個人事業主は給与を経費にできる?知っておきたい3つのポイントを解説

2024.01.03
個人事業主は給与を経費にできる?知っておきたい3つのポイントを解説

個人事業主は、経費をもれなく計上することで節税ができます。

しかし、なかには経費に計上しても良いものか判断に迷うものも多いでしょう。

特に、個人事業主である自分自身や家族への給与を経費にできるのか、気になりますよね。

「自分に支払う場合と従業員に支払う場合の給与は違う?」
「給与を経費計上するためにはどうすればいい?」

そんな疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、

  • 個人事業主は給与を経費にできる?知っておきたいポイント
  • 個人事業主の生活費管理の考え方
  • 従業員への給与

などについてご紹介します。

「個人事業主が給与をどう扱うべきか知りたい!」という方は、ぜひ最後まで読み進めてみてくださいね。

個人事業主は給与を経費にできる?知っておきたい3つのポイント

パソコンを持って考え事をしている女性のイメージ

個人事業主は、事業に関わるあらゆるものを経費として計上できますよね。

では、給与を経費にすることはできるのでしょうか
給与といっても、自分への給与、従業員の給与、家族への給与などさまざまです。

まずは、個人事業主が給与を経費にできるのかどうかをはじめ、知っておきたいポイントを押さえておきましょう

給与や経費の考え方をまず押さえることで、スムーズに理解できるようになりますよ。

さっそく、詳しく見ていきます。

1.個人事業主の給与は経費にできない

個人事業主の給与は、経費に計上できません

個人事業主には「給与」という概念がなく、個人事業主が使用したお金を「給与」という科目で経費に計上できないのです。

給与ばかりではなく、個人事業主がプライベートで使用したお金は経費として計上できないことにも注意しましょう。

たとえば、友人への贈り物の購入やお祝い金なども、経費として売上から控除することはできません。

経費はあくまで「事業に必要なお金」であることを覚えておきましょう。

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2.「税引き後の所得」が個人事業主の報酬

個人事業主の報酬は、収益から経費や税金を引いた所得になります。

個人事業主は事業の収益を自由に使えますが、事業を継続するための経費や税金は差し引かなければならないので、自然と使用できる金額は限られるのです。

この金額が所得であり、個人事業主にとっての報酬になります。
つまり、「収益−(経費+税金)=所得」が報酬です。

もちろん収益が少ない場合は、経費を差し引いたらほとんど残らないということもあるかもしれません。

自分の報酬がいくらになるかは、収益と経費のバランスで決まります。
報酬を多く得たいなら、大きな収益を上げながら経費は最小限に抑えることが大切です。

3.生活費は「事業主貸」として計上

個人事業主にとっての報酬は所得ですが、所得からプライベートのお金として使っていると、帳簿と口座の金額が合わなくなってしまいますよね。

そこで、個人事業主の生活費は「事業主貸」という科目で計上します。
すると経費には参入されずに残金を減らせるので、帳簿と口座の金額が合わなくなることがありません。

「事業主貸」は、個人事業に特有の科目で、経費の勘定科目ではありません。
事業用のお金を個人事業主に貸し出したことを意味するものです。

個人事業主は帳簿上はお金を借りたことになっていますが、法律上は同一人物なので返済義務はありません。

個人事業においては、「事業主の給与」という考え方はせず、「事業用の口座からプライベートな出費をした」ということを帳簿上で示すのです。


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個人事業主の生活費管理の4つの考え方

お金の計算をしている女性のイメージ

個人事業主が経費について知っておきたいポイントをお伝えしました。

ここからは個人事業主の生活費管理の考え方を見ていきましょう。

個人事業主は、事業のお金を生活費を自分で管理しなければなりません。
うまく管理しなければ、事業とプライベートのお金の区別がつかなくなってしまいます。

さっそく、個人事業主に役立つ生活費管理の考え方を4つご紹介しましょう。

  1. 個人事業主の生活費は法律上の制約がない
  2. 給与のように管理する場合は毎月同じ時期に一定額を生活費に
  3. 事業の経費と調整しながら生活費額を調整
  4. 生活費を給料として経費計上するなら法人化を検討

