転職を繰り返すジョブホッパーとは?10の特徴とメリット・デメリットも解説
日本の働き方は多様化しており、転職が珍しいことではなくなってきました。
転職を繰り返す人のことを『ジョブホッパー』と呼ぶほどに、転職という文化が定着しつつあります。
そんななか、
- ジョブホッパーって自分も当てはまるのかな?
- 企業からの印象が良くないと聞くけど、メリットはあるの?
と気になっていませんか?
「自分はジョブホッパーかな……」と思っていても、マイナスイメージを持たれるのはつらいですよね。
しかし、ジョブホッパーにはメリットもたくさんあります。
そこで今回は、
- ジョブホッパーとは?キャリアビルダーとの違い
- ジョブホッパーになる人の10の特徴と習慣
- ジョブホッパーになるメリット・デメリット
など、ジョブホッパーについてご紹介します。
「転職回数が多いことが気になってしまう……」という人はぜひ最後まで読んで、参考にしてみてくださいね。
3年以内の転職を何度も繰り返す「ジョブホッパー」
ジョブホッパー(英:job-hopper)とは「3年以内の転職を何度も繰り返す人」のことです。
一般的には、20代で3回以上、30代以上なら5回以上の転職経験があると、ジョブホッパーと見なされる可能性が高くなります。
ここから、ジョブホッパーの現状についてくわしく見ていきましょう。
ジョブホッパーは企業からの印象が悪い?
「ジョブホッパーは企業からの印象が悪いって本当?」と気になっている方も多いでしょう。
日本は終身雇用や年功序列があることから、企業に長期的に就業するという考えが根強いです。
そのため、長期勤続の見込みが薄いジョブホッパーに対してネガティブな印象を抱く企業は少なくありません。
ほかにも、
- スキルが身についていない
- 忍耐力がない
- 教育しづらい
といった印象があることが、ネガティブなイメージにつながっています。
日本では、短期間での転職が多い人に対して、多少なりとも悪い印象があると考えておきましょう。
ジョブホッパーが多いIT業界
あらゆる業界の中でも、とくにジョブホッパーが多いのはIT業界です。
厚生労働省の調査では、IT業界を含む「情報通信業」において、転職者がいる事業所の割合は48.7%でした。(参照:厚生労働省「平成27年 転職者実態調査の概況」)
つまり、約半数の事業所に転職者がいるということです。
IT業界に転職者が多い理由は「専門性の高さ」「技術進化の速さ」にあります。
人手が不足していて、技術進化により新しい事業がどんどん生まれるからこそ、引き抜きなどで転職が増えるのです。
IT業界の転職に興味のある方は、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
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「ジョブホッパー」と「キャリアビルダー」の違い
ジョブホッパーのほかに「キャリアビルダー」という言葉があります。
どちらも転職回数が多いという意味ですが、両者には明確な違いがあるのです。
ジョブホッパーには「流れにまかせて転職を繰り返している人」という意味が込められています。
- 職務経験が一貫していない
- 曖昧な退職理由が多い
- 転職で給料が下がっている
このような特徴がある転職をしている人を、ジョブホッパーと読んでいるのです。
一方でキャリアビルダーは「転職を活用して計画的にキャリアを積み重ねている人」を指します。
- 職務経験に一貫性がある
- 転職理由が明確で筋が通っている
- 転職によって給与やポジションが上がっている
「キャリアビルダー」はキャリアアップのために転職を活用しているため、特徴も前向きです。
このように「ジョブホッパー」と「キャリアビルダー」を区別する場合には、転職に対する姿勢に違いがあります。
ジョブホッパーになる人の10の特徴と習慣
こちらでは、実際にどんな人がジョブホッパーになるのかをご説明していきます。
ご紹介するのは、ジョブホッパーになる人の10の特徴と習慣です。
- 自分の経験を客観的に理解している
- 転職する理由を具体的に持っている
- 素早く動く行動力がある
- 自分の強みと弱みを理解している
- 広い人脈を持っている
- 自分に自信がある
- 興味のある分野や趣味が幅広い
- 失敗してもすぐに気持ちを切り替えられる
- 自分のゆずれない信念を持っている
- 向上心がある
それでは、見ていきましょう。
1.自分の経験を客観的に理解している
ジョブホッパーになる人は、自分の経験を客観的に理解しているという特徴があります。
自分の経験を理解していれば、どんな仕事に活かすことができるかを考えたり、次にどんな経験を積もうかと考えられるようになるのです。
よって、転職回数が増えていく傾向が見られます。
また自分の経験をよく理解している性質上、転職時に効果的にアピールできるので、面接も得意です。
2.転職する理由を具体的に持っている
転職を繰り返すジョブホッパーの素質がある人は、転職理由を具体的に持っています。
- どんな人間関係が理想なのか
- どうやってキャリアアップしたいのか
- どれくらいの待遇を求めているのか
などをあいまいにせず、ハッキリとした意思を持っています。
明確な理由があれば、転職するかどうかを迷うことも少ないです。
3.素早く動く行動力がある
多くの人は、思ってもすぐに行動に移せるわけではありません。
しかし、ジョブホッパーになる人は、素早く動く行動力があることが特徴的です。
自分が「これは違うのでは?」「ここを改善すれば良いのでは?」と思ったら、すぐに行動します。
こうした行動力から、会社に対しても違和感や不満を感じると、転職へと行動を移しやすいのです。
4.自分の強みと弱みを理解している
あなたは自分の強みや弱みを聞かれて、すぐに答えられるでしょうか?
