プログラマーも「残業なし」は可能?ホワイト企業の見抜き方を解説

公開日: 2021.08.15
更新日: 2024.01.17
プログラマー 残業なし

「残業で自分の時間を失いたくない…」
「プログラマーになりたいけど、残業が多いみたいで不安…」

と思うことはありませんか?

プログラマーに憧れはあっても残業が多い職種と聞くと、目指そうか迷ってしまいますよね。

では、残業なしのプログラマーになるためにはどうすればよいのでしょうか?

そこで今回は、

  • そもそもプログラマーで「残業なし」は可能なのか
  • どうやって残業なしの企業を探せばいいのか
  • 残業なしのプログラマーを目指すためには何をしたらいいのか

について詳しく解説します。

この記事を見れば残業なしでプログラマーをしていく方法がわかります。

ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

プログラマーの残業なしは本当に実現できるのか

そもそもプログラマーの残業なしは可能かどうか

結論から言うと、プログラマーが「完全に残業なし」で勤めることは難しいです。

企業に勤めるプログラマーはチームで仕事をするので、個人の裁量で残業をなしにはできません。

なぜ残業しなければいけなくなるのか、理由をまとめました。

  • 納期があるため、とにかく仕事を進めなければいけないから
  • チームでの仕事なので、ほかの人が残業しているのに自分だけ帰れないから
  • そもそも残業を認めている企業もあるから

残業への認識が緩い企業だと、絶対と言っていいほど誰かしら残業します。
多くの企業が残業を認めているのが現状で、残業なしは現実的に難しいでしょう。

逆に言えば「個人の裁量で残業なしにすることが難しい」ので、「残業なし」を掲げている企業のプログラマーは残業がありません。

また、残業なしを掲げている企業でなくても残業なしは難しいにしろ「残業を減らす」ことは可能です。

その方法としてプログラミングの学習を深めてスキルを培うことが挙げられます。
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残業するのは当たり前?プログラマーが残業してしまう5つの理由

残業に悩むプログラマー

プログラマーが残業してしまうのには5つの理由があります。

  1. 仕事の内容にスキルが追いついていない
  2. そもそもの「仕事量」が多すぎる
  3. 担当するシステムの稼働時間の兼ね合いになることがある
  4. いわゆる「ブラック企業」で働いている
  5. クライアントの言いなりになってしまっている

自身のスキル不足も残業してしまう理由の1つですが、クライアントがいることと、会社やチームで働いているということも大きな理由となっています。

残業してしまう理由について詳しく見ていきましょう。

1.仕事の内容にスキルが追いついていない

残業が多くなる理由として、スキル不足が挙げられます。

おもに不足してしまうスキルとは、下記のようなスキルです。

  • プログラミング言語の理解など、単純なプログラミングスキル
  • 発生した問題を把握し、解決するスキル
  • 課題や問題を共有し、自身がやるべきことを的確に捉えるスキル

