フリーターの年収はいくら?正社員との比較や給料を増やすコツを紹介

公開日: 2020.09.02
更新日: 2024.10.18
フリーターの年収はいくら?正社員との比較や給料を増やすコツを紹介

収入が大小は、仕事や人生を考える上で重要なポイントです。
フリーターとして働く場合、十分な収入を得られるかどうかが気になりますね。

「フリーターの平均年収ってどれくらい?正社員と比べて低い?
「フリーターが収入を上げる方法はあるかな?」

そう疑問に感じる方も多いでしょう。

フリーターと正社員とでは、年収やそのほかの待遇もかなり変わります。

両者の違いをしっかり理解した上で、収入を増やすためにこれからの働き方を考えていきましょう。

そこで今回の「WEBCAMPNAVI」では、

  • フリーターの時給・月収・年収
  • フリーターと正社員の年収を年代別に比較
  • フリーターの年収以外のデメリット
  • フリーターが年収を増やすコツ

などについてご紹介します。

「フリーターの平均年収や増やし方が知りたい」という方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

フリーターの年収はいくら?時給や月収例を紹介

時給や月収、年収のイメージ

まずは、フリーターの収入について、平均的な「時給」「月収」「年収」を見てみましょう。

収入には「額面の金額」と「手取りの金額」がありますが、実際に受け取れるのは「手取りの金額」のみです。

基本的には、額面の金額から税金や保険料を引かれた残金が手元に残ります。

収入を考える際には、引かれる金額があることも考慮しましょう。

それでは、フリーターの収入について詳しく説明していきます。

フリーターの平均時給は約1,150円

フリーターが働くパートやアルバイトは、ほとんどが時給制です。
厚生労働省によると、

年齢や男女をすべて合わせた平均時給は約1,150円でした。

(出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」)

仮に月20万円の収入を得る場合、1日8時間×月22日の勤務時間が必要です。
それ以上の金額を稼ごうと思うなら、週2日の休みでは難しいですね。

フリーターが月20万円の収入を得るための出勤例

10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29

パートやアルバイトで仕事を探す場合、時給を見て仕事を選ぶ人は多いのではないでしょうか。

そこで、時給ごとの月収、年収を見てみましょう。
計算は「時給(1時間あたりの金額)×1日の勤務時間×月の勤務日数×12ヶ月」です。

一般的なフリーターの勤務時間である1日7時間×月22日で百の位を四捨五入して計算しました。

時給別のフリーターの平均年収

月収 年収
時給1000円 15.4万円 184.8万円
時給1,050円 16.2万円 194.0万円
時給1,100円 16.9万円 203.3万円
時給1,150円 17.7万円 212.5万円
時給1,200円 18.5万円 221.8万円

一般的な時給から計算した年収を見ると、フリーターの年収は200万円前後になることがわかります。

しかし、あくまで1日7時間×月22日間で換算した場合ですので、人によっては多少異なるでしょう。

1日7時間の勤務だと、時給1,300円以上でようやく月20万円の収入です。

こうしてみると、時給の数百円の違いで月収が大きく変わることがわかりますね。

収入を増やしたいなら、低い時給では限界があります。
少しでも時給の高い仕事を選ぶことが必要です。

厚生労働省の調査では平均年収180万〜220万円

厚生労働省の調査によると、フリーターの平均年収は180〜220万円でした。
年代ごとの金額差は大きくなく、多くのフリーターが月収18万円前後での生活です。

(出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」)

年収100万〜200万円の人は日本全体の13.5%で、4番目に多い層となっています。
最も多いのは年収300万〜400万で17.5%です。

(出典:国税庁「平成29年分民間給与実態統計調査」第18表)

年収が200万円を下回っていると、働く貧困層とも言われるワーキングプアにあてはまります。

この層では昇進やボーナスもなく、時給も上がらない状態では、ギリギリの生活を迫られるでしょう。

昇給があっても、10円程度では年収はほとんど変わりません。

税金や保険によって手取りは下がる

フリーターは、税金や保険料を自分で支払うケースが大半です。

支払いが必要な税金・保険料は次の通りです。

  • 所得税:1年間の所得が103万円以上ある場合、支払う必要がある
  • 住民税:自治体によって異なるが年収100万円以上ある場合、支払う必要がある
  • 国民健康保険:必ず加入し支払う必要がある
  • 国民年金:必ず支払う必要がある(条件によっては免除あり)

