カスタマーエンジニア(CE)とは?仕事内容や転職に必要な4つのスキルを解説
「カスタマーエンジニアとはどのような職業かな?」
「カスタマーエンジニアになるために必要なスキルはなんだろう」
と思うことはありませんか?
カスタマーエンジニアに転職しようとしても、なにが必要か迷ってしまいますよね。
では、カスタマーエンジニアに必要なスキルにはどのようなものがあるのでしょうか?
そこで今回は、
- カスタマーエンジニアの仕事内容や需要
- カスタマーエンジニアへの転職のしかた
- カスタマーエンジニアになるために必要なスキル
について詳しく解説します。
この記事を見ればカスタマーエンジニアになるためにやるべきことが必ずわかります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
カスタマーエンジニア(CE)とは現場にも対応する頼れる存在
カスタマーエンジニアとはコンピューターシステムを安定して稼働させるために、システムの保守・点検・修理をおこなうエンジニアです。
情報社会の現代ではどの企業にもコンピューターシステムが導入されているため、どの企業にも必要な頼れる存在といえるでしょう。
客先に常駐したり、顧客の依頼に応じて点検やトラブル対応をおこないます。
システム構築をおこなう業務はなく、完成した機器やシステムを維持管理するのがカスタマーエンジニアの仕事です。
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カスタマーエンジニアの仕事内容4選
カスタマーエンジニアはハードウェアだけでなくソフトウェアのサポートもおこなうため、仕事内容が多岐にわたります。
- 設置するIT機器の選定
- IT機器の設置
- 導入サポート
- 保守・点検
顧客の機器の導入からその後のサポートまですべてをこなします。
それぞれ具体的に解説していきます。
1.設置するIT機器の選定
カスタマーエンジニアはまず、顧客が求める要望に対して最大限の効果を発揮できる機器を選定します。
新規導入の場合もあれば、既存のシステムの増築の場合もあるでしょう。
以下のような条件をヒアリングして機器を選定します。
- 事業規模
- 導入コスト
- 設置場所
設置する場所にあわせて、働く人の負担にならないようにスケジュール調整などもおこないます。
2.IT機器の設置
顧客の要望を聞き出し、資材の調達とスケジュール調整が終わったらIT機器を設置します。
機器の設置にはハードウェアの知識が必要になります。
最近はサーバーをデータセンターとよばれる施設に置いている場合も多いので、回線などをあらかじめ理解しておく必要があるでしょう。
またIT機器は精密機械のため、関係者以外は入れないセキュリティの高い場所に設置する必要があります。
3.導入サポート
IT機器を導入したら、顧客がそのシステムを満足に利用できるよう導入サポートをおこないます。
新しいサービスを導入したからといって、すぐに使いこなせる顧客はほとんどいないからです。
具体的なサポート内容には以下のようなものがあります。
- データやアプリケーションの初期設定
- ソフトウェアのインストールのアドバイス
- システムの使い方の指導
システムを使用する顧客が困らないような説明や教育なども導入サポートに含まれます。
4. 保守・点検
契約を結んだ顧客のシステムの定期的な保守・点検もカスタマーエンジニアの仕事です。
ユーザーの元に常駐するパターンと必要なときに訪問するパターンがあります。
具体的な保守・点検内容は以下のようなものがあります。
- 設置した機器の修理
- 機器のバージョンアップ
- 障害、バグの修正対応
利用顧客からくる質問事項に回答し、顧客が満足にシステムを利用できるサポートをする場合もあるでしょう。
カスタマーエンジニア(CE)とシステムエンジニア(SE)の違い
カスタマーエンジニアとシステムエンジニアの違いは、保守をメインに担当するかシステム構築をメインに担当するかです。
カスタマーエンジニアはシステム開発はおこなわず、できあがったシステムを導入したり保守管理することが業務です。
システムエンジニアは顧客から依頼されたシステムやアプリケーションを実際に構築する作業がおもな業務になります。
システムエンジニアがシステムを構築し、カスタマーエンジニアはそのシステムが止まることなく機能するよう点検します。
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カスタマーエンジニアに転職するために必要な4つのスキル
カスタマーエンジニアに転職するためには、幅広いスキルや知識が必要です。
