ビジネスモデルとは?主なビジネスモデル10選と成功事例
「ビジネスモデル」という言葉はよく聞くけれど、具体的な意味や使い方はよくわからない、と感じていませんか。
世の中のサービスや商品を提供する仕組みは、さまざまな種類のビジネスモデルから成り立っています。
ビジネスモデルを知ることで、自分のサービスや商品を提供するビジネスを成功に近づけることができるでしょう。
この記事では、
- ビジネスモデルの意味・使い方
- 主なビジネスモデル10選
- ビジネスモデル作りに役立つフレームワーク
- ビジネスモデルの成功事例
などをお伝えします。
「ビジネスモデルを知り、自分のビジネスを成功させたい」と感じている人は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
ビジネスモデルの意味・使い方
ビジネスモデルとは、「価値と利益を生み出す仕組み」のことです。
一般的に、以下の3つのパターンで使われます。
- 価値を生み出す仕組み
- 収益化や課金の方法
- ビジネスの設計図
どのように価値を生み出し、その価値をどう提供して利益を得るのか。
その全体像としての設計図が、ビジネスモデルの意味するところです。
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ビジネスモデルの4つの要素
ビジネスモデルは4つの要素から構成されています。
- 1.顧客(Who)
- 2.提供する価値(What)
- 3.価値の生産・提供方法(How)
- 4.収益化の仕組み(Why)
これは、「顧客は誰か(Who)」「何の価値を提供するのか(What)」「どうやってその価値を生み出し、提供するのか(How)」「なぜ利益が出るのか(Why)」ということです。
この4つの要素がなければ、ビジネスは成り立ちません。
ビジネスモデルを考える際には、この要素を明確にしましょう。
主なビジネスモデル10選
ビジネスモデルには、一般的に主流となっているものがいくつもあります。
世の中にたくさんあるビジネスや商売は、主流のビジネスモデルに当てはめて考えることができるのです。
身近なスーパーや、スマホのアプリにも、こうしたビジネスモデルを見つけることができますよ。
ここからは、主なビジネスモデルを10選ご紹介します。
1.販売モデル(物販モデル)
販売モデルは、商品やサービスを作って売ることで利益を得る仕組みです。
ビジネスとして最も身近でシンプルなので、ビジネスと聞くとこちらをイメージする方も多いのではないでしょうか。
農家や飲食店、メーカーなどが販売モデルに当たります。
販売モデルで成功するためには、商品の優位性が最も重要です。
2.小売モデル
小売モデルは、商品やサービスを仕入れて売ることで利益を得る仕組みです。
販売モデルのように商品を作らず、外から仕入れます。
百貨店やコンビニエンスストア、インターネット通販サイトなどが代表的な小売モデル。
競合他社と同じ商品を売ることになるので、商品以外の部分で差別化を図る必要があります。
具体的には、ショップの使いやすさ、商品の見つけやすさ、ポイント制度など、ユーザーに継続的に利用してもらう工夫が必要です。
3.広告収益モデル
広告収益モデルは、多くの人が見る媒体に広告を掲載し、広告料として利益を得る仕組みです。
テレビや新聞、インターネットのメディアなど、広告を出せる場所を提供してお金をもらいます。
新しい職業として広がっている「YouTuber」も、視聴者を集めて広告を掲載することで広告料を得る仕組みなので、広告収益モデルの一つ。
広告収益モデルで成功するには、広告を掲載する場所の価値、利用者の人数などが重要となります。
4.サブスクリプションモデル(定額課金モデル)
サブスクリプションモデルは、商品やサービスを一定期間、定額で提供して利益を得る仕組みです。
「Netflix」「Amazonプライムビデオ」などの動画配信サービスや、「Apple Music」「Spotify」などの音楽ダウンロードサービスなど、利用した経験がある方も多いですよね。
このモデルは最近注目されており、インターネット上のサービスだけでなく、あらゆる業界で取り入れられています。
例えば、「タイムズカープラス」「SmartDrive Cars」などの自動車レンタルサービス、「野郎ラーメン」「ザ・ステーキ六本木」 などの定額飲食サービス。
飲食なら毎月定額で1日1回利用できるなど、利用者には嬉しい仕組みですよね。
事業者にとっては、単発の利益ではなく、継続的かつ安定的に収益を見込める利点がある一方で、高いユーザー満足度を得られるかどうかが重要です。
5.従量課金モデル
従量課金モデルは、提供した分だけ利益を得る仕組みです。
利用量で利益を得るのが、電気・ガス・水道・通信量など。
一方、利用時間で利益を得るのが、インターネットカフェや漫画喫茶、コインパーキングなどです。
どちらも顧客は利用した分だけ料金を支払うので、納得感が得やすいモデルといえます。