自分の強みや弱みを理解し、わかりやすく伝えられることもジョブホッパーの特徴です。
自分の性格や興味関心から、仕事に生かせる強みとなる部分や、改善が必要な弱みとなる部分を見出すことに優れています。
転職活動においても、強味と弱味を仕事に関連づけてアピールできるのです。
5.広い人脈を持っている
広い人脈を持っているのも、ジョブホッパーの特徴のひとつです。
フットワークが軽くあらゆる場所に顔を出すことから、たくさんのつながりを持っています。
職場以外にも、複数のコミュニティに参加していることもあるでしょう。
ジョブホッパーは、浅く広いコミュニケーションを得意としている傾向があります。
6.自分に自信がある
ジョブホッパーになる人は、自分に自信があることも特徴的です。
自分の能力やスキルに自信を持ち、いつでも転職ができると思ってます。
市場価値をしっかりと理解できているので、転職に不安を感じていないというケースもあるでしょう。
またジョブホッパーは自己アピールに長けており、転職面接も得意であることが多いです。
7.興味のある分野や趣味が幅広い
あらゆる分野に興味を持つ多趣味な人っていますよね。
興味のある分野や趣味が幅広いことも、ジョブホッパーになる人の特徴です。
さまざまなことに取り組み、広い視野を持って活発に活動しています。
一方で、ひとつのことを深めることが苦手な側面を持つ場合が多いです。
8.失敗してもすぐに気持ちを切り替えられる
転職活動では、希望する会社の面接や試験に通らないことも多いです。
希望どおりに行かないと引きずってしまいがちですが、ジョブホッパーになる人は、うまくいかないことや失敗することがあってもすぐに気持ちを切り替えられます。
気持ちを引きずることなく、次のことを考えられる前向きさがあるのです。
9.自分のゆずれない信念を持っている
「自分はこうでありたい」というゆずれない信念を持っていることも、ジョブホッパーの特徴のひとつです。
自分に信念があることから、その信念に合わないとほかの環境を探し始めることもあります。
こだわりが強いので、なかなか理想の職場に巡り会えないと感じている傾向が強いです。
10.向上心がある
「もっと自分の能力やスキルを伸ばしたい」という向上心があります。
自分の成長やスキル習得に積極的で、高みを目指す姿勢を忘れません。
そのため、いまの職場環境では成長できないと感じると、転職を考えやすくなります。
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ジョブホッパーになる6つのメリット・長所
ここからは、ジョブホッパーになる6つのメリット・長所をご紹介します。
- とにかく行動を早く起こせる
- 社会での経験が豊富になる
- コミュニケーション能力が高まる
- 見切りが早くなる
- 自分の経験や能力に自信がつく
- 向上心をキープすることでPDCAを回し続けられる
ひとつずつ見ていきましょう。
1.とにかく行動を早く起こせる
ジョブホッパーの人は行動を早く起こせるというメリットがあります。
行動力があると、目の前に現れたチャンスを逃しません。
そのため、ほかの人に比べて早く成長したり、大きな成功をつかんだりできるのです。
理想とする環境がある会社を見つけたら、すぐに転職活動を始めるでしょう。
2.社会での経験が豊富になる
ジョブホッパーはあらゆる分野に興味を持って取り組むため、社会経験が豊富になります。
転職を繰り返し、いろいろな経験を積んでいけるからです。
経験が豊富になると、ほかの人にはない、斬新な視点やアイデアを持つこともあります。
経験豊富なジョブホッパーには、ひとつのことを極めるよりも、あらゆる分野をまたいで組み合わせ、新しいものを生み出すような働きが期待できるでしょう。
3.コミュニケーション能力が高まる
あらゆる環境で人々と関わってきたジョブホッパーは、コミュニケーション能力が高まります。
多様な人との関わりを経験しており、相手への接し方が磨かれるのです。
