の過ごし方についても考えてみるといいですよ。
そして、過去の振り返りで発見した自分の好き嫌いや得意不得意、興味関心を現在に生かせているかどうか、という視点でも見てみましょう。
3.将来の理想像を考える
将来、自分はどんな姿になっていたいでしょうか。
10年後、5年後あるいは、自分が30歳、40歳、50歳…となったとき、どんな働き方や暮らしをしたいかイメージしましょう。
たとえば、
- 場所を選ばずどこでも仕事ができる
- 会社員程度の収入の柱が複数ある
- 家で子どもといっしょにいながら働いている
- スキルを掛け合わせて、希少な人材となっている
- 自分の強みを発揮して、やりがいを感じながら活躍している
など、様々な視点から考えることができます。
「10年後には会社員とフリーランスを両立し、年収1000万で趣味も楽しみながら生活している」
など、できるだけ具体的にイメージすることで実現が近づきますよ。
4.現在の状況と将来の理想像を近づける計画を立てる
現在の状況と将来の理想像が明確になったら、理想に対し現時点では何が足りていないのかを洗い出しましょう。
足りていない要素を加え、いらない要素をなくしていくことで、必然的に理想に近づきます。
たとえば、現在エンジニアとして会社で働いているけれど、10年後にはフリーランスとして個人でも仕事を受注して、ある程度の収入を得たい場合を考えてみましょう。
現状足りていないのは、
- 仕事を個人で受注するための知識
- ポートフォリオ
- 営業のスキル
などが思いつきますね。
もし職場の飲み会にあまり意味を感じていないなら、飲み会に行く時間やお金を、足りていない要素のために使うことができます。
10年後、5年後、3年後、1年後、半年後、など逆算しながら現在までの計画を立てるといいですよ。
このとき、実際に行動することで見えてくる足りない点がたくさん出てきます。
その都度プランに反映させ、理想実現への道をより明確にしていきましょう。
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気をつける3つのポイント
キャリアプランを立てる目的は、自分の理想の状態を実現すること。
そのために、キャリアプランを立てるときのポイントをお伝えします。
1.細分化して計画を立てる
理想の状態や、その達成のためのステップについて、可能な限り細分化して計画を立てましょう。
行動できるかどうかは、やることや期限が具体的に決まっているかどうかにかかっています。
実際に行動するイメージができるくらい細分化しましょう。
2.スモールステップを積み重ねる
計画を立てても、実行に移せず終わる「計画倒れ」を経験したことがある方は多いのではないでしょうか。
行動に踏み出すために必要なことは、スモールステップを積み重ねることです。
「ポートフォリオを作る」だとなかなかやる気が起きなくても、「スマホでポートフォリオの作り方を検索する」ならできそうですよね。
このように、自分が行動しやすいスモールステップを意識して、キャリアプランを日々の生活に取り入れていきましょう。
3.無理のない計画を立てる
キャリアプランは5年、10年など長期的な計画になります。
その間に社会の変化や市場のニーズの変化が起こることや、自分自身の生活に変化が起こることが考えられます。
特に20代、30代では結婚や出産、転勤など、タイミングの想定が難しいイベントや、予期しない出来事が起こることも。
自分の成長に合わせて、目指す理想の状態が変わってくる可能性ももちろんあるのです。
無理のない計画を立て、自分自身が必要以上に計画に縛られないようにしましょう。
就職編:キャリアプランを面接で聞かれる理由
就職や転職の面接で、キャリアプランについて聞かれることがあります。
会社がキャリアプランを聞く理由は、会社が求めている人物像と合致しているかどうかを見極めるためです。
会社側には会社の事業計画があり、その実現に必要な人材を採用したいと考えます。
その際に、会社側の計画と個人のキャリアプランがマッチしていれば、会社は意欲ある人材を採用でき、個人は自分のキャリアにつながる職に就くことができるのです。
キャリアプランを面接で聞く会社は、会社自体の計画はもちろん、個人のキャリアも尊重している可能性も高いので、良い職場を見つける一つの指標にもなり得ます。
