GPUとは?CPUとの違いや高性能品の3つのメリット・デメリットを解説
パソコンを扱っていると、「GPU」というワードを目にすることがあります。
「GPUってCPUみたいなもの?何が違うの?」
「GPUの性能が高いとどんなメリットがあるの?」
「自分のパソコンのGPUはどうやって確認すればいい?」
そんな疑問をお持ちではないでしょうか。
今回は、
- GPUとCPUとの違い
- 主なGPUの種類とメーカー
- GPUの性能が高いメリット
- 自分のパソコンのGPUを確認する方法
などについてご紹介します。
「GPUをきちんと理解したい!」という方は、ぜひ最後まで読み進めてください。
GPUとは?CPUとの違いについても解説
まずは、GPUがどういうものかについて見ていきましょう。
GPUの機能を理解することで、どういうシーンで必要なものかがわかります。
CPUとの違いも理解すると、パソコン選びがしやすくなるでしょう。
それでは、説明していきます。
1.GPUとは「画像処理装置」の略称
GPU(ジーピーユー)とは、「画像処理装置(Graphics Processing Unit)」の略称です。
画像処理を行うための半導体チップ(プロセッサ)を意味します。
主に3Dグラフィックスなど高画質機能が必要な画像処理では、GPUの処理能力の大きさが重要です。
GPUの性能が高いほど、美しく滑らかな画像や映像を表示できます。
3Dグラフィックスや3Dゲームなどを利用するなら、GPUを重視してパソコンを選びましょう。
2.GPUが搭載されている場所は2つ
GPUが搭載されている場所は主に2つにわけられます。
- マザーボード:CPUやメモリなどが搭載された基盤
- グラフィックボード:モニタへの表示を担当する基盤
基本的には、マザーボードのCPUからの命令を受けて、マザーボードあるいはグラフィックボードにあるGPUが画像描写の計算処理を行う流れです。
マザーボードに搭載されている場合は「内蔵GPU」といい、グラフィックボードがなくても画像描写の処理ができます。
グラフィックボードは、パソコンに必ず搭載されている部品ではないものの、搭載することで画像や映像をより高画質で滑らかに表示できる基盤です。
画像処理に関しては、グラフィックボードで搭載するほうがはるかに性能が高くなります。
3Dグラフィックスなどを利用するなら、内蔵GPUよりもグラフィックボードの搭載がおすすめです。
3.GPUとCPUの違い
CPUは「中央演算処理装置(Central Processing Unit)」の略称で、パソコンの頭脳部分にあたります。
GPUとCPUは、「計算処理を行う」という点で同じです。
両者の違いは、CPUがコンピューター全体の情報の計算処理を得意とするのに対し、GPUが画像描写の計算処理を得意とすることです。
具体的には、次の表にまとめられます。
項目 | CPU | GPU |
主な役割 | コンピューター全体の計算処理 | 3Dグラフィックスなどの画像描写に必要な計算処理 |
得意とする計算処理 | 連続的な計算処理 | 並列的な計算処理 |
コア数 | 数個 | 数千個 |
計算速度の差 | GPUはCPUの数倍〜100倍以上の計算速度を実現することがある |
基本的なパソコン作業では、コンピューター全体の計算処理を行うCPUが注目されがちです。
しかし、画像や映像をよく利用するなら、GPUの性能は欠かせません。
3Dグラフィックスなどの画像処理を行う場合は、CPUだけでなくGPUの性能も確認するようにしましょう。
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主なGPU2種類を解説
GPUの概要やCPUとの違いについてご説明しました。
画像描写に重要な性能であることがわかりますね。
GPUが搭載されている場所は2つとお伝えしましたが、搭載されている場所によってGPUの種類がわかれます。
それぞれのGPUの種類について理解することで、必要なシーンで適切に活用できるでしょう。
ここからは、主なGPU2種類についてご紹介します。
- 単体型GPU
- CPU統合型GPU
詳しく見ていきましょう。
