【正社員で時給扱いは違法?】月給との違いや時給にする理由などを解説
「正社員なのに時給制なんだけど、これって問題?」
「月給制と比べてなにが違うの?」
そんな疑問をお持ちではないでしょうか。
正社員は月給制というイメージがありますが、なかには時給制の仕事もあります。
それぞれについて、どんな違いがあるのかをよく知らないという方も多いでしょう。
今回は、
- 正社員は時給制だと違法になるのか
- 給与を時給換算すべき理由と確認ポイント
- 自分に見合った正社員求人の探し方
についてお伝えします。
時給制、月給制といった給与形態にかかわらず、時給で給与を考えることは重要です。
「正社員の時給制について詳しく知りたい」という方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
正社員の給料は時給制でも違法ではない
「正社員なのに給料が時給制なんだけど、これって違法じゃないの?」と感じている方もいるのではないでしょうか。
実は、正社員の給料は最低賃金以下でなければ時給制でも合法です。
正社員で時給制を採用している仕事は少なくありません。
さらに詳しくみていきましょう。
正社員で時給制を採用してる仕事一覧
正社員で時給制を採用している仕事は、あらゆる業界にあります。
主な8種類の業界はこちらです。
- 飲食
- 教育
- 美容
- サービス
- タレント
- 小売・販売
- 医療・介護
- 警備・清掃
それぞれについて、詳しくみていきましょう。
飲食業界
飲食業界の仕事は、正社員に時給制が採用されている働き方として代表的です。
具体的には、
- 飲食店の接客スタッフ
- 飲食店の調理スタッフ
- 配達員・デリバリースタッフ
などがあてはまります。
飲食業界には、ほかにも食品の研究開発やマーケティングなどあらゆる職種がありますが、主に店舗を運営する正社員に時給制が採用されることが特徴です。
教育業界
教育業界では、生徒に対して学習のサポートをする仕事を中心に、時給制を採用しているようです。
具体的には、
- 家庭教師
- 塾講師
などがあてはまります。
家庭教師や塾講師はアルバイトだけでなく正社員として働く形態もあり、時給制であることが多いです。
ただし、教える生徒や学習の難易度によってかなり時給が高くなります。
美容業界
美容業界では、多くの仕事で正社員の時給制を採用しています。
- 美容師アシスタント
- 理容師アシスタント
- ネイリスト
- エステティシャン
美容業界ではアシスタントに正社員の時給制が採用されることが多く、一方で美容師や理容師など中心的な役割のスタッフに採用されることは少ないようです。
また、正社員として働くネイリストやエステティシャンで時給制を採用している場合もあります。
サービス業界
サービス業界には幅広い業種があり、主に接客系・作業系の仕事に正社員の時給制が採用されています。
- チラシ配り
- キャンペーンスタッフ
- ガソリンスタンドスタッフ
- ホテルのフロントスタッフ
サービス業界全体として、専門性が高くなく、シンプルな作業の仕事を中心に、時給制が採用されているようです。
タレント業界
タレント業界は流行の移り変わりが早く、多くの場合は正社員でも時給制が採用されています。
- モデル
- エキストラ
- 撮影アシスタント
タレントは年収が高いイメージがありますが、高年収なのは番組を持ったりCMに出演したりする一部の芸能人です。
モデルやエキストラ、アシスタントなどの多くは正社員の時給制が採用されています。
小売・販売業界
小売・販売業界でも正社員の時給制が採用されています。
- スーパーのレジスタッフ
- アパレルの販売スタッフ
- コンビニの店舗スタッフ
主に店舗に立って接客を中心とするスタッフに、正社員の時給制が採用されるケースが多いです。
一方で、商品の仕入れや管理、店舗の統括をするバックオフィスの仕事をする職種では時給制が採用されることはほとんどありません。
医療・介護業界
医療・介護業界では、人と直接関わる職種、事務や助手などの職種で正社員の時給制が採用されています。
具体的には、
- カウンセラー
- 介護スタッフ
- 保育スタッフ
- 医療事務
- 歯科助手
などの職種です。
医療・介護業界では、医師や看護師、薬剤師など高度な知識と技術をもつ専門職には時給制は見受けられず、専門職を支えるスタッフを中心として採用されています。
警備・清掃業界
警備・清掃業界では、ほとんどの職種で正社員の時給制が採用されています。
- 施設警備員
- 交通警備員
- セキュリティスタッフ
- 清掃スタッフ
- 家事代行
あらゆる職種で正社員の時給制が採用されていることが特徴的です。