わからないことやできないことをほかの人に聞くにしても、自分で調べるにしても、時間がかかってしまいます。

取り組む仕事に対してスキルが追いつかないと、仕事にかける時間が多くなり、結果的に残業に繋がりがちです。

仕事で残業しないための9つのコツと3つの解決策を解説【お悩みの方必見】仕事で残業しないための9つのコツと3つ解決策を解説

2.そもそもの「仕事量」が多すぎる

残業が多いのは、そもそも仕事量が多すぎる可能性があります。

なぜ個人の仕事量が多くなるのか、理由をまとめました。

  • 慢性的な人員不足
  • 納期が短すぎて、素早く仕上げる必要がある
  • 顧客が無理な発注をしている

仕事量が多すぎるのは、自分に原因があるわけではありません。

会社や顧客が原因なので、1人ではどうすることもできない部分です。

割りに合わない仕事をしていると、集中力の低下から生産性が落ち、より時間がかかってしまい残業も増えてしまいます。

仕事で時間の無駄が多い人と少ない人の違いとは?5つの特徴に分けて解説仕事で時間の無駄が多い人と少ない人の違いとは?5つの特徴に分けて解説

3.担当するシステムの稼働時間の兼ね合いになることがある

たとえば銀行の場合、営業時間にシステムを止めるわけにはいかないので、プログラマーが動けるのは「システムが止まる営業後」です。

短い時間でシステム復旧しなければならないので、早く仕上げるために残業することもあります。

  • 正規の勤務時間+システム整備の残業
  • 次の営業日に間に合わせるように、夜間でも呼び出し
  • 場合によっては休日も呼び出し

全員が夜間作業や休日出勤をするわけではありませんが、緊急の場合は実際にさせられることがあります。

このようなイレギュラーがあることにより「プログラマーは残業が当たり前」と思われがちです。

4.いわゆる「ブラック企業」で働いている

ブラック企業で働いていると、残業は当たり前になります。

  • 社員は残業するのが基本になっている
  • 会社自体が残業を認めている
  • 残業しないと上司から評価してもらえない

これだけ無理やり残業をさせられるなら残業代もそれなりに出ると思いきや、ブラック企業は残業代が1時間単位しかつかないなど、見合った報酬すらない場合もあります。

作業量が多くなりがちなプログラマーは、ブラック企業によって更に作業が増えてしまうと残業は避けて通れなくなります。

5.クライアントの言いなりになってしまっている

クライアントはプログラマーに対し、プログラマーの常識を超える要求をしてくることがあります。

しかし、それをすべて受け入れ言いなりになってしまうと、残業に繋がる激務になる可能性もあるでしょう。

  • 追加で直してほしい場所があるが、納期はそのまま
  • 人員追加をしたいが、結局作業量だけ増え人員はそのまま
  • 制作完了間近だが、突然仕様の変更を伝えられる

クライアントと交渉する立場の人がいないと、プログラマーだけでは対処しきれません。

一度ワガママを聞いてしまうと、クライアント側は「これからもワガママが通る」と思い込んでしまい、要求がエスカレートすることがあるので注意が必要です。

プログラマーの平均残業時間

プログラマーの残業状況

2019年のプログラマーの平均残業時間」を厚生労働省が発表しているので、ご紹介します。

あくまで平均なので、これよりも残業がかなり少ない企業、逆に残業がかなり多い企業もあるでしょう。

【企業規模別】プログラマーの超過実労働時間数(2019年)
企業規模所定内実労働時間数超過実労働時間数
10人以上160時間13時間
10~99人163時間9時間
100~999人159時間14時間
1,000人以上152時間22時間
引用:2019年のプログラマーの平均残業時間

どの企業規模を見ても「実労働時間と残業数の合計」は173時間前後になっています。

小さな企業に入ると実労働時間が増える代わりに残業が減り、大企業に入ると実労働時間が減る代わりに残業が増えており、企業規模によって働く時間になんら変わりありません。

こういった残業時間を減らすためにも、あえて今のうちに時間に投資し「プログラミングスキル」を学ぶこともおすすめです。
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残業なしの会社を探すときに注意したい「NGワード」4選

NGなフレーズとOKなフレーズの見分け方

残業なしの会社を探そうと思ったとき「会社側がこのワードを使っていたら注意すべき」というワードがあります。

下記でご紹介する4つのNGワードを、会社が使っていないかチェックしてみましょう。

  1. みなし残業
  2. 大量採用
  3. 「アットホームな職場です」という表現
  4. 「手当」を強く押し出している給与体系

もちろんすべての会社がそうではありませんが、もし探している会社が上記のようなワードを使っていた場合、ブラック企業の可能性があります。

残業が多い会社を避けるためにも、4つのワードには警戒しておきましょう。

1.みなし残業

残業なしの会社に勤めたいなら、みなし残業制をとっている会社には注意しましょう。

みなし残業とは、残業することを見込んで基本給の中に残業代が組み込まれる制度(固定残業制度)のことです。

なぜみなし残業がNGワードなのかと言うと、

  • 見込みよりも超過した残業がある会社のほうが実際は多い
  • 見込んだ残業以上に残業しても給料が払われない
  • 会社側のメリットにしかならず、労働者にメリットがない場合が多い

このように、会社に都合のいい制度として扱われることが多いからです。

会社としては超過分の残業代を払わなくていいし、人件費を管理しやすいというメリットがありますが、労働者が恩恵を受けるのは、みなし分の残業代よりも実際にした残業が少ない場合のみです。