1.単体型GPU
グラフィックボードに搭載されているGPUを「単体型GPU」といいます。
「ディスクリートGPU」と呼ぶこともあるので、覚えておくといいでしょう。
グラフィックボードに搭載される単体型GPUなら、高性能な画像処理が可能です。
画像や映像制作、ゲームなどをする場合は、グラフィックボードの単体型GPUを利用するといいでしょう。
ただし、消費電力が上がったり、コストがかかる点には注意が必要です。
2.CPU統合型GPU
マザーボードに搭載され、CPUと統合されているGPUを「CPU統合型GPU」といいます。
「内蔵GPU」と同じ意味です。
単体型GPUに性能は劣るものの、消費電力やコスト面では優れています。
設置スペースが必要ないこともメリットと言えるでしょう。
高性能が必要ないシーンで採用される上に、比較的高性能なGPUを使用するゲーム機でもコストダウンのためにGPUの統合化が進んでいる現状です。
近年では、CPU統合型GPUが主流となりつつあります。
GPUの代表的なメーカー2社を紹介
GPUの種類についてご説明しました。
高画質・高速処理を優先するなら単体型GPU、消費電力やコストを優先するならCPU統合型GPUですね。
「さっそく自分の用途に合ったGPUを選ぼうと思ったけど、どのメーカーがいいのか迷う」という方もいるでしょう。
2021年第1四半期時点では、CPU統合型GPUを提供しているメーカーとして「Intel」が市場の68%を占める最大のベンダーとなっています。
単体GPUを提供しているメーカーは、次の2つの企業が代表的です。
- NVIDIA
- AMD
なお、GPU市場のシェアに関しては、「statista」の公開データを参照しています。
詳しく見ていきましょう。
1.NVIDIA
「NVIDIA(エヌビディア)」は、初めて「GPU」という言葉を使用し始め、歴史的にもGPUと密接な関係にあるメーカーです。
「GeForceシリーズ」のGPUに高い人気があります。
3D処理が得意で、高速処理に強みがあるため、ゲームユーザーにおすすめです。
2021年第1四半期時点では、GPU市場で15%のシェアを占めています。
さらに、2020年第4四半期には、単体型GPUの市場で83%のシェアを保持しました。
ハイエンドクラスのGPUが大変高速であることが特徴です。
2.AMD
「AMD(エーエムディー)」は、「Advanced Micro Devices(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)」という半導体製造会社です。
「adeonシリーズ」のGPUに高い人気があります。
2Dと3Dをバランスよく処理し、映像処理が得意です。
2021年第1四半期時点では、GPU市場で17%のシェアを占めています。
さらに、2020年第4四半期には、単体型GPUの市場で17%のシェアを保持しました。
ミドルレンジのGPUのコストパフォーマンスが優れています。
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GPUの性能が高い3つのメリット
GPUのメーカーについてお伝えしました。
2つのメーカーのうちから用途に合わせて選ぶといいでしょう。
ここでは、GPUの性能が高い3つのメリットをご紹介します。
- 映像を鮮明に表示できる
- 複数のディスプレイに対応できる
- グラフィックが優れたゲームを遅延なくプレイできる
さっそく見ていきましょう。
1.映像を鮮明に表示できる
GPUの性能が高いと、映像を鮮明に表示できます。
より美しく滑らかな映像を求めている方は、高性能にこだわって選ぶと良いでしょう。
特に、画像・映像の編集や制作をする方は、画質の精細さや表示速度に大きく影響を受けます。
思い通りの画像・映像を作るなら、鮮明に表示できる性能を選ぶと安心です。
2.複数のディスプレイに対応できる
高性能なGPUなら、複数のディスプレイに対応可能です。
作業環境を効率化するため、複数のディスプレイを活用している方もいるでしょう。
しかし、GPUの性能が十分でなければ、複数のディスプレイへの表示にストレスがかかります。
