プログラミングの自動化でプログラマーは失業する?需要がなくならない理由を解説
AI(人工知能)技術の進化は目覚ましく、社会や産業に大きな影響を与えています。
その中で、
「プログラミングはAIに自動化されるの?」
「プログラマーに憧れるけど、仕事がなくなる可能性があるって本当?」
「今からプログラミングを勉強しても意味がないのかな…」
と悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか?
これからIT業界への就職や転職を考えている人はとくに不安に感じてしまうでしょう。
今後ますますAI技術が進んでいく中で、エンジニアの雇用はどのように変化していくのでしょうか?
この記事では、
- プログラミングの自動化とプログラマーの雇用の関係性
- AIに仕事を奪われないためにするべきこと
- AIプログラマーに必要なスキルや就職・転職する方法
などについてくわしく解説していきます。
この記事を読めば、プログラマーの将来性に対しての漠然とした不安から開放されるでしょう。
これからITエンジニアを目指そうと考えている方は、ぜひ最後まで読み進めてくださいね。
プログラミングの自動化でプログラマーが失業すると言われる理由3つ
どうしてプログラミングの自動化が浸透していくと、プログラマーの仕事がなくなるといわれているのでしょうか?
ここでは、プログラミングの自動化でプログラマーが失業すると言われる3つの理由をご紹介していきます。
- プログラミングの処理は自動化しやすい
- 人件費が削減できる
- 法律の壁が低い分野
1.プログラミングの処理は自動化しやすい
AIは規則性のある処理や計算が得意です。
プログラミングというと、難しいイメージを持つ人も多いかもしれません。
しかし、基本的には
- 順次処理
- 繰り返し
- 分岐
の3つの作業の繰り返しで作られています。
プログラミングはこのように構造化されやすいため、AIに仕事を奪われやすいといわれているのです。
現状でも、Webサイトのコーディングの自動化が可能になっています。
たとえば、「STUDIO」。
こちらのツールを使えばコーディングをせずにクオリティの高いWebサイトが作れます。
今後はこういった新しいツールもどんどん増えていくでしょう。
2.人件費が削減できる
IT業界でも、もっとも多くかかる費用は人件費です。
意外かもしれませんが、開発費用の多くのコストは人件費が占めています。
AIによって自動化が実現すれば人件費が大きく削減されるため、AIによる自動化をさまざまな企業が取り入れようとしているのです。
さらに、AIは人間と違って休息を必要としません。
導入すれば24時間365日働き続けてくれる点も、AIが期待されている理由の1つです。
3.法律の壁が低い分野
何らかのミスをした場合、一般的には必ず誰かが責任を負います。
しかし、そのミスがAIによるものだったらどうでしょう。
AI技術は発展しているものの、細かい法律の取り決めに関しては行われていないのが現状です。
AI技術は法律にさほど縛られていないぶん、リスクが小さい領域といえます。
そういった背景があることからも、AIがプログラマーの職を奪うのも難しくないといわれているのです。
AI(人工知能)が発展していく現代で選択するべき新しい仕事について興味がある方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
AI(人工知能)に49%の仕事が奪われる!?今選ぶべき4つの新しい職業とは?
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プログラミングが自動化してもプログラマーの需要はなくならない理由
結論からいえば、現状ではAIにプログラマーの仕事を奪われることはないでしょう。
ここからは、プログラミングが自動化してもプログラマーの需要がなくならない3つの理由を以下の通りにご紹介していきます。
- 点検や保守・運用は必要
- レアな課題や問題は自動化するのが難しい
- プログラミングで実現したいものは多種多様だから
それでは順番に見ていきましょう!