6.レンタルモデル
レンタルモデルは、商品を貸して利益を得る仕組みです。
レンタルDVDが典型的なモデルになります。
レンタルモデルは、サブスクリプションモデルと似ていると感じるかもしれません。
サブスクリプションは消費者が「継続的な利用に対して料金を支払う」ものであるのに対し、レンタルは消費者が「借りることに対して料金を支払う」もの。
レンタルからサブスクリプション化した例では、1時間あたりの料金で自転車を貸していたレンタルサイクルが1ヶ月定額で乗り放題になる、といったことがあげられます。
7.フリーミアムモデル
フリーミアムモデルは、基本のサービスを無料で提供し、より高度なサービスに料金が発生する仕組みです。
これはフリー(無料)とプレミアム(有料)を組み合わせたモデルということ。
代表的な例は、無料のインターネットサービスやアプリの「プレミアムプラン」や「課金アイテム」などです。
無料版でユーザーを増やし、そこから有料プランに課金するユーザーにしていきます。
無料で提供するサービスでユーザーに魅力を実感させることで、有料版へのハードルを下げることがポイントです。
8.ライセンスモデル
ライセンスモデルは、自ら生み出したものを使用する権利(ライセンス)を提供して利益を得る仕組みです。
具体的には、特許権や著作権といった知的財産を二次利用させる権利(ライセンス)を提供します。
ハローキティが代表的で、キティのキャラクターを二次利用して生み出された商品やサービスには、ライセンス料が支払われています。
そのほか、動画やメディアに掲載する写真・イラストなどもライセンスを提供するこのモデルであることが多いです。
自分で特許権や著作権が発生するものを作り、利用する権利を売ることで利益を得られるライセンスモデルは、顧客が二次利用したいと思うようなものを作ることが需要になります。
9.マッチングモデル(プラットフォームモデル)
マッチングモデルは、需要と供給が一致するもの同士をマッチングさせることで手数料や仲介料として利益を得る仕組みです。
最近では、恋愛の「マッチングアプリ」が最も想像しやすいのではないでしょうか。しかし、マッチングは恋愛に限らないあらゆる場面で活用できるモデルです。
たとえば、不動産業は「家を売りたい/貸したい人」と「家を買いたい/借りたい人」をマッチングさせ、人材紹介業は「就職したい人」と「採用したい企業」をマッチングさせています。
これらは「マッチング」という言葉を使っていなくても、マッチングモデルです。
この規模が大きくなり、複数のグループのニーズを仲介することで経済圏を作る産業基盤型になると、プラットフォームモデルと呼ばれるようになります。
10.コレクションモデル
コレクションモデルは、商品を部分(パーツ)ごとに販売し、顧客の集めたい気持ちを促すことで継続的に利益を得る仕組みのことです。
「デアゴスティーニ」「LEGO」「シルバニアファミリー」などが代表的です。
「せっかく買ったから全部揃えたい」「もっと集めたい」という心理をついたビジネスモデルといえます。
揃えた時の完成形を想像させたり、集めるたびに魅力を感じさせるような工夫がポイントです。
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ビジネスモデル作りに役立つフレームワーク
ビジネスモデルは、図式化して考えたり人に伝えやすくしたりすることができます。
フレームワークを活用すれば、自分なりのビジネスを考えることもできるでしょう。
ここからは実際にビジネスモデルを作るときに役立つフレームワークを3つご紹介します。
- ピクト図
- ビジネスモデルキャンバス
- セルフレームワーク
順番に説明していきます。
ピクト図
ピクト図とは、ビジネスモデルを構成する「Who・What・How・Why」の4つの要素を図として可視化したものです。
「ヒト・モノ・カネ」を記号で表し、その関係性を矢印で示し、構造を視覚的に理解できるようにします。
ピクト図を用いることで、複雑な事業構造でも「誰にどんな価値をどうやって提供し、どう収益を上げるのか」を直感的に示すことができることが特長。
そのため、ビジネスモデルの整理や、認識共有の方法として有効になります。
ビジネスモデルキャンバス
ビジネスモデルキャンバスは、ビジネスモデルを9つの要素に分解してその関係性を図にしたものです。
- 顧客セグメント(Customer Segment:CS)
- 価値提案(Value Proposition:VP)
- チャネル(Channels:CH)
- 顧客との関係(Customer Relationships:CR)
- 収益の流れ(Revenue Streams:RS)
- 主要リソース(Key Resources:KR)
- 主要活動(Key Activities:KA)
- 主要パートナー(Key Partners:KP)
- コスト構造(Cost Structure:CS)
