デバッグとは?やり方や手順を詳しく解説!効率的にする3つのコツも紹介
プログラミングをするなら知っておきたい言葉として、「デバッグ」があります。
「デバッグってどういう意味?」
「デバッグはどういう手順で進めればいいの?」
「効率的にデバッグをおこなうコツは?」
そんな疑問をお持ちではないでしょうか。
今回は、
- デバッグの意味や目的
- デバッグの手順とやり方
- デバッグを効率的にするコツ
などについてご紹介します。
この記事を読めば、効率良くデバッグを実践できるようになるでしょう。
「デバッグについて詳しく知りたい!」という方は、ぜひ最後まで読み進めてください。
デバッグの意味や目的を解説
まずは、デバッグの意味や目的について説明していきます。
デバッグに関する基本的な知識を身につけることで、何をするのかのイメージを持てるようになるでしょう。
さっそく見ていきます。
1.デバッグとは「プログラムのバグを見つけて修正する作業」
デバッグとは、プログラムのバグを見つけて修正する作業のことです。
プログラミングでプログラムを開発したとき、正常に動作しないなどの不具合が発生することがあります。
このようなプログラムにひそむ誤りや欠陥のことを、悪い虫に見立てて「バグ」と呼ぶのです。
バグは「プログラムの不具合の原因」と覚えておくといいでしょう。
プログラミングでは、正常に動作するプログラムを開発するために、デバッグが欠かせません。
プログラムを開発したら必ずバグがないかをチェックし、もしバグが見つかった場合は正常に動作するまで修正(デバッグ)を繰り返して、プログラムを完成させます。
2.デバッグの目的はプログラムの品質向上
プログラム開発では、誤りをゼロにすることが難しいため、ほぼ必ずなんらかのバグが発生します。
そのため、デバッグはプログラムの品質向上を目的として必ずおこなわれる工程です。
個人で開発する際は、自身で開発からデバッグまですることになります。
会社などの組織やチームで開発する場合は、プログラマーやテスター、デバッガーと呼ばれる人がデバッグを担当するでしょう。
プログラミングに携わるなら、デバッグはしっかり覚えておきたいですね。
3.デバッグとテストの違い
プログラムを開発したら、正常に動作するかどうかをテストします。
テストとデバッグは厳密には異なるものです。
それぞれの意味は次になります。
- テスト:プログラムの仕様書通りに動作するかどうかを確認する
- デバッグ:プログラムのバグを発見し、修正する
つまり、正常に動作するかどうかを確認するのがテストで、正常に動作しなかったときに不具合の原因を突き止めて修正するのがデバッグです。
実際の開発現場では、テスト仕様書に沿ってすべてのテストを消化しながらバグを発見し、デバッグでバグの原因を探して修正するという流れになります。
テストとデバッグを繰り返しながら、プログラムを完成させるのが一般的です。
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デバッグをする3つの手順
デバッグの基本的な知識についてお伝えしました。
次は、実際にどうやってデバッグを進めるのかを知っていきましょう。
デバッグをするには、大まかな手順を知ることが大切です。
ここでは、デバッグをする3つの手順をご紹介します。
- バグを見つける
- バグの原因を特定する
- 修正・再チェックする
それでは見ていきましょう。
1.バグを見つける
まずは、プログラムの不具合の原因であるバグを見つけます。
バグを見つけるのはテストの役割でもありますが、デバッグの最初の段階でもあります。
よくあるバグとして、「入力ミス」「例外の発生」が挙げられるでしょう。
プログラム全体を見渡しながら、バグが発生しやすいところを重点的にチェックすると、バグが見つかりやすいです。
注意深くプログラムをチェックする癖をつけるといいでしょう。
2.バグの原因を特定する
バグを発見したら、原因を特定しましょう。
各プログラミング言語には、バグの原因を特定するためのエラーメッセージが用意され、エラーが発生するとメッセージによって原因特定のためのヒントを与えてくれる仕組みとなっています。
エラーメッセージの基本的な要素は次のとおりです。
- エラーが発生したファイル名
- エラーが発生した行
- エラーの発生時刻
- エラーの名前
- エラーメッセージ
エラーメッセージがよくわからない場合は、検索すると情報が出てきて解決に至ることも多いです。
バグの原因特定は、エラーメッセージや公式リファレンス、過去に同じバグを発見・解決している人の情報を参考にしましょう。
3.修正・再チェックする
バグの原因が判明したら、ソースコードを修正して再チェックをしましょう。
適切にソースコードを修正できれば、再チェック時に同じ不具合は起こらないはずです。
再チェックして正常に動作すれば、デバッグは完了となります。
しかし、不具合が直っていなければ、再度修正が必要です。