「動作が重い」「うまく表示されない」といったことになるかもしれません。
複数のディスプレイで作業する方は、高性能のGPUを選ぶことで快適に作業ができます。
3.グラフィックが優れたゲームを遅延なくプレイできる
グラフィックが優れたゲームを遅延なくプレイできる点も、高性能のGPUのメリットです。
「ゲームは高画質で遅延なくプレイしたい!」という方は多いでしょう。
画質が十分でなければゲームの世界観を楽しめず、遅延があるとプレイに影響します。
ゲームを思い切り楽しむには、高性能のGPUが望ましいです。
高性能なGPUを利用する3つの懸念点
GPUの性能が高いメリットについてお伝えしました。
性能を選ぶ際の参考にしてみてください。
ただし、高性能のGPUを選ぶときには、気をつけるべきこともあります。
ここでは、高性能なGPUを利用する3つの懸念点をご紹介しましょう。
- 値段が高くなりやすい
- 消費電力が多い
- 動作音が大きくなりやすい
それでは、見ていきます。
1.値段が高くなりやすい
GPUは、高性能になるほど値段が高くなりやすいです。
「性能が高ければ高いほどできることが増えてよい」と考えてしまうと、必要以上の性能と値段になることも少なくありません。
高性能なGPUを選んでも、使わなければ無駄になってしまいます。
自分の用途を明確にして、適切な性能のGPUを選ぶことで、値段が高くなりすぎないように注意しましょう。
「コストを抑えたい」という方は、性能と値段のバランスを見て選ぶことをおすすめします。
2.消費電力が多い
高性能のGPUは、消費電力が多いことにも注意が必要です。
3Dグラフィックスを駆使したゲームを長時間プレイするなど、負荷がかかるほど消費電力は多くなります。
消費電力が多いと、電気代が予想以上の金額になることも少なくありません。
高性能のGPUを使用するときは、消費電力を意識して使用しましょう。
電気代が気になるときは、ディスプレイの輝度を低くする、音量を下げるなど、消費電力を抑える工夫をするといいですよ。
3.動作音が大きくなりやすい
GPUが高性能の場合、動作音が大きくなりやすい点も考慮しましょう。
高性能なGPUが搭載されたグラフィックボードは冷却ファンが必須です。
しかし、冷却ファンの動作音は、かなり大きな音になることもあります。
作業環境で音が気になると、集中力が落ちやすいです。
できるだけ静かな冷却ファンを選び、快適な作業環境を確保しましょう。
自分のパソコンのGPUを確認する方法
高性能なGPUを利用する懸念点についてお伝えしました。
コストや動作音などの懸念点を考慮しながら、最適なGPUを選んでください。
「自分が持っているパソコンのGPUを確認したい!」という方もいるのではないでしょうか。
すでにパソコンを持っている場合は、GPUを確認することをおすすめします。
ここでは、自分のパソコンのGPUを確認する方法をご紹介しましょう。
- Windows
- Mac
それぞれ見ていきましょう。
1.Windows
まずは、WindowsのパソコンでGPUを確認する方法をご紹介します。
WindowsのパソコンでGPUを確認する方法は、次の通りです。
- 「スタート」をクリックする
- 「Windowsシステムツール」を開く
- 「タスクマネージャー」を開く
- 「パフォーマンス」タブを開く
- 「GPU」を選択する
GPUの使用状況や仕様などの情報を確認できます。
2.Mac
次に、MacのパソコンでGPUを確認する方法をご紹介します。
MacのパソコンでGPUを確認する方法は、次の通りです。
- 「Appleメニュー」を開く
- 「このMacについて」を開く
- 「概要」タブの「グラフィックス」を見る
「グラフィックス」にパソコンのGPUの情報が記載されています。
まとめ:GPUは重要な機能
今回は、GPUについて詳しくご説明しました。
パソコンの性能ではCPUに注目が集まりやすいですが、画像や映像を扱うならGPUも重要な機能です。
用途に合ったGPUを選ぶことで、作業やゲームプレイングが快適にできます。
まずは、自分のパソコンのGPUを確認してみましょう。
作業に必要なGPUを理解し、仕事やゲームに生かしてください。