Webデザインとは?3つの必要なツールや求められるスキル、学習方法まで徹底解説
「Webデザイン」と聞くとどんなイメージがあるでしょうか。
Webデザインは、Webスキルのなかでもメジャーなスキルです。
これからWebスキルを身につけようとしている人のなかには、
「Webデザインってどういうもの?」
「Webデザインではどんなスキルが求められるの?」
と疑問に思う方もいるかもしれません。
そこで今回は、
- Webデザインとは?グラフィックデザインとの違い
- Webデザインに必要なツール
- Webデザインに求められるスキル・知識
- Webデザインの学習方法
などについてご紹介します。
「Webデザインに興味がある!」という方は、ぜひ最後まで読み進めてくださいね。
Webデザインとは
Webデザインとは、パソコンやスマートフォンなどの媒体上で表示されるWebページやWebアプリケーションのデザインや、デザインの設計のことです。
たとえば、
- ホームページ
- Webサービス
- ランディングページ
なども一概にWebデザインと呼ぶことができます。
Webデザインを整えることで、ユーザーが使いやすく見やすいレイアウトを作成可能です。
グラフィックデザインとの違いは「レスポンシブデザイン」
グラフィックデザインとWebデザインの大きな違いは、どんな媒体でも対応できるレイアウトにする「レスポンシブデザイン」である点です。
WebデザインではWebページをデザインしますが、ユーザーがWebページを見るときに使用する媒体は1つではありません。
ユーザーはパソコンやスマートフォン、タブレットなどあらゆる媒体からWebページを表示します。
そのため、Webページのデザインを各端末の幅に合わせたレイアウトにする必要があるのです。
もしレスポンシブデザインでなければ、スマホの幅に合わせたレイアウトのWebページは、パソコンで見ると縦に細長すぎて使いにくいでしょう。
Webページを閲覧する媒体はさまざまだからこそ、Webデザインではレスポンシブデザインの考え方であることが特徴的です。
たとえば、「Responsiv Web Design JP」ではたくさんのレスポンシブデザインのサイトが紹介されています。
Webデザインに必要なツール3つ
グラフィックデザインとWebデザインの違いについてお伝えしました。
レスポンシブデザインの考え方はWebデザインの基本となるので、覚えておきましょう。
ここからは、Webデザインに必要なツールをご紹介します。
Webデザインでは、次の3つのツールを用意すれば始められますよ。
- パソコン
- グラフィックソフト
- フォント
意外と少ないと感じる方もいるのではないでしょうか。
それぞれ見ていきましょう。
1.パソコン
Webデザインでまず必要なのは、パソコンです。
Webデザインをするパソコンを選ぶときは、スペックが重要になります。
パソコンは以下のスペックがあれば問題ありません。
- CPU : インテル Core i5以上
- メモリ : 16GB
- ハードディスク : 500GB以上(SSDで256GBでも一応OK)
- OS : Windows10 or Mac最新
- グラフィックカード:無くても良い
メモリは16G以上、ハードディスクは500GB以上を選びましょう。
ハードディスクの容量が足りない場合は、外付けのハードディスクを利用します。
スペックを満たしていれば、デスクトップとノートパソコンのどちらでもWebデザインは可能です。
ただし、ノートパソコンは画面が小さいため、外部モニターを使用してデュアルモニター(ノートパソコンと外部モニターの2画面)で作業するのが一般的になります。
また、WebデザイナーはMacを使用する人が多いですが、WindowsとMacのどちらでも問題ありません。
Macには高品質なフォントがあらかじめインストールされているのが魅力ですね。
2.グラフィックソフト
Webデザインに必要なツールに、グラフィックソフトがあります。
グラフィックソフトのなかでも特に人気が高いのは、Adobe社の提供している次のソフトです。
- Photoshop(フォトショップ)
- Illustrator(イラストレーター)
- XD(エックスディー)
WebサイトのデザインといえばPhotoshopですが、最近ではXDの利用者も非常に伸びています。
両方とも使いこなせるようにしておくと安心ですよ。