- 資格が求められる場合がある
- ITに関する幅広い知識
- コミュニケーションスキルが必要
- 臨機応変に対応するスキルが求められる
ITに関する知識だけでなく、人と関わる上でいろいろなスキルが求められます。
それぞれ解説していきます。
1.資格が求められる場合がある
カスタマーエンジニアとして電源・通信の保守管理をおこなう場合は資格が求められる場合があります。
作業に危険が伴うため、有資格者しか作業ができないよう法令で定められているからです。
必要になる資格は以下のものがあります。
- 電気工事士
- 認定電気工事従事者
- 工事担当者
電源・通信の保守管理の業務はカスタマーエンジニアには欠かせないため、資格をとっておけば転職しやすくなるでしょう。
2.ITに関する幅広い知識が必要
顧客のシステム導入には、ITに関する幅広い知識が求められます。
導入の際に顧客の要望に適切に応えるためには知識が必要なのはもちろん、保守・点検の際にトラブルの原因がどこにあるのかを判断する必要があるからです。
具体的には以下のような知識が必要でしょう。
- 自社製品
- 各メーカーの主要機器
- ネットワーク
- サーバー
- データベース
- セキュリティ
情報システムは年々複雑になっているため、求められる知識は今後ますます増えるでしょう。
ITの知識が豊富なほど、カスタマーエンジニアへの転職は有利になります。
3.コミュニケーションスキルが必要
顧客とのやり取りが多いカスタマーエンジニアにとって、コミュニケーションスキルは必須です。
トラブルを抱える相手の要望を聞きだし、適切なシステムを導入する必要があるからです。
顧客はIT知識がほとんどない場合もあるため、初心者にもわかりやすく丁寧に説明する能力が求められるでしょう。
システムを導入してもらうほど会社の利益につながるため、顧客にシステムを導入させるようなコミュニケーションスキルが必要なのです。
4.臨機応変に対応するスキルが求められる
カスタマーエンジニアの業務は決まった内容ばかりではないため、臨機応変に対応するスキルが求められます。
カスタマーエンジニアが仕事をするのは、顧客やシステムにトラブルがあったときなど緊急時が多いためです。
状況に応じて、顧客の業務に支障がでないように即座に対応しなければなりません。
冷静な判断力と落ち着いて業務に取り組む姿勢が必要でしょう。
カスタマーエンジニアが目指すべき2つのキャリアパス
カスタマーエンジニアからは、以下の2つのキャリアパスを辿っていくと活躍しやすいでしょう。
- カスタマーエンジニアの管理職につく
- インフラエンジニアとして働く
どちらもカスタマーエンジニアで必要だった知識を活かせる職業です。
それぞれ解説していきます。
1.カスタマーエンジニアの管理職につく
カスタマーエンジニアのノウハウを活かし、プロジェクトの管理をするポジションにつくことが最もわかりやすいキャリアパスです。
業務の一環でカスタマーエンジニアのスキルは求められますし、下についたスキルが乏しいエンジニアのサポートもできるようになります。
- 自分以外のエンジニアを携えて大きな仕事をする「やりがい」
- 規模感が大きいことで得られる「年収アップの機会」
こういったキーワードに対して好意的に捉えられるのであれば、管理職につくことを目指してみるべきです。
マネジメント力が求められる分野ではあるので、以下記事もご覧いただきつつイメージを深めてみましょう。
マネジメントのおすすめ本30選!悩みを解決できるものをテーマ別に厳選2.インフラエンジニアとして働く
インフラエンジニアはシステムの開発環境やサービスを提供するサーバーを構築するのが仕事です。
そのため、カスタマーエンジニアと業務範囲が重複している箇所もあり、スキルが活かせる別ジャンルのエンジニア職といえます。
また、インフラエンジニアの方がカスタマーエンジニアと比較して年収が高いこともポイントです。
このようなカスタマーエンジニアを活かした別領域のエンジニアを目指すことも頭の片隅に入れておきましょう。
カスタマーエンジニアの仕事に向いている人4選
カスタマーエンジニアの仕事内容は多岐にわたるため、求められるスキルや性質も多いです。
具体的には以下の通りです。
- コンピューターや機械に触れることが好きな人
- 人とのコミュニケーションが好きな人
- 精神力や体力に自信がある人
- 細かいところにも気づくマメな人
勤務時間が不規則で24時間対応しなければならないため、好きでないと継続するのが難しい職業でもあります。
詳しく解説していきます。
1.コンピューターや機械に触れることが好きな人