みなし残業制の会社がすべて悪いわけではないですが、マイナスになることが多いので、注意しましょう。

2.大量採用

就職や転職のしやすさから「大量採用」をしている会社につい応募しがちですが、これもNGワードです。

業績が伸びてきているのが理由ならいいですが、大量の離職者が出ていることが理由の場合もあるので注意しましょう。

  • 社員を使い捨てのコマのように扱っているから
  • パワハラ・セクハラなどが横行しているから
  • 残業が多く、ついていけない人が多いから

このように、社員が仕事をしづらいブラック企業である可能性があります。

大量採用をしている会社は、スキルがなくても応募できるので魅力的に感じることもあるでしょう。

しかし、残業なしの職場を探すなら基本的にはNGワードになります。

3.「アットホームな職場です」という表現

社員同士の仲がいいイメージがある「アットホームな職場」というワードですが、これもNGワードです。

NGワードなのは以下の理由があります。

  • 残業時間が長いから一緒にいる時間が長い
  • 休日も社員と交流しないといけない
  • 仲間意識が変に強く、プライベートにも干渉される

本当に温かい職場ならいいのですが、都合よく「アットホーム」と言っている場合があります。

残業なしの会社を見つけるなら、気をつけるに越したことはありません。

4.「手当」を強く押し出している給与体系

月給に「~手当」が入っている会社も、残業なしの会社に勤めたいなら注意したいワードです。

基本給18万+諸手当12万で月給30万の会社に入ったとして、会社は「労働基準法で定められていない手当」ならば削れます。

会社側が削れる「労働基準法で定められていない手当」は以下のとおりです。

  • 役職手当
  • 資格手当
  • 住宅手当
  • 通勤手当
  • 皆勤手当

基本給が低く、手当で月給を高くしている会社はブラック企業の可能性があります。

ブラック企業は残業もさせがちなので「手当」を押し出してくる会社は注意が必要です。

プログラマーの残業が少ないホワイト企業の見分け方

快適に働けている様子

残業のない職場で働きたいなら、ブラック企業とホワイト企業を見分ける必要があります。

見分けるために、それぞれの企業の特徴を解説していきます。

1.残業の多いブラック企業の特徴

ブラック企業には、どのブラック企業にもだいたい共通する特徴があります。

  • 残業代が出ない
  • 休日が少ない(休日出勤があり、振替がない)
  • 有給がない
  • 離職率が高い
  • パワハラやセクハラがある
  • 誰でも入れる採用基準
  • 給与が以上に高い、または低い

実際に会社に入ってみないとわからない項目もありますが、残業代や休日出勤、有給については面接で聞けますし、採用基準や給与は事前にリサーチできます。

過酷な労働環境で働かないためにも、絶対にリサーチはしておきましょう。

2.残業の少ないホワイト企業の特徴

ホワイト企業は残業が少なく、プログラマーに限らずどの職種でも働きやすい環境です。

ブラック企業とはどんな違いがあるのかをまとめました。

  • 有給が取得しやすい
  • 離職率が低い
  • 福利厚生が充実している
  • しっかりとした研修制度がある
  • 残業代が1分単位で発生する
  • コンプライアンスに厳しい
  • 業績が安定している

ブラック企業とはほぼ真逆なのがホワイト企業の特徴ですが、いちばん大事なのは会社の業績が安定していることでしょう。

なぜなら業績が安定していなければ、手厚い福利厚生や有給取得、1分単位での残業代などは実現不可能だからです。

もちろん倍率は高くなるので入社するのは大変ですが、残業なしで働くならホワイト企業に入ることを目指しましょう。

残業なしのプログラマーを目指すための5つの方法

サクサクと仕事をいている男性

残業なしのプログラマーを目指すなら、やるべき5つのことがあります。

  1. スキルを高めて、日々の作業スピードを上げる
  2. 転職時の求人情報で「残業なし」の文言を探す
  3. 派遣SEになる
  4. 社内SEを目指す
  5. フリーランスを目指す