もし年収200万円のフリーターの場合、総額約27万円が税金・保険料で引かれることになるのです。その割合は約13.5%にものぼります。

月換算すると、月収16.7万円のうち約2.3万円が毎月引かれるということです。
手取りは14.4万円にまで減ってしまいますね。

収入が少ない分、かなり大きな負担ではないでしょうか。

以下は税金・保険料の内訳です。
年収200万円からそれぞれ支払う必要があります。

  • 所得税:約2.9万円/年
  • 住民税:約8.9万円/年
  • 国民健康保険料:約13.6万円/年
  • 国民年金:全国一律19.848万円/年

地域によって税率が異なるものや、免除が可能なものもあります。

ただし、年金など免除した場合は将来受け取れる金額も減ってしまうので注意しましょう。


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フリーターと正社員の年収を年代別に紹介

正社員の年収と比較するイメージ

さて、ここまでフリーターの収入事情について見てきました。

しかし気になるのは「正社員と比較した年収の違い」ですよね。

正社員ではなくフリーターを選んだ場合、正社員より収入が低くなると言われています。

実際のところ、どれくらいの差ができるのでしょうか。

今回は、フリーターと正社員の年収を年代別にご紹介します。

フリーターと正社員の年代別の平均年収の比較

フリーター 正社員
20〜24歳 1,984,752円 2,575,200円
25〜29歳 2,127,048円 2,994,000円
30〜34歳 2,256,408円 3,417,600円
35〜39歳 2,250,864円 3,805,200円
40〜44歳 2,184,336円 4,132,800円
45〜49歳 2,132,592円 4,426,800円
50〜54歳 2,130,744円 4,783,200円

詳しく見ていきましょう。


正社員についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください!

正社員とは?派遣・契約・非正規との違いとそのメリットを徹底解説正社員とは?派遣・契約・非正規との違いとそのメリットを徹底解説

40代以降は正社員が約2倍以上

フリーターと正社員の年収を年代別に比べてみると、年代が上がるにつれて差が開いていることがわかります。

フリーターよりも、正社員の年収がどんどん上がっていますね。
30代前半で100万円以上の差がつき、40代以降は2倍以上になっています。

その後も差は開くばかりで、正社員の収入にフリーターが追いつくことはありません。

「10代、20代のうちはそれほど変わらない収入だったのに」と驚く方も多いでしょう。
かなり衝撃的な事実と言えるかもしれません。

なぜこれほどまで収入に差ができるのでしょうか。

昇給する正社員、ほぼ変わらないフリーター

正社員は年代が上がるにつれて役職が上がり、次第に管理職や経営層に近いポジションになっていきます。

それにともない、月の収入も年々上昇し、年2回のボーナスの金額も上がるのが一般的です。

しかし、フリーターの場合は昇給や昇進はほとんどありません
年代が上がっても時給が大きく変わることはないので、年収が増えないのです。

年代が上がるごとの昇進・昇給の有無が、長期的に大きな差を生み出しています。

20第の若いうちはその違いが見えにくいですが、年代が上がり30代以降になると収入の差をはっきりと感じるようになるでしょう。

生涯年収では倍の差が

最終的にフリーターと正社員では、一生涯で稼げる金額にどれほどの差ができるでしょう。

それぞれの生涯年収は次のとおりです。

フリーター

5〜8千万

正社員

2〜3億

なんと、生涯年収に2〜6倍の差が生まれていることがわかります。

人生において使えるお金にこれだけの違いがあると、かなり格差は大きいと考えられます。

結婚、出産、教育、病気やケガ、老後の生活資金など、人生にかかるお金はたくさんあるでしょう。

それらをフリーターは正社員の2分の1〜6分の1の金額でまかなわなければなりません

30代以降の生活を考えると、なかなか厳しい現実を感じるのではないでしょうか。

フリーターの一人暮らしは可能?平均年収から算出

フリーターが一人暮らしで家を借りるイメージ

社会人になると、親の元を離れて一人暮らしをしたいと考える人も多いです。

フリーターの年収でも、一人暮らしは可能です。

ただし、

最低でも30〜40万円の引っ越し費用と、月15万円以上の安定的な収入が必要です。

家賃6万円の物件だと、敷金礼金や保証料などで、5~6ヶ月分の初期費用を支払う必要があります。
食費や交際費などを考えると、最低でも月8~9万円は欲しいところです。