これらの9つの視点からビジネスを把握できるため、今まで見えなかった部分を発見して考えられるようになります。
また、ビジネスの構造を多角的に、しかしA4用紙1枚にまとめて簡潔に示すことができることが利点です。
貼り直しのできる付箋を使えば、簡単に組み換えできるので、新たなビジネスの構想を立てる際にも使えます。
9セルフレームワーク
9セルフレームワークは、「顧客価値」「利益」「プロセス」を、それぞれ「Who・What・How」の質問で捉えて9つのセルで図にしたものです。
「顧客価値」は、「顧客は誰か(Who)」「何を提供するか(What)」「どう提供するか(How)」。
「利益」は、「誰から儲けるか(Who)」「何で儲けるか(What)」「どう儲けるか(How)」。
「プロセス」は、「誰と組むか(Who)」「役割分担/強みは何か(What)」「どういう流れか(How)」。
これらの9つを整理することで、ビジネスモデルを論理的に可視化することができます。
成功するビジネスモデルの3つの条件
ビジネスモデルは考えて終わりではありません。
重要なのは、それがビジネスとして実際に成功するかどうか。
成功するビジネスモデルには3つの条件があります。
- 継続可能性
- 模倣困難性
- 最大化された価値提供
継続可能性は、継続的に価値と利益を生み出せるという性質です。
模倣困難性は、自社の強みやオリジナリティが活かされ、他社が真似することが難しいという性質。
最大化された価値提供は、顧客にとって「満足度の高い新しい体験」を価値として提供すること。
成功しているビジネスモデルは、これらの条件が揃っています。
ビジネスモデルの成功事例
世の中には、優れたビジネスモデルによって成功している商品やサービスがたくさんあります。
これから紹介する成功事例のなかには、あなたが利用したことのあるサービスもあるかもしれません。
ビジネスでは、すでにある成功事例がなぜ成功したのかを見つけて、参考にすることも重要です。
これからご紹介するビジネスモデルの3つの成功事例を、ぜひ参考にしてみてください。
- 未来食堂:気分や体調にあわせたメニュー提供
- プチローソン:置き型サービス初の電子決済導入
- ZOZOSUIT:ネットショッピングで試着を実現
さっそくみていきましょう!
1.未来食堂:気分や体調にあわせたメニュー提供
未来食堂は、自分の気分や体調に合わせたおかずを注文できる「あつらえ」という仕組みがある食堂です。
お客さんの要望に合わせておかずを提供するという非効率性を仕組みで解決し、差別化に成功したビジネスモデル。
通常は、お客さんによっておかずを変えるのは手間も材料費もかかり、効率が悪くなってしまいます。
しかし、未来食堂の場合、おかずは要望を聞いて調味料やちょっとした工夫で色々なバリエーションを出したり、注文しやすくする工夫がされています。
さらに経営情報をすべてオープンにして話題性やメディア露出を増やし、仕組みを知るお客さんが来店してお店が活性化するというサイクルができていることもポイントです。
2.プチローソン:置き菓子サービス初の電子決済導入
オフィスローソンは、電子決済ができるオフィス内の置き菓子サービスです。
これは、電子決済導入により置き型サービスの課題を解決して成功したビジネスモデル。
電子決済導入で、回収の利便性から金額を統一する必要がなくなり、幅広い価格帯の商品陳列が可能になったのです。
つまり、それまで100円のお菓子しかなかった状況が、Suicaなどの支払いができるようになったことで100円以外のいろいろなお菓子も楽しめるようになったということ。
さらに、販売データから顧客ニーズに合わせた商品陳列ができるようになり、より価値と利益を生み出すことに成功しています。
3.ZOZOSUIT:ネットショッピングで試着を実現
ZOZOSUITは、専用のスーツ着用で体のサイズを計測し、ネットショッピングに活用できるサービスです。
これは、これまでネットで服を買うときの最大の欠点だった「試着ができない」という課題を解決して成功したビジネスモデル。
ZOZOSUITを着用して身体のサイズを計測し、商品の服と合うかどうかを確認できます。
なお、スーツを着用したその見た目からSNSでは一時期とても話題になったことも、成功の一因でしょう。
まとめ:成功したビジネスモデルを参考に持続可能なビジネスを生み出そう
今回は、ビジネスモデルの意味や主な種類、成功事例などについてお伝えしました。
ビジネスを始めて成功させるために、ビジネスモデルを構成する要素を理解することは非常に重要です。
- 誰に(Who)
- どんな価値を(What)
- どうやって提供し(How)
- なぜ利益が出るのか(Why)
これらの要素を明確にして、オリジナリティのある価値を提供し利益を出します。
ビジネスモデルを考える際にはフレームワークを活用することがおすすめです。
成功したビジネスモデルを参考にして、持続可能なビジネスを生み出しましょう。