上記の方法は「残業をゼロにする」までいかなくとも、確実に「少ない残業時間」にできるでしょう。

どのように目指すのか、詳しく解説していきます。

1.スキルを高めて、日々の作業スピードを上げる

スキルの高いプログラマーは、残業なしのホワイト企業に入りやすくなります。

個人のスキルを高めるなら、オンラインプログラミングスクールがおすすめです。

自宅にいながら短時間でも学べるおすすめのプログラミングスクールを3つ厳選しました。

 特徴学べる言語料金(分割で)
DMM WEBCAMP・ウェブサイト制作に強くなるHTML,CSS,Ruby,JavaScriptなど月々24,882円から
tech boost・ロボットやAI系に強いHTML,CSS,Ruby,JavaScript,PHPなど月々29,800円+入学金から
SAMURAI ENGINEER・最短1ヶ月から学べるHTML,CSS,Ruby,JavaScript,PHP,Pythonなど月々2,833円から

オンラインなら自分のペースで学習できるので、無理なく続けられます。

また、上記3つのスクールは転職サポートがついているので安心です。

2.転職時の求人情報で「残業なし」の文言を探す

残業なしの会社で働きたいなら「残業なし」と書かれている会社を探せば間違いありません。

逆に残業についてあまり書かれていない場合は、以下のことを採用担当に聞いてみましょう。

  • 残業代は何分単位で出るのか
  • 残業はどの程度あるのか
  • 残業手当はあるのか

確認をおろそかにしてしまうと、会社から残業でいいように使われかねません。

心配な場合は「残業なし」と明文化されている会社に絞ってもいいでしょう。

3.派遣SEになる

派遣SEは正社員ではないため、労働時間や残業にがんじがらめにされません。

正規雇用ではないという不安もありますが、同時にメリットもあります。

  • 時給換算すると、正社員より給料がいい場合がある
  • 空いた時間をスキルアップ、キャリアアップに使える
  • 仕事内容を選べる

上記のメリットをうまく活用できる人であれば、派遣SEはかなりプラスになるでしょう。

ただ、派遣SEになったからといって自由というわけではなく、あくまで仕事なので、やるべきことが終わってないのに帰ったりするのはNGです。

4.社内SEを目指す

社内SEとは、社内のシステム開発や社内システムの運用・保守をする立場のSEです。

どうして社内SEになると残業がなくなる(少なくなる)のか、理由を解説します。

  • 顧客が外部ではないので、納期を急かされない
  • 自社で無理なく開発スケジュールを立てられる
  • プレッシャーも少なく、焦らず仕事ができる

納期に余裕があるのが大切で、無理なく仕事をすることで生産性も高くなります。

残業時間に主眼を置くなら、社内SEを目指すのはおすすめです。

とはいえ、社内SEはある程度スキルのあるエンジニアでないと採用されないことも多いので、未経験者はある程度スキルや得ることを優先しておくべきでしょう。

5.フリーランスを目指す

フリーランスになれば自分の裁量で仕事ができるため、残業とは無縁の生活になります。

しかしフリーランスもいいことばかりではありません。

  • 固定給がないので、不安定
  • サボってしまうとお金が発生しない
  • 納期を守らないと信頼関係が崩れ、仕事が来なくなる
  • 仕事を取れるくらいの高度な専門スキルが必要
  • 自分を売り込む営業やコミュニケーション能力がある程度必要

残業は確かになくなりますが、その分やることをしっかりとやらないと、残業だらけのブラック企業並みに大変になることだけは覚えておきましょう。

逆に高いスキルと責任感をしっかりもって仕事をすれば、自分の時間を確保できます。

まとめ:残業なしのプログラマーになるには「スキル」と「環境」にこだわろう

プログラマーをやっていく上で「残業をなし」を実現するのはかなり大変です。

しかし「残業を減らす」ための工夫はいくらでもできます。

  • 就職・転職をするときには募集要項に書いてある「NGワード」に気をつける
  • 残業が多いブラック企業を見極められるようになる
  • プログラミングスクールに通うなどしてスキルを付け、ホワイト企業に転職したりフリーランスになる

残業なしの環境を手に入れるためには、自身にそれなりの市場価値をつけなければいけません。

またスキルも必須になってくるので「転職サポート付きプログラミングスクール」はかなりおすすめです。

プログラマーで「残業なし」を目指すなら、できることから始めてみましょう。

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