またフリーターの場合は、社会的信用度が低く契約のハードルが高いので、余裕を持った物件探しをしなければならないでしょう。

フリーターの一人暮らしについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。

フリーターに一人暮らしは可能?収入の目安やかかる費用・節約のポイントを紹介フリーターに一人暮らしは可能?収入の目安やかかる費用・節約のポイントを紹介


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フリーターが年収を増やすための3つのコツ

年収が増えるイメージ

フリーターと正社員の年収の差についてお伝えしてきました。

しかし、「フリーターの収入を上げたい」という方もいるでしょう。

今後どうするにしても、生活や行動するためのお金がなければ何もできませんよね。

まずは現在の仕事を見直して、収入を増やしましょう。

ここでは、フリーターが年収を増やすためのコツを3つお伝えします。

順番に見ていきましょう。

❶高時給の仕事を見つける

フリーターの収入を上げるのに最も効果的なのは、高時給の仕事に変えることです。

時給が500円上がれば、月収は7.7万円もアップします。
働く時間は変わらないのに、数百円で大きな違いですよね。

何かしらの経験や資格で優遇される仕事や、夜間勤務の仕事は高時給なものが多いです。

現在のパート・アルバイトの時給と見比べて、より高い時給で働ける仕事がないかを探してみましょう。

パート・アルバイトの求人サイトなどで、「高時給」のワード検索や最低時給を設定して検索すると見つかりやすいですよ。

❷労働時間を増やす

いきなり働く先を変えたり、時給を上げたりするのが難しい場合は、労働時間を増やして収入を上げる方法もあります。

時給1,000円として毎日の労働時間を1時間増やせば、月に2.2万円の収入アップが可能です。

しかし、すでにかなりの労働時間数を働いている場合は、働きすぎで無理が生じる可能性も考慮しなくてはなりません。

労働基準法では、労働時間の上限を1日8時間、週40時間以内と定めています。
上限を超えないよう注意しましょう。

勤務日程を確認し、働きすぎない範囲で収入を上げることが大切です。

❸最低賃金が高い都市に引っ越す

もし時給があまりに低い場合は、最低賃金が高い都市に引っ越すことも1つの方法です。

たとえば、東京と神奈川は最低賃金が1,000円を超えています。
反対に青森や岩手などでは、最低賃金が790円と低く設定されています。(2020年7月現在)