内容も難しいことは少ないため「仕事にはこだわらず、とにかく正社員になりたい」という人には向いているでしょう。
アルバイトやパート、派遣との違い
正社員で時給制が採用されている仕事をみてきましたが、なかにはアルバイトやパートで見かけるような職種もありましたよね。
時給制の正社員と、アルバイト・パート・派遣との違いは何かというと、ひとつは福利厚生にあります。
時給制とはいえ、正社員であれば充実した福利厚生を受けられる場合が多いです。
たとえば、住宅手当や賞与などは、正社員でなければ付与されないことも多くあります。
福利厚生を受けて安定した働き方がしたい、という人には、「正社員」という雇用形態は魅力的だといえるでしょう。
2020年4月から施行される「同一労働同一賃金」によって福利厚生も正社員と同等になる動きが進んでいます。
「同一労働同一賃金」とは、正社員と同じ働きをする非正規雇用者に対して、正社員と同じ給与・待遇を与えるというものです。
今後は正社員と非正規雇用者の差は縮むことが予想されています。
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時給制と月給制の正社員はどう違う?メリットデメリットを比較
時給制の正社員についてお伝えしてきましたが、月給制の正社員と比べてどのような違いがあるのでしょうか。
まずは、時給制の正社員のメリットをお伝えします。
- 勤務時間をコントロールしやすい
- 仕事の責任や裁量が大きくない
時給制の正社員は、フルタイムで働く必要がなく、残業もありません。
また、仕事の責任や裁量権が少ないケースも多いです。
仕事が自分の生活に影響することが少ないので、ワークライフバランスを重視したい人には合っているでしょう。
一方で、時給制の正社員のデメリットもご紹介します。
- 平均の手取りが月給制より少ない
- 仕事量によって収入が不安定になる
- リストラの対象になりやすい
時給制の正社員の場合、手取りの金額が月給制より少ない場合が多いです。
仕事が少ないときは、さらに収入が減少してしまいます。
また雇用の安定性についても、不景気や会社の業績がよくないときには、真っ先にリストラの対象となりやすいです。
時給制と月給制では、働きやすさや収入の安定性について一長一短である特徴があります。
自分に合った給与形態を選ぶといいでしょう。
固定給=安心ではない?時給換算して確かめるべき3つのポイント
実は、固定給だからといって安心ではないことをご存知でしょうか。
固定給でも時給換算すると問題があるケースがあるのです。
「自分の給与が安すぎることに気づいていなかった」ということのないように注意する必要があります。
自分の月給を時給換算して3つのポイントを確認してみましょう。
- 残業代が正しく払われているか
- 給与が自分の市場価値に見合っているか
- 最低賃金を下回っていないか
ひとつずつチェックしていきます。
①残業代が正しく払われているか
まずは、残業代が正しく払われているかどうかを確認しましょう。
会社によっては「みなし残業」といって、あらかじめ給料に一定時間分の残業代が含まれている場合もあります。
しかし、一定時間分を超えて働いていても、追加の残業代が出ていないことがあるのです。
月にどれくらい残業をしているかは、自分で改めて確認しなければわからないこともあります。
サービス残業になっていないかどうか、よく確認しましょう。
②給与が自分の市場価値に見合っているか
時給換算をしたときに、給与が自分の市場価値と見合っているかどうかを確認しておきましょう。
自分の市場価値は、年齢や経験年数、職種、業種、資格の有無、スキルや実績などから知ることができます。
市場において、あなたと同じ条件の平均年収がどれくらいかを調べてみてください。
平均年収に比べて低い場合は、市場価値に見合わない給与である可能性があります。
自分の市場価値と見合った年収についてより具体的に知りたい場合は、市場の人材事情に詳しい転職エージェントの意見を参考にすることもおすすめです。
③最低賃金を下回っていないか
さいごに、時給換算した金額が最低賃金を下回っていないかを確認しましょう。
1日あたりの給与に対して、勤務時間が長すぎることはないでしょうか。
たとえば、1日あたりの給与が10,000円で勤務時間が14時間の場合、時給換算すると714円になります。
日本の最も低い最低賃金は790円のため、714円では最低賃金を下回る金額です。
このように、実際の勤務時間をもとに給与を時給換算することで、実質的に最低賃金以下になっている場合があります。
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月給制でも最低賃金を下回る時給は労働基準法違反になる!