順番に確認していきます。

1.個人事業主の生活費は法律上の制約がない

個人事業主の生活費は、法律上の制約がありません

個人事業主の生活費は、自分で自分に給与を出してそこから支払うわけではなく、収益のうち支払いが必要なぶんを差し引いて余ったお金の中から出すものなのです。

「生活費」として、法律上で制約が定められているわけではないということを覚えておきましょう。

2.給与のように管理する場合は毎月同じ時期に一定額を生活費に

所得を給与のように管理する場合は、毎月同じ時期に一定額を生活費にまわしましょう。

そのときも「事業主貸」として計上することで、帳簿が合います。

毎月同じ時期に一定額を生活費にしていると管理しやすく、生活や事業にも安定性が出るようになりますよ。

ただし、経費の支払いに無理が生じることのないように、生活費の割合を決めることが大切です。

3.事業の経費と調整しながら生活費額を決める

生活費額を決めるときには、事業の経費と調整しましょう

時期によっては、事業の経費がかさむ時期が生まれる場合もあります。

経費は事業を継続していくために必要不可欠なお金で、支払わなければ事業がまわりません。

経費がどれくらい必要かを考えた上で、経費が足りなくなることのないように生活費を調整すること大切です。

それぞれのバランスを考慮して、柔軟に生活費額を決定しましょう。

4.生活費を給料として経費計上するなら法人化を検討

個人事業主として相当の収益がある場合、個人事業主の報酬が経費にならないために多額の税金を納めなければなりません。

税金対策の面からも「生活費を給料として経費計上したい」と考えている場合は、法人化を検討しましょう

法人化すると、経営者自身の報酬を経費に計上できます
さらに家族の給与も経費にすることが可能です。

個人事業主に比べて、法人化することで経費計上できる金額が大幅に増えるため、大きな節税効果が得られますよ。

ただし、収益が低いうちは法人税よりも所得税のほうが税率は低いです。
収益が増えて法人化したほうが得だと判断できれば、検討するとよいでしょう。

従業員への給与について

お金を支払う男性のイメージ

次に、従業員への給与について見ていきましょう。

従業員への給与の扱いや手続きは、個人事業主とは異なります。

個人事業主は家族を従業員として雇用し、給与を支払う場合もあるでしょう。

従業員への給与について詳しくご紹介します。

  1. 従業員の給与は経費にできる
  2. 従業員を雇う場合の手続き
  3. 家族への給与は青色申告で経費にできる

それでは見ていきましょう。

1.従業員の給与は経費にできる

個人事業主が従業員を雇用する場合、従業員の給与は経費に計上できます

従業員・パート・アルバイトに支払う給与は「給料賃金」という勘定科目で経費として扱われるのです

ただし、生計をともにする家族が仕事を手伝ってもらい報酬を与えても、経費にはできません。
単純に家族へのお小遣いとみなされてしまいます。

従業員や家族を雇用するためには、所定の手続きが必要です。

2.従業員を雇う場合の手続き

給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書

(出典:国税庁「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」)

個人事業主が従業員を雇用する場合は、「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」を税務署に提出する必要があります。

個人事業主は従業員を雇用すると、源泉徴収義務者になることに注意しましょう。

従業員に支払う給与から源泉徴収税分を徴収し、税務署に納める義務が生じるのです。

したがって、従業員を雇用する個人事業主には源泉徴収税の知識が必要になります。

従業員を雇用するときには、源泉徴収の仕組みを理解しておくと安心ですね。

3.家族への給与は青色申告で経費にできる

通常は、家族への給与を経費にすることはできません。
しかし、手続きを踏むことで家族への給与を経費にできる方法があります。

その方法は、青色申告で「青色申告専従者給与に関する届出書」を税務署に提出するというものです。

届出書を提出すると、家族への給与が全額経費として認められるようになります。

ただし、家族が専従者として認められるためには、次の条件をすべて満たしていることが必要です。

  • 個人事業主と生計をともにしている
  • 15歳以上の家族や親族である
  • ほかの仕事をしていない
  • 半年以上、当該事業に従事している
  • 確定申告の配偶者控除や扶養者控除の対象者ではない

家族への給料を経費に計上したい場合は、上記の条件をすべて満たしているか確認しましょう。


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まとめ:経費と生活資金の財布を分ける管理方法がおすすめ

今回は、個人事業主の給与の扱いについてご紹介しました。

個人事業主は事業用のお金と生活資金を自分で管理する必要があります。

事業用の口座を活用するなどして、経費と生活資金の財布を分ける管理方法がおすすめです。

管理方法を工夫することで、煩雑な手間を省くことができますよ。

個人事業主の経費と生活資金を、うまく使い分けましょう。

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