最低賃金が高い都市では、全体的なパート・アルバイトの時給相場も高くなりやすいです。

ただし、都市部は生活費や家賃などの固定費も上がりやすいので注意しなくてはなりません

上手く節約しつつ、時給の高い地域で収入を上げると良いでしょう。

年収以外のフリーターのデメリット3つ

デメリットのイメージ

フリーターの年収について見てきましたが、実は年収以外にも注意が必要な点があります。

フリーターの現実を知らずに「こんなはずじゃなかった」と後悔することのないよう、しっかり確認しておきましょう。

デメリットを事前に知り対策を立てておくことが、将来的な安心に繋がりますよ。

ここではフリーターについて年収以外の3つのデメリットをご紹介します。

それでは見ていきましょう。

❶社会的な信用が低くなる

フリーターは、社会的な信用が低くなることが大きなデメリットです。

社会的な信用が低いと、ローンを組んだりクレジットカードを作ったりする際の審査に通りにくくなります。

賃貸契約でも社会的信用が低いと、毎月の家賃の支払い能力を疑われ、家を借りられないケースもあるでしょう。

正社員の場合、会社からの給料により安定した収入が得られ、社会的信用も十分に持てます。

しかし、パートやアルバイトで働くフリーターでは、すぐに辞められることから信用を得られないのです。

❷将来もらえる年金がかなり少なくなる

フリーターとして働く人は、国民年金に加入することになります。

国民年金でフリーターが将来受け取れる金額は、月6.5万円程度です。

一方で、厚生年金に加入した正社員の受給額は単身で月15万円以上、片方が専業主婦の夫婦は月20万円以上となります。

正社員の厚生年金は会社が半分負担してくれるので、より高い金額で年金制度を利用できるのです。

このように、フリーターは受け取れる年金の金額が、正社員の半分以下となるデメリットがあります。

❸スキルが身につきにくい

フリーターは正社員に比べて、スキルが身につきにくいです。

フリーターが働くパートやアルバイトでは、比較的どんな人でもできる仕事内容が多いでしょう。

スキルが求められないので、働きながらスキルアップをする機会が少なく、成長しにくいのです。

正社員であれば、年代が上がるごとに責任や裁量権のある仕事を任され、あらゆる仕事に挑戦しながらスキルを磨けます。

つまり、スキルや経験の面でも、フリーターは正社員と差が開いてしまうということです。

フリーターから正社員になる5つの方法とは

内定して正社員として就職するイメージ

これまで、フリーターと正社員を比較しながら見てきました。

フリーターのデメリットと現実を知り「正社員になりたい」と感じた方もいるかもしれません。

フリーターの年収でも暮らしてはいけますが、正社員のほうがより安定した収入を得られるので、将来的にも安心ですよね。

フリーターから正社員になることは簡単ではありませんが、しっかりと準備をすれば可能です。

ここでは、フリーターから正社員になる5つの方法をご紹介します。

それではひとつずつ見ていきましょう。

❶転職保証付きのスクールでスキルを身につける

フリーターから正社員を目指す場合、就職に有利なスキルがあると採用される可能性が大幅にアップします。

就職に有利なスキルは独学で身につけることもできますが、「企業が求めるレベルまで到達できない」「挫折してしまう」など非効率的です。

そんな人は転職保証付きのスクールを活用してスキルを身につければ、就職活動に自信を持って挑めるようになりますよ。

転職保証付きのスクールは、保証を付けるだけあって非常に高い就職率の実績があるところも多く、安心度が高いです。

スキル習得から就職活動までを全面的にサポートしてもらうことで、フリーターから正社員への転職を成功しやすくなるでしょう。


下記は転職保証が付いていることの多いプログラミングスクールを紹介している記事です。よろしかったら参考にしてください!

プログラミングスクール非公開: 【2022年】プログラミングスクールおすすめ9校を項目別に紹介

❷フリーター向けの転職サービスを使う

多くの人は就職活動をする際に、さまざまな転職サービスを使っています。

フリーターから正社員を目指す場合は、フリーターに特化した転職サービスを選びましょう。

フリーター向け転職サイトや転職エージェントを活用することで、フリーター特有の悩みや不安を解消しながら就職活動を進められますよ。

特に、履歴書の作成や面接対策などを苦手と感じるフリーターの人は多いです。

就職活動に不安があるなら、フリーターへのサポートが充実しているサービスを最大限活用しましょう。

❸ハローワークなどの就職支援を受ける

フリーターから正社員に向けて就職活動をする場合、ハローワークなどの就職支援を受ける方法もあります。

ハローワークは求人検索から職業相談、職業訓練など、あらゆる就職支援サービスのほとんどを無料で受けることが可能です。

職業訓練では一部有料の講座もありますが、就職に役立つ知識やスキルを習得できます。

また、パート・アルバイトであっても条件内容次第では失業手当が受け取れる可能性があることをご存知でしょうか。

失業手当もハローワークで手続き可能です。
失業や就職に関する疑問点があれば、積極的に相談しましょう。


ハローワークについてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください!

❹派遣会社に登録する

フリーターからいきなり正社員を目指すとなると、ハードルが高いと感じる人もいるかもしれません。

正社員を目指す方法として、まず派遣会社に登録して派遣社員となる道もあります。
ある程度まで会社員としての経験を積んでから、正社員になるパターンです。

派遣会社に登録して派遣社員として働くのは、それほど難しいことではありません。

また、「正社員登用制度」という派遣社員から正社員になれる制度がある会社もあります。

派遣社員として派遣された一定期間のなかで仕事に対する熱意や成果を評価されれば、スムーズに正社員としてスタートを切ることができるでしょう。

❺未経験OKの求人に応募する

自分で正社員募集の求人を探して応募する場合は、「未経験OK」の求人に応募すると採用される可能性が上がります

「未経験OK」の求人の場合、初めからスキルや経験を求められることがありません。
本人の熱意やポテンシャルを重視しているためです。

さらに入社後の研修制度や教育が整っている環境であることも多く、安心して働き始められます。

「未経験OK」のほかにも「フリーターOK」「20代歓迎」などの条件があって当てはまっていれば、採用されやすいです。

フリーターから正社員の仕事を探す際には、求人の内容をよく確認しましょう。

【まとめ】フリーターの年収は低いので、将来を考えて正社員を目指そう

今回の「WEBCAMPNAVI」では、

  • フリーターの平均時給は約1150円、平均年収は212.5万円
  • フリーターと正社員の年収の差は40代以降は2倍以上になる
  • フリーターには多くのデメリットが伴う

といった内容を紹介しました!

フリーターは正社員に比べて年収が低く、社会的な信用が低いなどデメリットが気になります。

30代以降を考えたときに結婚や子育て、養育費、親の介護を考えると、不安は大きいですよね。

将来を考えて、今のうちから正社員を目指すこともひとつの道です。

ご紹介した内容をぜひ参考に、安心できる働き方への一歩を踏み出してくださいね。

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