面接で答える時のポイントは3点
キャリアプランについて面接で答えるときに意識したい伝え方のポイントを紹介します。
1.目標は数字で具体的に
目標は「いつまでに」「なにを」「どれくらい」「どうするのか」を具体的に話しましょう。
このとき、いつまでなどの期限や、どれくらいなどの程度は、数字で表すとより明確になります。
たとえば、英語力の向上をキャリアプランに組み込んでいる場合、「4月までに、TOEIC800点以上を達成し、英語のビジネス文書やメールは難なく読める状態にする」とすると、具体的な目標を持って努力していることが伝わりますよ。
また、長期的なキャリアプランを聞かれた場合は、5年後にどうなっていたいかを答えるのがおすすめです。
理由は入社後3年以内では転職する人も多く、10年後では漠然としていて、5年後がちょうどイメージしやすいため。
2.継続中の努力を伝える
「これからプログラミングスクールに通おうと思っています」
「まだなにもしていませんが、個人で案件を受注して実績を作る予定です」
などはあまり良い印象になりません。
キャリアプランは自分自身のために立て、自分の意思で実行し続けていくものです。
すでに目標に向けて行動し、努力していることを伝える方が、熱意や行動力を評価してもらえます。
「実務経験は3ヶ月ほどで、現在はサイト制作の案件を月に5件受注しています」
「英語とプログラミング技術のスキルがあり、1ヶ月後に英語のサービスをリリースするために現在尽力しています」
などのほうが、自主的に行動している点ややる気が伝わるでしょう。
3.キャリアプランと合わせて志望動機を伝える
面接では、その会社で働くことが自身のキャリアプランの実現に合致していることを伝えましょう。
- この会社の◯◯という点に惹かれ志望した
- 自分にはどんな理想像があって、
- そのためにどんなキャリアプランがあり、
- 達成のためには◯◯であるこの会社で、
- こういう仕事に関われるのがベストだ
- だからこの会社を志望する
という流れだと伝わりやすいですね。
さらに会社側のビジョンや今後の計画を理解した上で、自分を採用するメリットも提示できると良いですよ。
- もし入社したら自身の◯◯を生かし
- 〜〜の分野で、〜〜という形で会社に貢献したい
こうしてキャリアプランを用いて伝えることで、会社と個人の長期的な目的が合致しているかどうかを見極めることができ、相互に利益のあるより良い就職が叶います。
面接での回答例
それでは、面接でキャリアプランを聞かれたときの具体的な回答例を見てみましょう。
キャリアプランを答えるときは、より具体的・現実的な目標を設定することを意識します。
回答例① 営業職の面接
わたしの将来の理想像は、お客様やともに仕事をする仲間に「あなたに出会えてよかった」と信頼され、お客様や会社の発展に寄与する人材となることです。
御社を志望した理由も、「関わる人の満足と笑顔が会社の財産」という、お客様や社員を第一に考える理念に強く共感したからです。
もちろん、会社として営業がきちんと売上をあげることの重要性も理解しています。
前職ではお客様の隠れたニーズを引き出し、「あなたにお願いして良かった」と喜んでいただくと同時に、受注単価を上げることを目指して最終的には40%の単価上昇を実現しました。
さらに営業のノウハウを社内の仲間と共有し、部署全体で最大70%売上をアップさせた実績があります。御社が今後注力する新規顧客の開拓には、これまでの営業経験を存分に活かし、即戦力として寄与できると自負しています。
また、御社の理念を体現し、社内外ともに御社のファンを増やすと共に、私の将来の夢である「あなたに出会えてよかった」と信頼される営業へと成長したいと思っています。
回答例② 技術職の面接
わたしの夢は、5年後までに自分なりのアイデアと高い技術力で社会の課題を発見・解決する、クリエイティブ人材になることです。
そのためには社会への感度を高く持ち、技術力を高めながら活用していく能力を養う必要があります。現在は、AIやビッグデータについて情報共有し社会課題にどう生かすかをテーマとした勉強会に参加しながら、自身の知見や技術力を高めています。
しかし、前職では自身のアイデアや技術を生かせず、自分がより実力を発揮でき、社会や会社に貢献できる環境を探していました。御社は、社会の新しい課題に着手するベンチャー気質と、若手でも行動力と実力次第で新規事業に関わっていける社風である御社に強く惹かれ志望しています。