カスタマーエンジニアには、コンピューターなどの電子機器を扱うのが好きな人が向いています。
長時間コンピューターや機械に触れなければならない職業だからです。
システムの導入の際も保守管理の際も常に電子機器を扱うことになります。
コンピューターや機器に触れることが好きな人でないと、長く続けるのが難しい職業であるといえます。
2.人とのコミュニケーションが好きな人
カスタマーエンジニアは人とのコミュニケーションをとる場面が非常に多いです。
部署の人や顧客など人と関わることが多い仕事だからです。
以下のようなコミュニケーションスキルが必要でしょう。
- 相手の話を適切に理解できる
- 相手の意図を汲んだ提案ができる
- 急なトラブルなどに迅速に対応できる
人とコミュニケーションを取らなければ成り立たない職業なので、人とのコミュニケーションが好きな人に向いているといえます。
コミュニケーション力とは?10個の方法で磨きをかけて自分の武器にしよう!3.精神力や体力に自信がある人
カスタマーエンジニアの作業は導入から保守管理まで継続する案件が多いため、精神力や体力に自信がある人に向いています。
24時間365日、顧客にトラブルがあれば対応する必要があるため労働時間は不規則になりがちです。
また、顧客からクレームや無理難題を言われることも多いため冷静に対処する必要があるでしょう。
精神的にも体力的にも厳しいことが多いため、精神力や体力に自信がないと務まらない仕事であるといえます。
4.細かいところにも気づくマメな人
カスタマーエンジニアは細かいところに気づき、それを顧客に伝えられる人に向いています。
システムやソフトウェアの小さな異変に気付き、迅速に対応できれば顧客のトラブルを最小限に抑えられるからです。
作業内容を顧客に逐一報告し、説明することで顧客からの信頼を得られます。
神経質なくらい細かいところに気づく人のほうが顧客も安心できるため、マメな人はカスタマーエンジニアに向いているといえるでしょう。
迷ったらこれ!カスタマーエンジニア(CE)におすすめ3つの業界
カスタマーエンジニアが活躍できる業界はいろいろとありますが、その中でもおすすめは3つです。
- 半導体製造装置メーカー
- OA機器メーカー
- IT機器導入・設置サービスなどをおこなう企業
いずれの業界もカスタマーエンジニアの需要が高く、仕事が豊富にあります。
それぞれ解説していきます。
1.半導体製造装置メーカー
半導体の製造装置の保守をおこなう仕事は、カスタマーエンジニアに適性があります。
取引先の工場で装置の定期点検や不具合に対応する業務を担当します。
パーツ交換などのラインを保守する作業がおもな作業です。
細かい作業が多いため、細やかな作業が得意なカスタマーエンジニアに向いている業種であるといえます。
2.OA機器メーカー
OA機器メーカーにおいてカスタマーエンジニアは、OA機器の修理や点検を主におこないます。
機器の導入にはカスタマーエンジニアの対応が必須なので、業務も豊富にあります。
メーカーによってはさまざまな取引先があるため、いろいろな現場を経験できるでしょう。
さまざまな業種の人と関わることができるので、いろいろな知識が身につくのもおすすめできる理由です。
3.IT機器導入・設置サービスなどをおこなう企業
IT機器の導入や設置サービスをおこなう企業にカスタマーエンジニアは必須です。
大規模なパソコンの入れ替えや社内ネットワークの構築など専門知識のある人のサポートがなければできない業務を担当します。
パソコン、ルーター、プリンターなどのトラブルに対応する場合もあるでしょう。
カスタマーエンジニアの仕事の中でもとくにITやIoT分野を担当したい人におすすめの業種です。
カスタマーエンジニア(CE)の需要や将来性を徹底解説
ここまでカスタマーエンジニアについて解説してきましたが、需要や将来性はどうでしょうか。
カスタマーエンジニアの需要や将来性について、注目したいのは以下の3点です。
- カスタマーエンジニア(CE)の現在の求人数
- カスタマーエンジニア(CE)の業界動向
- 長期的にはテクニカルサポートとしての求人は減少していく
仕事内容によっては需要が減少していくと予想されます。
しかし、IT業界が今後ますます発展していくことを考えるとカスタマーエンジニアの需要がなくなることはないでしょう。
それぞれ解説していきます。
1.カスタマーエンジニア(CE)の現在の求人数
カスタマーエンジニアの求人数はプログラマーやシステムエンジニアと比較すると少ないです。
indeedでカスタマーエンジニアの求人を検索してみると、2021年5月20日現在、11919件の求人があることがわかります。