「時給換算して最低賃金以下だとしても、月給制では関係ないのでは?」と考えている方もいるかもしれません。
実際は、月給制でも時給換算で最低賃金を下回っていると労働基準法違反になります。
最低賃金とは、厚生労働省が最低賃金制度において定める「賃金の最低限度」で、「働くすべての労働者とその使用者に対して適用」されるものです。(参照:厚生労働省)
最低賃金について詳しくご説明します。
最低賃金以上か計算する方法
最低賃金以上かを計算する方法として、厚生労働省では次のように定めています。
最低賃金額以上となっているかどうかは、賃金額を時間当たりの金額に換算し、最低賃金(時間額)と比較します。(参照:厚生労働省)
つまり、月給制であっても賃金額を時間あたりの金額に換算(時給換算)し、最低賃金と比較をするということです。
月給以外でも、賃金であれば時給に換算して最低賃金と比較することができ、下回っていれば違法となります。
最低賃金以上かを確認したければ、時給換算して比較してみましょう。
各都道府県の最低賃金
最低賃金の金額は、都道府県ごとに異なります。全国統一の金額ではないことに注意しましょう。
最低賃金は毎年10月に改定され、2020年5月現在において最低賃金が最も高いのは東京都で1,013円、次が神奈川県で1,011円です。
また、最も低い最低賃金は790円となっています。
自分の住んでいる地域の最低賃金を確認してみましょう。
(参照:厚生労働省 地域別最低賃金の全国一覧)
もし最低賃金以下だった場合はどうする?
時給換算して最低賃金以下だった場合は、雇用主に指摘して改善してもらいましょう。
もし指摘することに気が引けたり、指摘しても改善がみられない場合は労働基準監督署に相談しましょう。
労働基準監督署とは、労働基準法や労働契約法、労働組合法などの労働関係に関する法令を守らない企業を取り締まるための機関です。略称で「労基」「労基署」などと呼ばれます。
最低賃金は労働基準法で規定されており、違反があった場合は労働基準監督署に申告することで、企業に是正勧告してもらうことができるのです。
申告をする場合、タイムカードや給与明細など、最低賃金を下回っていることがわかる書類を用意しておきましょう。
時給が最低賃金以上でも注意すべき仕事の特徴
最低賃金を下回る給与の仕事は違法ですが、最低賃金を上回っていても注意すべき仕事はあります。
最低賃金を上回っている場合、問題視されにくいケースが多いですが、注意は必要です。
時給が最低賃金以上でも注意すべき仕事の特徴を2つご紹介します。
- 年収の大半を残業やボーナスで賄っている
- 業界の平均時給よりも低い
これらは一見すると違法ではないぶん、改善される可能性も低いです。
自分の勤め先の給与があてはまっていないか確認しましょう。
年収の大半を残業やボーナスでまかなっている
年収の大半を残業やボーナスでまかなっているケースは注意が必要です。
残業代やボーナスを差し引くと、思ったより給与が少なくみえるでしょう。
実は、最低賃金とは、残業代やボーナスを差し引いた「基本給+諸手当」を時給換算した金額を意味します。
「基本給+諸手当」のみで計算した場合、最低賃金を下回っている可能性があるので、確認しましょう。
契約社員のボーナス事情はこちら▼
・契約社員もボーナスはもらえる?同一労働同一賃金の法制化でどう変わるのか徹底解説
業界の平均時給よりも低い
最低賃金を上回っていたとしても、業界の平均時給より低い場合は注意しましょう。
本来であればもっと給与を受け取れるはずなのに、不当に評価されて給与を低く設定されている可能性があります。
自分の満足できる給与でないなら、業界の平均時給を引き合いに出して交渉することもひとつの手です。
交渉しても昇給の見込みがないのであれば、転職を視野に入れてもいいでしょう。
転職によって収入が上がるケースは少なくありません。
バイトやパートよりも時給が低い?自分の市場価値に見合った正社員求人の探し方
時給換算すると、バイトやパートで働くよりも時給が低かったなどというケースは珍しくありません。
残業や休日出勤などの時間外労働が多い仕事では、見合わない給与で働いている可能性が高いです。
自分に見合った正社員求人の探し方には、
- 転職サイトを活用する
- 転職エージェントを活用する
などの方法があります。
転職サイトにはたくさんの求人が掲載されているので、自分にあてはまる条件で検索し、どれくらいの給与が目安になるのかを確認してみましょう。
そのまま自分で気になる求人に応募することも可能です。
自分で市場価値を判断するのが難しい場合は、転職エージェントに相談することで客観的に分析してもらうことができます。
希望をきいたうえで、自分の市場価値に見合った求人を紹介してくれるので、より適した仕事を見つけることができるでしょう。
エンジニアの市場価値をあげたい方はこちら▼
・転職で年収が上がるエンジニアの特徴5つを解説!資格やエージェント3選も紹介
まとめ:どんな給与形態でも一長一短!大事なのは自分の市場価値
今回は、正社員の時給制についてお伝えしました。
正社員でも時給制で雇用されることは珍しくありません。
重要なのは、自分の市場価値に見合った給与を受け取れているかどうかです。
現在の給与が自分の市場価値と見合っているかは、
- 「基本給+諸手当」を時給換算
- 最低賃金を上回っているか確認
- 業界の平均給与と比較
などの方法で一度確認しましょう。
適正な給与でない場合は、給与アップに向けて行動を起こすことが大切です。
自分の市場価値を知り、納得した給与を得られる仕事を選びましょう。