場合によっては、バグを取り除いたことでほかの箇所に影響して、新たなバグが発生しているケースもあります。
ソースコードを修正したときは、全体としてバグがないかをよく確認しましょう。
すべてのバグを修正し、プログラムが正常に動作すればデバッグ完了です。
デバッグのやり方3選
デバッグの手順についてお伝えしました。
全体的な流れは理解できたでしょう。
デバッグには複数のやり方があります。
具体的なデバッグのやり方について知っておきましょう。
ここでは、デバッグのやり方3選をご紹介します。
- 机上デバッグ
- 分割統治法
- デバッガを使う
順番に見ていきましょう。
1.机上デバッグ
デバッグのやり方の1つ目は、「机上デバッグ」です。
机上デバッグは、ソースコードを目で追いながらバグを探す方法を意味します。
ツールを使用せず自分の目でソースコードを一行ずつ確認していくので、労力のかかる原始的な方法です。
ただし、ソースコードのバグを柔軟に見つけられるため、かえって効率的となることもあります。
特に、式や変数の入力ミスのような初歩的なバグの発見に効果的です。
2.分割統治法
デバッグのやり方の2つ目は、「分割統治法」です。
分割統治法とは、大きな問題を小さく分割してひとつずつ解決することで、全体の解決を目指す方法になります。
分割統治法では、「デバッグライト(debug write)」や「スナップショット」などの手法を用いてデバッグを発見するのが一般的です。
この手法ではソースコード全体ではなく、部分的にデバッグを実行するコードを入力して経過を表示し、経過を追うことでバグを発見できます。
部分的にチェックしていくことで、正常な部分では正常に動作し、バグのある部分では不具合が確認できるので、効率的にバグを発見可能です。
3.デバッガを使う
デバッグのやり方の3つ目は、「デバッガ」を使うことです。
デバッガとは、プログラムのバグを発見するための専用のソフト。
どうしてもプログラムのバグを特定できないときには、専用ソフトを利用するのも1つの手段です。
デバッガを使えば、変数の値やプログラムの停止部分などを細かく確認でき、バグのある場所を効率良く発見できます。
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Javaで「eclipse」を使ってデバッグする3ステップ
デバッグの具体的なやり方についてお伝えしました。
実際にデバッグをするときには、ぜひ実践してみてください。
デバッグはプログラミング言語ごとにエラーメッセージが異なり、デバッグの仕方も変化します。
そんななか、プログラミング言語の「Java」のデバッグ手法の1つとして「eclipse」は有名です。
「eclipse」について知っておくと、プログラミングのデバッグについて解決策の幅が広がるでしょう。
ここでは、Javaで「eclipse」を使ってデバッグする3ステップをご紹介します。
- ブレークポイントを設定する
- デバッグを実行する
- 値・変数を確認する
詳しく見ていきましょう。
1.ブレークポイントを設定する
eclipseとは、Eclipse Foundation(元はIBM)によって開発されている統合開発環境(IDE)です。
eclipseでデバッグをするには、最初のステップとしてブレークポイントを設定します。
ブレークポイントとは、デバッグの実行を一時停止する地点のこと。
設定することで、チェックしたい部分のみをデバッグできます。
2.デバッグを実行する
ブレークポイントを設定したら、デバッグを実行します。
オプション画面にある虫のマークをクリックして、実行を開始しましょう。
3.値・変数を確認する
デバッグを実行したら、値や変数を確認します。
デバッグのパースペクティブ画面右上の変数ビューから確認できます。
これでeclipseを利用したデバッグは完了です。
デバッグを効率的にする3つのコツ
Javaの「eclipse」を利用したデバッグについてお伝えしました。
ぜひ活用してみましょう。
1つのプログラムにつき複数のバグが発生している場合、デバッグには時間も労力もかかります。
デバッグを効率的にするコツを知り、できるだけ少ない時間と労力で終わらせて、プログラムを完成させましょう。
ここでは、デバッグを効率的にする3つのコツをご紹介します。
- 設計書を事前に確認しておく
- わかりやすいプログラムを書く
- プログラムを書く際のルールを統一しておく
さっそく見ていきましょう。
1.設計書を事前に確認しておく
デバッグを効率的にするためには、プログラムの設計書を事前に確認しておくことが大切です。
あらかじめ設計書を確認しておくと、プログラムの全体を俯瞰して捉えられます。
どのような状態を目指しているのかが理解でき、デバッグ作業の見通しもつきやすいです。
あとは、細かい部分に注目して少しずつ家訓を進めていけば、バグを発見・修正できるでしょう。
2.わかりやすいプログラムを書く
