エンジニアの業務委託契約とは。契約を結ぶ前に確認するポイント2選も紹介

公開日: 2022.11.28
更新日: 2024.01.29
エンジニアの業務委託契約とは。

「エンジニアの業務委託契約ってなんだろう」
「業務委託の注意点や案件を獲得するコツが知りたい」

と思うことはありませんか?

エンジニアの働き方で悩んでいる方にとって、業務委託の仕事がいいのか迷ってしまいますよね。

では、エンジニアが業務委託契約をするメリットとデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか?

そこで今回は、

  • エンジニアの業務委託契約の種類
  • フリーランスエンジニアが業務委託をするメリットとデメリット
  • エンジニア向け求人サイトと転職エージェント

について詳しく解説します。

この記事を読めば、エンジニアの業務委託契約を理解でき、案件を獲得するまでの行動が取れます

ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

エンジニアの業務委託契約とは

業務委託契約とは、企業が業務の一部を外部に委託するときに結ぶ契約です。

ここでは、2種類の業務委託契約について解説していきます。

  1. 請負契約
  2. 準委任契約

それぞれの特徴を押さえていきましょう。

1.請負契約

請負契約とは「成果物を納品するまで支払いを得られない」という完成責任のある契約方式です。

短期間で納品すると時間単価は高くなる一方で、

  • 支払いに関わるトラブルが発生しやすい
  • バグや欠陥があった場合に修補をおこなう、瑕疵担保(かしたんぽ)責任がある

といった、デメリットがあります。

経験の浅いエンジニアを雇う場合や、企業側がリスクを避けたい場合は、予算のコントロールをしやすい請負契約が結ばれることが多いです。

請負契約の場合、時間換算したエンジニア単価が低くなる傾向があるので、注意しましょう。

一般的に、請負契約はリモートワークの案件が多いのも特徴です。

2.準委任契約

準委任契約とは「働いた時間数に応じて支払いを得られる」契約方式です。

請負契約のように、成果物の完成責任や瑕疵担保責任がないので、エンジニア側のリスクは低いという特徴があります。

そのため、優秀なエンジニアほど、リスクが低く高単価が得られる準委任契約を好む傾向です。

一般的に、フリーランスエージェント経由で結ぶ準委任契約の案件は、客先常駐型が多いと言われています。

フリーランスエンジニアが業務委託をするメリット

フリーランスエンジニアとして働くメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。

ここでは、業務委託契約に着目して解説していきます

  1. 単価の高い仕事を受注できる
  2. 案件の掛け持ちができる
  3. 好きな業務を選べる

では、見ていきましょう。

1.単価の高い仕事を受注できる

仕事内容による報酬金額の違い

実績のあるフリーランスエンジニアは、高単価な案件を受注できます。

案件によって段階的に難易度が決まっているため、専門性のあるエンジニアは高単価案件に応募しやすいのです。

例えば、下記の表のように、仕事内容の中でも報酬金額に違いがあります。

仕事内容 報酬目安 月収目安
HTML/CSSコーディング 1件1万円~20万円 月1万~20万円
LP制作 1件1万円~ 月1万円~20万円
ホームページ制作 1件5万円~50万円 月1万円~20万円
ソフトウェア開発 1件5万円~100万円 月1万円~20万円
Android/iPhoneアプリ開発 1件5万円~100万円 月1万円~100万円