1.点検や保守・運用は必要
プログラマーの仕事は、ただプログラムを作成するだけではありません。
開発したシステムがしっかりと稼働しているかどうかの点検や、トラブルが起きた際の保守や運用を行うのもプログラマーも業務です。
また現時点でのAIは、複雑な処理をコードとして記述するのは不可能です。
チームでの開発や自動化されたシステムの運用も、人間の思考力でなければ正確に読み取るのは難しいでしょう。
2.レアな課題や問題は自動化するのが難しい
これまでの解説だと、AIがプログラミングを完璧に操作できると思った方もいるかもしれません。
しかし実際には、現時点のテクノロジーでは難しいとされています。
というのも、プログラミングはシステム開発において複雑なコミュニケーションや意思決定が必要なケースがあるから。
AIは自分で判断して業務をこなせません。
そのため、複雑な課題や問題にはまだまだ対応できないのが現状といえるのです。
3.プログラミングで実現したいものは多種多様だから
また、プログラミングで実現したいものは1つではありません。
ここまでで、プログラミングは構造化しやすいためAIは対応できると述べました。
しかし、これはあくまでも「指示したプログラミングが組める」ということ。
実際には、プログラミングを用いて何を実現したいかどうかは多種多様です。
AIがその都度自ら判断し、対応するのは現時点では不可能といえます。
このようなことから、完全にAIにプログラマーの仕事を取られてしまうというのは今のところ考えにくいでしょう。
プログラミングの自動化で将来的に需要が減る可能性はある
プログラマーの需要が、これから3年程度で大幅に減少する可能性は低いといえます。
ただし、技術進歩は非常に早いため中長期的(3〜5年前後)にはどうなっているか不明です。
もしかすると5年後にはAIの進化が進み、プログラマーの需要が減っているかもしれません。
今現在でも、プログラミングの知識なしにWebサイトを作れる自動化ツールなどが登場し始めています。
おそらく今後もさまざまなツールが自動化されていくできるでしょう。
将来的には「設計部分はプログラマー、コーディングはAI」といったように、共同作業で業務を進めていくことも考えられます。
プログラマーも将来性についてさらにくわしく知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
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AIに仕事を奪われないためには
ここまでで、現時点ではAIにプログラマーの仕事を取られることはないと述べてきました。
しかし技術は日々発展しています。
では、AIが今より進化しても仕事を奪われないためにはどうしたらよいのでしょうか?
ここからはプログラマーとしての価値を高め、長く活躍していくための3つの方法をご紹介していきます。
1.スキルアップを続ける
第一線のプログラマーとして活躍していくために、スキルアップは欠かせません。
新しい技術にも恐れずに挑戦して、積極的に自分のモノにしていきましょう。
具体的なスキルアップ方法としては、
- 日本だけでなく海外のプログラミング技術にも注目する
- 勉強会やセミナーに参加する
- 参考書を読む
などがあります。
そして、とにかくスキルアップを続けましょう。
「毎日少しでも新しい知識を身につける!」といったように、習慣づけることが大切です。
エンジニア向けのスキルアップ方法について興味がある方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
2.要件定義や設計などにジョブチェンジする
一般的にプログラマーは、SE(システムエンジニア)が出す要件定義や設計をもとにプログラミングを行う仕事です。
ただ指示された通りにプログラミングができるだけでは、いずれAIに仕事を奪われる可能性が考えられるでしょう。
そのため、プログラマーからのキャリアアップとして要件定義や設計などを行うSEを目指すのも1つの方法です。
SEになれば仕事の幅が広がるのはもちろん、年収も上がりやすい傾向があります。
SEの仕事内容や平均年収などについてくわしく知りたい方は、こちらの記事もぜひ参考にしてください。
3.AIに関する知識を身につける
AIに関する知識を身につけて、積極的に仕事で関わっていくことも大切です。
AIとは何かを理解し、知識や判断軸を身につけていきましょう。
さらにいうと、AIを開発・運用する側のプログラマーを目指すのもおすすめです。
Aiを扱う側になるのであれば、プログラミングや機械学習、ディープラーニングの学習を始めていきましょう。
AI(人工知能)についての基礎知識が知りたい方は、こちらの記事もぜひ参考にしてください。
AIとは何か|人工知能についての基礎知識をわかりやすく解説AIの知識を証明できる資格3選
AIに関する知識を身につけるためにおすすめの勉強法は、資格取得を目指すことです。
資格取得を目指せば、知識を体系的に学べます。
さらに、資格を取得すれば就職や転職の際に有利になるケースが多いでしょう。
そこでここからは、AIの知識を持っていることを証明できる3つの代表的な資格をご紹介していきます。
- Python3エンジニア認定データ分析試験
- G検定
- E資格
気になる資格があれば、ぜひ取得を目指してくださいね。
それでは順番に見ていきましょう!