Illustratorはイラストなどの要素を扱います。
使用頻度は低いものの、Illustrator特有の機能があるため、基本的な操作は覚えておきましょう。
3.フォント
Webデザインでは、質の高いフォントを使用します。
使用しているパソコンのOSがMacなら、次のようなフォントがあらかじめインストールされていて便利です。
- ヒラギノ
- 筑紫
- Futura
上記はデザイン性の高いフォントとして有名ですよ。
さらに、次のようなサービスを利用して高品質なフォントを用意しましょう。
- Adobe Fonts:Adobeのプランを契約していると無料で使える
- Googleフォント:完全無料で使える
Webデザインの現場でよく使われるフォントを知り、使えるようにしておく必要があります。
Webデザインに求められるスキル・知識5つ
Webデザインで必要なツールを3つご紹介しました。
ツールを揃えれば、すぐにWebデザインを始められます。
Webデザインを始めようとしている人のなかには、「Webデザインではどんなスキルや知識が必要なの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
ここからは、Webデザインに求められるスキル・知識を5つご紹介します。
- デザインスキル
- グラフィックソフトのスキル
- UI/UXについての知識
- HTML/CSSのスキル
- JavaScriptやjQueryのスキル
それぞれ詳しく解説しましょう。
1.デザインスキル
Webデザインでは、基本的なデザインスキルが必要です。
Webページのレイアウトでは、基本的な構成要素がある程度決まっています。
たとえば、見出しや写真、メニューやボタンなどです。
基本の形に加えて、ユーザーの使いやすさやWebページの目的に応じた、効果的なデザインにすることが求められます。
Webデザインにはトレンドもあり、常に最新のWebデザインをチェックすることも必要です。
フォントの選び方やコンテンツの活用方法なども流行り廃りがあります。
あらゆる端末で見やすく使いやすい「レスポンシブデザイン」の知識も欠かせません。
Webデザインにおける基本知識を身につけることは重要です。
2.グラフィックソフトのスキル
Webデザインでは、グラフィックソフトのスキルも必要ですよ。
まずは「Photoshop」や「Illustrator」「XD」をマスターしましょう。
Photoshopは、ほとんどのWeb制作会社で標準ソフトとして使用されています。
Webデザインをするには欠かせないソフトです。
たくさん触れていろいろな機能を試し、使いこなしましょう。
バージョンアップでは新機能が追加されることも多いので、積極的に覚えるといいですよ。
YouTubeなどで検索すると、それぞれのグラフィックソフトの使い方や機能をわかりやすく解説した動画が見つかるので、活用しましょう。
3.UI/UXについての知識
Webデザインをするなら、UIやUXについての知識も必要です。
Webデザインにおけるそれぞれの用語は、次のように説明できます。
- UI(ユーザー・インターフェース):ユーザーとモノの接点となる見た目
- UX(ユーザー・エクスペリエンス):ユーザーの体験
UIはWebページ全体のレイアウトや要素の大きさ、位置、フォントなどの見た目を指すものです。
一方で、UXはそのWebページの使い心地といった体験を指しています。
Webデザインでは、UIとUXを意識したデザインが求められますよ。
4.HTML/CSSのスキル
Webページを作成するときには、HTMLとCSSのスキルが必要です。
HTMLとCSSは、Webページの作成に使われるプログラミング言語で、ほとんどのWebページに使われています。
- HTML:要素を構造化する
- CSS:要素を装飾する
HTMLで構造化して、CSSでレイアウトを整えることが、Webページ作成の基本です。
Webデザインをするなら、HTMLとCSSのスキルは身につけておきたいもの。
どちらも習得難易度は低く、初心者向けの学びやすいプログラミング言語なので、ぜひ習得しておきましょう。
5.JavaScriptやjQueryのスキル
Webページに動きをつけるなら、JavaScriptやjQueryのスキルが必要です。
JavaScriptはWebアプリケーション開発に使われる言語として有名ですが、HTMLとCSSを組み合わせて見た目の部分に変化を加える役割もあります。