なので、単価の高い案件を目指せる点は、フリーランスエンジニアのメリットでしょう。

2.案件の掛け持ちができる

案件の掛け持ちができる点も、フリーランスエンジニアのメリットといえます。

会社勤めだと、決まった案件にしか携われないですが、フリーランスでは案件を複数掛け持ちできるので、最新トレンドにも敏感になれるからです。

また、数か月~1年程度の期間でも、職場を移動できるため、転職を繰り返す場合の正社員と比べて職歴が増えない良さがあります。

契約解消がいつでもできる点はデメリットですが、その分の単価が高く設定されているケースがあるので、収入を伸ばしやすいといえます。

3.好きな業務を選べる

フリーランスエンジニアは、自分で仕事を選んでいくので、無理に苦手な仕事をしなくてもいいというメリットがあります。

  • 就業条件から選べる
  • 自分のやりたいことを実践できる
  • 単価交渉ができる

自分で営業して仕事を獲得していくフリーランスエンジニアは、主体的に行動したいエンジニアに向いているでしょう。

とはいえ、案件が選べるようになるには、実務経験3年以上は必要なので、経験が浅いうちは実績作りに集中する方が賢明です。

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フリーランスエンジニアが業務委託をするデメリット

フリーランスエンジニアのデメリット

一方、フリーランスエンジニアのデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。

ここでは、業務委託のデメリットについて解説します。

  1. 有期契約である
  2. トラブルがあれば自分で責任を負う
  3. 確定申告をする必要がある

業務委託の負の部分を理解した上で、フリーランスエンジニアに向けたキャリアプランを立てましょう。

1.有期契約である

業務委託契約は、有期契約なので、途中で契約が途切れてしまう場合があります

そのため、安定して稼ぎ続けるには営業活動の必要性が出てくるでしょう。

例えば、フリーランスエンジニアは来月から給与が支払われない状況もあり得ます。

雇い止めされやすいリスクを理解して、長期的な視点で仕事を繋ぎとめていく必要があるのです。

2.トラブルがあれば自分で責任を負う

フリーランスエンジニアは、会社に雇用されていないので、個人事業主と同じ扱いになります。

業務上のトラブルは、自分で対処していく必要があるため、自分で責任を取りたくない方には向かないでしょう。

例えば、

  • 納期に間に合わない
  • 納品物にバグや欠陥がある
  • 報酬面でのトラブル

といった問題があったときに、事前に相談や調整を取らないと、損害賠償などの大きな問題となるケースもあるのです。

3.確定申告をする必要がある

エンジニアの業務委託の場合は、自分で確定申告をおこない税務署に提出する必要があります。

  • 青色申告、もしくは白色申告がある
  • 収入や必要経費を証明する資料を集める
  • 支払調書を準備する
  • 提出期間は、所得があった翌年の2月16日~3月15日

これまで会社で年末調整をしてた人にとっては、手間が増えたとデメリットに感じるでしょう。

フリーランスエンジニア向けの転職エージェントでは、税務サポートを設けている所もあるので、税理士に相談できると知っておくのも良いです。

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エンジニアが業務委託契約をするときに確認するポイント2選

業務委託契約をするときに確認するポイント2選

エンジニアが前もって業務委託をする前に、把握しておくべき点はあるのでしょうか。

ここでは、業務委託をするときに見るポイントを解説します。

  1. 契約が請負か準委任か確認する
  2. 契約期間や報酬面をチェックする

自分にデメリットや責任が伴うことは、きちんと確認しておきましょう

1.契約が請負か準委任か確認する

契約が請負契約か準委任契約かは、契約時に確認するべき項目です。

請負契約の場合は、

  • 成果物の不備
  • 納品ができない

といった場合に、損害賠償が発生するケースがあるからです。

リスクを受け入れることが大切なので、どちらの契約でも完遂業務に徹することが大切。

契約締結までの間に、少しでも気になる点を確認して、トラブルがあったときの対処法を記しておきましょう。

2.契約期間や報酬面をチェックする

業務委託契約書では、契約期間や報酬面を確認しましょう。

  • 契約期間は自動更新か、申請するのか
  • 報酬の支払い方法

ほかにも、業務委託契約書と別に、個別契約書の提示があるケースもあります。

内容をすべて確認して、疑問点や自分に不利になる条件を把握することが大切です。

エンジニア向け求人サイト・転職エージェント3選

求人サイト・転職エージェント3選

こちらでは、フリーランスエンジニアにおすすめの求人サイトと転職エージェントを紹介します。

転職エージェントなどは、税務サポートも受けられるので活用したいサービスです。

  1. レバテックフリーランス
  2. Midworks(ミッドワークス)
  3. geechs job(ギークスジョブ)

それぞれ見ていきましょう。

1.レバテックフリーランス

レバテックフリーランスは、ITフリーランスエンジニア向けの求人を多数扱っています。

すべてのサービスが無料で利用できるので、迷っている方でも情報収集を進めることが可能です。

  • フリーランスにまつわる不安や悩みを相談できる
  • 確定申告の知識がなくても、セミナーや税務関連サポートが充実している
  • 単価交渉から契約までのサポートに入ってくれる

レバテックフリーランスのサイトでは、フリーランスの言語や業種別、経験年数別に年収の相場がわかるので、コンテンツを活用できます。

2.Midworks(ミッドワークス)

Midworks(ミッドワークス)は、IT系フリーランス専門エージェントサービスです。

利用するメリットは、フリーランス向けの保障が充実している点にあります

  • フリーランス向けの賠償責任補償や健康診断優待などのサービスがある
  • 万が一お仕事が途切れた場合の報酬保障サービスがある
  • 経理支援があるため、確定申告のフォローをしてくれる

案件の選び方も、プログラミング言語やリモート案件、勤務日数などから決められるので、自分に合った仕事を選びやすいです。

3.geechs job(ギークスジョブ)