わかりやすいプログラムを書くことで、デバッグを効率的に進めやすくなります。
わかりやすいプログラムとは次のようなものです。
- 同じコードの繰り返しが少ない
- 理解しやすい変数名・関数名がつけられている
意味がわかりやすいソースコードにすることで、見直したときに読みやすくなります。
デバッグをするときにも、バグを見つけやすくなるでしょう。
3.プログラムを書く際のルールを統一しておく
デバッグを効率的にするために、プログラムを書く際のルールを統一しておくことも重要なコツです。
たとえば、次のようなルールを統一しておくといいでしょう。
- 改行、インデント、コメントの位置を統一する
- 関連するコードをまとめる
- 関数、変数の命名規則を統一する
ルールを統一することで、ひと目見ておかしい部分を見つけやすくなります。
自分がデバッグをおこなう際はもちろん、ほかの人がソースコードを修正する際にも手を入れやすいです。
デバッグ作業に向いている人の特徴3つ
デバッグを効率的にするコツについてお伝えしました。
日頃からデバッグしやすいプログラムを書くよう心がけましょう。
デバッグは人によって向き不向きがあります。
「自分はデバッグ作業に向いている?」ときになる方もいるかもしれません。
ここでは、デバッグ作業に向いている人の特徴3つをご紹介します。
- 集中力と粘り強さがある
- スケジューリングが得意
- コミュニケーション能力が高い
自分に当てはまるものがあるかチェックしてみてください。
それでは、ご説明します。
1.集中力と粘り強さがある
デバッグでは、プログラムが正常に動作するまで、繰り返しバグを発見・修正することが求められます。
そのため、バグを発見するための集中力と根気強くバグを修正する粘り強さのある人が向いているといえるでしょう。
高い集中力がある人は、バグを見逃さずに発見できます。
さらに、粘り強さによってデバッグを完了させ、プログラムを完成まで導けるのです。
デバッグ作業は短期の求人が多く、デバッガーの仕事が常にあるわけではありません。
そのため、集中力や粘り強さを武器にできると、いざ仕事を得たときに能力を発揮して活躍できます。
2.スケジューリングが得意
デバッグでは突発的なバグの発生が日常茶飯事です。
スケジューリングが得意な人なら、予想外の出来事が起きても余裕を持ってデバッグ作業を進行でき、スムーズにプログラムを完成させられます。
想定外のトラブルが発生したときに臨機応変に対応できるデバッガーは、開発現場で重宝されるでしょう。
3.コミュニケーション能力が高い
デバッガーの仕事はバグの報告があるため、メンバーと連携をとるためにコミュニケーション能力が高い人も向いています。
コミュニケーション能力が高ければ、バグの発見や修正に関して周囲からの理解や協力を得られ、円滑に作業を進められるでしょう。
さらに、コミュニケーション能力の高い人であれば人脈を築きやすく、デバッガーの仕事を紹介してもらえる可能性も高いです。
デバッガーの年収やキャリア
デバッグ作業に向いている人の特徴についてお伝えしました。
集中力や粘り強さなどに自信のある人は、挑戦してみてはいかがでしょうか。
デバッグ作業を中心にする仕事に「デバッガー」があります。
デバッガーの年収やキャリアについて見ていきましょう。
1.平均年収は150~450万円
デバッガーの平均年収は150〜450万円です。
年収幅がかなり広いことがわかりますね。
理由は、デバッガーの仕事が一時的なもので、求人も短期雇用やアルバイトが多いためです。
ただし、経験を積んで高度なデバッグスキルを持ち、複雑なバグの発見・修正ができるデバッガーになれば、年収500万円以上を目指すことも可能となります。
また、デバッガーを管理するデバッグリーダーなどの役職につくことで、年収アップを実現することもできるでしょう。
2.ゲーム業界でのキャリアアップが期待できる
デバッガーは、特にゲーム業界においてキャリアアップが期待できる仕事です。
ゲーム業界ではゲームが日々進化し、コンテンツが豊富で高品質になっています。
遊び方や展開も広がっており、どんどん複雑化している状態です。
必然的にバグも発生しやすく、高度なデバッグが求められています。
キャリアとしては、デバッグの担当範囲を拡大していくことでキャリアアップをするのが一般的です。
ゲーム内の小規模なイベントのデバッグから始め、経験と実績を積んで次第に大規模なデバッグに携わるといいでしょう。
まとめ:デバッグは重要な作業
今回は、デバッグについてご紹介しました。
デバッグはプログラム開発で重要な工程の1つです。
あらゆるバグに対処し、プログラムを完成させる役割を担います。
プログラミングに携わるなら、デバッグのやり方をしっかり身につけておきましょう。
普段からデバッグがしやすいように、わかりやすいソースコードを意識して書くことも大切です。
デバッグを理解し、よりクオリティの高いプログラム開発を実践していってください。