具体的には、御社のAI分野の新規事業にエンジニアとして関わり、半年後には現在試験中のサービスをより顧客や市場のデータを反映させた形でリリースしたいと考えています。
サービスのリリース、改善を通して、自身の知見や実力を生かし、さらに高めることで貢献できると考えます。
実行編:進める上での3つの注意点
キャリアプランは、立てて終わりではありません。
理想の状態を実現するために注意すべき3つのポイントを覚えておきましょう。
定期的に達成度を確認する
キャリアプランを立てたら、1週間ごと、1ヶ月ごとなど定期的にどのくらい達成できているかを確認しましょう。
計画や目標は、そのための行動ができてはじめて意味があります。
どれくらい実行に移せたのか、逆にどれを実行できなかったのかを見直し、その原因を振り返りましょう。
達成できなかった要因は、
- そもそも計画に無理があった
- 実行できるほど明確に決めていなかった
- 目的に合致しておらずやる気が出なかった
- 忘れていた
などさまざま。
分析することで、同じ失敗を繰り返さずに済みます。
また、達成できていたものは定期的に確認するたびに、その積み重なりを実感でき、目標に近づいていることがわかるので、モチベーションに繋がりますよ。
常に更新する
キャリアプランは達成度や方向性の変化があるたびに、どんどん更新していきましょう。
キャリアプランを立てる目的は理想の状態を実現することなので、計画も常に実現可能なものである必要があります。
自分自身の成長などによって、理想の状態やそこに至る過程が少しずつ変わることは十分ありえます。
常に自分が将来理想の状態でいられるように、アップデートし続けましょう。
主体的に活用する
主体性を持って、キャリアプランを活用しましょう。
キャリアプランは、自分のありたい姿へ到達する可能性を最大化するためのものです。
キャリアプランによって自分の可能性が狭められていると感じてしまっていては、元も子もありません。
計画や目標に縛られている、やりたいことに向かっている気がしない、と感じたら、改めて見直すことも必要。
自分自身のためにうまく活用していきましょう。
実現するためのヒント
キャリアプランを実現するためには、立てた一つ一つの予定を実行に移すことが必須です。
そのためのヒントをお伝えします。
- 1日、1週間、1ヶ月単位の予定に組み込む
- 期限・目標値を現状と見比べる
- キャリア選択の機会を有用にする
1日、1週間、1ヶ月単位の予定に組み込む
キャリアプランを立て終えたら、すぐに普段使っているスケジュール帳や予定管理のアプリに、予定として入れてしまいましょう。
予定として追加するときは、1日、1週間、1ヶ月単位で入れて、自分の日常に組み込むことが大切です。
ここまですれば、キャリアプランが机上の空論ではなく、しっかりと自分の生活に落とし込んだ行動指針になりますね。
期限・目標値を現状と見比べる
予定に組み込んだら、それが期限通りに達成できたか、目標値に到達できたかをチェックするようにしましょう。
毎日のスケジュールと同時に確認すれば、忘れることもありません。
やりたいことが実現できない原因は「忘れること」とも言われます。
さらっとでいいので、現状と目標を見比べることを習慣づけましょう。
キャリア選択の機会を有用にする
たとえば、部署異動や配属先の再配置、転職を考えたときなど、キャリア選択の機会は度々あります。
そのときにキャリアプランを指針として先を見越して考えることで、より実現に近づく道を選択することができます。
キャリア選択の機会をうまく使ってステップアップしましょう。
キャリアプランを活用して、理想の自分に近づこう!
今回は、キャリアプランの立て方や面接で答えるときのポイントをご紹介しました。
キャリアプラン設計は自分自身の人生を考える、重要な機会になります。
仕事は1日の大部分の時間を占めるもの。
どんな働き方でどんな仕事をしていくのか、将来ありたい姿を考えて、いま行動できるといいですよね。
そして将来の理想の姿を実現できるかは、それをいかに具体的にイメージできるかどうか。
キャリアプランを活用して、具体的な目標を立て、理想の自分に近づいていきましょう!