たとえば、次のような動きはJavaScriptによって実現できますよ。
- Webページ上でアラートを表示させる
- ポップアップ画面を表示させる
- 文字自体に動きを加える
より充実したUIにするなら、JavaScriptのスキルは重要です。
さらに、jQueryの活用スキルも身につけておくと便利でしょう。
jQueryとは、JavaScriptでのコーディングをシンプルにできるライブラリです。
組み合わせて使えば、少ないコードで効率的に処理を実行できますよ。
このように、Webデザインではプログラミングのスキルも求められます。
Webデザインの学習方法2つ
Webデザインに求められるスキルや知識をお伝えしました。
難しそうに感じるかもしれませんが、少しずつ学ぶことで着実にWebデザインができるようになりますよ。
ここからは、Webデザインの学習方法をご紹介します。
Webデザインを学ぶには、次の2つの方法がありますよ。
- 独学で学ぶ
- スクールや専門学校で学ぶ
自分に合った学習方法を選び、Webデザインを身につけましょう。
それぞれの学習方法についてご説明します。
1.独学で学ぶ
1つ目の学習方法は、独学です。
Webデザインを独学で学ぶ人は少なくありません。
最近はWebデザインを学習する環境が整ってきており、教材となるコンテンツは豊富にあります。
Webデザインを独学する場合、次のものを教材とすることが多いです。
- 書籍
- YouTube
- Webデザインの学習サイト
- 学習サービス
独学なら自分のペースで学習を進められるので、忙しい社会人でも学びやすいでしょう。
ただし、モチベーションが続かない、学習の見通しを立てにくいといったデメリットもあるので、注意が必要です。
2.スクールや専門学校で学ぶ
2つ目は、スクールや専門学校で学ぶ方法です。
Webデザインを体系的に学べるカリキュラムや学習環境が整っており、効果的に知識やスキルを習得できます。
また、目的に合わせてコースを用意しているスクールも多く、自分の目的に合わせて選べる点も魅力です。
ほかにも、
- 疑問点を講師に質問できる
- 高品質なカリキュラムや教材が用意される
- 実践的な内容を学べる
- 転職サポートが受けられる
などのメリットがありますよ。
ただし、独学に比べて金銭的なコストが大きくかかります。
目的や費用対効果を考えて、あなたに適した学習方法を選びましょう。
Webデザインが学べる書籍おすすめ3選
Webデザインの学習方法をお伝えしました。
自分の目的や性格、生活スタイルから、適切な学習方法を選んでくださいね。
Webデザインを学習するときには、書籍も役立ちます。
書籍はWebデザインについての知識が体系的にまとめられており、順序立てて理解するのに最適です。
ここからは、Webデザインが学べる書籍のおすすめ3選をご紹介します。
- Webデザイン良質見本帳 目的別に探せて、すぐに使えるアイデア集
- いちばんよくわかるWebデザインの基本きちんと入門
- 1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座
さっそく見ていきましょう。
1.Webデザイン良質見本帳 目的別に探せて、すぐに使えるアイデア集
1冊目は、『Webデザイン良質見本帳 目的別に探せて、すぐに使えるアイデア集』です。
本書は目的別に探せるWebデザインのアイデア集で、創造力が高まる最新の良質サイトを415選もご紹介しています。
Webデザインを学ぶには、優れたデザインをとにかくたくさん見ることが重要です。
1つ1つのWebサイトについて、Webデザインの面からやさしく詳しい説明がされ、サイト作成にすぐに活用できますよ。
「デザインのアイデアが見つからない」と悩んでいる方は、ぜひ本書で学んでみてはいかがでしょうか。
2.いちばんよくわかるWebデザインの基本きちんと入門
2冊めは、『いちばんよくわかるWebデザインの基本きちんと入門』です。
本書はレイアウトの4つの原則とレスポンシブデザインについて解説し、Webデザインの入門書としてまとまっています。
写真と図版の使い方や、配色、タイポグラフィなど、Webデザインに役立つ知識が満載です。
さらに、マーケティングの知識も学べるので、マーケティングに効果的なWebデザインのスキルも身につけられます。
Webデザインの基本知識を網羅した1冊と言えるでしょう。
