エンジニアの採用が難しい6つの理由とは。企業側の課題と採用を上手く進める方法を解説
「自社でシステムを開発したいけど人手が足りない」
「優秀なエンジニアの採用は難しい」
と思うことはありませんか。
人手不足のため、エンジニアを採用したいと思っても、即戦力となる人材が見つからないので困ってしまいますよね。
では、企業側はどのようなことに気を付けると上手く人材確保ができるでしょうか。
そこで今回は、
- エンジニアの採用が難しい理由
- 企業側が抱えるエンジニア採用の課題
- エンジニアの採用を上手く進めるポイント
について、解説していきます。
この記事を読めば、エンジニアの採用が難しい理由がわかり、解決するための行動が取れるようになります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
エンジニア採用が難しい理由6選
エンジニアの採用は、なぜ難しいのでしょうか。
ここでは、エンジニアたちがどんな環境で仕事をしていて、どうして採用が難しくなるのか解説します。
- 企業方針が変わった
- エンジニア待遇改善
- コロナによる企業のIT化
- 多様な働き方
- エンジニアの働く理由
- ITエンジニアの能力がわかりにくい
エンジニアの採用市場がわかるので、ぜひ参考にしてみてしてください。
1.企業方針が変わった
多くの企業は、能力がある中途採用を求めるようになってきています。
若手を育成できる力が、企業側になくなってきているからです。
例えば、これまでの企業は、自社エンジニアを成長させるために、新卒エンジニアを育てるプロセスが一般的でした。
即戦力を採用するとなると、優秀なエンジニアの数は限られているので、エンジニアの採用難易度が高くなるといえます。
2.エンジニアの待遇改善
企業側は、一度就職したエンジニアが辞めてしまわないように、企業努力をおこない待遇を改善しています。
優秀なエンジニアは職場を選べるため、今より条件のいい会社へ転職することがよくあるからです。
エンジニアの待遇改善が進むと、会社がエンジニアを抱え込むことに。
優秀なエンジニアが転職市場に流れにくい状態になるので、エンジニアの待遇改善は採用を難しくする要因といえます。
3.コロナによる企業のIT化
新型コロナウイルスの影響により、これまでITの力を必要としなかった会社でもITを導入するようになっています。
例えば、対面事業を軸にしている事業者が、コロナにより急遽「非対面型ビジネス」にIT化する必要が生まれたのです。
そのため、多くの事業者がエンジニアの力を求めることに。
結果的に、優秀なエンジニアが新卒・転職市場から減ることとなったため、エンジニアの採用難易度が上昇したといえます。
4.多様な働き方
最近では、優秀なエンジニアは会社に縛られない働き方をしています。
ひとつの企業やひとつの職種にこだわるのはリスクが高いとされ、ワークスタイルが多様化しているからです。
- 自分で会社を設立する
- フリーランスで複数の案件を掛け持ちする
- 正社員をやりながら副業で別の仕事を請ける
- フルリモートの仕事だけを請ける
優秀なエンジニアほど、会社員として契約を結ぶのが難しくなっているので、外部委託という選択肢も視野に入れることをおすすめします。
5.エンジニアの働く理由
単純に給与を上げてエンジニアを採用するのは、難しくなってきています。
なぜなら、どの企業もエンジニアに対して好条件を提示しているからです。
とくにWeb業界においては、勉強会やコミュニティを通じてエンジニア同士の横の繋がりが強い特徴があります。
共感を持つものが集まりやすいので「やりがい」など、企業の情報発信を活用しないと一緒に働きたいと思ってもらえないでしょう。
6.ITエンジニアの能力がわかりにくい
エンジニアといっても職種がさまざまなので、採用側もどのような言語や技術ができるのかスキルを目で見て判断しにくいです。
例えば、下記のような職種によって知識が変わることがあります。
Web系エンジニア | RudyやPHP、Python、Java |
---|---|
バックエンドエンジニア | Webフレームワーク、データベース |
インフラエンジニア | クラウド、シェルスクリプト |
フロントエンドエンジニア | HTML/CSS、JavaScript |
ほかにも、iOSエンジニアやAndroidエンジニアなど、エンジニアの職種が多いので、採用担当者にもエンジニアの職種の理解が求められるでしょう。
データベースエンジニアが難しいと言われる4つの理由!未経験からなるための方法を解説エンジニア採用が上手くいかない企業の課題
エンジニアの採用が上手くいかない企業の課題には、どのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、採用が上手くいかない企業に焦点をあてて解説していきます。
- 企業情報の開示が少ない
- 提示給与と市場がマッチしていない
- 年齢層を狭めている
課題を解決することで、エンジニアの応募数が増えるかもしれません。
以降で、それぞれ見ていきましょう。
1.企業情報の開示が少ない