特定の人と長期にわたって深い関係を築くというよりは、多くの人とすぐに友好的な関係を築くことを得意としています。
4.見切りが早くなる
ジョブホッパーは物事に対する執着心をあまり持たず、見切りが早くなることもメリットのひとつです。
自分が「違う」「好ましくない」と思うことに対してはすぐに見切りをつけ、自分が魅力を感じるものを求めて行動します。
固定概念を持ちにくいので、つねに新しい道や方法を模索できる探究心があるのです。
新しいものを取り入れるには、現在持っているものを手放さなければなりません。
多くの人はそのような決断が苦手ですが、すばやく見切って行動できる点は長所と言えます。
5.自分の経験や能力に自信がつく
ジョブホッパーの場合、ほかの人にない経験や能力を身につけられます。
代えのきかない唯一無二の価値を持てるため、自分の経験や能力に自信を持つようになるのです。
転職においては、ほかの人と自然に差別化をはかることができ、自分だけが提供できる価値をアピールできます。
6.向上心をキープすることでPDCAを回し続けられる
向上心のあるジョブホッパーは、PDCAを回し続けられるため、物事をどんどん改善させられます。
「やって終わり」ではなく、効率や成果をいかに高めるかを考えているのです。
「どうすればもっと仕事で成果を出せるか」を意識して、仕事に取り組める人は少ないのではないでしょうか。
一度の成功に執着せずに、向上心を持って取り組めることは大きな長所と言えます。
ジョブホッパーになる4つのデメリット・短所
こちらではジョブホッパーになる4つのデメリット・短所をご紹介します。
- 飽きっぽく忍耐力が足りないと思われがち
- 協調性が低いと思われがち
- 人間関係を深められない
- 頑固で周りと対立することがある
それでは確認していきます。
1.飽きっぽく忍耐力が足りないと思われがち
ジョブホッパーは次から次へと興味を持ち、取り組むことが変わります。
そのため、飽きっぽくて忍耐力が足りないという印象を持たれてしまいがちです。
実際のところ「合わないな」「飽きたな」「うまくいかないな」と思ったら、すぐに見切りをつけるでしょう。
仕事においても、決められた内容に対して根気強く取り組むことができない可能性もあります。
本人の適性や意欲を尊重し、うまく生かせる環境でなければ、活躍することは難しいでしょう。
2.協調性が低いと思われがち
転職を繰り返すジョブホッパーは「協調性が低いために馴染めないのでは?」と思われやすいです。
とくに転職理由が「人間関係」に関わることであれば、本人の人間性を心配されてしまいます。
行動力の高さや見切りの早さなどのマイペースな気質から「他人と同調しないのでは」と誤解されやすいです。
3.人間関係を深められない
広い人間関係を築くジョブホッパーですが、関係性を深めることが苦手という短所もあります。
興味関心が移り変わり、変化を好むことから、長期的に人と関わって関係を深めにくいのです。
とくに日本では、多くの人は変化よりも安定を好みます。
よって自分を理解してもらえることが少なく、深い信頼関係を築くことを難しいと感じてしまいがちです。
4.頑固で周りと対立することがある
こだわりが強く頑固ともいえるジョブホッパーは、周囲の人と対立してしまうことがあります。
向上心が高く「こうした方が良い」「改善すべき」と感じると、周囲の理解を得ないままに行動してしまうことも。
ほかの人との連携がうまくとれず、周囲からの反発を受けてしまうのです。
まとめ:転職で自分の市場価値を高め、キャリアアップできるジョブホッパーになることが大切
ジョブホッパーは企業からよく思われない場合もありますが、メリットも多い生き方です。
自分の市場価値を高め、転職を活用してキャリアアップをするジョブホッパーなら、理想的な収入や環境に近づけます。
ただし、後ろ向きな理由での転職には、十分注意しましょう。
もともと社会的にいい印象を持たれることが少ないので、転職理由によってはすぐに面接で落ちてしまいます。
ジョブホッパーという魅力をうまく活用して、理想の働き方を目指しましょう。