1.Python3エンジニア認定データ分析試験
「Python3エンジニア認定データ分析試験」は、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が実施する民間資格です。
プログラミング言語「Python(パイソン)」について問われる試験となります。
Pythonは、AI分野の機械学習でとても重要な言語です。
「わかりやすさ、読みやすさ」を重視して開発されているため、プログラミング初心者にも学びやすい言語として人気があります。
AI開発に使用される機会が多く、近年のAIブームとともに今後も需要が高まっていくでしょう。
まさに、AIをこれから学びたい人にぴったりな資格といえます。
(出典:Python3エンジニア認定データ分析試験 公式サイト)
「そもそもPythonって何?」という方は、Pythonの基礎知識や学習方法について解説しているこちらの記事もぜひ参考にしてください。
Pythonはどんなプログラミング言語?メリットやおすすめの学習サイト5選も紹介2.G検定
「G検定」は、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が創設・運営している民間試験。
試験学習を通して、AIやディープラーニングの基礎知識について学べます。
ディープラーニングとは、コンピュータが自動的に大量のデータからその特徴を発見する技術のことです。
人工知能の中の1つの要素技術を指します。
AIやディープラーニングの基礎知識からしっかりと学習してみたい人におすすめです。
(出典:G検定 公式サイト)
3.E資格
「E資格」は、ディープラーニングの知識や実装スキルを証明できる資格です。
G検定と同様に、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が創設・運営しています。
G検定には受験資格がありません。
しかし、E資格を受験するには試験日の過去2年以内に「JDLA認定プログラム」を修了している必要があります。
まずはG検定を受けてみて、より深く学びたいならE資格の取得を目指してみるとよいでしょう。
(出典:E資格 公式サイト)
AIプログラマーに求められるスキル
AIプログラマーは、AIの開発やデータの解析などを行う職業です。
AIは今後の需要増加が予想されているため、収入面なども好条件が見込めます。
将来性が高いため、これからエンジニアを目指すのであればAIプログラマーが非常におすすめです。
そんなAIプログラマーにはどのようなスキルが必要なのでしょうか?
ここからは、AIプログラマーに求められる3つのスキルについて以下の通りに解説していきます。
- 統計学の基礎知識
- 機械学習ライブラリの実装
- データベースやデータ処理のスキル
それでは順番に見ていきましょう!
1.統計学の基礎知識
AIエンジニアは日々膨大なデータを扱います。
そのため、統計学の知識は欠かせません。
具体的には、
- 情報処理
- 人工知能
- 統計学
などを理解し活用する力が必要です。
また、これらのスキルを持つ人を「データサイエンス」と呼びます。
2.機械学習ライブラリの実装
AIプログラマーには、機械学習ライブラリを使いこなせるスキルも必要です。
機械学習ライブラリ(フレームワーク)とは、機械学習を実装するためのツールを指します。
実際にAIプログラマーの実務では、機械学習ライブラリを利用するケースが多いため使いこなせるスキルが必要なのです。
代表的な機械学習ライブラリには、「scikit-learn」や「TensorFlow」があります。
3.データベースやデータ処理のスキル
AIプログラマーには、データベースやデータ処理のスキルも必要です。
大量のデータを取り扱うため、データ分析時には分析に特化したツールを使用します。
SQLやテーブル結合など、データベース操作に使用するスキルが必要です。
また、ビッグデータを扱う場合にはインフラ技術も求められるでしょう。
AI開発に使われている代表的なプログラミング言語の学習方法についてくわしく知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
AIのプログラミング言語は何がオススメ?選び方と言語ごとの評価解説AIプログラマーになる方法
AIプログラマーは、将来性が高いことから興味を持つ人が増えています。
そんなAIプログラマーになるには、どうすればよいのでしょうか?
ここからは、AIプログラマーになる2つの具体的な方法をご紹介していきます。
1.独学で勉強する
1つ目は、独学でAI技術を開発できるスキルを身につける方法です。
AI開発をするために必要なスキルは、
- 統計学の基礎知識
- 機械学習ライブラリの実装
- データベースやデータ処理のスキル
- ネットワークに関する基礎知識
- AI開発のためのプログラミング言語
など、多岐にわたります。
ただし、これらのスキルを独学で勉強するのは大変です。
独学だけでAIプログラマーを目指すなら、挫折しないための工夫が必要でしょう。
AIプログラミングの学習ステップについてくわしく知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
プログラミングでAIは作れる!【初心者向け学習方法、プログラミング言語を解説】2.プログラミングスクールで勉強する
未経験からAIエンジニアを目指すなら、プログラミングスクールに通うのがおすすめです。
プログラミングスクールでは、未経験者が最短で必要なスキルをを取得できるカリキュラムが整っています。
講師が的確な指導やアドバイスを行ってくれるため、短期間でも質の高い学習が可能です。
手厚いサポートを受けられるので、独学よりも挫折しにくいでしょう。
さらに、プログラミングスクールなら転職サポートがついていることがほとんどです。
本格的にAIエンジニアへの転職を考えているなら、プログラミングスクールに通うのがもっとも効率のよい方法といえるでしょう。
まとめ:近い将来にプログラミングの仕事が無くなることはない
現状ではプログラマーの仕事がAIに奪われる可能性は低いといえるでしょう。
とはいえ、プログラマーになれば常にスキルアップをしていく必要があります。
AIの技術がパワーアップするには時間がかかるといっても、3年、5年先にはどうなっているかわかりません。
今からでもAIを扱えるスキルに関心を持って、少しずつ学習を始めてみてはいかがでしょうか。