もしエンジニアが求人を見ても、企業情報の開示が少ないと信頼できる企業と思ってもらえないケースもあります。
応募数の多い企業であればあるほど、企業情報の開示が豊富だからです。
- 企業ブログの更新がある
- Twitterから企業の情報が垣間見える
このような、採用側の情報をキャッチできないと、給与や勤務地、会社名だけしか知らないことになります。
企業情報の開示を増やす施策をおこなうだけでも、応募数が増えるので、エンジニアの採用で悩んでいる方は試してみてください。
2.提示給与と市場がマッチしていない
一般的に、エンジニアの平均年収は542万円です。
それよりも低い金額を提示している場合は、改善が必要かもしれません。
エンジニアには、下記のように平均年収が変わる要素があるからです。
- 扱う言語
- 職種
- 雇用形態
「プログラミング言語 平均年収」や職種についても検索して、表示される金額を参考に、提示金額を組み立ててみましょう。
3.年齢層を狭めている
エンジニア採用が上手くいっていない企業ほど年齢層を狭めています。
年齢層を狭めてしまうと、応募数が確実に減ってしまう恐れがあるからです。
そのため、エンジニア採用を強化するのであれば、年齢層の幅を広げることがおすすめ。
- 「ベテランエンジニアしか取らない」
- 「若くて優秀なエンジニアしか取らない」
このような二極化した採用方針を取っているのであれば「年齢問わず」と項目に記載するようにしましょう。
アプリケーションエンジニアの年収を詳しく解説!年収を高める方法やおすすめの3つの資格も紹介エンジニア採用を成功させる手順
人材確保に成功している企業を真似ることで、難しい採用問題も解決できます。
ここからは、エンジニアの採用を上手く進める手順について見ていきましょう。
- 採用目的を問う
- 求めるスキルを明確化する
- 求人要項はエンジニア目線で執筆する
- 自社エンジニアと協議し人材を選別する
- 環境を整える
重要な項目なので、ひとつずつ解決することが大切です。
以降で、それぞれ見ていきます。
1.採用目的を問う
採用目的を提示することは必須でしょう。
エンジニアは、自分の目指すキャリアを積めるかどうか企業をよく見ているからです。
- プロジェクトに必要なスキル
- プロジェクトに必要なプログラミング言語
企業は、ITプロジェクトの人材として採用するかと思いますが、求める人物像をわかりやすく記載すると良いでしょう。
募集をかける際は「自社がエンジニアを採用する目的は何なのか」を突き詰めて取り組んでみてください。
2.求めるスキルを明確化する
コミュニケーション能力や、目に見えづらいスキルなども明確にすることが大切。
かつては、優秀なエンジニアなら多少わがままでも許されていましたが、最近ではプログラミング以外のヒューマンスキルも重視される傾向があるからです。
- 話の受け答えに問題ないか
- 質問力は高いか
- 過去に何をやってきて、何ができるか
- どんなものを作ってきたか
エンジニアは学歴より実力と実績社会なので、求めるスキルを明確化しておきましょう。
3.求人要項はエンジニア目線で執筆する
求人要項を作成する場合は、社内のエンジニアを活用して、エンジニア目線の求人要項を作成してください。
人事や採用が考える求人要項では、エンジニアの求める要項を記載できないケースが多いからです。
例えば「給与のほかにも、どんなスキルを活用して、どんなサービスを開発した」のかを明示したことで、応募数が増えた事例もあります。
エンジニアの採用に成功した会社を参考に、エンジニアにささる文章で求人要項を作成しましょう。
4.自社エンジニアと協議し人材を選別する
従業員やチームメンバーの不安となる人物を採用してしまったら後悔することになります。
友好的な人材が、信頼関係を築きやすくチームのパフォーマンスを上げるからです。
- 他者をマウンティングするような人
- 他者のささいなミスを非難するような人
- 自分と異なる意見を認めようとしない人
働くチームメンバーと協議することで、上記のようなスキルやコミュニケーションなどの問題点を見極めることができます。
採用したエンジニアと働くのは、自社のエンジニアなので、早い段階から社員の意見を取り入れて採用活動に取り組みましょう。
5.環境を整える
採用前から採用後まで、一貫してエンジニアが働きやすい環境を提供することが大切。
優秀なエンジニアは、使っているパソコンやソフトを必ずチェックしているからです。
- 採用後に研修はあるのか
- 業務に必要な備品は会社が提供してくれるか
このように細かい環境も必ずチェックするようにしましょう。
データベースエンジニアのスキルセットを7つ紹介!習得方法やキャリアパスを解説難しいエンジニア採用を解決する方法3選
優秀なエンジニアを集めるには、具体的にどのようなことに取り組めば良いでしょうか。
ここでは、エンジニアを採用する手段について解説していきます。
- 情報発信
- 人材紹介
- 求人広告
自社の目的にマッチした方法を採用することで、応募数を増やせるでしょう。
1.情報発信
年齢層の若い人材を獲得したい事業者には、SNSでの情報発信がおすすめです。