ギークスジョブは、フリーランスエンジニア向けに案件を紹介するエージェントサービスです。

福利厚生プログラム「フリノベ」では、

  • 税理士による確定申告無料セミナーを受けられる
  • プログラミング教室や人間ドックを利用できる

といった、ほかにも幅広いサービスが割引価格で利用できます。

ITフリーランス専門のエージェントなので、仕事が途切れる心配がないといった口コミがあるほど案件が豊富なのです。

フリーランスエンジニアとして業務委託案件を獲得するコツ

業務委託案件を獲得するコツ

エンジニアが業務委託で仕事を受注するには、どのようなポイントを押さえておくと良いでしょうか

ここでは、フリーランスエンジニアとして有利になる案件獲得の秘訣を紹介します。

  1. 実務経験を積む
  2. 人脈を活用する
  3. 資格を取得する

それぞれ見ていきましょう。

1.実務経験を積む

フリーランスエンジニアが案件を自由に選べるようになるには、実務経験3年以上必要と言われています。

なぜなら、エンジニアは実績で評価されるため、業務経験が問われることがあるからです。

例えば、希望とする単価で仕事を請け負えないこともあるでしょう。

実務経験の年数によっても、単価相場が変わってくるため、駆け出しエンジニアの場合は実績を積むことに注力する方がおすすめです。

2.人脈を活用する

フリーランスとして活動するには、人脈作りも大切になります。

その理由は、フリーランスエージェント経由の案件よりも、自分の人脈を通して仕事を獲得する方が報酬が期待できるときもあるからです。

  • 能力を評価してもらえる
  • 単価交渉がしやすい

上記のような、人脈から仕事を得られるメリットがあるため、SNSで繋がりを持ったり、勉強会に参加するなど、積極的に活動するようにしましょう。

3.資格を取得する

資格を取得すると、スキルが身に付くので高単価な案件に応募できるようになります。

エンジニアは常に新しい技術を学ぶ必要があるため、資格取得はスキルアップの手段となるでしょう。

とはいえ、実際に業務をおこなえることが重要になるので、資格は指標として目標とするのがおすすめ。

取得できた資格は、企業にアピールして能力を評価してもらいましょう。

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エンジニアの業務委託に関する質問

業務委託に関する質問

ここでは、エンジニアの業務委託に関する疑問に答えていきます。

キャリアプランを立てるためにも、フリーランスの働き方を理解しましょう

  1. 業務委託でエンジニアをするのは大変なのか
  2. フリーランスエンジニアになる手続きはいるのか
  3. 独立系Slerからフリーランスエンジニアになれるのか

それぞれ見ていきます。

1.業務委託でエンジニアをするのは大変なのか

よく大変と言われることに、確定申告が挙げられます。

確定申告は一度経験すれば難しい仕組みではないですが、最初は苦労するかもしれません。

ほかにも、

  • リモートワーク勤務
  • 客先常駐型

といった点も、合う合わないの個人差があるため、得意分野となる就業条件で働ける方がストレスは少ないといえます。

2.フリーランスエンジニアになる手続きはいるのか

フリーランスエンジニアは、企業や団体と雇用契約を結ばずに、業務委託契約で仕事を請けています。

そのため、業務委託契約は必要な手続きとなるでしょう

個人事業主との違いは、開業届を提出しているかどうかですが、フリーランスは申請しなくても罰則はありません。

確定申告は必要なので、税務処理は忘れずにおこないましょう。

3.独立系Slerからフリーランスエンジニアになれるのか

エンジニアの経験があるので、Sler系企業からでも、フリーランスエンジニアになれます。

フリーランスエンジニアで活躍するには、実績と専門性が求められるので、強みとなる分野を作っていくと良いでしょう。

転職活動をするときには、フリーランスに特化した転職エージェントを活用するのがおすすめです。

  • 営業活動の負担軽減
  • 税務サポートがある

といったメリットがあるので、無料で登録して情報を集めて見ると良いでしょう。

まとめ:フリーランスエンジニアになる方は、業務委託契約のポイントを押さえておこう

本記事では、エンジニアの業務委託契約について知りたい方に向けて、業務委託で働くメリット、デメリットを紹介しました。

  • 業務委託契約で働く際は、請負契約と準委任契約を理解しておこう
  • フリーランスエンジニアは、トラブルを自分で対処していく必要がある
  • フリーランスエンジニア向けのエージェントでは、保障が充実している

エンジニアが業務委託契約をするには、メリットとデメリットが存在します。

業務委託契約の負の部分を認識することで、万が一のトラブルがあったときに対処できるのです。

迷いや不安がある方は、求人サイトや転職エージェントを活用して、頼れるメンターを見つけてみるのもおすすめです。

自分の得意分野で収入を増やせていけるように、業務委託契約のポイントを前もって確認しておきましょう。

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