「フィールドエンジニア」や「テクニカルサポート」という名称で求人を出している企業もあるためカスタマーエンジニア自体の求人は比較的少なめに見えることもあります。
ですが、こういった理由からカスタマーエンジニアに関する業務を担当しているエンジニアは数多くいるので、今後も大きな需要があると考えて問題ないでしょう。
2.カスタマーエンジニア(CE)の業界動向
今後、カスタマーエンジニアはデータセンターでの常駐は増加するものの、それ以外の業務は減少するでしょう。
カスタマーエンジニアのおもな業務にハードウェアの保守管理がありますが、多くの企業がシステムをクラウドに移行しているためハードウェアの管理が今後なくなると予想されています。
その結果、カスタマーエンジニアの業務は減少すると考えられます。
一方、ハードウェアが集約されたデータセンターでのカスタマーエンジニアの需要は増加するでしょう。
3.長期的にはテクニカルサポートとしての求人は減少していく
今後テクニカルサポートとしての業務はAIにとって代わられ、求人は減少していくでしょう。
テクニカルサポートは定型的な作業が多いため、単純作業や繰り返し作業を得意とするAIが導入されやすいのです。
人が対応しなければならない特殊な事例も起こるため、テクニカルサポートの需要はゼロにはならないでしょう。
しかし、AIによる人件費削減を企業が多く採用することを考えると、テクニカルサポートの求人は減少していくと予想されます。
カスタマーエンジニア(CE)の年収は一般職の平均より高い
カスタマーエンジニアの平均年収は489万円です(「IT技術者向けスキル診断調査レポート(NPO法人ITスキル研究フォーラム)2016年」)。
平成30年度「民間給与実態統計調査結果」によれば給与所得者の平均年収は441万円でした。
そのため、カスタマーエンジニアの年収は平均より比較的高いといえます。
地域別にカスタマーエンジニアの年収をみてみると、関東で最も高く北海道で低くなっています。
カスタマーエンジニアになる3つの方法
カスタマーエンジニアになるためには、以下の3つの選択肢があります。
- 工学の知識が習得できる学校に通う
- 転職エージェントに未経験で入社可能な企業を相談する
- プログラミングスクールに通う
それぞれ就職するまでにかかる時間も費用も異なります。
自分にあった方法でカスタマーエンジニアを目指すとよいでしょう。
それぞれ解説していきます。
1.工学の知識が習得できる学校に通う
カスタマーエンジニアになるには、工業高校卒業程度の工学の知識が必要です。
コンピューターメーカーや保守サービス会社などは工学系の学生を多く採用します。
具体的には、以下のような分野を専攻できる学校がよいでしょう。
- 機械
- 電気・電子・通信工学
- 情報工学
工学の知識があれば、採用のときに有利になるでしょう。
2.転職エージェントに未経験で入社可能な企業を相談する
カスタマーエンジニアの経験がなくても、転職エージェントを利用すれば入社可能な企業が見つかるでしょう。
転職エージェントはその人の適性を見ながら企業を紹介してくれます。
面接の予行練習や履歴書の書き方のアドバイスももらえるため、転職しやすくなります。
他の企業で働きながら入社可能な企業を探してもらえるので、未経験者にとっては最短経路といえるでしょう。
3.プログラミングスクールに通う
プログラミングスクールに通い、プログラミングスキルをアピールできればカスタマーエンジニアとして採用されやすくなるでしょう。
プログラミングは独学でも習得できますが、非常に時間がかかり挫折しやすくなります。
プログラミングスクールなら効率よく学習できるため、モチベーションが維持されやすいです。
プログラミングを学びやすい環境に身を置くことが、カスタマーエンジニアになるための一歩といえるでしょう。
まとめ:カスタマーエンジニアはIT業界に必要とされる職業
今後IT業界はますます発展すると考えられ、その導入・保守・管理・点検を担うカスタマーエンジニアの需要がなくなることはないでしょう。
カスタマーエンジニアについておさらいしておきます。
- システムの開発はおこなわず、システムの導入とその後の保守管理を担当する
- 顧客と触れあう機会の多い職業なので、コミュニケーションスキルが求められる
- 顧客の急なトラブル対応など勤務時間が変則的で精神的にも体力的にも負担になる場合がある
- 転職したい場合は工学系の知識を身につけたほうが採用がスムーズ
カスタマーエンジニアは、IT業界のみならず製造業などシステムがあるあらゆるところに活躍の場があります。
今後もさまざまな業界で必要とされる職業になっていくでしょう。