- スキルの高いエンジニアに企業情報が伝わる
- TwitterのDMから直接スカウトできる
というのも、転職活動時に企業側に好印象をもってもらうために、Twitterでスキルをアウトプットするエンジニアが増えているからです。
SNSを活用するエンジニアは、有益な情報をGoogle検索を活用するより、Twitterで調べる傾向があります。
ですので、若い人材にアプローチしたい場合はSNSを活用してみてください。
2.人材紹介
人材紹介とは、採用したい企業と就職したいエンジニアを結ぶサービスです。
基本的に、人材紹介は採用後に費用が発生するので、ノーリスクで始めることができます。
例えば、転職エージェントはキャリアアドバイザーがパイプ役になってくれるので、転職エージェントへの登録は自社が求めている人材にマッチした内容にしましょう。
ですが、ほかの方法に比べて、費用は高額になることや断りにくいケースもあるので、デメリットを受け入れる必要があります。
3.求人広告
求人広告とは、企業の情報をWebサイトなどに載せて求職者を集める媒体のこと。
- エン転職
- doda
- マイナビ転職
上記のような求人媒体は、媒体に対して広告費を支払い、求人広告を掲載することができるサービスです。
広告費は高額になるほど認知拡大してもらえる仕組みのため、高額になるケースが多いですが、応募数を獲得できるメリットがあります。
多くの人材を確保したい場合は、求人広告の活用がおすすめです。
エンジニアの採用に関する4つの悩み
ここでは、エンジニアの採用に関する代表的な悩みに答えていきます。
- Wantedlyからエンジニアを採用できますか?
- リファラル採用とは何ですか?
- エンジニアの採用基準には何がありますか?
- 面接時に企業側が気を付けることはありますか?
疑問点を解決して、エンジニアの採用が難しい課題に取り組みましょう。
以降で、それぞれ解説していきます。
1.Wantedlyからエンジニアを採用できますか?
Wantedly(ウォンテッドリー)からエンジニアをスカウトする企業もあります。
最近では、就職や転職でWantedlyを活用するのはデファクトスタンダードとされているからです。
会社の概要や特徴などを文章で載せるのは、難しいと思う方もいますが、Wantedlyなら質問内容に回答していくだけなので簡単です。
企業情報が魅力的だと、Wantedlyを見て積極的にエントリーするエンジニアもいるので、試しに登録してみてもいいでしょう。
2.リファラル採用とは何ですか?
リファラル採用とは、社員の個人的な繋がりを活用して人材を獲得する採用方法です。
Web業界では、リファラル採用が一般的におこなわれています。
- 友人と知人の紹介なので、実績がわかりやすい
- 社員の評価は、求職者の評価をさらに上げる
フリーランスエンジニアの場合も、自分の人脈から案件を獲得する方が単価が高い傾向にあるので、人脈作りを意識するエンジニアもいるのです。
なので、社内で勉強会や異業種交流会などを開催すれば、人脈拡大の観点で効率が良いでしょう。
3.エンジニアの採用基準には何がありますか?
エンジニアの採用基準は、会社が求める人物像とマッチさせると良いです。
一般的には、論理的思考能力が必要と言われています。
- ユーザーのニーズを汲み取れないとヒアリングできないから
- 知識のない人にわかりやすい文章を書く必要があるから
- ロジカルシンキングができないと説明できないから
論理的思考能力のある人は、わからないことをすぐに調べる特徴があるので、心掛けていることや、継続していることを聞いてみるのも良いでしょう。
4.面接時に企業側が気を付けることはありますか?
面接時は、会社や企業に好印象を残せるように気をつけましょう。
なぜなら「一緒に働きたいかどうか」といった、判断基準が合否を握るからです。
レベルの高いエンジニアでも、以下のように人間的に不安要素がある場合は採用は見送ることも少なくありません。
- 悪口や愚痴をいう人
- 話が長くて要点がわからない人
- 相手の目を見て話せない人
質問に対して好感度の高い回答を返せるエンジニアは、一緒に働いても相性が良いケースがあるので、人材を見極める際に参考にしてください。
まとめ:エンジニアの採用が難しい企業は、積極的にSNSを活用しよう
本記事では、エンジニアの採用が難しいとされる企業に向けて、優秀な人材を集める方法について解説しました。
- エンジニアの採用が難しくなっている背景を理解して、自社の問題点を見直そう
- 採用後のミスマッチを防ぐためにも、採用目的と求めるスキルを明確にしよう
- 情報発信をしている会社は信頼されやすいので、積極的にSNSを活用しよう
エンジニアの採用に成功している会社は、自社の特徴をしっかりと理解して、求職者の人物像をわかりやすく提示しています。
最近では、SNSの情報発信が主流になっているため、人材紹介と求人広告しか活用していない企業は採用スタイルを検討しても良いかもしれません。
もし手も足も出ないなら、成功している企業を真似ることが近道。
エンジニアを採用する方法は必ずあるので、いろいろなやり方を試してみてください。