3.1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座
3冊めは、『1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座』です。
Webデザイナーに人気の本書は、知識ゼロからWebデザインの基本知識を身につけられる入門書です。
HTMLとCSSなど、Webサイト作成で必要なコーディングの知識も体系的に学べますよ。
手を動かしながら、
- フルスクリーン
- 2カラム
- タイル型
- お問い合わせ
- レスポンシブ対応
などのレイアウトを作れるようになります。
「これからWebサイトを作る初心者」「Webデザインを基本から学びたい」という方におすすめです。
Webデザインの検定試験・認定資格3選
Webデザインを学習して、ある程度知識を身につけたら、資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。
資格はあなたのWebデザインの知識を証明するのに役立ちます。
また、資格取得を目標にすることで、学習のモチベーションを保ちやすくなるでしょう。
Webデザインの学習に、資格取得を活用することで、あなたの実力を把握できますよ。
就職活動などでも、資格があれば選考が有利に進むでしょう。
ここでは、Webデザインの検定試験・認定資格3選をご紹介します。
- ウェブデザイン技能検定
- Webデザイナー検定
- HTML5プロフェッショナル認定資格
詳しく見ていきましょう。
1.ウェブデザイン技能検定
ウェブデザイン技能検定は、Webデザイン業界で唯一の国家資格です。
実技と学科試験で実施され、関連国際標準規格法に基づいて、Webデザインに関する知識・技能、実務能力などが問われます。
検定は1級、2級、3級があり、合格すると合格証書が発行され、受け取れますよ。
3級は誰でも受験可能ですが、2級は3級合格、1級は2級合格が受験要件となっています。
それぞれの合格率は次の通りです。
- 3級:60〜70%
- 2級:30〜40%
- 1級:10〜20%
出題される範囲を把握し、十分に学習してのぞみましょう。
就職に役立てるなら、2級以上の資格取得がおすすめです。
ウェブデザイン技能検定について詳しく知りたい方は、公式サイトをご覧ください。
2.Webデザイナー検定
Webデザイナー検定とは、Webサイトのデザインにおいて必要な知識を評価する検定試験です。
試験は年に2回実施され、資格にはベーシックとエキスパートがあります。
問題はすべて複肢択一式です。
それぞれの合格率は次のようになっています。
- ベーシック:60〜70%
- エキスパート:20〜40%
ベーシックはかなり易しい問題なので、挑戦しやすいでしょう。
ぜひエキスパートを目指してみてくださいね。
Webデザイナー検定について詳しく知りたい方は、公式サイトをご覧ください。
3.HTML5プロフェッショナル認定資格
HTML5プロフェッショナル認定資格とは、HTMLやCSS、JavaScriptなどの技術を扱う能力を認定する資格です。
試験はレベル1とレベル2があり、それぞれ次のような内容になっています。
- レベル1:マルチデバイスに対応するWebコンテンツ制作の基礎力をはかる
- レベル2:システム間の連携や最新マルチメディア技術に応じたWebアプリケーション、また動的コンテンツの開発・設計能力をはかる
本資格と取得すれば、Webデザインに活かせるコーディングの専門的な知識を身につけられますよ。
試験の出題形式は基本的に選択式です。
なかには語句入力形式の問題もあり、十分な学習が必要になります。
HTML5プロフェッショナル認定資格について詳しく知りたい方は、公式サイトをご覧ください。
まとめ:Webデザインができると選択肢が広がる
今回は、Webデザインについてご紹介しました。
Webデザインは、パソコンやスマートフォンで見るあらゆるWebページのデザインを設計します。
ユーザー目線で見やすく、使いやすいページを作る役割です。
Webデザインのスキルを身につければ、仕事の選択肢もぐんと広がるでしょう。
パソコンがあれば必要なものは揃えられるので、すぐに学習を始められますよ。
Webデザインを学んだ人で副業を始めたり、独立したりする人は多いです。
今回の記事を参考に、ぜひWebデザインを学んでみてくださいね。